イワン・アサノヴィッチの一日  畑と映画の好きな卒サラ男。

政官業癒着体質の某公共事業職場を定年退職。鞍馬天狗・鉄腕アトムの人類愛に未だに影響を受けっ放し。孫には目がない。(笑い)

半年たった忌まわしき、京アニ放火事件に思う

2020-01-22 23:55:31 | 社会・経済
36人が死亡した京都アニメーション放火事件が起きてから半年が経過した。
犯人の青葉真司容疑者も犯行時に大やけどをして入院治療を現在も受けている。
犯人の放火の動機が解明できていない、と東京新聞は18日に夕刊の一面で報じている。 しかし、犯人自身が現場で逮捕されるときに『オレの応募した小説が京アニに盗作された』と騒いでいたとのことである。京アニ社はこれを応募も含めて全面的に否定している。
京アニ社の声明が事実であるならばではあるが、容疑者は応募出品すらしていなかったのに京アニ社に恨みを抱いてなお且つ、それが犯行の大きな動機・原因となっているらしいのであるから驚きである。
即ち容疑者の勝手な思い込みがいつしか京アニ社への怨念と化した事になるのである。しかし、無関係な社員ら36人が無残な殺され方をしている。 
それと同時に、1~2年前に起きた「カリタス幼稚園の通園バス襲撃事件」を思い起す。即ち親戚に育てられた男が、実の子供たちと差別された事が原因で、実の子供たちが、むかし通っていたカリタス幼稚園の通園バスを狙い、停留所で待っていた幼児やその親を刃物で襲い死亡事件を引き起こした事件である。
 ある識者が『今の日本社会は、単なる経済格差だけではなく、精神格差にまで波及している。』と喝破した。全く同感である。
『格差はあって当たり前』と、小泉首相(と竹中平蔵コンビ)がわざわざ大声で宣った。
日本は概ね「単一言語・米主食・仏教漢字文化・蒙古系民族」でありアメリカなどとは大きな違いがある。そんなアメリカには様々な「格差はあっても当たり前」であるが、今でも過剰な格差が存在している日本にこれ以上の格差はむしろ無用である。
しかし、日本の「政官財癒着ムラ」の住民たちにとっては、富裕の増加を求めて賃上げをせず、経済的収奪を一貫して強めているのが実情であり、企業の内部留保の額は500兆円(含む金融・保険業)を超える史上空前のものとなっている。
労働者の3割が非正規の社員・パートという過酷な実態も現出している。これでは若人たちの出産はおろか結婚すらままならなくなる筈だ。
 そんな日本社会の実態の中で、将来への夢や希望が持てない層が静かに確実に増えており、そしてそれが子へと連鎖していく「貧困の連鎖」という絶望的な状況も生まれている。かって「一億総中流」という景気の良い言葉が日本にはあった。
 今の日本社会は一度「下層階級」に組み入れられた庶民国民は、親から子へと恰も連鎖するかの如くに貧困化してしまい、再浮上が困難な状況である。
 京アニとカリタス通園バスの、放火・襲撃・殺人事件の根底に在るものは、日本社会の「過剰な格差」と「連帯感の無くなった孤独」な庶民国民の存在である。
防犯意識の高揚や周囲への警戒心の強化などでは防げない精神的格差の問題が生まれている。

28回 「twitter」&フエースブック投稿集

2019-09-30 23:33:12 | 社会・経済
 「twitter」&フエースブック(2017年9月16日)
およそ馬鹿々々しい話だ。ヘイトする輩は「ヘイト材料」を探し回り、それを非難したりすると、「反日」だとまた騒ぐ。この地球は肌の色・言葉の違い・宗教の違いの在る人間が何処に住んでも良いと言うことになっている。それが嫌ならネトウヨや偏狭右翼は地球から出ていけ!ネトウヨのIPアドレスを調べれば、メール数の150分の1が実態です。

「twitter」&フエースブック(2017年9月14日)
加計学園問題、大学レベルには程遠いらしいです。やはりボロが出てきましたね。先に「政官財癒着ムラ」の互助会事業ありきだからなのです。教育効果なんて付けたしでアベ晋も加計氏も佐川財務局長も癒着ムラの住民ですから、「今だけカネだけ自分だけ」思考ですから日本国民なんて平気でコケにします。

「twitter」&フエースブック(2017年9月14日)
 スイスでさへ、国民皆兵だ!と喜ぶ偏狂な右翼と無知な保守。その防衛費は対GDP比で僅か0.8%。常備の軍隊は4千人。翻って日本の防衛費は5兆円を遥かに超し、装備はアメリカからの押し売りで交戦国しか持たないようなデラックス武装。

