大阪鋼巴球迷的博客(だあばんがんばあちうみいだぼーくぉ)

熱烈なるガンバ大阪サポの筆者が、世界で最も多くサッカーファン人口を持つ中国にガンバの名前を広めんと日中二ヶ国語で発信する

J聯賽 第14輪 大阪鋼巴 4-2 札幌岡薩多

2008-06-29 23:50:15 | サッカー全般
とりあえず、主審片山とバクスタ側の副審は行ってよし。もうキミたちにはJの試合で審判を務めるだけの技量はないということがよく判ったから。副審はオフサイドの判定を何度取り損ねてるわけよ?片山だって2失点目は明らかにGK藤ヶ谷がチャージされているんだから、ファウルを取らないんだからもう終わってるな。おまけに試合終了間際に雅人が明らかに相手に後ろから倒されていて、抜ければGKと一対一という場面だというのに、アディショナルタイムだからって流していたんだから、主審としてのキミは終わっている。片山に試合をぶち壊されたのはこれで何度目なんだよ?一昨年の福岡戦でも明らかにPA内のファウルなのにFKを宣告したという大ボケぶりをやらかしたが、その時依頼ヤツが笛を吹く試合には、他の審判以上にイライラさせられる。

まあ、審判に試合をブチ壊されかけたんだけども、札幌が予想以上に引いてこなかったことで面白い試合はできたとは思う。当初はガチガチに引いてきて8枚ブロックとかをやられるとイヤな感じではあったのだが、442でラインを押し上げて来たことによって、バレーが裏へ飛び出し、はたまたゴール前でフィジカルの強さを発揮できた。加入したばかりの箕輪が4バックにはまだ馴染んでいない点も幸いしたかとは思う。

試合は、札幌がカウンターでサイドに展開し、安田が上がった裏のスペースを突こうとし、これをしのいだガンバが空いた中央のスペースを使うという感じで展開していった。ミチが前半札幌の藤田に高さのミスマッチを狙われていたのはまあ想定内。だからその分キレのいいサイド攻撃を見せて欲しかったのだけども、札幌も研究していてサイドに2枚で待ち構えていたためにサイドからのミチの突破は鳴りを潜めた。まあ、その分加地が後半右サイドから攻めるようにはなったんだけども・・・後半ボールを支配していた時に札幌が8枚のブロックを敷いていた時にルーカスがクサビになって2列目以降の選手が飛び出していく時は目を見張るものがあったが、出来ればもう少しダイアゴナルに動いてスペースを造る動きとかによって、8枚ブロックを崩すお手本みたいなのを見たかったのだけども・・・

後半1点差に追い上げられ、福元が入ろうとした時にはまたいつものパターンかと思われたけども、福元が入る前に、「俺だけの智」が貴重な追加点をヤットからのホットラインで上げられたのは大きかった。久しぶりに胸のすく快勝というヤツが見られたのが嬉しかった。ただ、気になるのは、今年は中盤の鬼プレスを封印しているんだろうか?札幌にボールを奪われると結構ボールを前に運ばれてしまうし、ボールを奪い返す位置はそんなに高くはない。まさか、それは去年失速した反省を踏まえて意図的に封印しているとは考えにくいのけども、いずれにしてもこの辺りは私の周りのゴル裏サポがユルいと指摘しているところなんで、それが勝ったけどしっくりしない原因なのか?

札幌は思った程守備的でもないし、中断期間中に三浦さんが練り上げた戦術を忠実に実行する組織力はあると思った。ダヴィはボールを持たせると本当にデニス・マルケス並みに厄介な選手。ただ、本当に攻撃で脅威だったのは彼だということになると、全体的に個の力というのが足りないかな・・・まあ、世の中には個の能力は高いのに戦術を浸透させられないというチームがあるのだから難しいのだけども、J1はJ2と違って個の力というのが高まっていないと厳しいのかな、とは思う。札幌アウェーは行きたかったけど、今年は平日の夜開催。最終予選の日程を考えると週末にずれ込むことはありえないだろうから、生憎今年は行けそうにない。来年行けたらいいな、とは思うのだが・・・

1クラブのわがまま=召集拒否がまかり通っていいのか?

2008-06-28 08:35:28 | サッカー全般
ブログにおいて是非とも書かないといけないと思ったネタは、W杯最終予選の組み合わせでもなく、北京五輪代表のOA招集の件。神戸が大久保の膝の状態と現在のチーム状態を理由に、大久保の招集を拒否しているらしい。

これは、遠藤の出場を快諾したガンバからすれば、何でやねん、と言いたくもなるわけよ。チームの事情云々なら、残留争いだけでなく、優勝・来季のACL出場権が絡んでくるチームの事情というのは考慮されなくてもいいのだろうか?

