大阪鋼巴球迷的博客(だあばんがんばあちうみいだぼーくぉ)

熱烈なるガンバ大阪サポの筆者が、世界で最も多くサッカーファン人口を持つ中国にガンバの名前を広めんと日中二ヶ国語で発信する

山東魯能は本当に「強い」のか?-昨年との比較を試みる

2010-02-28 22:17:01 | ACL/A3
寿人前線で孤立「悔しい」/アジアCL(日刊スポーツ) - goo ニュース

韓国・水原でのアウェーゲームが終わってから気になっていたので、同日行われていた広島と山東の試合を携帯でチェックしてみた。まあ、こっちと違ってあちらは多分勝ってるやろうなあ・・・と思いながら見ると、まさか負けているとはね。押し気味にに進めていながらもセットプレーでのワンチャンスをものにされるというのはサッカーではよくある話ではあるんだけども、こういう負け方って寿人が言うように本当に悔しいよなあ。

で、一応広島山東の試合も録画しておいたんで、帰国してからじっくり見てみようと思った。一応去年山東とは当たっているんで今年どう変わっていたかを見てみようと思っていたからなんだけども。

ただ、録画を見る前に違和感を感じたのが、当日参戦もしくはテレビ観戦された広島サポさんらが、山東がフツーに強いという感想を漏らしていたことだった。というのも、去年ウチらが対戦した時に、この相手はフツーに弱いと感じたわけなんですね。その時と比べて選手が入れ替わっているのと、「中国のボスマン」こと、かつての司令塔周海賓(チョウ・ハイビン)が戻って来ているというのはあるにしても戦力的に大きく上積されたわけではない。むしろ、周が戻ってきたとはいえ、去年まで在籍していたSHのジブコヴィッチが抜けたのは痛いくらいじゃないかと思っていたくらいだった。

だからといって、広島サポさんらの山東が強いという感想を否定する気はなく、むしろ去年弱いと思った相手が強いと言わしめるには何か変わったところがあるに違いないと興味が湧いてきたわけです。そこで、去年と今年の山東が日本で行ったACLアウェーゲームを見比べてみようと思い立った。すると、そこには以下のような違いが見つかった:

2009年 vsG大阪(万博)

・基本は4-4のブロック守備で低い位置で跳ね返す(丁度三浦トッシーみたいな守備戦術)
・ガンバは高い位置からプレスをかけて、セカンドボールを拾い波状攻撃
・戦力的にはその当時怪我人がいた(広島戦で決勝ゴールの韓鵬は欠場)
・米国での練習試合並びにパンパシでは連戦連敗で自信喪失だった(あの大分にポゼッションされていた状態)
・ガンバの得点は、レアンドロの強引なシュート、コロコロPKに、佐々木の右45度からのきれいなミドルという、引いた相手からの理想的な点の取り方だった

2010年 vs広島(ビッグアーチ)

・まず、中盤の守備が改善。4-2-3-1をベースにしていたが、中盤の高い位置からよく追っていた。
・ボールを奪ったら丁寧につないで攻めていた
・攻撃では後ろから上がるという形でのリスクはそれほど冒してはいない(だから引き分け狙いではあったかも)ものの、時折ボランチの位置から上がって来ていた
・とはいえリードするまで決してベタ引き一辺倒ではない
・むしろ広島の方も中盤でのプレスがなく、まるで山東が前に出てくるのを待つかのように引いて待ち構えていたかのように見えた。
・チームの仕上がりは広島より1週間始動が早い分良かった。また、事前に日本のクラブと練習試合を行い、五分の成績を残すことで、選手たちに「恐日症」が取り除かれていた。

という違いがあった。そうした違いを植えつけたのは誰かというと、ブランコ・イヴァンコヴィッチ監督ということになるんだと思う。関係ないけど、監督によってこんなに変わるんであれば、どこかの国の代表監督だって・・・

イヴァンコヴィッチ監督は、山東からオファーを受けた後に母国クロアチアのメディアに対し、「三位以内に入ればボーナスも出る。もし三位以内にならないようならば、直ぐに私を解雇してくれ、とフロントには伝えたよ」と語ったらしい(長束恭行氏のブログより)。これは相当な自信に裏打ちされているものなんだろうけども、中国メディアの報道によると、彼はチーム全体に献身的な守備をすることを解き、キャンプからそうした戦術練習を行ってきたという。確かに短期間でチームをここまで仕上げられる監督って大抵守備を立て直すのがうまかったりするんですがね(シティの監督に就任してからのマンチーニが、中盤の守備を改善してからチームが多少持ち直したように)。

山東戦での広島を見ていると、この試合で前から行かないというのは単にコンディションが上がっていないからバテるのを避けて省エネで行くつもりだったのか、それとも相手が引いてきたから前に出させておいてから寿人へロングフィードを出そうと意図したのかははっきりしないが、多分後者であるような気がする。実際、後半に一度寿人に対してラインの裏を狙う縦パスが通りかけた場面があった(結果は相手DFに対応されてしまったが)ところがその根拠となるんだけども。皮肉なことにそれによって彼が前線でサポートがないまま孤立してしまうことになるんだけどもね・・・

ただ、筆者がそう感じたのも、あくまでも日ごろからガンバの試合を見ていて、ガンバにおけるラインコントロールとか前からのプレスなんかを基準にして比較しているからであるかもしれない。山東戦での守り方が普段の広島の守り方だというのなら本当に申し訳ございません。ただ、去年リーグで対戦した時や時折見ていた広島の試合等と比べると、相手のポゼッション時にこんなに中盤が下がるという印象はなかったし、直接対決の時にはもう少しこう、中盤でも追いかけていたような記憶があっただけに、この試合見て初めてあれ、と思ったわけです。

