大阪鋼巴球迷的博客(だあばんがんばあちうみいだぼーくぉ)

熱烈なるガンバ大阪サポの筆者が、世界で最も多くサッカーファン人口を持つ中国にガンバの名前を広めんと日中二ヶ国語で発信する

次の相手は4位の大分さんですから我々が胸を借りるのは当然です

2008-03-31 21:14:28 | ガンバ大阪
下位チームさん勝利おめでとう、と昨日のヴェルディ戦の勝利後に上位チームのサポさんから祝福されました民国でございます。確かに昨日の勝利で調子は上向き加減なんですが、まだまだわがガンバは下から数えた方が早い順位にいるので、次に対戦する4位の大分さんには胸を借りるつもりで頑張りたいと思います。

何しろ、昨日リーグ戦で初めて敗れたとはいえ、まだまだ4位につけておらえるようであちらさんは余裕しゃくしゃくのようです。昨日は夜の名古屋戦の前に敵状視察ということで我々の試合をゆっくりとテレビ観戦しておられたようですから。いやあ、これが上位につけているが故にかませる余裕ってやつですか。

ただ、我々の試合を見て頂くのは大変恐縮ですが、まだまだ我々は10位前後をウロチョロしている実力程度しか見せておりませんので、昨日は大変見苦しい試合を見せてしまったことはお詫び申し上げます(決定力が我々の泣き所ですので)。ボールは一杯廻せるのになんでシュートまで行かないとか、バレーは調子が悪いとか言っておられる方がいらっしゃったようで、大変申し訳ございませんでした。全く仰る通りでございます。

わがガンバにはおたく様のウェズレイのようなニータン並みの最小限の運動量でゴールを上げる省エネ得点術は持ち合わせておりません。従いまして、まどろっこしいかもしれませんが、ポゼッションを高め、スペースへ懸命に動き出し、サイドを有効に使って相手の守備陣形を崩して決定的な形にしないとシュートまで持ち込めない悪癖がございます。

そういう状態に陥っているガンバですから、水曜日の試合では大分さんのゴール前で大分の選手をゴル前に釘付けにした上でたくさんボールを廻さないといけないので予め御了承下さい。多分、レイザーラモンこと深谷さんとスペランカーこと上本さんを中心とした大分の鉄壁のディフェンスなら、ボールを廻せるんだけどもシュートまで持ち込めないというスリリングな場面を沢山演出できるかと存じます。まあ、少し心臓に悪いかもしれませんが、そのうち慣れて来るんじゃないでしょうか。

あと、我々の未熟なところと言いますと、リードしている場面での時間稼ぎのところに現れますでしょうか。お宅様から頂いた雅人クンを投入してルーカスや二川と一緒に敵陣のコーナー付近でボールをこねくり回して時間を消費するしか我々には方策がございません。上本さんのように、1試合に3回ぐらいは必ず倒れ、しかも1回はタンカで運ばれてしまうけどもすぐに立ち上がって何事もなかったかのようにピッチに復帰してしまい、気がついてみると主審がタイムアップの笛を鳴らしていた、というような芸当ができる選手はウチにはおりません。従いまして我々は大分さんと比べると、簡単な事でも全て時間をかけてしまう悪癖があるのですが、その辺は大目に見ていて下さい(出来ればバレーに3点ぐらい入れさせてもらえれば有難いのですがね)。

あと、最後に一つ言わせて下さい。あれだけ選手がオフに抜けながらも次から次へと若手が台頭してくる大分さんは本当に選手層が厚いと思います。そのおかげで、お宅様の雅人クンと洋平クンを譲っていただくことができましたので、今回の試合でまかり間違ってリードしてしまったら終盤にキープ要員で雅人を投入させて頂きたいと存じます。その時雅人が不器用な姿を晒すかもしれませんが、暖かい目で見守ってやって下さい。