え、大久保は膝のケガが治ってないって?ならば、五輪期間中は神戸の試合にも出ずにゆっくり静養していて下さい。

ただ、今回問題がこじれてしまっているのは、反町監督のやり方にもあるだろう。神戸のクラブに挨拶に出向かず、いきなりタイへ行って大久保と直接交渉したり、ヤットの視察の為に万博へ出向き、関係者に挨拶をしたけども神戸には寄らなかったとすれば、神戸が不快感を示しているのは無理もない。

けれども、そうした不手際があったかもしれないが、大久保本人が五輪出場の思いを反町監督に伝えている(28日付け日刊スポーツ神戸担当:益子記者の記事より)のであれば、それが最も尊重されるべきだとは思う。まあ、その為には今からでも反町サンは神戸に挨拶に行った方がいいんだけど、本人にしてみれば召集の交渉を行うのは本来協会の仕事であって自分やノータッチだとか、招集を拒否しているクラブに何で挨拶に行かなアカンねん、と思っていたら溝は深まるばかりだろう。

まあ、今回神戸と協会とのゴタゴタを見るにつれて、「だからガンバもヤットを出さないようにしよう」なんてことは言わないようにしよう。確かにヤットの存在はガンバにおいて大きいし、この前の京都戦は正にヤット様様ではあった。その彼が抜けるのは本当に痛いのは判っている。けど、彼ほどの選手であれば代表との掛け持ちというのは避けられないし、五輪じゃなくてもシーズン中にでも疲労やケガなどで、どこかで彼抜きでやるというのは覚悟しておかなくてはならないことだった。実際先の京都戦でカントクはユーティリティな橋本を2列目に起用するなどして、ヤット抜きの状態でやることを既にシミュレーションしている。リーグ戦というのは控え選手を含めたトータルの戦いでもあるのだ。真の強豪で居続けるには器だってデッカクなきゃやってられません。

J聯賽第11輪 大阪鋼巴 1-0 京都不死鳥

2008-06-26 12:51:57 | Weblog
結果には満足、内容には大いに不満というところのこの試合。バレーがシュートを外し続けるのは仕様ではあるとしても、ルーカスや雅人までもが決定機を外すとはねえ・・・まあ、バレーは前半から裏へ抜け出す動きは良かったんだし(逆に次の札幌戦で相手に低いラインで構えられるとチャンスにすら絡めなくなる)、そこまで持ち込めたのはバレーの持ち味だとしても、シュートを外すところはユーロで言うところのトニにそっくり・・・と言ったらトニに怒られるわな。だからFWの決定力に頼ることなく、中盤から先の連携を高めて相手DFを崩して中盤の選手がフィニッシュに絡むかが大事になるんだろうけども。これに関しては前半橋本が追い越す動きを見せてシュートを打っていたりしたけども、ヤットが2列目でスタートし、時にはボランチの位置から配球する時なんかには有効だろう。京都戦で打ったシュートは16本か。次の試合は、30本ぐらいはシュートを打って2点取るということですね(オイオイ)。

逆に言えば、これだけガンバがシュートを外し続けていたら、京都にとっては少なくとも引き分けに追いつくチャンスだったと思うんだけどもなあ。京都について言えば、この試合でボランチのシジはかなり効いていた。最終ラインの前に位置する彼は時には戻ってバレーや二川をチェックしていたし、一旦ボールを持つと左右前後に正確にフィードする。深い位置からロングフィードされると、ガンバの高いラインを持ってしてもプレスできないところから出されるので、結構裏にイヤらしいところに出てくる(だから柳沢追いついたらんかい)。

ただ、京都の選手の顔ぶれを見ていると今までとはかなり選手が入れ替わっていて、ヨソから連れてきた寄せ集めという印象すらある。特にフェルは合流したばかりで致し方ないかもしれないけど、アタリバとの連携がイマイチ合っていない感じはした。まあ、このおっさんは誰とも合わせられない可能性はあるんだけど、その時は一人で何とかしてくれますw まあ、カウンターでないかぎりフェルにやられることはないとは思っていたけどもね。一番不思議だったのは、バレーが下がったことで高さにアドバンテージが出来たシジを上げてパワープレーを仕掛けて来なかったことだったんだけども。

あと審判。松村主審は比較的信頼のおける人だったと思うけど、今回はアドバンテージを取らなさ過ぎる。危険なプレーだと判断して止めるというのであれば、京都の選手にイエローを出すべきなんだがそれをやらずに結果的にガンバの攻撃を止めている場面が多々あった。あ、前回の清水戦でもこの人が吹いていたけども、その時はまるで相手にしてもらえなかったフェルが今回は振り向いてくれたそうで良かったな、フェル。