まあ、改めて判ったんだけども、やっぱりウチって強いのかなw まあ、サッカーって強い弱いだけでなくスタイルの相性というのがあるわけで、Jリーグだと各チームによってやり方は違えど攻撃時には割とラインを押し上げて、中盤をコンパクトに保ってくる傾向にはある。その中で裏にスペースが出来てそれをつくことが出来てもACLだとそうしたスペースが中々出来にくい。だから、広島の諸君、ビッグアーチでの試合で後半ガンバが見せたほぼハーフコートマッチというべき展開こそがACLを制覇し、山東相手に3点奪った底力なわけですよ。ただ、ガンバ相手なら広島だって本来の持ち味を発揮しやすくなるというのが皮肉なところですなあ・・・自分たちがガンバと2戦2分けだったからACLでも同じようにやれる、とまでは行かないのがサッカーというものなんだろうけども。

ただ、逆に言えば、相手が前に出てくるアウェーの方が広島のサッカーって出来るのかもしれないな、と思ったりもするわけです。まあ、その意味では次のポハンとの試合が本当に正念場ではあるし、ここで勝てれば広島のグループって一気に混戦模様になってくるかな。ただポハンは2連敗だと前回王者でも敗退する可能性が出てくるわけですが。

超級杯 大阪鋼巴 1-1 鹿島鹿角 (被點殺 3-5)

2010-02-28 08:24:30 | ガンバ大阪
怪我人続出、そしてACLを互いにこなしているとはいえ、水原でのアウエーゲームから東京へ移動というハンデを抱えて臨んだ中において引き分けに持ち込んだことには意義があった。PKではヤットが外してしまったので、カップは鹿島に譲ってしまったけども、サッカー公式記録においては、PK戦にもつれ込んだ場合、試合自体は引き分け扱いということになる(実はこれ意外と報道においては忘れ去られていることで、その意味では日本は豪州に対してまだドイツでのリベンジは出来ていないということを忘れてはならない、と話がそれてしまった)。

水曜の水原戦でラインが深めであったことから、鹿島に対してはむしろその方が裏に抜け出すスペースを消すことが出来ていいんじゃないかと試合前に考えていたんだけども、なかなかどうしてこの試合で和道がしっかりとラインを押し上げることが出来ている。ただ、皮肉なことにだからこそ、前半菅沼が興梠に裏を取られて危ない場面があったし、ゲーム終盤においては鹿島が対角線上のロングボールで高いラインの裏をつこうとしていた場面があってそこで押し込まれていたのはあったけども、全般的にはラインを押し上げてオフサイドが取れただけではなく、それによって、前での押上げられて後半はゲームの主導権を握ることができたわけです。開幕戦は和道と菅沼のコンビで行くかもしれない。

あえて課題を上げるとすれば、和道の場合、大学生との練習試合で抜かれていたと言われているようにスピード系への対処なんだけども、これはシジなんかもそうだったわけですからw え、シジは大学生には抜かれなかったって?。そして、菅沼の場合は、智やソータなんかが持っている長短のフィードの使い分けを自分のモノにしていけるか。攻撃にアクセントをつけるとしたらそうした低い位置から楔の縦パスを入れられるかが鍵を握るわけで、普通なら十分合格点をつけられるコンビでもガンバでは求められるレベルというのがものすごく高い。けれどもより一段上を目指して頑張って欲しいですね。

全体的には去年の試合に比べるとサッカーにはなっていたんだけども、あとはそこからどのくらい積み上げられるか。ルーカスは2列目の選手としても好調をキープし、ヤットは後半からポジショニングを調整し、緩急つけてパスを出してリズムを作っていたけども、本来ならその彼らが天皇杯決勝で見せたように更にそこからフィニッシュに絡んでこれるようになればチームとしては完成してくると思うのだけども・・・今は人が居ない状態で(だから個の試合投入したのは宇佐美のみ、あとは佐々木を準備していたくらい)あるからこそ、ショーキにはやっぱりチャンスで決めて欲しかったなあ・・・いや、彼はよくやっているし左サイドのスペースを使うことのできる、日本人には珍しいタイプだと思うけど、ガンバでこの先ポジションをつかむんなら、結果が欲しいところですがね。

個人的には彼は使い続けていれば、才能が開花するかもしれないとは思う。ただ、そういう育成方針で行くなら、今決定機を決めきれていないというのにも目をつむらないといけないのだろうとは思う。この間のビジャのような決定力を彼に求めるのは酷だというのは解っていても、あれを決めていれば、という場面は水曜も土曜もあったわけです。そこで、目先結果が欲しいからというので今後復調したPJやらぜカルロスに替えるのか、それとも長い目で見てショーキを使い続けようとするかが、今後のガンバを左右する分かれ目にはなるのだけども・・・個人的には彼もあと一歩だと思うんですがね。

使い続けるべきかどうかで悩むのが・・・そう、安田クンです。確かに今ミチらしさというのは出ていないし、この試合ではクロスをまともに上げられなかったけど、対人の守備では縦は切っているし、彼が攻め上がることによって、トイメンの内田の上がりを押させているという側面は見逃せない(もっとも、内田があえてミチを上げさせることで、裏のスペースクリエイトをしていたのもあるんだけども)ミチにあって下平にないものというのが正にそうしたオーバーラップの効用ってやつだとは思うんだけども・・・だからカントクは途中からミチのところが狙われていて、ポジショニングでオタトタしていても、使い続けることで直していこうという風には感じられるんですがね・・・まあ、今のミチを見ているとカントクがプジョ道に拘るのも分からないではないけども。

一方の鹿島については、ガンバとは丁度正対するシステムでありながら、長短のパスをおりまぜて広く展開する、ガンバとは対照をなすスタイル。フェリペってあんまり強い印象はないけども、攻守のバランスを上手く保つ選手で、ブラジルっぽくない、というのがミソであるような気もする。途中出場の、あちらの遠藤のチャンスメイクには肝を冷やす場面はあって、今季バージョンアップした藤ヶ谷でなかったらやられていたんだけども、藤ヶ谷もセーブがもっと目立たないようになればコーチングもしっかりした安定感のあるGKになれると思うんだけどもね。FWにしても興梠の飛び出しというのは、ラインをコンパクトに保っているスタイルの中ではやはり脅威ではある。これが一発勝負のトーナメントなら、去年の天皇杯で見せたようなリアリズムもアリではあるけど、リーグ戦でそれをやるとその後スタイルを崩してしまうというのが悩ましいところです。次対戦するのはGWか・・・バスはかなり混みそうですね。

