天燈茶房 TENDANCAFE

さあ、皆さん どうぞこちらへ!いろんなタバコが取り揃えてあります。
どれからなりとおためしください

2013初夏・北欧バルト海紀行 #001:九州から欧州へ。KLM870便、福岡空港発アムステルダム行き

2013-05-10 | 旅行
今年のゴールデンウィークも旅に出ました。
行き先はヨーロッパ。バルト海を北に進んだフィンランド湾の奥深くにあるエストニアと、その対岸のフィンランド



一昨年の年末、暫くやめていた海外への旅を再開して、ドイツのバルト海沿いの小さな町ペーネミュンデ を訪れて以来、これで連続して四度目のヨーロッパ。
意図していた訳ではないのですが、気が付けば全ての旅で「鉄道と宇宙、そして音楽と芸術」 を追い求めてバルト海沿岸の国々を順番に巡ってきました。
そして今回、一連の旅の総仕上げとして選んだ目的地がバルト海の北の果てにある国々でした。

ようやく遅い春を迎えた北欧、バルト海の国には旅を締め括るのに相応しい何があるのか…?
これから暫し御一緒に、旅の想い出語りにお付き合い下さいませ!

天燈茶房亭主mitsuto1976 拝

2013年4月27日

ヨーロッパへの旅立ちの日ですが、今日は趣が異なります。
いつもは先ず、地元九州の空港から一旦国内線の飛行機に乗って成田空港まで飛び、そこで改て出国手続きを行なってからヨーロッパ行き国際線に乗り継ぐ…という手順を踏んでいましたが、今日はいきなり福岡空港からオランダまで飛んでしまいます!
この4月から運行を開始したばかりの史上初の九州とヨーロッパとの直通便、KLMオランダ航空の福岡ーアムステルダム便に、今回初めて乗ってみることにしたのです。
成田乗り継ぎだと福岡空港から始発早朝便の成田行きに乗らないといけないので、福岡市内に前泊していましたが、福岡アムステルダム直通便だとそれも必要ありません。
自宅近くの駅から熊本駅行きの始発普通電車に乗り、熊本駅で始発の新大阪行き新幹線さくら号に乗り換えて、朝8時には福岡空港国際線ターミナルに到着。
アムステルダム・スキポール国際空港行きKLM870便のチェックイン開始時刻にも余裕で間に合います。

アムステルダム行きKLM870便となる飛行機の機材は、午前8時20分到着のKLM869便としてアムステルダムからやって来ます。
これから乗るヨーロッパの飛行機が着陸するところを見ようかなと思い、展望デッキに行ってみるといきなり空色のボーイングB777-200が滑走路に降りて来ました。

KLM869便は所定の時刻より20分ばかり早着したようです。

自分の乗る機材が無事に到着したのを見届けたので安心して、チェックイン手続きを行います。こちらの方もカウンターが空いていて、あっという間に荷物の預け入れまで完了。
さらに出国手続きも行列も出来ておらずスンナリ通過。
この時期は成田だと混み合っていて一連の手続きを終えるのに小一時間ほどかかるのが普通なのに、拍子抜けするほど素早く搭乗ゲートへ来てしまいました。福岡空港って、空いててホントに快適だなぁ!
もっとも、あまり早く来過ぎたせいで搭乗開始まで1時間半以上もヒマを持て余してしまいましたが(笑)

午前10時頃、やっと機内へ搭乗案内開始。
KLMオランダ航空は福岡空港にやって来る飛行機では最も遠くから来てるのに、搭乗スポットもゲートから一番遠い沖止めでした。


でも沖止めのおかげで、自分を乗せて飛ぶ飛行機を間近からじっくり見上げることが出来ます。
KLMの機体には個別の愛称が付いていて、コックピット下部に船の船名表示のように機体名が記載されているのですが、今日のB777-200はPont du Gard(ポン・デュ・ガール)号であることも分かりました。
Pont du Gardとはフランス南部に残る古代ローマ時代の水道橋のことだそうです。
ちなみに、福岡空港に最初に降りたKLM福岡アムステルダム便の始発便の機体はその名も「福岡」号だったようですね。


巨大なジェットエンジンも覗き込むように見ることが出来ます。
これから十数時間もの間、このエンジンがジェット噴射をし続けて、僕を超高速でヨーロッパまで連れて行ってくれます。

KLM870便は福岡空港の1本しかない滑走路が混み合っているせいで暫く地上で待たされてから、南向きに離陸。
久留米市やうきは市の上空を旋回して東に進路を取ります。

地元九州の風景を、ヨーロッパに向かう飛行機の窓から眺めるというのは何とも不思議な感覚です。
同じ空が九州からヨーロッパまでつながっているという、当たり前のことを実感するのは何故か感動的だったりしますね。

KLM870便は国東半島の北部を通過して九州を離れます。海に突き出ているのは大分県中津市の中津港ですね。



地図と見比べてみると、よく分かります。


本州上空に到達後も、どうやらこのまま日本列島に添って北上していくルートを飛ぶようです。
福岡の地理低条件を活かして、玄界灘を飛び越えて中国からゴビ砂漠上空を突っ切るのかと思っていましたが、成田便と同じような北回りルートを辿るようですね。


山陰地方の上空を飛んでいくうちに、眼下に見えた残雪を頂いたこの山は霊峰・伯耆大山でしょうか。

飛行機は巡航高度に到達して水平飛行に移り、機内もくつろぎモードとなってきました。
今日はゴールデンウィークの初日ということで団体ツアー客の利用が多いようですが、やや空席もあるようで僕の隣の席にも誰も来ませんでした。
就航したばかりの福岡アムステルダム便の利用率があまり振るわないのではないかと思うと気掛かりですが、空いているおかげでヨーロッパまで気を遣わずにのんびり過ごせそうです。

さて、機内が落ち着いてきたらそろそろ機内食の時間です。
福岡発のKLMオランダ航空の機内食の味はどうでしょうか?

#002:KLM870便(福岡→アムステルダム)エコノミークラスの機内食に続く

KLMオランダ航空欧州直行便、福岡空港に就航!

2013-04-04 | 旅行
(※写真のB777-200は今日の福岡便の機材ではありません。2013年1月、アムステルダム・スキポール空港で撮影)


とうとう、九州にヨーロッパとの直行便の飛行機が就航しました!

福岡空港:オランダ航空が就航…初のヨーロッパ直行便(毎日新聞 2013年04月04日)

話題:オランダからようこそ(毎日新聞 2013年04月04日)

福岡空港に今日の朝8時過ぎに無事着陸した、KLMオランダ航空のボーイングB777-200機、
他のニュース写真サイトで確認したところ、どうやら機体には漢字で「福岡」と記されていた模様。
機体愛称「City of 福岡」号で処女航海を飾ったようです。何という粋な演出!

今回の福岡空港へのKLM就航で、熊本県在住の僕もヨーロッパまで出かけるのが随分と便利で楽になります。
これまでは出発日の前日夜から福岡市内に移動して前泊、国内線の始発便で福岡空港から成田空港まで移動してから改て国際線への乗り継ぎという手順だったのが、
出発当日の朝に熊本駅から始発の新幹線さくら号に乗って博多駅まで行けば、あとはもう福岡空港からいきなりアムステルダム行きの国際線にチェックイン出来ますからね!