しかしこうやって書いていると、ずっとガンバの選手・元選手のことばかり書いとるやないかw J's goalの試合後の選手インタビューは全てそれで揃えたんでしょうかねw

最後に応援についても言及しておくと、BBが自主解散したお陰でほとんどのチャントが使えなくなった。これによってチャントの選択肢が狭められたが故に試合中沈黙してしまう間があった。確かに今までのように歌い続けるスタイルからすれば物足りないのかもしれないが、別に歌わなくても、試合を見ながら要所要所で歌っていくという欧州スタイルを構築するいい機会かもしれないとは思うけどもね。まあ、これについては、当ブログを読んでおられるゴル裏の人たちからは色々とご意見があるだろうけども、今後の方向性については議論していければいいとは思う。

個人的には歌い続けるのに夢中で試合を全く見ないというスタイルには首肯しかねるわけです。もちろん、ボカの応援スタイルから派生したJリーグのサポのロングコールのスタイルを一概に否定する気はないけども、欧州のように要所でコールやチャントを出すという方向も一度考えて見るのもちょうどいい機会かなとは思う。

けど、今までのように歌い続けるスタイルを続けたいというのであれば、昨日のあれではヌルすぎるけどもね。

中断明けを前にして

2008-06-24 07:40:45 | ガンバ大阪
ガンバについて幾つか箇条書きに。

・埼スタ騒動に関しての処分

クラブから発表された処分ということに関しては、実際に実行犯が二人だけとは思えないんだけども、特定できたのが二人ということであるならばその二人を永久追放したのは妥当な処分。特定できない人間以外を江戸時代の5人組制度のような連帯責任でもって法的に責任を問うことはできないゆえにこれが限界なのだろう。その代わりにBBが自主的に解散するということで世間的には決着を付けるしかなかったのだろう。

BBについては個人的によく知っている人はおらず、アウェーで顔を会わせれば挨拶をする程度であったが、その中の印象で言えば、中の人たちは根は悪くない。応援に関しては本当によくやってくれたとは思う。ただ、集団の中でやってしまったことに関してはけじめをつけるしかない。残された元BBの人たちも、自主解散の後こそ、その情熱が試されている。だから、彼らに対して何に対してガンバレ、ということは具体的には言えないけども、本当にガンバが好きであるならば耐えるところは耐えなければいけないと思う。

あとの応援は残された人間で、行動に責任を持って頑張るしかない。

「安全なスタジアム作り」ということでなら、以前に書いたように、根本的には応援のヒートアップと安全な雰囲気というのは相反するものであると思うだけに、熱い応援を続けたいというのなら、危険に巻き込まない体制を敷いておくことで折り合いをつけるしかないと思っている。

・ACLとナビスコの重要性

どちらを優先するかは二つの見方があると思う。一つは、今年はナビスコを捨てて(ナビスコを若手主体で臨む)9月からのACLに備えるというもの。確かに準決勝まで勝ち抜けば9月には死の日程が待ち構えているからそれは一つの選択なんだが、問題は国内のタイトルを犠牲にしてまでACLを勝ち抜く価値を見出せるかどうかだろう。ACLを勝ち抜いてCWCに出たとしても、改訂された出場クラブの資格には確か前回優勝チームが来季以降自動的に出場する資格はなくなるはずだったと思う。となると、来季も出るには少なくとも国内の大会で出場権を得る必要があるし、国内の成績を犠牲にするのであれば、ACLは隔年ごとにしか出場できないということを理解しておかねばならない。

もう一つには、今季ACLにおける最低限の目標-2年前のリベンジを果たしてグループリーグ突破する-を果たしたからには、今後のACLはあくまでもオマケでしかない。強いて意味を見出すなら、中東アウェーを経験することであるが、現実的にはむしろリーグやナビスコといった、国内のタイトルを目指すべきだという見方。この視点に立てば、ナビスコも重要なタイトルであり、その先がハワイや「南米王座」に繋がるというのであれば、おいそれと無視できるものではない。去年浦和のサポは、ACLを制覇した喜びもあったが、国内無冠に終わったという喪失感も同時に大きかったことを考えればこちらの見方の方がより現実的に思えるが、皆さんはどう思われるだろうか?