「twitter」&フエースブック(2017年9月12日)
絶対得票率が僅か18%の自民党が選挙制度の欠陥で「一強」という昨今。アベ晋はスッカリ好い気になって暴走の数々。しかし、都議選で観るように自民指示は急落。菅も開き直りの記者会見対応。今度は河野元議長から痛烈な安倍批判。暴走族、バカは死ななきゃ治らない。

「twitter」&フエースブック(2017年9月9日)
 安倍首相の周辺では、総理の側近中の側近である今井尚哉首相秘書官も、記者とのオフレコ懇談で<(安倍首相に)驕りが出てきたのは、総裁の任期が3期に延長が決まったところからだ>などと、安倍首相を批判している。さらに「日本版NSC」の谷内正太郎局長も辞任を願い出たという話が伝わっている。
 ここまで周囲の人物が次々に離れていくのは異常だ。政権末期の様相である。 (日刊ゲンダイ)より
「twitter」&フエースブック(2017年9月8日)
官僚は無能だと言うけれど、「今だけカネだけ自分だけ」の思考は強く自民党の有力者などにおもねり、出世して、庁内では閥をつくってまともな役人を抑え込んでいるから質が悪い。自民党や与党の連中はそこまでの認識はないから、直ぐにエサを与えてしまう。国民の期待を共同で裏切っている。【元・某県公共事業職場役人OB】

京アニ放火殺人事件 お門違いな犯人の逆恨み

2019-09-02 11:12:49 | 社会・経済
 7月28日、京都のアニメーション会社に41歳の男が侵入し、持参したガソリンを屋内と社員たちに振りかけ着火した。何と死者は35人に上った。
犯人自身も火傷を負い拘留されたが治療のため病院へ直行という事態になった。
犯人は警察官に拘留される際に「自分の小説が京アニにパクられた」と騒いでいたらしい。恰もその仕返しで放火したと言わんばかりである。
 亡くなられた35人の方々の殆どが20代から30代の若者だった。ご冥福をお祈りいたします。
イワン・アサノウィッチは知らなかったが、京アニ社の作品は優秀で多くのフアンが居て人気も高かったとの事である。
 社会学者の水無田 気流(みなした きりう:以下、水無田)氏が東京新聞(2019年8月27日)に「所属できない逆恨みか」と題する関連記事を投稿していたので読んでみた。
 水無田は「日本はいつの間にか無差別大量殺人が珍しくない国になってしまった」と指摘。そして、この5月に起きた川崎・登戸の殺傷事件、2008年の秋葉原通り魔事件、2016年の相模原障害者施設殺傷事件などの犯人に共通しているのは“所属のなさとそこから派生した孤立感である”と喝破している。
 そして水無田は推測の域を出ないが、犯人は京アニが織りなす世界観や、そのコミュニティの一員になりたかったのではないか。そしてそれが叶わなかったゆえの壮絶な「逆恨み」のように見えると結論している。
イワン・アサノヴィッチも同感・同意見だが、もひとつ犯人の置かれていた社会的状況への考察が抜けているように思えるのである。
即ち、「新自由主義」とかいう言葉が「自己責任」とタイアップして企業や役所世界に浸透してきた20年ぐらい前からの時期、様々な企業・役所・地域から庶民・勤労者の任意の横組織である「労働組合」「親睦会」「同窓会」「町内会」が落日のごとくに消え行ってしまったのである。
「格差はあって当たり前!」などと言う言葉も、時の首相が声高に喧伝し始めた頃である。男女差・学歴差・学閥差・地域差・etc  が蔓延している日本の企業や役所に尚一層の格差を持ち込まんとしたのである。
 人種種や言語・宗教・食べ物に至るまで異なる多人種・民族国家のアメリカにおいては、良し悪しは別として「格差はあって当たり前」なのであろう。
しかし日本においては、その言葉は当てはまらない。日本においては99%がモンゴロイド民族でコメを食い、言葉も漢字圏で宗教と言えばお釈迦様を何となくリスペクトしているのが殆どで、無論のこと宗教対立や宗教戦争など存在しない。
過剰な格差が国民の間の疎外感に繋がっている弊害を、真剣に考える時期に来たと思える。

参院選の低投票率 メデイアの責任

2019-08-20 18:54:48 | 社会・経済
 論壇時評(東京新聞2019年7月31日)では中島岳志氏(東工大教授)が、今般の参院選挙の投票率の低さについて述べている。そして、その責任はメデイアに在ると指摘している。イワン・アサノヴィッチも同様の見解をもっている。