この日の審判はW杯にも選出された世界のニシムラさんです。前半のPKというのを基準にするならば、その後のファウルを取る基準、カードを出す基準とうのにはバラつきがあったし、そこら辺がなんか両チームともフラストレーションはがたまっていた(カントクも織部も途中からカリカリきていたし)。水原戦でのオージーの方がまだ基準が定まっていたとは思うんだけどもね・・・それでも、世界のニシムラさんは丸木のダイブとかには引っかからなかったというのは当たり前か。

この試合はJリーグ各チームのホームスタジアム名物が売っていたけども行列だったのでそれには手を出せず。FC東京名物の勝つサンドは今度第三者として味スタ行く時に買いますわ。試合が終わったら、大江戸線で大門まで出て、魚がし日本一の寿司屋で蛍イカの沖漬けだの、特製鯖寿司だのを堪能して帰阪。その帰る途中で、大宮の塚本選手の難病のことを知りました。こうやって生命の危機に晒されている人がいる中で、サッカーを楽しめるという現実は一見当たり前のことのように見えて、実は神様が起こした奇跡の連続によって成り立っているもんだな、と改めて思ったりもした。チームの垣根を超えて、一人の人間として、塚本選手の一日の早い回復を願わずにはいられません。

2010 亞冠小組賽第1輪 大阪鋼巴 0-0 水原三星

2010-02-25 20:43:58 | ガンバ大阪
今季の初の公式戦に、韓国まで参戦したが、思ったよりも暖かかった。試合もそんなに寒くはなかった。確かにこちらが決めていればという場面が、フタからのスルーパスで前半はショーキの、後半はハッシーへのスルーパスがあってそれが決められなかったのが悔やまれるけども(そこが去年との違い。決まっていればソウル戦の再現はあっただろうけども)、こちらもひやっとする場面もあったわけで、その意味ではメンバー揃わない中でアウェイで引き分けたのは悪くはない。ただ、この悪くない引き分けというのを生かすにはホームで次絶対勝つことが必須である。開幕戦での中国勢は長春や山東を見る限り、これまで日本勢に勝てなかった反省から、引いて守る傾向にあるため、そこを如何にして打ち破るかが鍵となるだろう。

さて、昨日の試合のポイントを挙げてみると、まずはディフェンスライン。智がいない分ある程度ラインが深くなるのは致し方ないが、水原のロングボール対策としては悪くはない。和道もラインが下がることばかり言われているが、CBとして、起点を潰す守備やカバーリングは文句がつけようがなかったことは言っておこう。

だから、ラインが下がり気味ならそれはそれで中盤でバイタルのスペースを潰せるように前と後ろの距離をコンパクトに保てればいいとは思うのだが、そうなると、GKにまでプレスに行くような今の前プレというのが疑問には残る。水原なんかはそこまでプレスに行くことはないし、ボランチの部分で潰そうという狙いがあったから、その意味ではガンバももう少し前と後ろの距離をうまく保てばビルドアップできたかもしれない。

智が居ない影響というのはむしろサイドバックの方での和道を起用出来無いという点かなという気はした。この試合でミチの裏に前半からロングボールを入れられていたところにあったんだけども、時折ミチのポジショニングに?な場面もあってクロス入れられたり、不要なところでWチームというか二人がかりで行くような守備もあったりしたんだけども、ポジショニングについては彼自身というよりはチームとして考えないと行けない問題ではあるように思われる。ミチは攻撃については水原の選手らの一対一の餌食にあってしまったけども、後半はあの退場王がトイメンにいたこともあって、そのマッチアップは非常に興味深かったですねw 抜けないのは仕方ないとしても前へ持っていく推進力は垣間見せたから本当はもっと前で使いたい選手ではありますけどもね。

FWについては、前半ショーキが左、ルーカスが右で後半は二人の位置が入れ変わったように見えたが、ショーキはやっぱり和製アンリというだけあって左でプレーすると生きるタイプに思える。ただ、そうなると悩ましいのはやはりルーカスとのプレーエリアの被りであって、実際前半も二人が右からのクロスに対してかぶってしまう場面というのが見受けられたわけで、片方を生かそうなら、もう片方が消えるというのが痛し痒しではある。この試合後半に見られたようにルーカスが2列目に下がって受けて、裏に誰かが飛び出して行くというような、ルーカスと相方のFWが縦に並ぶような形というのも一つのオプションであるかもしれない。

こういった点は今後試合を重ねて行く中で連携が深まっていくとは思うんですが、ルーカスのパートナーが誰に定まって行くかが、鍵を握るかもしれない。

水原について言うと、去年も鹿島をこの時期に4-1で破ったように縦への推進力とフィジカルの強さはあるチームだし、選手が草刈り場となった去年よりは戦力は整っているとは思う。後半こちらから見た時には5バックで退場王が右ウイングバックなんていう守備的な婦人を敷いてきたんだけども、逆に言えば攻撃においてはもう一つ詰めが甘いのはウチと同じ。まあ、確かにこのシステムでは攻撃に比重を置いた布陣とは言えないから、ガンバはゴル前を固めておいたらフツーに対応できましたしね。ジュニオールのFKは強烈だったけども、藤ヶ谷のセービングはお見事。ちなみにこの試合では飛び出しもよく、ジェルソン効果が現れていた。試合前のアップの様子からおっ、と思わせるような練習メニューになっているからね。

ちなみに水原のサポって一階と二階とでは完全に分裂応援をやっていたんですよ。分裂応援ってなんか懐かしいですなw

審判の笛については、後ろからのチャージはきちんと取ってくれていたから、去年のソウル戦のように笛でフラストレーションがたまることはなかったけど、その判定傾向だからこそ、加地にイエローを出したのはちょっと厳しかったかなという気はしないでもない。まあ、累積2枚で出停ということを考えると痛いことは確かですがね。