まあ、いずれにしても一番獲りたいタイトルはリーグタイトルなんだけどもね。

・ポスト水本の補強

水本退団後、カントクは補充は考えていない、ということを早速仰ってましたな。まあ、誰か一人入れたところで結局別の誰かがオフにあぶれる可能性があり、カントクが使いこなせるかどうかも判らんのなら現有戦力で戦うというのも一つの方法なんだが、ただ累積警告や負傷でCBに人が足らなくなった時に、人がいないという言い訳はこれで出来なくなった(もともと言い訳はしない人なんだけども)。

ただ、カントクと強化部長ってどうも意思の疎通が上手く行っていないように思えるところが気がかりだ。多分最近は一言も会話してないんじゃないか?ならば、歌ばんのメンバーでこの二人を拉致って「でん」で焼肉つつきながらでいいから強制的に会話させなアカンのとちゃうかw ミネイロは日本にフィットしていないだけ、と言い張って残留させたのは強化部長の一存であって、多分カントクにしてみれば、ワシャ知らんと思ってるんだろうなあ。ミネイロが練習で別メだったというのはまだ負傷が癒えていないからだと好意的に解釈しておきましょう。

個人的には、クラブの年間予算における人件費というのは予め決まっていて、シーズン途中で補正予算を組んで補強するというのは残留争いをしているチームが切羽詰った状況の中でやるもんだと思っている。逆に言えばそうした補強って結局飲み代をツケに廻すことで後々の精算がしんどくなるもんだと思っていた。まあ、今のガンバってそこまで追い込まれていないということなんだろうけども、それならそれで水本の移籍金を補強以外の別の何かに有効に投資して欲しいもんだと思うんだけどもね。

・再開緒戦の京都戦

フェルの特徴というのは大体判っている。イヤなのはむしろシジの方で、彼がゴール前に立ちはだかられた時がいやらしいわけで、ガンバにとってイヤな存在であり続けるかはポジション次第。4バックでシジがボランチで来るよりは3バックでシジがリベロというのが一番イヤなパターンだけどもな。そこに水本が入ったりでもしたら・・・水本は結局登録に間に合わないからなのか?

水本についてはこれ以上言うことはないのだが、ガンバに在籍した選手であるから敢えて一言。京都では死に物狂いでやれ!こう言うのも京都サポのブログを徘徊しても生暖かい歓迎モードに包まれているからで、水本の覚悟を問うものがあんまり見当たらなかったから、代わりに喝を入れてやりました。

世界杯預選賽 日本1-0巴林 ~ヤットは自分がPKを蹴るということを積極的に主張すべきだ

2008-06-23 04:57:30 | サッカー全般
なんかスッキリしない勝ち方、というのは4年前のオマーン戦の録画を見ていたような感覚だったからか。あの時も俊輔がPKを外して、ロスタイムに久保のゴールで辛うじて勝ち越すことができたのだが、今度は内田のシュートに巻が詰めていた為に相手GKが反応できなかった。

佐藤寿人が飛び出してPKをゲットした瞬間、ガンバサポとしてはヤットのコロコロPKが見れると期待したけども、俊輔が蹴るという約束事があるのなら別にそれでも構わない。ただ、相手GKのフェイントに引っかかってしまったな。右へ飛ぶと見せかけて左なんていうのは、ヤットなら落ち着いて逆方向に流し込めるんだが・・・ただ、日本のエースなんだから、俺が蹴る、と決めて俊輔が蹴ったのならそれでいいいと思う。問題は蹴ったがやや甘かったことで、隅に突き刺してやるぐらいの気持ちで最初からコースを決めて蹴った方が良かったかもしれない。W杯やユーロでのイタリアの選手らがそのように蹴っているように。

前にも書いたけども、俊輔に代わってヤットがPKを蹴りたいというのであるならば、「俺に蹴らせろ」という主張をヤットがしなければならないのではないか。オマーン戦では俊輔が持っている「察知力」が生かせたのだが、今回は俊輔は自分が蹴ることを選択した。即ち、いくらヤットが確実にPKを決める術を持っていても決定権が俊輔にある以上、蹴りたいのであれば今後はそのことを主張する必要があるということだ。

だからまあ、この試合でシュートを打たない病がまたもや指摘されたけども、PK一つを取っても自己主張というのがこのチームには足りないんじゃないかと思ったわけです。

歐洲杯4分之1賽 俄羅斯 3-1 荷蘭

2008-06-22 11:14:02 | サッカー全般
夜更かししたり、早寝早起きしてこの試合を見ていた皆さんへ一言。

おつかめさまです。意味のよく分からない人は自分で調べて下さい。

オランダが負けた試合というのは意外ではあったんだけども、このチーム自体人が言う程に攻撃的ではないし、グループリーグでの得点がカウンター主体であったことを考えると、今度は引いて守られた相手に対しては何もできなくなるんじゃないかと見ていただけにその予感が当たってしまった。ラインを低く設定し、サイドバックの上がりを押さえてオランダの縦パスを封じ込め、中央にボールを入れようとすると中でブロックを作って跳ね返してしまう。ヒディンクの術中にまんまとはめられたオランダは逆に鋭いカウンターを許してしまう。