…という訳で僕も早速、福岡からKLMでヨーロッパに旅立ちますよ。
今月末からのゴールデンウィーク、アムステルダム経由で北欧フィンランドとエストニアに行ってきます!
さて、そろそろ出発前の現地情報確認をしておかないと。今週末から、旅行準備で忙しくなりそうです。

2012-2013中欧鉄道音楽紀行 番外編:11 空港にて。またお会いしましょう!

2013-03-17 | 旅行

番外編:10 オランダの寿司からの続き

スキポール空港からの出発前、搭乗ゲートの窓から見えた、この異様なクルマ。
飛行機を駐機スポットから滑走路に押し出す、トーイングカーという奴ですね。

これから乗り込むボーイングB777-200は機体全長と全幅がそれぞれ60m以上、
満席の乗客を乗せて燃料を満載した総重量は200トンを超えます。
そんな超巨大で超重量級のブツを軽々と推してしまうこの怪物マシン、凄い迫力です。



そして福岡空港に到着後、
沖止めとなったIBEXエアラインズ機から降りた乗客をターミナルビルへと運ぶ搭乗口連絡バスが滑走路上で一旦停車。


バスを待たせて、天草エアラインのDHC-8機が前を横切り滑走路へ向かって走り去って行きました。
空港の滑走路上にも交差点があって、しかもバスより飛行機優先なんですね(笑)
それにしても、年明け早々に中欧から帰国した頃にはこの塗装だった天草エアライン機も、
僕が旅行記を書いているうちに、いつの間にかイルカの親子の新塗装になっちゃったなぁ…


さて、長らくお付き合い下さいました冬の中欧鉄道音楽紀行も、空港に到着したところでめでたく完結となります。
気がつけば季節が春になるまでの長い間、旅の記憶をつらつら書き連ねてきましたが、お楽しみ頂けましたでしょうか?

そして、気がつけば次の旅…初夏のエストニアとフィンランドへの旅に出るまで、あと1ヶ月半しかありません。
急いで旅立ちの準備を始めなくては!

それでは旅を愛する皆さま、暫し御機嫌よう!初夏が過ぎたら北欧とバルト海で、またお会いしましょう。
天燈茶房亭主mitsuto1976 拝

2012-2013中欧鉄道音楽紀行 番外編:1 ワルシャワの横断歩道はピアノだった

2013-02-25 | 旅行

Muses Europa Eisenbahn 2012-2013中欧鉄道音楽紀行の連載は書き終わりましたが、
本編で紹介できなかったちょっと面白いもの、
旅先で見つけた小ネタや毎回お馴染み食べ物の話題等を番外編として書いてみます。
もう暫く気楽にお付き合い下さいませ!


という訳で、先ずはポーランドの首都ワルシャワの、文化科学宮殿前の道路で見つけたこれ。
横断歩道のシマシマ模様が、よく見るとピアノの鍵盤になっています。
ちゃんと「黒鍵」も表現されていますね。
これはモチロン、ポーランドが生んだピアノの詩人、フレデリック・ショパン へのリスペクトでしょう。
ワルシャワの道路局も、なかなか粋なことをしますね!

番外編:2 ポーランドの列車にも「栓抜き」があったに続く

Muses Europa Eisenbahn 2012-2013中欧鉄道音楽紀行 30:Finale Ferrara号Kansai行き

2013-02-23 | 旅行
blue moment


29:OPERA NIGHT ウィーン国立歌劇場からの続き

夜明け前にウィーン・シュヴェヒャート国際空港を飛び立ったKLM1838便のボーイングB737は、
宇宙とつながっているような中央ヨーロッパの青い空のただ中を飛んでいきます。
アムステルダムのスキポール国際空港までは2時間足らずの余りにも速い空の旅です。
一昨日までのように地上を国際列車で走って行けば、きっと丸々1日がかりの長旅なのでしょうが…



2013年1月4日

日本への帰りの飛行機の乗り継ぎ行程もKLMオランダ航空の欧州域内大幅減便のあおりで、
早朝便でウィーンを出て、アムステルダムでは日本行き便への乗り継ぎ待ちが5時間以上も空くという
ひどく不便なものになってしまいました。


スキポール国際空港に到着した時点で、まだ朝9時です。
さて、午後の日本行きの飛行機の出発時間まで、オランダで何をして過ごしましょうか…

とりあえず到着ゲートから外に出て、
そのまま空港ターミナルビルの地下にあるスキポール空港駅へ行ってみましょう。
スキポール国際空港に直結しているオランダ鉄道のスキポール空港駅から電車に乗れば、
20分足らずでアムステルダム市内まで行くことが出来ます。


「この黄色い電車に乗っちゃおうかな?
でも、旅の疲れも出ているし、あんまり無理して動き回らない方がいいかもなぁ…」


プラットホームで優柔不断に思いを巡らせているうちに、電車はさっさと発車して行ってしまいました。
そのまま何となくプラットホームに佇んでいると、次から次にいろんな列車がやって来ます。
スキポール空港駅はアムステルダムとベルギー方面とを結ぶ幹線上にあるので、
アムステルダムの近郊電車だけでなく長距離線の高速列車も姿を見せるという、利便性が高くて賑やかな駅です。


ロッテルダム経由でオランダ南部のブレダという街に向かう、国内線の高速列車Fyraがやってきました。
オーストリア連邦鉄道のRailJet(レイルジェット)と似た、一般形の電気機関車が客車を牽引するスタイルの高速列車ですね。


パリとアムステルダムを結ぶ国際線のTGV、THALYS(タリス)もやって来ました!
真っ赤な車体がスポーツカーのようで、実に格好良いですねぇ。
思わず見とれてしまってシャッターチャンスを見事に逃してしまいましたが(笑)

結局、暫くスキポール空港駅で列車を眺めてからターミナルビルに戻り、
スーパーマーケットで買い物をしたり食事をしたりして過ごしているうちにお昼になってしまい、
そのまま出国審査を済ませて日本行き便の搭乗ゲートへ向かいました。

数年前までの僕なら、間違いなくあの黄色い電車に乗ってアムステルダムの街に向かっていたでしょう。
大急ぎでトラムに乗り換えて、オランダ国立美術館やゴッホ美術館を駆け足で観て回ったかも知れません。
でも、今の僕にはもうそんな無理の効く体力も気力もありませんでした。もう若くはないのですね…
…やっぱり、旅でも何でも若くて元気いっぱいのうちに思う存分やっておかないと駄目ですね。後で後悔することになります。
僕はこれから先、どんどん老いてくことでしょう。だから今のうちに、やれることはやっておかないと!
これ以上、もう後悔はしたくないですからね。



僕を日本に連れ帰ってくれるKLM867便は関西空港行きの便なのですが、
飛行機はジャンボジェットではなく中型機のボーイングB777-200でした。台湾への乗り入れに対応したKLM asia仕様の機材です。
この機体には「Ferrara City」 という愛称が付けられているようです。
Ferraraとはルネッサンス期からの歴史地区があり世界遺産にも登録されているイタリアの都市のようですが、
アムステルダムとも大阪とも、そして台湾とも全く関係のない都市名が機体の愛称となっているのはやっぱり何か妙な感じ…



2013年1月5日


朝9時半。
ユーラシア大陸を飛び越えたKLM867便は、関西空港に無事到着。
日本に帰って来ました!

