昨日はバーレーン戦は見れないだろうと思っていたから、町内会に出る前にネットで中超第2節の山東vs陝西の試合を見ていた。もっとも、会合が早く終わったからバーレーン戦も途中から見られたんだけどもね。
感想を言えば、山東はACLでガンバと戦った時から、もっと言えばパンパシで大分とやった時からさして代わり映えはしていない。というか、中超自体が数年前からあまり代わり映えはしないと思う。その原因は中盤での競り合いがあまりないということなのだが、これは中国のサッカーにおいて中盤という概念が希薄であるからというような気がする。欧州や南米から指導者を招いてはいるけどもそのあたりが浸透せず、中盤でのプレスがなくスカスカなのは、ひとえに選手の意識であり、ひいては国民性の問題にまで行き着くのかもしれない、と最近考えるようになった。
逆に言えば、日本において、J1の下位チームでさえ、守備ブロックはしっかりしているし、中盤でプレスをかけてなるべく高い位置でボールを奪おうとする戦術は個々の選手の意識や指導力だけでなく、日本人だからこそできるものではないかと思ったりもする。まあ、これはあくまでも仮説にしか過ぎないのだけども、それを覆すには、中超でもJ並みのプレッシングを取るチームが出てくることですけどもね。
だからこの試合をPCの画面でにらめっこしている内にだんだん眠気を催してきたわけだけども、一応5.7の偵察の目的もあるから我慢して最後まで見ていましたが・・・やはり陝西中新の方のセンターバックが弱いしクロスに対する対応がヒドい。前半もヘディングで跳ね返しきれずに右に流れたボールを中央に帰されてゴル前でドフリーにしてしまったもんなあ・・・ところがそのドフリーの場面で山東の新外国人のアンタールがDFが目に入ったせいなのかは知らないけどもシュートをふかしてしまう。
ただ、陝西のCBが弱いというのが判ったせいか、山東は上手くその弱点をついてくる。後半生まれが決勝ゴールにしても、全くプレッシャーを受けていなかった右サイドの劉金東(リウ・ジンドン)からのクロスをアンタールが競り勝ってヘディングで決めたものだった。確かに、陝西はラインを下げすぎたことと(いくらJでライン低くてもペナルティエリアの横の線の前後付近ではラインコントロールしますって)、プレスを中盤でかけられなかった分、劉のクロスは正確に上げられたというのと、相手がそんなに競り合いに強くはないという点は差し引かねばならないが、それでも187センチの自身の長身を生かして決めたのだからご立派。
けど、だからといって浦和に欲しいタイプかな、というとどうでしょう?高さがあるのはいいとしても(ま、4番さんが上がっていくからお呼びでないか?)、ポジション的にはポンテと被るからというのが理由かな?ケルン時代はトップ下だったようだし。敢えて獲得しても、辛うじてフィンケのサッカーを浸透させる要員にはなったという程度かもしれない。というのも、ケルンって昨年ブンデス2部でやっていたし、ここ数年も1部と2部を行ったりきたりしているレベル。かつての高原、今の稲本、長谷部や大久保の例を考えると、アンタールが浦和に来て本当にやっていけるレベルかというと?かもしれない(下位のチームにいたから選手のレベルも低いとは一概に言えないとはいえ)。
で、そのアンタールはACLに出られるかというと・・・グループリーグにおいては登録が締め切られていた関係で出場することはできない。山東のクラブ幹部によるとクラブがノックアウトステージに上がれば出場できるから、当分は過密日程を乗り切るためのもので、そしてノックアウトステージに上がった時の為の備えというものらしい。ま、その為にはアンタール抜きでソウル相手にどこまでやれるかですな。
ところで、山東と北京とでは、ACLで見た限りにおいては北京の方がいいと言う人たちが結構居る。にも関わらず北京がなんでリーグ戦で山東の後塵を拝してしまったのかということを改めて検証してみる必要があると思ったりもした。この日の山東は相手のCBに高さがないということを見抜いて決勝点を挙げたのだが、そうした相手の弱点をうまく突いた勝利だったとは言える。ということは、リーグというのは短期間における実力の最大値を発揮することではなく、長期的に安定した力を発揮するということが大事で、それは例えば格下のチームに対しても絶対に取りこぼさずに勝ちを拾っていくということが大事だったりする。あるいはアウェーゲームであっても引き分けを拾ってくるということが出来たりするようなことも大事だったりする。