延長に入っても運動量でオランダを圧倒して、オランダの攻撃が一段落したら6人ほどが敵陣ゴール前に上がってゴールを狙うという、カウンター主体でありながらスキあらば積極的にゴールを狙う姿勢。スペインとの試合を見た時から、ロシアって結構悪くないし志を持ったチームだなと感じていたが、この試合でもそれを見せてくれた。

これでますますヒディンクの株が上がってしまった格好になるのだが、ヒディンクというのが劇薬に過ぎないことを理解しておく必要がある。2年ほどの任期中に彼が短期間で結果を出せるのは韓国・豪州・ロシアの代表監督で証明済みなのだが、問題は彼が去ってしまってからの後遺症である。後任の監督は前任者と常に比較され、前任者の路線の継承というのを求められるが故に苦しむ様は、戦国時代の武将に例えると武田信玄の後を継いだ武田勝頼を彷彿とさせてしまう。韓国や豪州ではヒディンク以後にオランダ人の監督を連れてきて、その路線の再現を狙ったが、誰一人彼を超えられてはいない(本国オランダも同様に98年フランスW杯で準決勝まで行ったヒディンクの呪いに掛かっている)。

つまり、ヒディンクで結果を出してしまうと、その後の延びしろが限られてしまうということを覚えておかないといけないだろう。その意味では日本代表監督の手腕って誰が監督やっても?と思わせてしまうところがあるんだけども、それは誰が監督でもアジアレベルでは勝ち抜けられなければならないのだし、監督によって成績が急激に上がったり下がったりしない安定感が長期的な視野に立つと大事だとは思う。まあ、理想はジーコみたいな人間が監督でも結果が出せるということなんだけども・・・

だからまあ、ヒディンクという劇薬を使うには、雇う方のヴィジョンが明確でないといけないだろう。それは短期的に結果を求めるべきか否か、ということである。まあ、日本は多分ヒディンクを雇える程の財力があっても呼ぼうとはしないだろう。長期的な強化という視点に立てばそれは間違っていないと思うのであるけども。

水本移籍について気になることを幾つか

2008-06-20 07:11:48 | ガンバ大阪
1.クラブとしては練習欠席を認めていた?

(ガンバ公式より引用開始)
また、昨日の練習不参加については、クラブとして許可を出したものであることをお知らせしておきます。
(引用終わり)

実際はどうなのだろう?報知の記事などでは18日の練習を無断で休み、と出ているのである。報知は放置などと揶揄されるクオリティだから何とも言いがたいのであるが、一応記者が取材をした上で書いている記事だとは思う。

となると、これって中国の報道に普段から接している筆者の勘であるが、何か公然たる事実と周りが見なしているものを敢えて打ち消すという手法によく似ている。逆に言えば無断欠席だったということをオフィシャルの発表は裏付けているようなものかもしれない。

2.中澤>水本なのか?

長期的に見れば、水本は中澤からポジションを奪い取れる実力はあると思う。ただ、結果を残せていなかった。開幕の序盤戦で自ら招いたミスが原因でスタメンを剥奪され、ACLのアウェー、メルボルン戦でもオージーに力負けしてセットプレーで失点の原因を招いている。

じゃあ、中澤の方が優れているのかといえば、彼もまたいろんなところで失点に絡んで来たりしているんだな、これが。どちらかと言えば水本の方がマーキングに優れているとは思うんだけども、二人ともヤラカしてしまっているのが痛い。

ただ、水本がスタメンから落ちてしまうのがミスによるなら、中澤はミスをしても何故使われ続けるのか、という理由に関して納得できる答えは恐らくカントクは用意できないだろう。多分水本は次こそはオレの出番、と思っていてもスタメンのチャンスが与えられなかったのが不満だったのかもしれない。

それで水本が出番を求めて移籍するという動機も判らないではないし、根本的にはポスト・シジクレイでミネイロ、水本、福元を獲得し、更には中澤と競争させると誰かが脱落して新たな居場所を求めて出て行ってしまうだろうとは思っていた。最初が水本だったというのは以外ではあるけども、今回発生した出来事もある意味想定内とも言える。

ただ、今回水本が取った手法は後味の悪さだけが残ったと言えるだろう。

3.北京五輪は大丈夫か?

反町監督が選考基準として所属クラブで試合に出ている選手という基準を掲げていたが、これはジーコだって当初言っていたけどもあっさり反故にした条件なんだけどもねw 第一その基準を反町が守るんであれば何故サテの試合にまでわざわざ水本を見に来るわけよ。

で、仮に噂されている京都に移籍したとして即スタメンOKかと言えば、増嶋や手島がいる中ではそうは問屋が卸さないだろうな。フッキに対してヴェルディのチームメイトが言った言葉じゃないけども、「世界中どこに行ってもポジション争いは待っている」と言っておこう。

北京五輪にしても、過去主将が最終選考で外された前例からすると、ヤバイんですがねw まあ、最終ラインに関してはいじるべきではないと思うから多分移籍するしないに関わらず残れるとは思うのだがどうだろう?