関西空港に着いたら、すぐにリムジンバスに乗って伊丹空港へ。
本当は南海電鉄の超絶デザインの空港特急「ラピート」に乗りたいのですが、
ちょうど今、関西空港と伊丹空港とで飛行機を乗り継ぐ航空券を提示すると
両空港を連絡するリムジンバスの乗車料金が無料になるキャンペーンをやっていたので、
タダで伊丹空港まで乗せて行って貰う事にしました。
…それにしても、数年前まではわざわざ伊丹空港まで行かなくても関西空港で直接、国内線の飛行機に乗り移れて便利だったのに、
どんどん利便性が悪くなっていくのはどうしたものか。
大阪府知事から大阪市長になった例のあの人は一時期、伊丹空港を廃港して関西空港に一本化する意向を表明していたけど、
実際すぐにでもそうしてくれないと、このままじゃ不便でどうしようもないよ!





伊丹空港から乗り込む福岡空港行きの国内線は、ビジネスジェットのような小型機でした。
ANAとのコードシェア便ですが、
IBEXエアラインズという会計ソフトを開発販売しているIT企業の傘下にある航空会社が運行している飛行機です。





瀬戸内海沿いの空を飛んで、1時間足らずで福岡空港に到着。
ここからは九州新幹線つばめ号に乗り継ぎです。


すっかり日が暮れた頃、熊本駅に到着しました。
「ああー、やっと着いた!日本に着いてからが大変だった…(笑)」

かくして音楽を鉄道でつなぐヨーロッパの旅は幕を閉じたのですが、実は既に次の旅の計画が着々と進行中なのです。
次は…終着駅のその先の、さらに先を目指します。


Sestokai駅で見送った、リトアニア鉄道の列車。
あの列車の行く先のさらに先、国境を越えてリトアニアの隣国ラトビアのさらに先へ!
2013年の初夏にエストニアと、そしてフィンランドへ行ってきます。





Muses Europa Eisenbahn 2012-2013中欧鉄道音楽紀行 終章
…そして次の旅へと続く

Muses Europa Eisenbahn 2012-2013中欧鉄道音楽紀行 27:Das gibt's nur einmal ウィーン散歩

2013-02-21 | 旅行
Opernring


26:Wagon restauracyjny 「Sobieski」号の食堂車からの続き

2013年1月3日


旅の終わりの日の朝が来ました。
今日は一日、ウィーンの街で過ごします。

ウィーン西駅前のInterCityHotelを早めにチェックアウトして、フロントに荷物を預かって貰い、
そのまま手ぶらでUバーン(地下鉄)3号線に乗り込みます。
数駅先のシュテファンスプラッツ駅で下車して、地上に登ると…


目の前にゴシック様式の大聖堂がそびえ立っています!
ウィーンのシンボル、シュテファン大聖堂です。


12世紀の創建以来、実に800年以上に渡る歴史を持つシュテファン大聖堂。
この大聖堂を中心としたウィーン市内の一帯は「ウィーン歴史地区」として世界遺産にも登録されています。

大聖堂の中に入ってみましょう。


何と、大聖堂の中は極彩色に照らしだされています。
これには、余りのけばけばしさに一瞬たじろぎました。
新年の記念ライトアップなのかも知れませんが、ちょっと毒々しいですよねぇ…

でも、大聖堂の中ではド派手な照明を気にするでもなく静かに朝の礼拝が行われていました。
ここシュテファン大聖堂では、かつてモーツァルトの葬儀も執り行われています。
僕も大作曲家と、そして自分の祖先を偲んで、敬虔な善男善女の方々の後ろでそっと祈りを捧げさせて戴きました。



シュテファン大聖堂で朝のお祈りを済ませたら、ケルントナー通りを歩いていきます。
10分も歩くと、チョコレートケーキの「ザッハトルテ」 で有名な喫茶室がある老舗ホテルSacher(ザッハー)が見えてきます。
朝のお茶とザッハトルテを楽しみたい誘惑に駆られますが男一人ではさすがに入るのを躊躇してしまい、
喫茶室の窓辺で楽しげに語らう人々を横目で見ながら進んで行きます。


トラム(路面電車)の走る大通りに行き当たります。オーパンリンク通りです。
そして、この大通りに面して建つ壮麗な建物こそ…


ウィーン国立歌劇場です!

数々の栄光に彩られた世界最高峰のオペラハウスであり、
グスタフ・マーラーやリヒャルト・シュトラウス、ヘルベルト・フォン・カラヤンや近年では小澤征爾といった
綺羅星の如きマエストロたちが音楽監督として名を連ねる音楽の都の殿堂。
ここで毎夜繰り広げられる華やかなオペラの舞台と煌めく音楽は、世界中の音楽ファンの憧れの的であり、
夢の世界そのものなのです。

そして今夜、僕もその夢の世界へと旅立つのです!
今回の旅で三回目の、そして最後のオペラ観賞はウィーン国立歌劇場。
世界最高峰のオペラハウスで、旅の最後を華やかに締めくくります。

今夜のチケットは勿論、事前に公式Webサイト経由で予約してありますが、
ウィーン国立歌劇場では予約したチケットを事前に窓口まで受け取りに行く必要があります。
今朝、早めにホテルを出たのは、朝一番でチケットを受け取っておきたかったからなのです。
オンラインのEチケットを自宅でプリントアウトして持って行けばそのまま入れたハンガリー国立歌劇場やプラハ国立歌劇場に比べるとちょっと不便ですが、
事前にオペラハウスの外観を下見して期待を膨らますことが出来るので、これはこれで乙なものかも知れませんね。

ウィーン国立歌劇場の裏口、オーパン小路にある国立チケットハウスで無事に今夜のチケットを発券して貰い、
気が楽になったところで、
オーパンリンク通りから地下に潜ってカールスプラッツ駅からUバーン3号線に乗り込み、
すぐ隣りのムゼウムクォーティア駅で下車。
ここはムゼウム(Museum)という駅名の示す通り、世界第一級の博物館や美術館がひしめく一画です。



その博物館美術館群の中で、今日はここに狙いを定めました。


ウィーン美術史美術館。
世紀末ウィーン美術やモダンアートにも惹かれましたが、
ウィーンで最も正統派で最も綺羅びやかだと思うこの美術館で、今日は過ごすことにしましょう。

…しかし、ちょっと早く来過ぎましたね。
開館時間の午前10時まで30分以上もあるので、その辺りを散歩してきましょう。

ウィーン美術史美術館は、女帝マリア・テレジアの像が鎮座まします公園を挟んで
外観がそっくりの建物と向い合って建っています。



写し鏡のように向かい合うこのもう一つの建物は、ウィーン自然史博物館です。
まるで「文系」と「理系」の優等生同士が並び立ち競い合っているようで面白いですね。


自然史博物館の建物の壁には、窓ごとに偉大な科学者たちの名前が掲げられています。
この窓はコペルニクスですね。探せばガリレオ・ガリレイやニュートンやティコ・ブラーエの窓もありそうです。

自然史博物館も見学したかったのですが、恐らく一度足を踏み入れたら丸一日かかる筈なので、
次にウィーンを訪れた時の楽しみとして取っておきましょう…


美術史美術館と自然史博物館から、トラムの通る大通りを渡ったところにはホーフブルク宮殿があります。
ウィーンの宮殿と言えば郊外にある離宮のシェーンブルン宮殿が有名ですが、こちらは都心のど真ん中にあり実用的です。
ハプスブルク王朝最後の宮殿であり、「新王宮」とも呼ばれています。