試合前には水原に着いたら本場のカルビを食そうということでサポ仲間らと一緒に焼肉屋入って舌鼓を打っていたら、結構ガンバサポさん来てましたな。中には遠方のアウェーでしか顔を合わさない男女二人組とも遭遇致しました。今までお会いした場所って、山東に、山形に、広島に、そして水原。次は多分鄭州でお会いすることでしょう。当ブログを読んで下さっておられるそうですから、こう書いとけば多分間違いないw

試合後には自分が宿泊するキャッスルホテルまで歩いて帰ると、その後にゾロゾロと仲間らがタクシー拾う為にやって来た。確かにスタ近辺ってタクシーはつかまりにくいから、キャッスルホテルまで歩くのがいいとは思う。ちなみにこのホテルの部屋は、中国のホテルほどの広さはないにしても、日本のビジネスホテルと比べてやや奥行きはあるという広さ。LANケーブルは備え付けで、日本の電圧に対応したコンセントがあるのは去年泊まったミョンドンのイビスと同じであった。

まあ、自分がここを選んだの部屋云々よりも、翌朝早い便に乗るために始発のリムジンバスに乗る為ではあったのだけども、金浦空港よりもインチョンに行く方が時間が早い(1時間足らずで着いてしまった)のは、市街地よりも高速に乗っている時間が長いというのに関係しているのかもしれない。

ACLというのは6戦が終わった時点での順位というのが大事で、更にはラウンド16で勝ち抜くことが大事だということでありますが、一つ一つ大切に戦って行きましょう。そしてアウェーもできるだけ行きたいですね。但しシンガポールを除いてはw 確かあそこは中国語が使えるんだっけ、って何言うてんねん、俺はw

イタリア人監督による岡田ジャパン分析本は、互いのサッカー観のぶつかり合いでもある

2010-02-21 22:47:52 | サッカー全般
「世界が指摘する岡田ジャパンの決定的戦術ミス」という本が気になったのは、エルゴラに出ていた広告記事を見てからだった。そこで書店に行ってすぐ買い求めて読んだんだけども、なかなか面白い本だとは思う。ただ、前にジョアン・サルバンスの本の時にも書いたけども、そうした欧州の指導者の指摘を理解し、それを如何に落とし込むかというのが課題になって来るのだけども、この本での指摘も本質的には変わっていないとは思う。

まず、分析していただいたイタリア人監督と取材された宮崎隆司氏には最大限の敬意と感謝の気持ちを述べたいと思います。特にイタリア人監督らには世界地図の中でも一番端っこにしかない、極東の島国の代表チームの試合を、中途半端では失礼だからということで熱心に試合をみて緻密な分析をしていただいた。それは言い換えれば日本が持っているポテンシャルというのが分析の最中にも伝わってきたことだろう。

彼らの分析の中で目を引いたのが、

・同じゾーン(狭いエリア)でボールを回しすぎる
・闇雲にプレスを突っ掛ける
・FWや攻撃的MFが守備時に下がりすぎる


といった点が挙げられていたけども、そうした指摘はこれまで欧州のジャーナリストや指導者なんかには指摘されていたことだった。イタリア人監督らがご多分に漏れずそうした指摘をするのも筆者から見れば想定内なわけである。では、なぜそうなるのか、という視点での考察が彼らには欠けているわけです。まあ、これに関しては彼らは彼らのサッカー観に基づいて言っているわけだから、今岡田ジャパンがやろうとしていることを理解しろというのは難しいとは思う。

同じゾーン、狭いエリアでボールを回しすぎるというのは要は広く使うだけのパススピードや精度がないのだし、彼らから見れば性急なプレスで前から行くと却って相手にスイッチを入れて攻撃を早めさせてしまうというのも、要は低い位置で奪ってもそこから素早く一気に前に持っていけるだけの推進力がないから高い位置から奪わないといけないと考えられている。前めの選手が下がり過ぎるというのも結局後ろだけでは守れないから数的優位を作らないといけないと考えられているからとも言えるだろう。

ただ、そうしたサッカー観のズレがありながらも、うなずける部分というのは、ハイプレスをかけるさいに最終ラインからの押し上げがないというところと、ビルドアップにおけるサイドバックのポジショニングという点ではなかったかと思う。あとそこに付け加えるとしたら、90分続かないプレスというのを如何に、どこで使うかというペース配分ではないかと思うわけなんだけども。

その意味では、彼らの分析と、彼らが分析した試合で繰り広げられた日本代表のサッカーというのは互いのサッカー観のぶつかり合いとも言えるんだけども(逆に林雅人氏はオランダでコーチの資格を取り、欧州主流の理論を知り尽くしているけども、岡田ジャパンのコンセプトには一応理解は示している)、ここで一度立ち止まって考えておかないといけない争点があるとしたら、

・本当に日本の選手は個々の能力で劣っているのか?

ということなんですがね。まあ、こう書くとそんなの決まってるやんけ、という声が飛んで来そうなんだけども、本書の中で分析したイタリア人監督は攻撃に関しては割とポテンシャルを評価してくれているわけなんですね。イタリア人監督って守備に関しては一家言あっても攻撃については何も言わなかったのは、ひとえに彼らが攻撃に関しては個人の能力に頼る部分が大きいと考えているからじゃないかと思うけど、その文脈にそったとしても、評価が高い。確かに世界のトップクラスに入るとこまでは行かないにしても、海外組の能力は中堅クラスにはあるし、セリエAでも森本がブッフォン相手にゴールを奪ったこともある。

また、DFにしても日本のDFってサイズやフィジカルの強さで負けるということが意外に少ない。ボンバーなんかはワシントン相手に鍛えられたこともあるけど、ヴィドゥカ相手に負けていたわけではない。ちなみに宮本はサイズから高さ不足を言われていたけど、彼も電柱系のFWに対してはポジショニングで抑えたりもしていたわけで、むしろ小柄ながらすばしっこいタイプのFWに手こずることが多かった。

そう、今のJリーグって4バックの定着によってCBで180センチは珍しくなくなったけども、それに対抗すべくスピードで裏に抜けるタイプのFWが幅をきかすようになったわけです。その流れで玉田や岡崎や大久保なんかが活躍出来ているわけなんですが。