そうしたことの積み重ねが最終的にリーグでの成績に繋がっていくということであるなら、実は、山東や、鹿島や、あるいはセリエAでのインテルを見ていると、画面を通しても圧倒的な強さが伝わってくるというのではなく、どちらかと言うと取りこぼしが少ないということの積み重ねていっているという印象が強い。勿論それは長丁場を勝ち抜く上での強さであることには違いないんだけども、それが国外のカップ戦において置き換えられるものだとは限らないのだろう。
つまり、リーグにおける強さと、国外カップ戦の強さというのが異質なものでどちらが上か下かということは一概に比べられるものではない。実際、インテルがCL制覇を、リバプールがCLよりリーグ制覇をサポーターが求めているのだけども、皮肉なことにお互い求めているものを獲ろうとする余りに本来持っている強さ(インテルならリーグでの安定、リバポならCLでの勝負強さ)というのを失ってしまうリスクというのはあるかもしれない。
実は、今季ガンバに課せられた課題というのは、ACLを狙うのはいいとしてもそこからリーグでの成績を落とさずにどこまで戦えるかというものである。ACLというのは確かに面白いし、未知との遭遇をもたらしてくれたが、同時にリーグにおいてその実力を発揮させてもらえない、極論すれば、本来高いレベルでリーグ優勝争いできるチームがACLに足を引っ張られている、ACLが国内リーグのレベルを低下さえているという側面も否定はできないのである。
それでも、ACLで勝たないと「Jリーグのレベルが低い」とか言い出しかねないマスゴミがいるからどこかがACLにおいてJのレベルを証明しないといけないわけなんですがね。その意味において一方でACLにもっと力を入れろとハッパかけておきながら、他方でそれによって混戦模様の現状を見てJのレベルが落ちたなんていう越後屋って発言に全然針糸が通ってないな・・・
だからこそ、中断期間に入るまでのガンバは、4月のACL2試合をターンオーバーに充て、その分リーグでもできるだけ勝ち点を稼いで行くというACL組の中で新たな段階が求められているのかもしれない。そして5月7日の山東アウェーまでには1位突破を決めて最後のホームでのソウル戦はお互い消化試合でOKという風にしてしまいましょう。それが十分可能であることは、この日の山東のホームゲームで十分判ったのだから。
感想を言えば、山東はACLでガンバと戦った時から、もっと言えばパンパシで大分とやった時からさして代わり映えはしていない。というか、中超自体が数年前からあまり代わり映えはしないと思う。その原因は中盤での競り合いがあまりないということなのだが、これは中国のサッカーにおいて中盤という概念が希薄であるからというような気がする。欧州や南米から指導者を招いてはいるけどもそのあたりが浸透せず、中盤でのプレスがなくスカスカなのは、ひとえに選手の意識であり、ひいては国民性の問題にまで行き着くのかもしれない、と最近考えるようになった。
逆に言えば、日本において、J1の下位チームでさえ、守備ブロックはしっかりしているし、中盤でプレスをかけてなるべく高い位置でボールを奪おうとする戦術は個々の選手の意識や指導力だけでなく、日本人だからこそできるものではないかと思ったりもする。まあ、これはあくまでも仮説にしか過ぎないのだけども、それを覆すには、中超でもJ並みのプレッシングを取るチームが出てくることですけどもね。
だからこの試合をPCの画面でにらめっこしている内にだんだん眠気を催してきたわけだけども、一応5.7の偵察の目的もあるから我慢して最後まで見ていましたが・・・やはり陝西中新の方のセンターバックが弱いしクロスに対する対応がヒドい。前半もヘディングで跳ね返しきれずに右に流れたボールを中央に帰されてゴル前でドフリーにしてしまったもんなあ・・・ところがそのドフリーの場面で山東の新外国人のアンタールがDFが目に入ったせいなのかは知らないけどもシュートをふかしてしまう。
ただ、陝西のCBが弱いというのが判ったせいか、山東は上手くその弱点をついてくる。後半生まれが決勝ゴールにしても、全くプレッシャーを受けていなかった右サイドの劉金東(リウ・ジンドン)からのクロスをアンタールが競り勝ってヘディングで決めたものだった。確かに、陝西はラインを下げすぎたことと(いくらJでライン低くてもペナルティエリアの横の線の前後付近ではラインコントロールしますって)、プレスを中盤でかけられなかった分、劉のクロスは正確に上げられたというのと、相手がそんなに競り合いに強くはないという点は差し引かねばならないが、それでも187センチの自身の長身を生かして決めたのだからご立派。
