大阪鋼巴球迷的博客(だあばんがんばあちうみいだぼーくぉ)

熱烈なるガンバ大阪サポの筆者が、世界で最も多くサッカーファン人口を持つ中国にガンバの名前を広めんと日中二ヶ国語で発信する

北京奧運男籃小組賽 美國92-69 希臘

2008-08-15 06:23:15 | Weblog
男子バスケットの試合で米国が大差でギリシャを下し、2年前の世界選手権のリベンジを果たした試合。こういう試合で、ドリームチームを率いていたコーチKことシャシュスキーが、ギリシャのゾーンDをどのようにして崩すかが興味深かった。まあ、カレッジバスケでやっているみたいな、ハーフコートのゾーンオフェンスみたいなナンバープレーはさすがにやらなかった代わりにとった対策は、「守備から入る」というもの。

即ち基本はマンツーマンというデューク大でのやり方と代わらないものの、ガードのボール回しにプレッシャーをかけ、ギリシャが中にボールを入れようとするとすかさずポジションをとってパスを入れさせないようにする。パスが入ったら入ったで、そこに他の選手がすかさずヘルプに来る、というやり方でギリシャにゆっくりと攻めさせない。それでボールをスチールすればすかさず速攻で得点を重ねる、といったもの。それをビッグマン一人の他にガード4人という布陣で、レブロン、コービー、ウェイドを並べて抜群の運動量でプレッシャーを掛けて来るのだから恐れ入る。

敢えて課題を挙げるとすれば、速攻が決まる分には問題ないんだけども、相手に戻られてゾーンで守られている時に如何にして対処するか、である。この日はあまり多く見られなかったが、その攻略法の片鱗は3ポイントにあるのかもしれない。国際ルールではNBAよりは3ポイントのレーンはバスケットにより近いけども、何もその位置から打つことに拘る必要はないわけで、一度コービーがNBAのレーン辺りから3ポイントを決めたりしたように、NBAでやっている所から打ってディフェンスを広げ、空いてきたら中を使って切れ込んで行く、といった形が有効なのかもしれない。コーチKなら当然大学での試合でゾーンで守る相手に対してどう攻めるかというノウハウは判っている。

問題は大学でならコンビネーションの熟成に時間をかけられ、試合中でも35秒のショットクロックを有効に使えるのに対して、ドリームチームでは練習期間も比較的短く、国際ルールでは24秒とNBAに合わせている。その中で如何に攻めきるかなんだけども、ゾーンオフェンスをしっかりやらないと、この先スペイン、アルゼンチン、リトアニアといった相手には苦しむかもしれない。

ただ、それにしてもギリシャはやられ過ぎのような感じはしたんだけどもね。もう少しゾーンで苦しめられると思いきや途中でマンツーに戻したりもしていたように戦い方に迷いはあるとは思った。まあ、2Qで米国が小さなラインナップで攻めて来ていたので、黒人のセンターを使って高さを使って攻めようとしたのだろうけども終盤を見る限りそれをあまりやった感じがしない。

いずれにしても、今大会は米国vsその他大勢の戦いに思える。個々の選手の能力は米国が世界一なのに対し、他国が如何に戦略を練って米国を倒しに来るか?また、それに対して米国が如何にして対抗するか?前回までは米国がゾーンに手こずっていたが、今度は米国がゾーン対策に着手し、この試合の終盤では2-1-2のゾーンを試してきている。時計の針が確実に反対側に触れているのかもしれない。