そう考えると、個の能力というのを考える場合、フィジカル・ストレングスというのは必ずしも当てはまらないだろうとは思うんですね。オーストラリア戦での敗因をフィジカルに求めるとすれば、GKに高さがなかったことと、あとはフィジカル・コンディションが落ちてしまった調整ミスにあったように思える。

もっとも、個々の能力っていうのは何もフィジカルの強さとか体格とかいうだけでなく、持っている技術とか判断力とか、精神力とか、そうしたものを総合していくと、日本はまだまだ世界の中で真っ向勝負するには物足りないという発想から今の岡田ジャパンのサッカーというのは来ているのかもしれないんだけどもね。ただ、少なくともフィジカルで劣るからというのはドイツでの敗因を総括していない物言いではあるけども。

こうしたサッカー観の相違が見られる中において決着をつける簡単な方法というのは、南アフリカ以降に、イタリアなりスペインなりから監督を読んできて欧州主流スタイルで正攻法からやってみて、その結果を岡田ジャパンと比較することなんだけども。技術委員会で小野さんが事実上解任されたのは、彼が岡田さんしかいないということで読んだということで、お犬様は事実上、今の代表監督を死に体扱いにしているわけなんですがね。実はこの人が唱える秋冬製というのは、主流のサッカーにシフトして行く上で運動量が担保されないといけないから夏場にサッカーなんて暑いからやめてしまえという発想が基になっているように思えてならない。

あとは、Jリーグの中で欧州主流のスタイルの成功サンプルを見出すことなんだけども、これに近いのはピクシーの名古屋かな・・・新潟がから移籍してきた千代反田が約束事の多さに驚いたというんだけども、ポジショニングに関する決まりごとが結構多いんだろうとは思う。ただ、ああいうサッカーって結局スペースを広く使うのは良いけども、相手にもスペースを使われることにもなるわけで、選手の個々の能力差や出来というのがもろに出やすいとは思いますけどもね(それゆえピクシーは能力の高い選手の補強を求めている)。まあ、開幕戦というのは未来志向の理想主義と、日本人選手らの適性や能力に合わせた現実路線との戦いになる。欧州の本流というコンテクストを踏まえて見るとガンバって日本の現実に合わせたサッカーをやっているに過ぎないんですがね。

今年もACLがやってまいりました

2010-02-21 08:13:59 | ACL/A3
鹿島 中国封じに日韓代表コンビ起用(スポーツニッポン) - goo ニュース

李正秀と岩政のコンビを試すというのは、事前に相手の試合を見て分析した結果、高さが必要だと考えたのだから、これには一つの根拠があるし、シーズン中の状況も考慮してこう並べないと行けない時というのも出てくるのだとは思う。後は足元の技術なんだけども・・・日韓代表のコンビだったらビルドアップはさぞ問題ないんでしょう。

ただ、李正秀を入れたのがアジアでのフィジカル対処の為、という関係者のコメントを見ると、なんかこう方向性のズレというのを感じずにはいられないわけなんですがね。確かに過去ACLで韓国やオージーらと戦って足りない部分を実感したからこそなんだるうけども、相手の土俵に乗っかるというのもどうかな、と思ったりもする。ガンバは逆に相手の土俵に乗らずに自分たちの土俵でのパス回しやアジリティを磨いたわけなんですが。むしろフィジカルよりも単純にロングボールを蹴ってFWを最終ラインの裏に走らせて来る相手に対する対策こそが必要で、岩政なんか2年前の北京国安との試合で裏をとられてPKを与えてしまっているわけなんで、それに対する対策っていうのが必要かとは思うんだけども。もっとも、この時期の長春がアウエーではなくホームで相手するんだったら、フィジカル対策以前に問題にならない相手だから、その方向性が成否というのはこれから韓国やオージーなんかと対戦した時に問われるでしょうね。

まあ、こういう見方はあくまでもここ2年間のACLを見てきた蓄積に基づいているわけであって、鹿島の目論見というのが全く当たらないと言っているわけではない。むしろ私はJで3連覇を成し遂げたチームがACLで全く勝てないのはリーグとしてはマイナスだと思っているから是非とも準決勝以上には行って欲しいとは思っていますよ(ただし優勝はガンバが頂きますがw)。また、今の代表が醸し出している閉塞感って、鹿島がACLで結果を出していないということにもどこかリンクしていて、あのメガネには、鹿島じゃ海外では勝てないから鹿島(というかまともなサッカー)とは真逆のスタイルを選択させてしまっている(その結果興梠や満男クンに対する代表の扱いってマトモじゃないね)ように思えるからだ。その意味で鹿島がACLで結果を出すことは日本のサッカーにとっても今後方向性を考えうる貴重なサンプルには成り得るとは思う。

もっともガンバだって、少なくとも今の時点では、他のチーム言えた状態ではないということは解っているわけで、大慌てでフィジカルを追い込んだ時のコンディションが問題かな、とは思っている。それは去年の今ごろもそうだったし、6月のグアムでフィジカルを追い込んだ後もそうであった。本当はもっと先のところを見据えていたんだろうけども、その前で足元をすくわれてしまったからね。

緒戦となるアウェーの水原なんだけども、参戦します。水原カルビを食べにw、じゃなくて(いやそれもあるけど)あくまでもガンバの応援に行く為です(キリッ)。ここに来て外国人FWはルーカス以外は皆リタイアという状況だけども、ルーカスは半分日本人だし(なんやそれ?)、舶来2トップの時と比べると、プレーエリアが被る選手がいない分、彼のポストプレーや運動量を生かせるかなと見ている。練習の時も献身的に動き回るわ、シュートは相変わらず外すわで仕上がりの良さ?!をアピールしていたらしいから。

むしろ鍵を握るのは後ろの方で、和道が智に代わってどれだけガンバの高いラインコントロールを維持できるかだという気はする。彼が最終ラインに入っていた試合がいくつかあったけども、確かにカバーリングは上手いけども、ラインはやっぱり下がり気味になる。かといって、ラインを上げるとその裏を突かれてしまう(ホームのソウル戦がそうだったように)という、本人の能力とは別にスタイルへの相性の問題があったけども、それが今回出来るかどうか。何もオフサイドを取るだけでなく、中盤をコンパクトに保ってガンバらしいサッカーをする為にも最終ラインからの押上というのは重要になってくるわけで、その意味では和道がCB争いに食い込めるか、あるいはSBに甘んじるか重要な岐路に立たされていると言えるかもしれない。

対戦相手の水原の状態は大宮とのプレシーズンマッチを動画でチェックしたけども、全然参考にならんレベルで、こんなんだから大宮なんかもACLという目標を掲げてしまうんだけども(いや、笑っちゃいけないとこですよ、ここは)・・・といっても去年山東をパンパシで見た時も、大分がポゼッション出来たからといって油断したらイカンとは思ってたっけ?