4.移籍はどういう形で成立するか?

ガンバが獲得するのに費やした3億に上積みすると、完全移籍には4億円かかると言われているが、この時点で獲得するリスクを冒せるチームがあるだろうかという疑問が頭をよぎる。ヴェルディがフッキを獲った時のように分割にするのか?けどまあ、完全移籍であるなら条件面で譲歩すべきではないと思う。

要は、厄介払いが先にありきで、レンタルなんていう利敵行為にすべきではない。例えば今季残りはレンタルで、オフには完全移籍で獲得というフェルみたいなパターンを京都が目論んでいたとする。まあ、それは問題が長引きそうな時の譲歩手段としてはアリかもしれないが、それなら少なくともガンバとの試合に出られないという条件を付けるべきだろう。

まあ、その辺は山本弱化部長がうまくやってくれるだろう、とは思いたいけどフェルの時の前科があるからなあ・・・まあ、レンタルで出して中断明けの緒戦に水本が出てくるようなことがあれば俺は山本リコールを叫ばせて貰う。

5.ガンバは補強をどうする?

7月で契約が切れるミネイロを慌てて残留させたという泥縄ぶりなんだが、逃げ切りの際に必要なコマを失ったわけだから穴埋めは必要だろうし、移籍金という臨時収入が入れば補強は可能だろう。

ただ、結局のところいくら補強をしてもカントクが使いこなせないというのならいくら誰かを連れてきても結局同じことの繰り返しじゃないか、という見方もあるかもしれないw

NBA總決賽 第6輪 波士頓凱特爾人 131- 92 洛杉磯湖人

2008-06-19 06:24:01 | Weblog
ボストン22年ぶりの優勝おめでとう!ホンマに長かったなあ。阪神の優勝なんかよりもずっと待たされたわw

何のことかと言えば、ユーロのお陰ですっかり影の薄くなったNBAファイナルのことなんですがね。いや、それでも米国ではユーロの話題なんてさっぱりでしょうし、ユーロ一色のはずの欧州でもNBAファンというのは居るし、欧州サッカー選手なんかでもオフの時間にはサッカーよりも見るのが好きなのがこのNBAなんですけどもね。

筆者がNBAを本格的に見始めたのは今から17年程前だった。まあ、それ以前にもあのサンテレビが野球のオフシーズンなんかにNBAを中継していたことがあって、おぼろげながら見ていた記憶があるけども、選手やチームを意識して見るようになったのはNHKがBSで中継するようになってからのことである。

その時に夢中になったのは、連覇を達成していたピストンズでも、初優勝に向かって驀進していたジョーダン率いるブルズでもなく、当時黄昏ていたボストン・セルティックスであった。当時のボストンは全盛期から陰りが見えて、若手主体のチームに切り替えようとしていた時だった。だから、スタメンにスラムダンクコンテストで優勝したディー・ブラウンや、後に心臓発作で亡くなるレジー・ルイスといった伸び盛りの若手が出場し、ベンチからベテランのケヴィン・マクヘイルが出てくるといったチーム編成。バードはどちらかと言えば出たり入ったりという状態でPTが限られていた。それでも、バードが決める3ポイントシュートは正に絶品で決める度にボストンが猛攻モードに入っていく様を見ては興奮させられたのであった。

そのバードが翌年を最後に引退してからはボストンにとっては長く、厳しい茨の道が待っていたなあ・・・一時期は15連敗なんていう時期もあったっけ。それを乗り越えて今季KGが来てくれたことによって、カンファレンス・ファイナルくらいまでは行けるんじゃないかと密かに期待していたが、まさかファイナル優勝をやってくれるとは御見それしました。

まあ、それで帰宅してからJスポーツプラスでGAME6を見たのであるが、レイカーズとボストンを比べるとチームの組織性が歴然としていた。ボストンがスクリーンをきっちりと使ってオープンになった選手が確実にシュートを決めるのに対し、レイカーズは結局コービー頼み。そのコービーに対してもボストンはかなりタイトなディフェンスをしていたのは見事。まあ、レイカーズも結局コービーをチームに残すにはコービー中心のチームというのを造らざるを得なかったんだけども、コーチがフィル・ジャクソンなんだからもう少し組織的なオフェンスをして貰いたかったけどもね。だけど、PJのチームって手詰まりの時には結局神(ジョーダン)頼みだったシカゴ時代の悪癖が出てしまうんだろうなあ。