少し散歩しただけでも、この辺りは見所が沢山あるのでちょっとした観光ツアーになってしまいますね。
さあ、そろそろ午前10時です。
ウィーン美術史美術館に行って、ヨーロッパ絵画と美術の世界に浸るとしましょう。

28:kunst historisches museum 美術史美術館に続く

Muses Europa Eisenbahn 2012-2013中欧鉄道音楽紀行 17:Palac Kultury i Nauki ワルシャワの摩天楼

2013-02-10 | 旅行
Warszawa Centralna


16:restauracni vuz プラハ号の食堂車からの続き

ポーランドの首都ワルシャワの陸の表玄関、ワルシャワ中央駅は巨大な地下駅です。
ヨーロッパの都市のターミナル駅によく見られる、歴史を感じさせる大聖堂のような荘厳な駅舎や、
大ドームに覆われたプラットホーム等は地上には見当たりません。
共産主義国家時代に建設された、やたらと威圧的で無機質な要塞のような建物があるのみです。

地下ホームから地上に出てきた旅行者を暖かく出迎える…と言うよりは、睨みつけ覆いかぶさってくるような、
いかにも共産主義の遺物めいた駅舎ですが、それでも近年徹底的にリニューアルされて
以前と比べたら随分と明るく近代的に生まれ変わったんだとか。確かに、構内はとてもきれいな駅でした。



そして要塞のような駅舎を出た旅行者を次に出迎えるのが、この摩天楼!
文化科学宮殿です。



ワルシャワの夜空を貫き、市民を見下ろし威圧しているかのような摩天楼。
毒々しく怪しくライトアップされていて、しかもその色調が時間とともに不気味に変化するという恐ろしさ(笑)

この怪摩天楼こそ、第二次世界大戦後に東欧圏を共産圏化して支配したソビエト社会主義共和国連邦の恐怖の独裁者
ヨシフ・スターリンからポーランドの人民同志へと「プレゼントされた」共産主義文化と科学の殿堂。
当然、ポーランド国民とワルシャワ市民からはソビエト支配の象徴として長年忌み嫌われてきたそうです。
今では海外企業も多数進出して経済発展を遂げ、多数の高層ビル群が建ち並ぶワルシャワ市内も、
かつては高い建物はこの文化科学宮殿だけで、ワルシャワのどこにいても見えたと言いますから、
市民は常にソ連とスターリンから監視されているようで、本当に屈辱的でとにかく嫌だったでしょうねぇ…

そしてベルリンの壁が崩壊してソビエト連邦が解体消滅し、ポーランドが自由を取り戻した後は、
文化科学宮殿も多数の大企業が入居する普通のオフィスビルになりましたが、
その威圧的で巨大かつ異様な姿は共産主義時代のまま。
今夜も怪しく照らされながらワルシャワの街を見下ろし、東欧苦難の時代の記憶を伝え続けています。

さて、僕の泊まるホテルは中央駅裏の、文化科学宮殿にも程近い一画にあるHoliday Innを予約しておいたのですが…


それと思われる場所にはMercureホテルしかありません。


でもよく見ると、エントランスのガラス窓にHoliday Innの張り紙が。
実は、ワルシャワ中央駅近くのHoliday Innは大晦日の今夜限りで営業を終了して、
明日の2013年元日からはMercureが経営するホテルとなるのです。
ホテルの中身は変わりませんが、建物の外の看板等は既にMercureに取り替えられているのですね。

ホテルの経営が譲渡されてブランドが変わるのは、ホテル業界ではよくあることのようですが、
自分が泊まっている間にホテル名が変わってしまうというのは初めての経験です。
しかし、Holiday Inn社からもMercure社からも、そしてホテルをネット予約したExpedia社からも
Holiday Innとしてこのホテルを予約した僕に対して何の連絡も事情の説明も無かったのはどうしたものか。

僕は事前にポーランド政府観光局のblogでこの事が告知されていたのを偶然チェックできたので、
旅行に出発する前に事情を把握することが出来たのですが、
もし何も知らずに初めて訪れるワルシャワに到着していたら、きっと今頃Holiday Innがどこにも見当たらないので
見知らぬワルシャワの街の路上で途方に暮れていたことでしょう。
ホテルにも予約サイトにも、もう少しだけ顧客への配慮をお願いしたいところです。
いくら余計なサービスは最初から期待しないことが常識の外資系企業とは言っても、これはちょっとねぇ…

ともあれ、明日からMercureになるHoliday Innに無事にチェックインして、部屋で一休み。
明日も元旦早々、朝早くから出かけるのですが、大晦日の夜にさっさと寝てしまうのも惜しいので
ホテルの周りを少し散歩してみました。

文化科学宮殿の近くまで行ってみましょう。





う~ん…
やっぱりグロテスクで不気味ですね。まるで現代版の安っぽいドラキュラの館です。
何だってまた、こんな悪趣味なライトアップをしているんだろう。
ひょっとして、自分たちを支配し苛め続けた吸血鬼・ソ連とスターリンの亡霊に嫌がらせをして
ささやかな復讐をして溜飲を下げているんでしょうか?


ワルシャワ中央駅の向かいには、近代的な高層ビルもあります。
窓の明かりを利用しての年号のサイン、これは日本でもよく見かける年越しの夜の光景ですね。
あと数時間で、多分あのビルの窓明かりも2012から2013に変わります。

中央駅周辺でも、花火の音がだんだん激しくなってきました。
ヨーロッパの年越しは、街角で盛り上がった市民がゲリラ的に打ち上げる凄まじい数のロケット花火と爆竹が付き物。
日本では絶対に市販できないような、やたらと威力のある花火をミサイルのように撃ち合うので、かなり物騒です。
この辺りもそろそろ“戦場”になりそうなので、流れ弾に当って大火傷をしたりしないようにホテルに帰りましょう。

ホテルの部屋でゆっくり風呂に入って、歯を磨きながらTVでヨーロッパ各地の年越し風景の中継を見ているうちに
時刻は午前零時を過ぎました。

明けましておめでとう。おやすみなさい…
明日は一日中乗り鉄の日です。正体不明?の列車に乗って、ちょっと隣の国まで行ってきます。


18:HANCZA リトアニア国境行き国際列車に続く

Muses Europa Eisenbahn 2012-2013中欧鉄道音楽紀行 14:Planetarium プラハは幾千幾万の星と共に

2013-02-09 | 旅行
Staroměstský orloj/astrolábu


13:Vltava/Moldau ヴルタヴァ ~プラハ散歩~からの続き

プラハを去る直前、また旧市街の市庁舎前広場にやって来ました。


名残惜しいオルロイ。
プラハの天文時計「orloj(オルロイ)」の、朝の青空の下の姿です。

皇帝ルドルフ2世の御世から今日まで数百年間、
星の都プラハに降り注ぐ幾千幾万の星の下、陽射しと雨の下で、時を刻み続ける天文時計。



幾世代にも渡り、数えきれないほどの人々が、この場所でこの機械を見上げてきたことでしょう。
そして見果てぬ星の世界、宇宙への想いを抱き続けてきたことでしょう。

受け継がれる想いと、いのちを見守り続けた天文時計は、これからもこの街で時を超えて旅を続けます。
幾千幾万の星と、そしていのちと共に…





さあ、僕も旅を続けましょう。
もうすぐ、プラハ中央駅から列車が出ます。

さようなら、星の街プラハと天文時計オルロイ。
いつか必ず、また会いに来る…




15:Praha Express 国際列車プラハ号の旅に続く

Muses Europa Eisenbahn 2012-2013中欧鉄道音楽紀行 13:Vltava/Moldau ヴルタヴァ ~プラハ散歩~

2013-02-09 | 旅行
Tramvajová v Praha


12:OPERA NIGHT プラハ国立歌劇場からの続き

2012年12月31日(大晦日)