けど、だからといって浦和に欲しいタイプかな、というとどうでしょう?高さがあるのはいいとしても(ま、4番さんが上がっていくからお呼びでないか?)、ポジション的にはポンテと被るからというのが理由かな?ケルン時代はトップ下だったようだし。敢えて獲得しても、辛うじてフィンケのサッカーを浸透させる要員にはなったという程度かもしれない。というのも、ケルンって昨年ブンデス2部でやっていたし、ここ数年も1部と2部を行ったりきたりしているレベル。かつての高原、今の稲本、長谷部や大久保の例を考えると、アンタールが浦和に来て本当にやっていけるレベルかというと?かもしれない(下位のチームにいたから選手のレベルも低いとは一概に言えないとはいえ)。
で、そのアンタールはACLに出られるかというと・・・グループリーグにおいては登録が締め切られていた関係で出場することはできない。山東のクラブ幹部によるとクラブがノックアウトステージに上がれば出場できるから、当分は過密日程を乗り切るためのもので、そしてノックアウトステージに上がった時の為の備えというものらしい。ま、その為にはアンタール抜きでソウル相手にどこまでやれるかですな。
ところで、山東と北京とでは、ACLで見た限りにおいては北京の方がいいと言う人たちが結構居る。にも関わらず北京がなんでリーグ戦で山東の後塵を拝してしまったのかということを改めて検証してみる必要があると思ったりもした。この日の山東は相手のCBに高さがないということを見抜いて決勝点を挙げたのだが、そうした相手の弱点をうまく突いた勝利だったとは言える。ということは、リーグというのは短期間における実力の最大値を発揮することではなく、長期的に安定した力を発揮するということが大事で、それは例えば格下のチームに対しても絶対に取りこぼさずに勝ちを拾っていくということが大事だったりする。あるいはアウェーゲームであっても引き分けを拾ってくるということが出来たりするようなことも大事だったりする。
そうしたことの積み重ねが最終的にリーグでの成績に繋がっていくということであるなら、実は、山東や、鹿島や、あるいはセリエAでのインテルを見ていると、画面を通しても圧倒的な強さが伝わってくるというのではなく、どちらかと言うと取りこぼしが少ないということの積み重ねていっているという印象が強い。勿論それは長丁場を勝ち抜く上での強さであることには違いないんだけども、それが国外のカップ戦において置き換えられるものだとは限らないのだろう。
つまり、リーグにおける強さと、国外カップ戦の強さというのが異質なものでどちらが上か下かということは一概に比べられるものではない。実際、インテルがCL制覇を、リバプールがCLよりリーグ制覇をサポーターが求めているのだけども、皮肉なことにお互い求めているものを獲ろうとする余りに本来持っている強さ(インテルならリーグでの安定、リバポならCLでの勝負強さ)というのを失ってしまうリスクというのはあるかもしれない。
実は、今季ガンバに課せられた課題というのは、ACLを狙うのはいいとしてもそこからリーグでの成績を落とさずにどこまで戦えるかというものである。ACLというのは確かに面白いし、未知との遭遇をもたらしてくれたが、同時にリーグにおいてその実力を発揮させてもらえない、極論すれば、本来高いレベルでリーグ優勝争いできるチームがACLに足を引っ張られている、ACLが国内リーグのレベルを低下さえているという側面も否定はできないのである。
それでも、ACLで勝たないと「Jリーグのレベルが低い」とか言い出しかねないマスゴミがいるからどこかがACLにおいてJのレベルを証明しないといけないわけなんですがね。その意味において一方でACLにもっと力を入れろとハッパかけておきながら、他方でそれによって混戦模様の現状を見てJのレベルが落ちたなんていう越後屋って発言に全然針糸が通ってないな・・・
だからこそ、中断期間に入るまでのガンバは、4月のACL2試合をターンオーバーに充て、その分リーグでもできるだけ勝ち点を稼いで行くというACL組の中で新たな段階が求められているのかもしれない。そして5月7日の山東アウェーまでには1位突破を決めて最後のホームでのソウル戦はお互い消化試合でOKという風にしてしまいましょう。それが十分可能であることは、この日の山東のホームゲームで十分判ったのだから。