とはいえ、ボストンの優勝を今は素直に喜びたいと思う。来年以降は更にマークが厳しくなるだろう。東には3年連続カンファレンス・ファイナルで涙を呑んだデトロイトやレブロン擁するクリーブランドなどが侮れない。西には奇数年ごとに活躍するサンアントニオ・スパーズがいることだし、ボストン低迷期の間マローンとストックトンのコンビに入れ込んだユタ・ジャズも往年の力を取り戻して来ている。その中でこそボストンの真価が問われることになるだろう。

08 歐洲杯 意大利 2-0 法國

2008-06-18 06:47:29 | サッカー全般
イタリアの勝利は妥当なもの、というよりトニが流れの中での決定機が何度もありながらそれをモノにできていればもっと点差がついていたかもしれない。開始早々、トニがアビダルの裏をついてロングボールを受けたものの、シュートのタイミングが早すぎ、しかもシュートが枠にすら行かない。

この辺からイタリアが得点する兆しがあったのだけども、その後同じような展開で完全に抜け出したところをアビダルがトニを後ろから手をかけてしまってPK&1発レッドで完全にフランスに不利になってしまった。GKのクペが飛び出していたから至近距離からトニが打っても入らなかっただろうなあ・・・プロフェッショナルファウルというのは時と場合によって仕方がないかもしれないけども、やってしまえば最悪の結末を招いてしまうファウルというのはやるべきではないと思っているから、その辺は20歳にも満たないアビダルの若さが出てしまったのかもしれない。

先制してからもイタリアは余裕の試合運びをしたし、決してイタリアはドン引きで守っていたわけではなかった。むしろ中盤で相手をつぶしてはサイドに展開し、両サイドから積極的に仕掛けていく。まあ、数的優位というのもあるんだけども今のイタリアは決してカテナチオのイメージ程保守的でもない。予選の最終節の試合前に守備的なイタリアは最終節でも引き分けを狙うだろうと揶揄したドメネクの頭事態が一番保守的であるのかもしれないなあ、と思ったものだった。

一方のフランスであるが、リベリーが開始早々に負傷交代を余儀なくされたことと、アビダルの一発レッドという誤算が確かにあった。そして2点目の失点はFKがアンリに当たってコースが変わったもので不運としか言いようがない。だが、仮にそうしたハプニングがなかったとしても彼らが勝つことが出来たかと言えば?である。ベンゼマは一度惜しいシュートを放ったし、アンリはFWの選手でありながら、ケガを厭わない献身的な守備を見せ、この試合にかける意気込みを示したが、ボールを持つと数人のイタリアの選手に常に囲まれる中で決定的な仕事をするのは難しい。この人が本来のパフォーマンスを発揮するには、センターフォワードでありながらも抜け出して左サイドを駆け上がれる状態(まあ、その意味でJリーグで言うならマグノがそれに近いタイプかと)だろうと思うのだけども、そうなるとベンゼマと組むとどうしてもスペースが窮屈になってしまう。アーセナルでやっているような1トップというのが理想なんだけども、ドメネクが結局2トップに拘ってしまった。トレゼゲを外したのは、4年前にアンリ・トレゼゲが機能しなかった失敗を繰り返したくはなかったのだが、それならなぜアンリを使うのに2トップにしたのか理解に苦しんでしまう。簡単に言えばチームの攻撃がまるで機能していなかったのである。これは料理人が多すぎてスープすらマトモに作れなくなってしまった状況なんでしょうな・・・

結局、アンリは自身が王様にならなければ輝かない選手だ、というのであるなら、アンリシステムを構築するか(それはベンゲルでないとムリな気がするけども)、或いはいっそのことアンリ抜きのチームというのを最初から構築するのがいいのかもしれない。丁度世代交代の時期にさしかかっているのならいっそのこと2年後のW杯予選には若返りを図るいい機会だろう。

ただ、そうなると課題が浮かび上がってくるのであるが、リヨンが独り勝ちしてしまっているリーグ1の底上げではないだろうか。今回ドメネクはケミストリーを重視してリヨンの選手らで固めたのは、同じチーム同士で熟成されたものを代表でも出してくることを期待してのことだったが、ユーロの国際舞台では通用したとは言いがたい。例えばサニョルに替わって右バックに入ったクレルク(フランス語の発音では、恐らくクレールと読むんじゃないかと思うのだけども)であるが、クロスの精度はイマイチだし、上がったところの裏を取られやすい。やはりセリエAなどで揉まれているイタリアの選手たちの方が経験、駆け引き、勝負強さにおいて一枚上手だった。