プラハでの一夜が明けました。
今日この街を離れますが、乗車する列車が中央駅を発車するのはお昼前。
少しですが時間があります。

一夜限りで立ち去るには余りにも惜しい、美しい街プラハ。
ちょっと早起きして、早足で歩き回り、朝の街に別れの挨拶をしていきましょう。

プラハ市街には、数え切れないほど多くの教会があり、尖塔が聳えています。
そんな教会だらけの街を、路面電車(トラム)が網の目のように走り回るのです。
“百塔の街” とも呼ばれるプラハには、トラムがよく似合います。


中央駅前のホテルの裏の旧市街。
郵便局で切手を買って親しい人に絵葉書を送り、通りに出たところで目にした一瞬の風景。
聖インジフ教会の塔の前を、今朝もトラムが通り過ぎて行きます。



そのまま旧市街の路地を辿って行くと、小さな劇場がありました。


エステート劇場です。
1787年10月、ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルトは自身の指揮で
新作オペラ「ドン・ジョヴァンニ」をこの劇場で初演しました。
ちなみに、モーツァルトをエキセントリックな芸術家として描いた有名な映画「アマデウス」の撮影もここで行われたそうです。

旧市街を抜けたところには、大きくて立派なネオ・ルネッサンス様式の建築が。


こちらは「芸術家の家」と呼ばれる、チェコ・フィルハーモニー管弦楽団の本拠地ドヴォルザーク・ホールのある建物です。
そう言えばドヴォルザークもまた、プラハに暮らした人でした。
ちなみにドヴォルザークはプラハ中央駅の近くに住んでいて、毎日駅まで列車を見に行くほど熱心な鉄道ファンだったとか。
やっぱり鉄道と音楽は相性がいいのかなぁ…

そんな偉大な鉄道ファンの先達、ドヴォルザークの名を冠したホールの向かいには、
大きな川がプラハの街を横切るように流れています。
ヴルタヴァ川です。
日本ではドイツ語読みの「モルダウ」という名前で知られていますね。
そう、スメタナの交響詩「わが祖国」の第2曲で描かれた、チェコ国民の心の拠り所とも言える川です。


そしてヴルタヴァ川の向こうにはプラハ城が見えています。


威風堂々たる聖ヴィート大聖堂が聳え立つプラハ城。
かつて西暦1600年頃には神聖ローマ皇帝ルドルフ2世の居城であり、
城の周りには彼のもとに参じた多くの科学者や錬金術師や占星術師、そして芸術家たちが世界中から集まり、
宇宙と科学と芸術とをこよなく愛する皇帝に命じられ日夜、研究や創作に打ち込んでいたのです。
その時、プラハは人類の叡智が結集した世界最先端の学術研究都市であり、華やかな芸術の都でした。
…そして今もなお、その栄光の残り香は、この古都に微かに漂っているような気がしてくるのです。


「芸術家の家」からヴルタヴァ川沿いに歩くと、アーチの連なる石橋が見えてきます。
プラハ旧市街と、プラハ城とを結ぶカレル橋です。


カレル橋のたもとにはゴシック様式の塔がそびえます。
やれやれ、“百塔の街”は、橋にまでこんな立派な塔を建てないと気が済まないようです。

塔の下をくぐり抜けて、カレル橋を渡ってみましょう。


カレル橋はプラハ市内でも最も賑わう観光名所の一つ。
橋の上は歩行者天国状態で、多くの観光客がヴルタヴァの流れと美しい古城と旧市街の眺めを楽しみます。
このカレル橋を中心とした一帯は、「プラハ歴史地区」として街ごと世界遺産にも登録されているのです。






カレル橋の欄干には、まるで美術館のように、沢山の聖人像が並んでいるのが特徴です。
その中でも特に人気があるのが、ボヘミアの守護聖人ヤン・ネポムツキーの像。

どういう訳だか、聖ヤン・ネポムツキー像の足元にあるレリーフをなでると幸運が訪れるという事になっているそうで、
皆さんが毎日レリーフをなでていくので、磨かれてピカピカに光り輝いています(笑)
もちろん僕も、プラハにまた来れるよう祈りつつ、レリーフをなでてきました。

カレル橋に並ぶ聖人像の中には、日本にも馴染み深いものもあります。

日本にキリスト教を伝えたイエズス会の宣教師、フランシスコ・ザビエル像。
ザビエルを下で支えている人物群のうち、一番手前側の男性に注目。
ちょんまげのような髪型などから、キリシタンの日本人ではないかと言われているそうです。

ヴルタヴァ川の上で、思わぬ形でいにしえの日本人に会ったところで、そろそろ時間が来たようです。
残念ながら、カレル橋を渡りきってプラハ城まで行くことは出来ませんでした。
もうすぐお昼。中央駅に戻って次の街へと向かう列車に乗らないといけません。

再び旧市街を通り抜けて中央駅へと歩いて行く途中、こんなものを見つけました。

通りに面した建物の壁に嵌めこまれたレリーフに、ヨハネス・ケプラーの文字が。
チェコ語で書かれていると思しき説明文は読めませんが、どうやらここがケプラーの家だったようです。

…ケプラーも、普通に住んで暮らしていた。その数百年後には、若き日のアインシュタインもここで日々を過ごした。
偉大なる科学者たちが、時代を越えて同じ路地を歩き、すれ違った。それがプラハという街。

そういう想いが頭を駆け巡った時、僕の足は自然と、あの場所へと向かっていました。
この街を去る前に、最後にもう一度だけ、あの機械を見たい。
悠久の時を越え幾千幾万の星の夜を越え、この街の記憶を宇宙に刻み続けた美しい機械。
天文時計オルロイに、もう一度会いたい。

14:Planetarium プラハは幾千幾万の星と共にに続く

Muses Europa Eisenbahn 2012-2013中欧鉄道音楽紀行 11:Prazsky orloj プラハの天文時計“オルロイ”

2013-02-03 | 旅行
Staroměstský orloj:Pražský


10:Praha hlavni nadrazi プラハ中央駅からの続き

僕はプラハには、随分前に一度来たことがあります。その時、美しい街並みが気に入って、
以来ずっと「また行きたい…」と願っていたのですが、暫く振りの再訪となりました。

やっと、また来ることが出来たプラハの街。
そのプラハの旧市街に、再び見たいと願い続けたものがあるのです。
これからすぐ見に行きましょう。

プラハ中央駅前のホテルからから裏通りを抜けて行けば、旧市街まではすぐ近く。
歩いて行くことが出来ます。

…もっとも、プラハの街は基本的に中世の頃から区画が全く変わっておらず、
複雑怪奇に入り組んだ路地と小路に必ず迷い込んでしまうので、大抵は途中で随分時間がかかるのですが、
それもこの街の魅力の一つ。
かつてこの街に住んでいたモーツァルトやティコ・ブラーエやアインシュタインも歩いたであろう路地裏を彷徨い歩く、プラハの夜。



旧市街の中心、市庁舎前の広場は日が暮れても観光客で大変な混雑です。
世界中から集った人々のお目当ては、市庁舎の隣に聳える塔の壁。
そこには、世にも不思議なかたちをした、美しい機械が設えてあるのです…