最後にACL初出場の広島についても一応ふれておきます。改めまして「ACLクラブ」にご入会おめでとうございます。今季は昨年の名古屋同様、ACL単体よりもむしろリーグと重なりあう日程とその両立こそが本当に大変だということを味わうかもしれません。それはそれで大変なことではありますが、その一方でACLならではの、かけがえのない経験や面白さも味わえるわけで、だからACLって本当に麻薬みたいなもんだと言えます。だから、今後は上位3クラブの他に広島みたいなビギナーが毎年出てくることで、アジアでの経験値をいろんなチームが経験することができて、それが日本サッカー全体の底上げにつながるんじゃないかと思うんですね。そこに今回広島がACLクラブのメンバーに入った意義があるんじゃないかと思うわけです。

最初の相手が山東ですか。去年同時期に当たった経験で言うと皆さんの実力を持ってすればまず勝てる、というかむしろ拍子抜けしてしまうかもしれません。ただ、本当に気をつけないといけないのは彼らのホーム行った時で、長い芝、審判の笛、反日のスタンドという要素には苦しみ、一筋縄ではいかないのが中国アウェーです。そういうのを経験してこそ日本人で良かったと思うかもしれませんね。

岡田監督はやっぱり解任されない

2010-02-16 06:11:12 | サッカー全般
日本代表は岡田と心中 ウルトラC・オシム氏再登板“消滅”(夕刊フジ) - goo ニュース

gooブログをやっている関係から、RSSのニュースから拾い出した記事をブログに書いてみます。まあ、といっても一発目が夕刊フジの久保記者の記事っていうのもアレですがw、ここから色々と記事の背景とか行間を読んでいきますが。

韓国戦の翌日会社の同僚らと昼休み食事に行ったけども、その時の話題はやっぱり内容がひどい、岡ちゃんじゃもう限界で、誰でもいいから変えるしかないという話になって、じゃあ、この時点で選択肢はあるのかという話になったんですね。結局監督交代にあたって今からじゃ間に合わないということで続投といのに落ち着いたんじゃないかという話になったんだけども。

表向きは協会は岡田監督指示を打ち出しているけども、これは消極的な指示であるには違いないわけで、これがもし東アジア選手権がW杯本大会の1年前であれば、犬飼会長も解任を考えたかもしれない。だから、こういう大会って監督の解任を考える口実になると考えたら意味があるかもしれない。ただし、やるなら本大会の1年ぐらい前がいいかな、という気はします。実際ドイツW杯の1年前に韓国はこの大会後、ボンフレーレ監督の「辞任」を了承して、アドフォカート監督に替えることができたわけですから。

で、さっきの話の続きで、もし替えるとすれば、

1.内部昇格で大木コーチ
2.代表の元監督(オシムもしくはトルシエ)
3.協会の予算内で呼べ、かつ短期間でチームを任せられるインスタント監督の招聘

のうちのいずれかしかないんじゃないかという話を筆者はその中でさせて貰ったわけです。。実際協会内部でも私が会社の同僚と話したようなことは多分喧々諤々の議論がなされたと思うんですが、それらを検証していこうと思う。

まず、3なんだけども、ヒディンクなんていう話はもう現実的じゃないでしょうね。韓国代表監督を引き受けた時はスペインで監督を解任された後だったんで、欧州では監督の声がかかる間に韓国がうまくオファーできたわけであったんで、その後彼の年俸というのはグンと口頭しているわけです。まあ、どこかの欧州かぶれライターがこの人を呼べなんて言っているところを見ると、俺でもライター出来るんじゃないかと思ってしまうw 

実はフランス大会の予選前に協会がネルシーニョを諦めた理由は、後年長沼さんが語ってたんだけども、彼とそのファミリーを招聘すると当時の協会予算を遥かにオーバーしてしまうことが判ったから断念したという経緯があるわけです。そうなると、なんでもボラが就職活動で見に来ていたなんて話をチラっとどこかで聞いたけども、彼はまさにインスタント監督にふさわしいかな。ただ、中国代表監督時代は批判ばっかりだったけど、中長期的に任せるには向いていないようには思える。

2を考えたのは、実は大会直前に変わった例として、86年メキシコ大会にソ連がテストマッチの内容が不甲斐なかったので、大会直前に前監督のロバノフスキーに替えたというケースから学んだものだ。その時時間がなかったんで、カップ・ウィナーズカップ優勝のディナモ・キエフ中心のチームになって、その時後にガンバでプレーしたプロタソフが使われなくなったけども、本大会では台風の目になった。そのケースから学べるのは、前監督で、代表監督の職務、代表選手を知っていることというものだ。

そう考えるとオシムという名前があがるのは、今の代表選手をよく知っているという文脈からだろうと推察できるんですが、本人はやる気があるかもしれないけど、実は協会はオシムをうとんじているのが現実なのだろう。トルシエに至っては言うに及ばず。