J聯賽第3輪 大阪鋼巴 2-1 東京維爾迪

2008-03-30 23:19:13 | ガンバ大阪
今季初のリーグ戦勝利の余韻には試合後浸ることはできた。播戸がゴールを決めたこともあってか、アントニオ猪木ばりの「1,2,3,バーン」というパフォーマンスをスタジアム全体でやることができた。

けども、試合を振り返ってみるとやはりまだまだ課題は多いし、修正点は残っている。別にこの試合の勝利にイチャモンをつけるとかいうことではないけども、ガンバが目指しているものは遥かに高いのだし、これから連戦が続くことを考えると限られた期間で疲れをいやし、なおかつ練習やゲームの中で修正を図っていかないといけない。前半ヴェルディにしばしカウンターで決定的な場面を作られていたけども相手の拙攻(例えばディエゴがなぜかシュートよりパスを選択した場面など)に助けられたところなどがあったが、この日のヴェルディにはガンバのウィークポイントを突くだけの攻撃パターンも組織力も持ち合わせていなかったことを差し引かないといけないだろう。

とはいえ、ガンバの攻撃においてルーカスが少しずつフィットしだし、ポストプレーもパスもソツなくこなすようになったのが大きな収穫だろう。安田のサイドから仕掛けが少なかったのには不満が残るものの、決勝点となるべく攻撃で左サイドの裏にパスを出せたのは見事。また、明神がこの試合MOMと言っていいほど高い位置でのプレスが効いていた。橋本は右サイドからの先制点のクロスはドンピシャだったが、後半彼の上がりが少ないのには不満が残った。これは全南戦で右サイドを突かれた為による反省で、守備を第一に考えたのかもしれないが、それならカントクも後半サイドの活性化という点で佐々木を使ってみても面白かったかもしれない。
あと、ヤットは前半珍しく(失礼!)枠にミドルを飛ばしたが、これからもチャンスがあればシュートを打ってみたらどうだろう。セットプレーにおいては精度はあったけども、もう少しボールに力が欲しかったか。後半のFKだって少し緩かった為に土肥に反応されてしまっていた。

対するヴェルディなのだが、こちらはチームとしての組織が出来ていないように思えた。1トップでカウンター狙いにしてもどれだけ前に後半ボールを入れられただろうか?今の戦術だからこそ、フッキを入れたいと思っているのかもしれないが、今日の状態だと正直折角獲っても5億円を無駄にしかねない。守備にしても4バックで一応守っているが、マンマークでしかなく、これだといくら相手2トップにしっかり付くことができても、守備の陣形が左右にズレやすいし、そのギャップを突かれ易くなる。結局守備は土屋の能力に頼っているだけでしかないため、個々の能力の劣る部分(年齢的に衰えている部分も含めて)を組織で補おうという感じのサッカーになっていない。昨日長居で見たFC岐阜の方がまだ組織はしっかりしているように思えた。だからまあ、フッキ獲得を夢見るのはいいとしても(移籍条件を緩和する程川崎はバカじゃないと思うが)、もしそれをやってしまうとシーズン前からどんなビジョンを持ってチーム作りをしようとしているのかが判らなくなってしまうと思うのであるが。

ただ、そんな中でも土肥ちゃんは本当に素晴らしい。彼がこの試合のGKでなかったらあと3点はガンバは点を取れていた。その意味では去年のガス戦で6-2で勝った試合なんかとほぼ同じようなスコアになるところを土肥ちゃんは頑張って防いでいたと思います。前にも書いたが、彼が代表に呼ばれない理由は年齢だけと書いたけども、年齢なんてこうなったら関係ないんじゃないだろうか?GKとしては彼の年齢ってむしろ脂が乗った状態だと思うし、世界的にも、ゾフ、ジェニングス、シルトンなど40歳まで現役でやった選手もいる。そう考えると土肥ちゃんにも代表GKのチャンスを与えてはどうかと・・・勿論ウチの藤ヶ谷だって代表のチャンスは十分あるし、今までのように判で押したように川口と楢崎という選出は考え直した方がいいよ、岡ちゃん。

