大阪鋼巴球迷的博客(だあばんがんばあちうみいだぼーくぉ)

熱烈なるガンバ大阪サポの筆者が、世界で最も多くサッカーファン人口を持つ中国にガンバの名前を広めんと日中二ヶ国語で発信する

北京奧運女籃小組賽 俄羅斯77-72 韓國

2008-08-12 10:08:09 | Weblog
反町ジャパンの試合の翌日、帰国便まで1日余裕があった為に天津から北京へ日帰り観光を敢行。折角だから何か五輪の競技を見ようと思いたち、球技で天気の影響を受けない室内で行うバスケットボールの観戦を予め予定に組み込んでおいた。この日行われたのはロシアvs韓国、ベラルーシvsラトビアという女子の試合であったが、最初のロシア-韓国戦はなかなか見ごたえのある試合だった。また、アジアの韓国がバスケットのような身体格差が出やすい競技の中において、緻密な戦術に基づいたバスケットをやれば通用するということを証明してくれたことに対し、普段韓国に対してシンパシーをあまり感じることのない自分自身も、韓国の健闘を称えずにはいられなかった。

試合は、高さと個人の運動能力で勝るロシアが立ち上がりからいきなり韓国を圧倒し、わずか4分で11-2と走りだした。すると韓国も立ち上がり相手の様子を見ていた感じであったが、すかさずタイムアウトを取って立て直す。その効果が現れてか、2-3のゾーンディフェンスで対抗し、ロシアのセンターにボールが入るとダブルチームで抑えにかかる。攻撃では韓国の14番の長身選手が外からのシュート力があるせいか、外では決めるけども、なかなか内側では得点を重ねられない。結局第1Qを終わって24-15とロシアが終始リードを保つ。

しかし、第2Qに入ると韓国がロシア対策をしっかりとしてきた。攻撃ではまず全体を落ち着かせてハーフコートオフェンスにテンポを落とし、ロシアを走らせないようにする。そして攻撃ではスクリーンをかけてオープンの選手を見つけては外から打ち、中が空けば思いっきり切り込んでレイアップを決める。守りのおいては2-3ゾーンを少し小さくして、ロシアの選手がポストアップしてボールが入っても思い通りに仕事をさせなくしてしまった。3Qに入っても、速攻のロシアと3Pの韓国という得点パターンの特徴がハッキリ出たが、韓国が終始ゲームをコントロールしているようで、3Q終わると韓国がついに59-58とリード。

そして4Qに入ると韓国は大胆にも大きい選手を下げて、小さな選手たちをコートに並べてしまった。ロシアとのサイズのミスマッチを考えると無謀にも思えるかけだが、それを逆手にとってスピードで走りかってしまう大胆な戦略でこれが攻撃面で功を奏した。逆にそうなると守備面でロシアがハーフコートからじっくり高さを生かした攻撃をすると、小さな選手たちでは太刀打ちできなくなってしまう。最終的にはロシアの個の力でねじ伏せられ、残り時間少ない状態でもファウルゲームすら出来ないまま試合は終了。5点差で破れたものの、ロシア相手に一時はリードする大健闘を韓国は見せた。もう一試合この後もあったのだが、旧ソ連系のバスケットがどうも個人の能力に頼りすぎるがゆえに、お互いバタバタして落ち着かない試合展開になり、どうも面白みがないと思い、この後の予定もあったので途中でアリーナを後にした。

考えてみれば日本でも女子バスケットボール界で韓国人のコーチが多くいるように、韓国はバスケットボールの戦術理論においてもアジアでは一歩抜きん出ているわけであって、それを五輪本番においても見せてくれたことは評価すべきだろう。惜しむらくは、韓国に高さのあるセンターが不在であったということで、シャンソン化粧品にいたハ・ウンジュなんかはベンチ入りしていなかったのにも関わらず、試合に出ていなかったのはケガなのか、それともかつて「日本人」として出ていたことへのわだかまりなのか・・・

とはいえ、日本においてバスケットボールはこの先する競技、見る競技としても可能性を多く秘めているだけに、韓国が持っているノウハウというのは学ぶべきところはあるとは思う。

この日はチケット代理店でチケをピックアップしてから地下鉄で会場に向かったが、ちょうどバスケットのアリーナの近くに星野ジャパンが戦うであろう野球場があった。バスケット会場は室内だけあって、前日のサッカーより空調が効いていて快適。持ち物検査は相変わらず厳しく、ペットボトルや食べ物の持込は禁止されていたが、中で売っている飲み物は、サッカーでは紙コップに移し変えていたのに対してバスケットではペットボトルごと売っていたのだから訳がわからない。持ち込み禁止って単に中でモノを売りたいだけだったのか?

ロシアの応援団は試合中にカチューシャだのカリンカだのといったお馴染みのロシア民謡に加え、イエローサブマリンをロシア語で唄っていた。スタンドの2階席冗談に黄色いシャツを着た中国人らがロシア応援団となってロシアの応援にいそしんでいたんだけども、韓国に対しては何もなしということですかそうですか。

北京への日帰りの旅に利用したのは今月から開通した新幹線(C字列車)。30分で着き、1等の席は日本でいうグリーン車みたいなもの。30分で着いてしまうのが便利であるのだけども、逆に味気なく感じてしまう。北京南駅から発着するけども、この駅はまだ地下鉄が開通していないため、市内への移動はタクシーかバスになってしまうのがまだ不便なところか。まあ、そのうち地下鉄開通したらまた変わってくるだろうね。駅はできたばかりではあるけども、キレイなところだった。

試合後の夜は王府井に移動して北京ダックを食べたのだが、トイレなども前よりも清潔に保たれて、係員がティッシュを差し出してくれるサービスは前に比べると改善されている。これはある意味五輪効果と言えるのではないだろうか。中国人だってやればできるということですよ。