となると、あとは1の内部昇格なんだけども、大木さんと比べた場合、W杯を経験している岡田監督の方がまだ任せられるという消去法になったということかもしれない。

ただ、他に選択肢がないから岡田監督で行くということが世間に対してどんな影響を及ぼすかですよね・・・個人的にはオシムにしても岡田にしても、あるいは大木にしても、世界的に見て非常にいびつな、日本化したサッカーというのが今回どれだけ通用するかがテーマだと考えているわけで、そこから先、欧州の主流に近づけて行くのか、それとも代表だけは格上の相手を見立てたサッカーをするねじれ現象を容認するのかの分かれ道になると思っているわけです。ある程度コンディションが整い、引いて守る相手ではなく、ポゼッションがままならない状態なら善戦はするかなとは思う。ただまあ、それで勝ち点挙げられるかは別ではあるけども。日韓戦というのは外弁慶という印象があるけど、アウェーの時ほど強いというのはサッカーの相性というのが関係しているのかもしれないんで、4月の長居と5月のキリンカップで、どれだけ強豪と言える相手を呼べるかですな。仮想韓国・北朝鮮ということで試合を組んでくれる国って・・・

アルゼンチン、ブラジルにポルトガルやんけ。アルゼンチンは監督のビザの問題があるんで、長居でポルトガルかブラジルなんかが来るんだったら何をおいても行きたいけどもw って話はそっちかい。まあ、現実的なところでギリシャ、ナイジェリアかコートジボワールというとこですかね。

東亜4強比賽 日本 3-0 香港

2010-02-11 23:29:39 | サッカー全般
セットプレーで闘莉王がフリーになっていなかったら、と思うだけでも寒くなってくるわな・・・前半から彼がセットプレーでフリーになる度に、彼がターゲットになるのは過去の日本の試合見てればわかるのに何で香港はフリーにさせるかな、と思っていたけども。

まあ、これで日本の大会優勝はほぼ無くなったかな。最終節は中国と香港の試合なら殆ど勝負は決まったようなもんだしw 今の日本代表って、本大会で世界の強豪と戦うことを想定しているが故に、引いた相手というのを想定した戦術になっていない。そこにかみ合わせの悪さというのを感じてしまうんだけども、それは前回のフランス大会前のダイナスティ・カップの時にも感じたものだ。あの時に最後に中国に負けたんだっけ?

だからまあ、前線に大久保だの岡崎だの玉田だのを起用するのは、多分高い位置で奪ってからのカウンターで裏に抜けられるFWというのを想定しているものだと思うんだけども、逆に言えば相手が引いて、特に中をガッチリ固められた時には何もできないということにはなるんだけどもね。それならそれで、引いた相手に対する攻略法というのを考えないと行けないということになるんだけども、それをやらないというのは、本大会では日本相手に引いて守る相手がいない(たとえリードしていても)ということなのか、それとも相手との力関係に応じて戦い方を変えるという柔軟さがないのかなんだけども・・・

以前ラグビー狂会だったかが編纂した本の中で、丁度平尾ジャパンをもってしてもW杯で結果を出せなかった(この時のジャパンには元オールブラックスもいた)後に日本で指導していたキース・デイビスなるウェールズのコーチ(彼はグレアム・ヘンリーから日本の情報提供を求められてそれに応じた)が、日本がこの先どのようなスタイルで行くべきかというアンケートの設問に対して、そのような質問に誤解があるとして、本来なら相手や気候条件に応じて、オープンに展開したり、キックで応戦したり、或いはFWで押し込んだりするような戦いを選択する柔軟さが必要でW杯の準決勝まで上がる国は日頃から国内リーグで経験しているという風に回答していたのを覚えている。

その点で行くと、今のJリーグで結果を残している選手たちって大体リアクションサッカーが染み付いているわけなんよね・・そう考えると、ある程度相手に6-4でペースを握らせておく方がいいのかもしれないんだけども。ただ、その理屈で行けば、週末の韓国戦は実力的には相手にも攻められる時間というのがこれまでよりは増えてくるとは思うんで、そこで結果を残せないと理屈の上では可笑しくはなるんだけども。

相手に応じて戦い方を変える柔軟さがないから、格下相手でも格上の相手とやるやり方を突き詰めている、という感じにしか見えない。まあ、イライラはたまる一方なんだけどもね。

ところで、今大会中国が調子いいんだけども、スタッツを見たら分かるようにシュート数では韓国が圧倒しているわけなんですがね・・・これは中国が基本的には実力が日韓より下ということを認めた上で、出来ることをやって行こうという風に方針転換したに過ぎないわけで、むしろ今までそうした現実を認めて来ずにフツーにやって日韓に負け続けていたのが不思議でならなかったわけです。今のところ国内では賭博問題で揺れているかの国が将来的に日韓のライバルに成り得るかと言えば今のところ懐疑的ですね。だって、中国が韓国に勝ったという話をしても、「珍しいね」で筆者の周りの中国人は片付けていた。本当は初めて韓国に勝って嬉しいはずなのに素直に喜べない中国サッカーの現状がそこにある。この問題は中国人以外にはなかなか理解しにくいかもしれない。

今季一年のジェジンの扱いについて考えてみる

2010-02-10 06:49:23 | ガンバ大阪
最近、チョ・ジェジンについて色々考えたわけですよ。通訳のKENTさんが退団したということで、本人も移籍するものだと考えられていたし、カントクもそう考えていた。けど結局残留になって、新チームでのキャンプ練習中に骨折して手術する羽目になったんだけども、結局移籍が成立しなかった理由が、怪我しやすい体質にあったんじゃないかって最近思うようになった。

まあ、これはあくまでも筆者個人の仮説に過ぎないし、この後に専門誌あたりで詳しい話が出てくるかもしれないのでそこら辺はご容赦願いたいけども、もしその理由が正しいとしたら次のようなことが考えられる。

すなわち、移籍寸前まで行っていたかもしれないんだけども、獲得を考えていたクラブの方も調査してみたら怪我で休んでいたことが多かったということを考え、年俸も併せて考えると(仮にレンタルであっても)外国人枠を使ってでも獲得しようとは、内外のクラブには考えられなかったのかもしれない。怪我がなかったら実力はわかっているので、本人が出場機会を求めていたのならば移籍できたんだろうけども、結局怪我がネックになっていたんだろうな、と。

だから、今のガンバにおけるジェジンの立ち位置は、売ろうとしても売れなかった選手でやむなく置いているというところなのかもしれない。其故、本来助っ人に対してついている専属通訳が今季はついていないというところで彼に対する扱いというのは決まってしまっているように思われる。これは、野球で言えば、イ・スンヨプに対する巨人の扱いにどこか似ていて、スンちゃんに掛かりっ切りだった韓国人コーチは既に退団している。高額年俸で契約が残っている選手であるが故にやむなく残しているけども、スタッフに対しての人件費をかけていられないということなんだけども、それでもスンちゃんには通訳はついているんじゃなかったっけ?