それが、名高いプラハの天文時計、「orloj(オルロイ)」です!
その原型は中世15世紀頃に作られたとされており、以来今日まで数百年間に渡って
改良と補修を重ねながら動き続けてきたのです。

この天文時計オルロイに、再び会いたいと願い続けていたのです。


観光客の群れに混じって、塔の真下から懐かしいオルロイを見上げてみました。
上の文字盤は天動説に基づいて地球と天体の動きを表すプラネタリウムです。
下の円盤は1年間の日付が刻まれたカレンダーの機能を持っています。
この他に、決められた時刻になると文字盤を囲んだ像が踊り始め、小窓からキリスト教の使徒や死神の像が登場する
からくり時計の機能も備えているのです。

プラハは、神聖ローマ皇帝ルドルフ2世によって帝都となり、
偉大なる天文学者ティコ・ブラーエやヨハネス・ケプラーが天体観測と研究を行った、歴史ある星の都。
近年も、2006年夏にここプラハで開催された国際天文学連合の総会で、
それまでは太陽系の第9惑星とされていた冥王星を「準惑星」として分類し直すという決議が為され、
惑星としての冥王星にとどめが刺されたのも記憶に新しいところ。
…そう言えば、僕がこの前この街に来た時は、まだ冥王星は惑星だったんですよね。


そんな星の都の夜空の下で今夜も、天文時計オルロイは天体の運行と暦を表示しながら時を刻み続けるのです。

そう、今や“童話の天文学者”となったティコやケプラーがまだ生きていて、
宇宙と科学と芸術を愛する王様ルドルフ2世の居るプラハ城の麓にある天文台で、夜毎に星を観測していた頃から変わらず…


オルロイとの再開を果たして天文都市プラハを実感したら、次は芸術と音楽に耽るとしましょう。
今夜はルドルフ2世に敬意を表して、帝都プラハでいにしえの宇宙科学と華やかなオペラ三昧の夜です。
プラハ国立歌劇場で、オペラを観ます。

12:OPERA NIGHT プラハ国立歌劇場に続く

Muses Europa Eisenbahn 2012-2013中欧鉄道音楽紀行 6:Budapest ブダペスト、世界遺産散歩

2013-01-27 | 旅行
Szépművészeti Múzeum:Budapest


5:Budapest Keleti pu ブダペスト東駅からの続き



ブダペスト散歩は、地下鉄に乗ってスタートです。
ホテルの近く、ブダペスト東駅付近の地下には地下鉄M2号線の駅がある筈なのですが、
駅前広場一帯は工事中で、地下鉄乗り場がどこなのかよく分かりません。
でも、よく見ると工事現場の仮設の壁に親切な落書き?風の可愛らしい案内が…

METROはこちら( ´∀`)


ブダペスト地下鉄のM2号線は、ちょっと古めかしい水色の小さな車体。未確認なのですが、旧ソ連製の車輌のようです。
利用客が多くて、かなり混んでいます。
意外なことに駅には改札もあって、兵士のような厳しいおじさんによるチケットのチェックも行われていました。

M2号線で数駅先のデアーク・テール(Deák tér)駅まで行って、ここでM1号線に乗り換え。


M1号線の電車は、これまた小さくて、そして何とも変わったデザインの黄色い不思議な電車です。


実はこのブダペスト地下鉄M1号線、何と世界遺産に登録されている地下鉄なんです!

ハンガリー建国千年にあたる1896年に、
ロンドンに次いでヨーロッパで2番目の地下鉄として開業したブダペスト地下鉄M1号線は、
地上の大通りや建築群と共にまとめて一つの世界遺産となっています。
これは世界唯一の「現役の地下鉄の世界遺産」なのだそうです。
M1号線の黄色い電車も、世界遺産登録にあわせて開業時の姿をイメージして復元されたレトロ車輌です。

世界遺産の地下鉄に乗って、ホーショク・テレ(Hősök tere)駅までやって来ました。

この駅から、地上に上がると…


そこは英雄広場です。
その名の通りハンガリーの英雄たちの像が居並ぶこの広場もまた世界遺産の一部。
ブダペスト市民公園の一部となっているので、多くの市民が憩い観光客が訪れる賑やかな場所でもあります。

賑やかな英雄広場の様子をパノラマ撮影してみました。
凧揚げをしている人もいますね。楽しそうです。
←サムネイルをクリックすると大きなパノラマ画像が開きます

英雄広場を挟むように、同じデザインの建築物が左右に向かい合って建っています。
英雄の像に向かって右側が現代美術館、左側が国立西洋美術館です。
今日は、これから西洋美術館の方に行ってみましょう。




建物も荘厳で見事な国立西洋美術館。入り口の正面にあるホールも、思わず息を呑むような美しさ。


収蔵されている作品は、ハンガリー王国の名門貴族が所有していた膨大なコレクションが基になっているそうです。
ヴァン・ダイクやルーベンス、クラナッハ等々の作品群が並ぶ展示室は圧巻の一言。


中でも素晴らしかったのが、ゴヤとエル・グレコのスペイン絵画コレクション。
あまり人のいない“エル・グレコの部屋”で、作品と向い合って、
画家とキリストの息遣いや鼓動までもが感じられる気がする程にどっぷりと浸るように、
思う存分楽しむことが出来るなんて何という至福と悦楽のひと時!

堪能しました、ブダペスト国立西洋美術館。


美術館を出ると、英雄広場はもう日が落ちて真っ暗です。
夜のブダペストの街を、また地下鉄に乗って、これからさらに綺羅びやかで華やかで愉しい場所に向かいます。
…ハンガリー国立歌劇場に行って、オペラを観るのです!

7:OPERA NIGHT ハンガリー国立歌劇場に続く

Muses Europa Eisenbahn 2012-2013中欧鉄道音楽紀行 3:Wien Westbahnhof ウィーン西駅からの旅立ち

2013-01-20 | 旅行
RailJet:Wien Westbahnhof


2:Amsterdam スキポール国際空港美術館からの続き

2012年12月29日

ウィーン・シュヴェヒャート国際空港のエアポートホテルで迎えた、旅の最初の朝。
ホテルの窓からは、昨夜到着したシュヴェヒャート空港のターミナルビルが朝空の下に見渡せます。


数年前にウィーンに来たとき、シュヴェヒャート空港は古ぼけて薄汚れた風采の上がらない雰囲気だったのですが、
ちょうど今リニューアル工事の仕上げ中のようですね。
すっかりきれいでお洒落なデザインになっていて驚きました。
ターミナルビルの手前側にはまだ工事中の区画も残っていますが、その工事現場の隣に見えるシックでモダンな黒い箱のようなデザインの建物は空港駅の入り口です。よく見ると電車のかたちのワンポイントの表示もあって、分かりやすいし可愛らしい良いデザインですね。
今日はこれから、このシュヴェヒャート空港駅から電車に乗ってウィーンの街の中心に向かいましょう。

今回の旅では、中央ヨーロッパ各国(オーストリア・ハンガリー・チェコ・スロバキア・ポーランド)の鉄道が乗り放題になる
ユーレイルパスの一種「ヨーロピアンイーストパス」を使います。
このヨーロピアンイーストパス、国際列車はもちろん各国のローカル列車にもそのまま乗ることが出来るすぐれもの。空港からウィーン市街地までの電車移動もわざわざチケットを買う必要はありません。これは便利!