最後に、そんな試合をあと一歩でブチ壊しそうだった輩についても一言。そう、主審の扇谷とバクスタの副審である。扇谷主審については福西のヒジ打ち、バレーへの警告、そしてルーカスに対して土屋が袖を引っ張ったのにも関わらずPK見逃し、といった大罪がある以上、この審判に大事な試合の主審をさせるべきではない。しかし、そうした扇谷のボンクラぶりに輪をかけて酷かったのが、バクスタの副審(私が座っていた位置からはよく判る)。反則のアピールもせず、オフサイドに対しても一貫性のない判定を繰り返したこの副審はまさに最低の存在でしかなかった。

フッキがヴェルディ復帰、という報道に思うこと

2008-03-29 08:02:17 | サッカー全般
川崎を退団することになり、移籍先を探すことになっているフッキがヴェルディに復帰(というか正確には完全移籍)する可能性があるらしい。一番のネックは5億円とも言われる移籍金と外国人枠ということになるだろう。

ただ、外国人枠といっても現時点で安泰なのはディエゴのみで、レアンドロとフランシスマールが生き残れるかは今後次第。となると、そこにフッキが割って入る余地があるということか。Jリーグの今季の登録期間についての情報を一応貼っておくと、

http://www.j-league.or.jp/release/000/00002153.html

ということであるが、これによると新戦力を海外から入れて登録できるのが7月11日であるが、フッキが国内に移籍した場合にはこの条件が当てはまらない為に、移籍は8月29日までに成立すれば随時ヴェルディでの出場は可能、ということになるのだが。ただ、川崎だってそうやすやすとフッキをお隣さんに渡すとは思えない。となると、仮に両者の間で移籍が成立するとなると条件を巡ってしばらくゴタゴタがあるかもしれない(例えば川崎戦に出られない、という条件付帯の期限付き移籍だとか)。

ただ、ヴェルディがフッキを獲ってしまうと、05年のワシントン頼みの攻撃というのを思い起こしてしまうわけですが・・・あの時後半ワシントンが不調に陥った時にヴェルディはズルズルいってしまったわけですけども、一人のFWに依存した戦術というのは・・・まあ、大丈夫だとヴェルディのフロントは思っているんでしょうね。第一05年に降格した時と違ってCBには土屋と那須がいるわけですし、GKには代表に呼ばれない理由は年齢だけの土肥がいるわけですし、今季の守備は悪くないらしい。だから後は点を取るだけだと。

この点は開始早々不用意な失点が続いているどこかのチームからすれば羨ましい限りですけどもねw そういや、今年は去年と違って跳ね返せるCBが欠けているんだよなあ。

そんな感じかな。フッキの移籍について思うことは。

で、明日の試合の相手は・・・忘れてるわけないじゃないですかw 平本には練習試合を含めて2点、和田には1点取られているから明日は二人とも眠っていて下さい。

BJ魂 大分トリニータ物語を読む

2008-03-28 07:15:28 | Weblog
話題になっているんで、一応コンビニでパラパラと一瞥してみたが、漫画にある内容としてはあんなものだろうと思う。勿論、漫画である以上、いいところをつなぎ合わせたような内容で、一地方クラブがこんなに頑張ってます、という感じにまとまるのは致し方ないのかもしれない。ただ、こういう地方の頑張りという読み物を読んでいると東京の側から見て都合のいい部分だけを取り上げているという感じがしないでもないのだが。

ここで、物語の主人公にもなっている大分の溝畑社長について言っておこう。基本的に彼はここまで本当によくやって来たとは思う。W杯を誘致する為にサッカークラブを一から立ち上げて、その目論見通りW杯を大分で開催し、トリニータをJ1の中位にまで押し上げた。しかし、その一方でクラブの財政状態は依然として厳しい状態がサポの間では批判の対象となっている。だからこの辺の評価が微妙ではあるのだが。