そう考えると、本来構想から外れた選手、一旦出たいと言った選手というのは置いておいてもあんまり良いことはないと思うけども、今回のジェジンというのは一度移籍まで話が進んでいながらご破算になったケースで、あとは本人が通訳もいないという状況で、どれだけ首脳陣にアピール出来るかというのが鍵を握ることになる。クラブとしてはオファーが他所からあればあえて引き止めないというスタンスだとは思うけども、怪我持ちであることがネックならそう他所からは声は掛からないかもしれない。ならば後はガンバが今季1年間置いておいて如何にオプションとして使うかということになるのだけども、オプションとして使う分においては十分な戦力ではあると思う。そこんとこはジェジンの頑張り次第だけども、通訳をつけないという状況が却って彼にとっては良くなるかもしれない。ただ、契約交渉とかいう込み入った話する時は別だろうけども。

で、サポとしては、そういう立場だからこそ活躍して見返してやれ、と応援したくなるわけなんですがね。少なくとも今は、「ウチの選手」であることには変わらないわけだし。

「ガンバ系ブロガーが選ぶ2009年ガンバ大阪ベストマッチ」 -互いに死力を尽くしたこの試合

2010-02-09 07:00:18 | ガンバ大阪
昨年を1年間の中でヤットがベストマッチとして挙げた試合というのが、リーグ戦アウェーの広島戦だったけれども、見ている側の視点でもこの試合をベストマッチに挙げたいと思う。私が毎年この企画で選ぶ基準として挙げているのが、「相手の出来も良かったか」というものであって、第三者や相手側から見ても面白い試合だった、と言える試合こそベストだと考えて推しているわけです。実は08年に自分が考える中においてそういう基準に達するまでには何かが足りないと思っていたので、そうした基準を外して、あえて笑いの神様降臨のあの試合を挙げたんだけども、今思えばヴェルディの側から見たら本当に良かったとは言えなかったし、こちらだけが勝手に盛り上がっていたな、と思う。

やっぱり、ガンバの真骨頂というのは、自分たちがまず光を放ち(攻撃を仕掛ける)、相手が負けじと照り返し(反撃する)、その上で相手の上を行くかのように照り返す(攻撃しかえす)というところにあると思うわけです。その意味で、アウェー広島戦というのは前半は広島、後半はガンバという風に明暗を分けたものの、お互いが存分に持ち味を発揮した昨シーズンのガンバだけでなく、Jリーグの中でのベストマッチだったと言えるのではないでしょうか?広島の青山なんか試合後しばらく動けずに号泣したけども、自分の持てる力を120パーセントフルに出しきっても勝てなかった時に、かつて名波や俊輔は涙を流したけども、彼もそんな心境だったのだろうか?

2点のビハインドを追いついたガンバと追いつかれた広島とでは当然この試合への捉え方というのが違って来るものだと思うけども、お互いが死力を尽くした痛み分けの試合とは言え、このような素晴らしい試合に立ち会えたという余韻が、帰りの新幹線の中でも残っていたのを覚えている。現場で試合していた当事者であるヤットがベストマッチに挙げていたのと奇しくも一致していたのだが、それは人を感動させるにはまず自分たちが感動しなければならないという芸術家の感性に似たものだと言える。

そう言えば代表でヤットはもっと楽しくやろうと言っていたそうな。そんな状態じゃ、見ている方は面白くないのは当たり前だよな・・・

メンバー入れ替えても勝てるなんて言ってないんだけどもね

2010-02-07 01:08:42 | サッカー全般
中国戦は自治会の役員会があったんで見れなかったんで、試合後の中国ネットを徘徊してみると、「メンバー入れ替えても勝てる」と豪語した岡田を見返してやったぞ、という論調なんだけども、あの人そんなこと言ったっけ?メンバーを入れ替える+それでも勝つ=メンバー入れ替えても勝てるなんてそんな単純な結びつけか?ターンオーバーの是非を語る上での主要な論点のひとつに、相手に対して失礼だと言う妙に東アジア独特の儒教チックな考えがあると思うんだけども、これもその一つか?

確かに選手を入れ替えながら戦っていくということは言ったけども、それは短期間で4連戦が続くからで別に中国相手だからといって見くびっていたわけではないし、今の日本にそんな余裕なんかはない。だから何が根拠で岡田監督の談話が一人歩きしていったんだろうなあ・・・12年間勝てていない相手にPK決めていたら勝てていた、国内でサッカー賭博にまつわる調査で協会幹部が逮捕されたとかいう話し聞くと少し中国人のサッカーライフに光明が差したようで中国のサッカーファンは楽しい旧正月を迎えられそうで何よりですね。

12年勝てていないというのも数字の遊びでしかなく、、その間どんだけガチで試合したかを数えたら分かるけども、何試合勝てていないかの方が大事であって、「さおだけ屋はなぜ潰れないのか」の著者の山田真哉氏がその著書の中で指摘していたように、数字をうまく使えば、スウエーデンはイングランド相手に40年以上無敗を誇っているわけよw 仮にその間エリクソンが相手の国の監督であってもですよ。実際には国同士のテストマッチって毎年顔をあわせるわけではなく、2,3年に一回というスパンでしかないわけなんだからそこんとこ解ってないから中国のサッカーはダメなわけ。まあ、その中国相手に負けかけて、あわや前回の監督時代に作った最後の負け記録を更新してしまうところだった岡田監督って本当に因縁に恵まれてるな。

ただ、確かなのは、「メンバーを入れ替えた」日本にまたも勝てなかったという事実を継続させたということなのだが。まあ、こういうところで奴らに自信を植えつける必要はないわけで、だからこそしっかりと強敵になる前にガツンとやって出鼻をくじいいておかないといけなかったんだけどもね。