投票率を下げるためにはメデイアが選挙報道を積極的にしないほうが良いのである。アベ内閣になってから、テレビメデイアの自主規制や萎縮が繰り返し話題になっている。
調査によれば民放報道では、選挙関連の時間が4割も減っているという。すなわち有権者は必要な情報を手にする機会を確実に失っていると言うことになるのである。

映画監督の想田和弘氏も「れいわ新選組」の山本太郎現象をテレビが報道しようとしない事を批判している。政治に対して最も影響力のあるテレビが『公平性』を装いながら、実は既成の勢力に味方し真に新しい勢力の参入を阻んでいるとしている。

脳科学者の茂木健一郎氏は、電波という公共財を独占して使わせて貰いながら、『選挙期間中』にまともな政策論争、比較、分析の番組を作ろうとしない日本のテレビと指摘している。そして、『投票率低いですね・・』などと他人事みたいに報じるなと論じているのである。けだし名言ではあるまいか。

こんな中でも、メデイアの中に自己反省と思しき契機が生まれつつある事が覗われると指摘している。すなわち朝日新聞:牧内昇平記者が「れいわ新選組」の動きと支持者の声を紹介したのであるが、「生きづらさの、うねりがここまではと・・」と驚きながらも、山本太郎の「生きててくれよ!」という訴えに共鳴し「れいわ新選組」に寄付をする支持者らの様子を取材し『悔いのない人生を送るために、自分は社会とどう闘っているのか自問した』と牧内記者が述べているのである。
一方で中島岳志氏はテレビメデイアの政権から強いられた「自主規制」の中で、WEBメデイアは新しい可能性を示しつつあると指摘している。今回も朝日新聞のWEBサイト(論座)では公示前に有力な野党政治家が次々と投稿し読者に対して多角的な争点を提示したことに触れている。そして、WEBメデイアが選挙前の政治家たちが、文章によって議論を交わすという重要な場になるのではないかと観ている。

社会的には「非正規の労働者」や「シングルとなった若い親子」らにとって、『どうせ変わらない あまり関係ない』という諦念観や無力感が生まれている。政権任せにせず、メデイアが奮起して喚起させて欲しい。

又もや悲惨な“拡大自殺“小学生らが死傷

2019-07-31 00:25:53 | 社会・経済
 5月28日の朝、川崎市の登戸(のぼりと)でカリタス学園の通園バスを待っている女児の列に刃物を持った男が襲いかかり、小6の女児と別の女児の付き添いの父親が刺されて死亡した。19人が重軽傷を負うという理不尽な殺傷事件である。
 しかし近年、こんな陰惨かつ理不尽な事件が相次いでいる。そして、こういう事件・犯人の共通点は「上の者・あるいは強い者」には決して向かうことはなく必ずといって良いほど、女子供・老人に対してだけに向かっていくのである。
 イワン・アサノウィッチは犯罪心理学者ではない。この事象を「当然だと仰る方」は、精神を病んだ(たぶん)犯人は、一方で最後の最後まで“身の保全”を強かに計算しているのであると言うことを。そしてまた、自分より“強い”と思われる人には決して向かって行かないと言うことを、果たしてどこまで理解しているのであろうか。と疑いたくなる。
 犯人は確かに精神病を患っていたからこそ、このような忌まわしい事件をひきおこした事に間違いはない。しかし、対策はどうするのかを考える時に「精神病患者を早期に発見して尚かつ強制的に隔離して治療をする。」ということで良いのだろうか・・・。
事象の根本原因を考えない、いわゆる対処療法であると指摘せざるを得ない。
 犯人は幼くして叔父夫婦に預けられ、従弟と“兄弟”の関係になったのも束の間、従弟たちの通学先はカリタス学園、犯人は公立の小中学校。
髪型も犯人だけは丸坊主刈りだったとのこと。これではいくら幼い子供であっても「差別」というものを否応なく意識させられてしまう。
犯人・岩崎隆一容疑者(51歳・職業不詳)は犯行直後に持参した刃物で自死した。
 再度、断るがイワン・アサノウィッチは犯罪心理学者ではないが、某県庁で長年に亘り不当な任用差別(思想)を受けてきた人間である。従って長年、差別を受けてきた人間の気持ちは私なりに理解できると自負している。
愚痴をこぼす親しい人間や理解して励ましあう仲間が居たればこそ、差別に負けることなく頑張ってこれたと思っている。しかし、一方で、近年の日本では過剰な格差や差別化が蔓延していることも見なくてはならないだろう。昔、「一億総中流」と言われた時代があった。日本人みんなが、それなりに公平感を持ちつつ、従って妬みや嫉みで子供たちを刺し殺すような忌まわしい事件は,その頃は無かったのである。