…しかし、ヨーロピアンイーストパスはそのままでは使用出来ません。
最初に使う前に一度、駅の窓口でパスポートを提出の上で券面にスタンプを押してもらい、使用開始手続き(バリデード)をする必用があるのです。

なので、エアポートホテルをチェックアウトしてからシュヴェヒャート空港駅に向かい、駅員がいる窓口を探すのですが、なぜか切符売り場がどこにも見当たりません。
乗車券の自販機はあちこちに置いてあるのですが、窓口も駅員の姿も全く見当たらない。
何と、シュヴェヒャート空港駅は無人駅らしいなのです!
国の表玄関である国際空港の駅が無人駅だなんて日本では考えられませんが、まぁ何事も鷹揚なオーストリアならそういうことも有りなのかも知れん…

しかし困った。
せっかく乗り放題のパスを持っていてもバリデード出来なければ無効で紙切れと同じなのですから、何の役にも立ちません。
でも、嘆いていても仕方がない。オーストリアってこんな国なのさとこちらも大らかに考えて、自販機でウィーン市内のUバーン(地下鉄)区間まで通しの普通列車乗車券(4ユーロ也)を購入。


シュヴェヒャート空港駅とウィーン市内中心部を結ぶ列車は、
途中ノンストップ運転でわずか16分でウィーン・ミッテ駅まで直行する空港特急列車CAT(City Air Terminal)というのがありますが、便利な分だけチケットの値段も高くて片道で9ユーロもします。
時間は倍ちかくかかりますが、切符代は半額以下で乗ることが出来るSバーン(普通電車)の方が、地元ウィーンっ子や慣れた旅行者には人気があるようです。

Sバーンは空港周辺の無機質な工業地帯の中を走り抜けて、30分もかからずにウィーンの街の中心にあるミッテ駅に到着。
ここでUバーン(地下鉄)3号線に乗り換えて、長距離列車が発着するウィーン西駅へと向かいます。

ウィーン西駅では駅員がいる切符売り場の窓口もちゃんと開いていました。
ここで改めてヨーロピアンイーストパスをバリデードして、券面にある日付欄の1日目に今日の日付を書き込みます。やれやれ、これでやっと中欧5カ国の鉄道が乗り放題となりました!

ウィーン市内には、発着する列車の方面別にいくつかのターミナル駅が存在します。
その中でも特に規模が大きいのが、西ヨーロッパを始めとする諸国への国際列車が発着するウィーン西駅。事実上、ウィーンの中央駅と位置づけられているのがこの西駅です。
もっとも、本当の意味での中央駅が現在整備中で、数年後にはウィーンに発着するすべての国際列車・長距離列車が集約されたウィーン中央駅が完成して、西駅もその地位を譲り渡してしまうと思われます。
しかしながらウィーン西駅はまだまだ中央駅の地位は渡さないぞと言わんばかりに駅舎の大規模リニューアル工事が行われたばかりのようで、機能的できれいな駅となっていました。
ここも数年前に来たときは薄暗くて古びた駅だった印象があるのですが、ウィーンは空港も駅も一斉に玄関口の化粧直しの真っ最中のようです。

さて、これから乗る列車の出発するプラットホームへと向かいましょう。
今から乗車するのは…

オーストリア連邦鉄道が誇る高速列車、RailJet(レイルジェット)です!
フランスのTGVやドイツのICEに対抗するべく、オーストリアが威信をかけた列車なのです。
鉄路の上を疾走する航空機と言わんばかりのそのネーミングからも、気合の程が伺えますね!
今日はこれから、この真紅をまとった車体が何ともお洒落な高速列車でウィーンを後にして一路、
隣国ハンガリーの首都ブダペストへと向かいます。

…ところで、このレイルジェット、TGVやICEとは一味違うところがあります。
オーストリアにおける次世代型の高速列車と位置づけられる新型列車なのに、空港特急CATにも使用されている一般形の電気機関車が塗装を変えただけでそのまま使用されているのです。
そのせいで、高速列車なのに何となく日本のブルートレインに似た印象を受けてしまいます。
しかし一般形の機関車とは言え日本では考えられない高性能機関車なので、最高速度は九州新幹線に迫る時速230キロ!
しかも最後尾の客車にも運転席を備えているので、折り返し運転の際も「機回し」を行うこと無くそのまま推進運転が可能です。


さらに面白いことに、レイルジェットは機関車1輌に客車7輌がワンセットになった専用編成を組むのですが、
この編成を2つ連結することで増結運用も行います。
この場合、機関車もそのままの状態で連結されるので、編成の真ん中に機関車がつながっているというとてもユニークな状態になるのです。
ちょうど目の前で、僕の乗るブダペスト行きレイルジェットに先行して出発するチューリッヒ行きレイルジェットが編成の増結作業を始めました。



ブダペストからやって来た編成と、ウィーンからの編成がつながり、
堂々の16輌編成となったレイルジェットが遥々スイス目指して出発します。

機関車に搭載されたドイツのシーメンス社製インバータ制御機器が奏でる「ドレミファインバータ音」が、
音楽の都ウィーンの朝の空に心地よく響き渡ります。
インバータから発生するノイズ音をあえて消さずに残し、音階を奏でるように細工をするなんて、
何という素敵なヨーロッパの遊び心でしょう!

チューリッヒ行きレイルジェットに続いて、ブダペスト行きレイルジェットが発車します。
さあ僕もレイルジェットに乗り込んで、中欧の鉄道の旅を始めましょう!

4:RailJet 国際超特急レイルジェットの旅に続く

ウィーン西駅おまけ画像


オーストリア連邦鉄道の国内線特急インターシティに連結された、子ども用のビデオ映画車輌
小さい子どもを連れていても周囲に迷惑をかけずにリラックスして旅が楽しめるこのような配慮は、日本の特急列車でも是非取り入れて欲しいですね。
カラフルなロゴも何ともお洒落です。

Muses Europa Eisenbahn 2012-2013中欧鉄道音楽紀行 1:Overture Calgary号Amsterdam行き

2013-01-12 | 旅行
Wiener Staatsoper


この冬の年末年始休暇、ヨーロッパに行って来ました。

今回の旅の目的は、中欧に連なる名立たる古都を鉄道で巡り、
それぞれの街で音楽を愉しみ、オペラを観ること。

昼は、旧き良き時代に陸の豪華客船と讃えられた名列車の栄光を今に受け継ぐ欧州国際急行の乗り心地を楽しみ、
夜は、歴史に燦然と輝く三つの都市を彩る歌劇場の珠玉の舞台に酔いしれる。
…いやはや何とも紋切り型で、古臭いテーマではありますが、
僕もだんだんと歳を取ってきたようで、こんな旅もしてみたくなったのです。
そして、それは何とも華やかで趣深く、そして心躍る旅となったのです!