だからリヨンの選手たちは自分をより高いレベルに引き上げる為に海外移籍という手段を取るべきだとは思う。リヨンを脅かす存在が国内リーグにないというのがリヨンにとって最も不幸なことである。フランスが国際舞台で活躍するに当たって、フランスの育成システムだけでなく、国内の盛り上がりというか熱気というものも必要になる。今回の試合でイタリアのサポーターが野太い声で後押ししていたが、かの国が4度もW杯を制覇したのは、決して選手だけの力ではなく、サポやメディアなどを巻き込むことができるからである。その点フランス人というのはどこかサッカーに対して冷めた感じがするけどもね。

そのイタリアのサポーターなんだけども、試合中にリードしていて、かつオランダが1点リードしている状況ですごくはしゃいでいた。解説の金田氏がまだ喜ぶのは早いんじゃないかと言っておられたけども、そういう楽天的な性格がイタリア人らしいw まあ、彼らにしてみれば俺らのアズーリなら1点のリードなら十分守りきれると考えていただろう。仮にもう一つの試合でルーマニアが勝ったとしてもそれは自分たちでどうにもなるものでもないから、目の前の状況を楽しもうと思っていたのかもしれない。いや、ひょっとすると彼らは多分試合前から他力本願とはいえども何とかなるんじゃないの、と思っていたに違いないw そうしたサポーターの後押しがあったからこそ、彼らは4度も世界一になれたんじゃないかな、とふと思ったりもした。そう考えると国と国との戦いというのはまさしく総力戦なのだろう。

準々決勝はスペインとの対決か。トニの決定力のなさが少し気になるけど、白熱した試合を期待しよう。

中国のW杯予選敗退で、かの国の強化策の限界が見えた

2008-06-17 07:24:35 | 中国サッカー
中国のサッカーっていつも内外からは期待されているんだけどもやはり今回も3次予選敗退という結果に終わってしまった。しかもトドメを刺されたのがホームのイラク戦というから、最強の北京五輪世代を擁しながら結局結果を出せなかったということで、かの国の強化策も結局は失敗だったということになる。

以前当ブログにおいても書いたことだが、今季の中超は3月のW杯予選の試合が終わってから開幕し、更に北京五輪の準備期間の為にリーグ戦を長期に渡って中断してしまう。まあ、これは中国サッカー協会ではなく、国家体育局が各競技団体に対して五輪に向けてナショナルチームにおいて十分な練習期間を取るようにという通達が行っていたためにそれに従わざるを得なかったということなのだが、結局国挙げての集中育成システムというのが個人競技や、世界的に競技人口や普及度の低い競技(特に女子の種目)において成果を出していても、ことサッカーにおいては完全に失敗だったということを証明したことになる。

では、どうすればいいのであるかなんだけども、やはり国内リーグの組織を整備し、リーグ戦の運営をしっかりやるところから始まるとは思うのである。これについては日本も中国の失敗を他山の石としなければならない。だが、それ以上に大事なのは、国のサッカーを強化する目的や理念というものだろう。ただ、所詮スポーツは政治の下僕という捉え方しかされていない中国においてはサッカーを強くすることでどんな社会を目指すのかという絵を描くことはできないのが現状である。

筆者が幾人かの中国人から話を聞いたところでは、中国において日本でいうところの「部活」というのは存在しない。かの国において中学以降において全て入試というものがあり、改革解放以降の激烈な競争社会に打ち克つ為に生徒たちは放課後も勉強に明け暮れる。当然、スポーツをする時間もなければ家の手伝いをする時間もなくひたすら勉強させられる(親は家事の手伝いを子には求めず、ひたすら子供に勉強させようとする)。まあ、だから逆に言えば大学に入ると社会に出るまでの休暇を満喫することになるらしいのであるが・・・だからスポーツというのはあくまでも一部の選抜された運動能力の高い子供たちが学校の勉学そっちのけでスポーツに打ち込むことになり、成長した彼らが国家の為に奮闘する姿をスポーツをろくにせずに育ってきた観客たちは楽しむことになる。

こういう話を聞くと、日本と中国の社会の仕組みの違いこそあれども、部活や地域クラブと言う形でスポーツをする機会が学校でもある日本の方が、まだスポーツの普及という観点からするとまだマシな気がするのは筆者だけだろうか?勿論体育会システムの弊害というのは重々承知しているけども、スポーツの普及という観点からすればどちらがいいかは明白だろう。だから、体育推薦という形で進学する道が開かれるのも決して悪いことばかりではないと思うのである(中国にはそうした選択がない以上、進学したければ勉強に専念するしかない)。

従って、どんな強化策を打ち出したとしても、サッカーというかスポーツに対する草の根の普及に関してのヴィジョンを打ち出せなかったら中国のサッカーは結局の今後においてはアジアですら後塵を拝するであろうし、国民からは「侮蔑」の対象であり続けるだろう。