ウィーン、プラハ、ブダペスト、そしてワルシャワから遥かなるリトアニア国境へ。
音楽を鉄道でつなぐヨーロッパの旅に、暫しお付き合い下さい。
天燈茶房亭主mitsuto1976


2012年12月28日

ヨーロッパへの旅路は、先ずは成田空港へ行くことから。
僕の住む九州熊本からは成田空港行きの便は飛んでいないので、福岡市内に前泊して福岡空港始発の成田行き早朝便に乗ることから旅が始まります。
もっとも、2013年の春からは福岡空港からアムステルダムまで直行するKLMオランダ航空の便が新規に就航することになっているので、今後はこの「成田周り」をする機会も少なくなるかも知れません。

今日は九州から関東までの日本列島上空はずっと冬の雲に覆われていて、地上の景色は見ることが出来ませんでした。


でも、よく見ると雲の上に光の輪と機体の影が…
「ブロッケン現象」ですね!珍しいものが見られて、幸先良い気分で成田空港に到着。

成田空港では国際線のチェックインと小口現金の渡航先通貨への両替、そして手荷物保安検査、出国審査といういつもの“出発儀式”を済ませて、
これからヨーロッパまで連れて行ってくれる飛行機とご対面。


KLM862便、ジャンボジェットボーイングB747-400です!

来年春からは福岡までやって来るKLMオランダ航空ですが、今はまだ成田乗り継ぎでの利用となります。そして、福岡にはKLMのジャンボ機は飛んで来ません。ヨーロッパまでの燃料を満載したジャンボは重すぎて福岡の短い滑走路を飛び立てないので、もっと高性能な中型機B777-200になる予定です。

成田でしか会えない、KLMの空色のジャンボ。その機体にはCity of Calgaryの文字が。
オランダと日本を結ぶ航路なのに、全く関係のないカナダの都市の名を冠した機体というのが面白いですね。


午前11時過ぎにはボーディングブリッジを通ってCalgary号の機内へ。
定刻より10分早い11:45にはドアが締められ、KLM862便は成田空港第一ターミナル北ウイングを出発しました。

滑走路のずいぶん長い距離を走って充分に加速してから、巨大で重い機体をよっこらしょと持ち上げるような感じのジャンボ独特の離陸の後、ぐんぐん上昇しながら日本列島を北上。




北海道から日本海に抜けるルートで日本領空を離れてロシア上空へ。


水平飛行に移り、このまま一気にシベリアを横断して北極圏へと向かいます。



ウェルカムドリンクと機内食の昼食の後、ちょっと席を離れてジャンボの機内を散歩。


ジャンボの象徴、憧れの2階客室へと続く階段。
2階のビジネスクラス客室は、もちろんエコノミークラスの乗客は立ち入り厳禁。
ああ、いつの日か僕もこの階段を登ってみたいものだ…
ジャンボは老朽化が進んで日本路線からはどんどん退役しているので、急がないと本当に幻のままで終わってしまうかも…

その階段の脇に、こんな物を発見。

機体名City of Calgaryの命名由来を記した銘板のようです。
ちょっと豪華客船のような、何とも優雅なオブジェですね。


客室の一番後ろの、ギャレー(調理準備室)がある場所まで来ました。
実はこのKLMのジャンボ、通常のジャンボとは構造が少し違っていて、機体の後ろ側半分は貨物室になっている「747-400Combi」と呼ばれる客貨混載タイプ。
客室が短めで、この壁の向こうはコンテナが搭載された貨物室なんです。


そしてこれが、眺めが良いと一部の旅行者の間で何故か人気のある、ギャレーのドア窓からの景色。
眼下にはどこまでも続くシベリアの雪山が連なっています。


やがて太陽が飛行機を追い越して、地球の影に隠れます。
冬のヨーロッパ行きの機内から見る、延々と続く「沈まない夕陽」です。




再び飛行機が太陽に追いついた時、そこは既にウラル山脈の向こう側。
ヨーロッパ上空に到達しました!

スカンジナビア半島の付け根を越える頃に夕食の機内食を済ませて、
そのままゆっくりと降下を続け、現地時間の午後3時半、約12時間のフライトを終えてKLM862便はオランダのアムステルダム・スキポール空港に到着。
「さまよえるオランダ人」の頃から航海技術に長けていたオランダ人の機長はふわりと衝撃無くジャンボジェットを着陸させました。お見事なランディング!




City of Calgary号とはここでお別れ。
スキポール空港で、ウィーン行きのヨーロッパ域内線に乗り継ぎます。

2:Amsterdam スキポール国際空港美術館に続く

福岡空港からヨーロッパ・アムステルダムへ、直行便が就航!

2012-11-22 | 旅行
KLM:B777-200ER


来年の春から、九州とオランダを結ぶ直行便の飛行機が飛ぶそうです。

KLM 来年4月、アムステルダムへ週3往復 福岡空港(MSN産経ニュース 2012.10.19 02:02)

KLMオランダ航空の公式サイトのタイムテーブルによると、
福岡空港には朝8時台に到着して2時間後に折り返すダイヤになるようです。
と言うことは…

僕の自宅のある熊本県内からでも、早朝の新幹線を使えば
当日に自宅を出ても福岡空港でのチェックインに間に合う!


おお、これは便利!!
何しろ今までは、ヨーロッパへ旅行するときは前日の夜のうちに福岡入りして前泊し、
早朝の成田空港便に乗って成田でお昼頃発のヨーロッパ便に乗り継ぐ、という実に面倒なことをやっていましたからね。
しかもKLMのハブ空港であるアムステルダム・スキポール空港は乗り継ぎがとても便利なので、
当日中にヨーロッパ全域へと乗り継いで行けるそうです。

早速、KLMの公式サイトで来年のゴールデンウィーク期間中の福岡―ヨーロッパ間往復の正規割引運賃を調べてみたところ、
まぁまぁ手頃な価格であることが判明。これなら冬のボーナスで手が届きそう。
という訳で…
そのまま予約してしまいました。
2013年GWの福岡―アムステルダム乗継―エストニアの首都タリンの航空券(笑)


来年の初夏は、バルト海で一番美しい港街と謳われるタリンとその周辺に行ってきます!
勢いで航空券を買ってしまったので、まだ旅の詳細は全然決めていませんが…
でも、エストニアには以前から行ってみたかった凄いプラネタリウムが有るんだよねぇ。
それに、バルト海を挟んだ隣国フィンランドの首都ヘルシンキにもフェリーで2時間で行けるらしいし。
これは面白い旅になりそう!

2013初夏のバルト海の旅の詳細は、計画を思い付いて練り上がり次第、追ってまた書き綴ります。
(と言うか、あと1ヶ月で中欧オペラ三昧鉄道三昧の旅へ出発するんだが…こんな調子で我ながら大丈夫かなw)

2012 夏休みの想い出 その15 旅の終りは寝台特急

2012-09-27 | 旅行

その14からの続き

2012年8月18日


東海道本線と山陽本線を夜通し走り続けた寝台特急サンライズエクスプレスは、
途中の関西圏で貨物列車の事故の影響を受けて、数十分遅れで岡山駅に到着しました。

ここ岡山駅で、サンライズエクスプレスは編成を2つに分割。
瀬戸大橋を渡り四国の高松へと向かう「サンライズ瀬戸」と、
中国地方を縦断して山陰の出雲市へと向かう「サンライズ出雲」とに切り離されます。

編成の切り離し作業が終わると、先ず「サンライズ瀬戸」が発車。














続いて、プラットホームに取り残された「サンライズ出雲」も後を追うように発車していきます。




2つのサンライズエクスプレスの出発を見送ったところで、
僕の夏休みの旅も終わりが近づいたようです。
これから、山陽新幹線の「こだま」号に乗って、各駅停車でのんびりと九州へ帰ることにします。

2012年の夏の想い出絵日記も、これにて終着駅に到着となります。
長らくのお付き合いありがとうございました。

さぁ、次はどこに旅しようかな…