ただ、溝畑社長について評価を下す時に、負の部分があるからといってそのまま一方的に批判し続けるとなると、「うーん」と唸ってしまう。というのも、クラブとして大分がここまで発展し続けたことと、厳しい経営というのは正に表裏一体であると言えるからだ。つまり、まったくゼロからクラブを立ち上げて(ここが、JSL時代のチームを母体にしてきた他のJクラブとは違うところ)、たった十数年間でここまで押し上げようと思えば、相当無理を重ねて来たに違いない。しかし、そうなると無理が通って道理が引っ込むということは有得ないわけで、その代償として借金が膨らんでいったのも仕方のないことであるからだ。

だが、だからと言ってこうやって背伸びし続けて来たことがが全く無駄であったかと言えばそうではなく、大分にサッカーを根付かせたのだから、一概にこうしたムリ路線が全く無駄であったとは言いがたい。だから、経営に関して溝畑社長には責任があるとは思うし、一般企業で言えばダメ社長かもしれないが、サッカークラブというのは公共性があるが故に、彼が大分に撒いた種が育って来ていることも併せて考えると一概に批判ばかりしていられない。だからその辺の評価が微妙なのである。

まあ、大分はこれまで背伸びをし続けて来て辛うじて今の位置をキープできているのだが、クラブとしても存続していくには、これからも背伸びしていかざるを得ない(これを否定することは、降格してからスポンサーや選手が逃げていくのはしゃあない、と認めるようなもの)のだろうな、というのが認識でこのクラブを見続けているんですがね。

世界杯預選賽 日本不敵巴林0-1

2008-03-27 07:17:08 | サッカー全般
バーレーンに対する印象だが、試合中よく足が吊るなと思った。3年前のドイツW杯最終予選においてもそんな場面がよく見受けられた。だから、個々の選手の技能を見ているとバーレーンが日本を上回る要素というの見受けられない。だから、ロングボールを入れられて綻びが出なければ大丈夫かな、と思っていたら結局そこでやられてしまい、先制を許すとその後引いて守られたバーレーンを崩せずに0-1という悔しい負け。

失点場面であるが、阿部が裏を取られたとか、ハンドを審判が取らなかったとか、川口はパンチングしていなければ、というエクスキューズはあるけども、根本的にはこの試合の為に3-5-2システムを選択し、バーレーンのカウンターを消しに行ったというゲームプランが裏目に出た、ということに他ならない。確かにカウンターでやられる部分は少なかったものの、裏を警戒するあまり最終ラインと前線の距離が間延びしすぎて、中盤でのつなぎは前半遠藤不在故に消えてしまい、互いに放り込みの応酬。わずかながらサイド攻撃があるだけでは相手に脅威が与えられない。

そして、岡田監督の仕事の内である、セレクション(代表監督の特権であるが)についても言及しておこう。今回召集して起用したメンバーはベストであると言えるのか?

例えば川口。この試合はミスで失点していたが、Jリーグの試合を見ている限り彼の代表正GKは必ずしも安泰ではない。また、リーグ首位を行く鹿島から岩政や小笠原を呼べるとは思うのだが呼んだのは田代と内田。しかし今回3-5-2の布陣を敷いているのを見ると何の為に内田を呼んだのかが全く理解しかねるし、リーグで不調な高原や水本を招集したにも関わらず負傷させてしまっている。岡ちゃんは自分の目で選手の状態を確かめたはずなのに、一体どこを見ていたのだろう?

そして欧州組。まあ、俊輔は呼べなかったのは仕方がないとしても、稲本がケガをしたのなら、俊輔や稲本の代わりに松井大輔や中田浩二、あるいは長谷部を呼んで欲しかった。

とまあ、こんな風に愚痴を書き連ねていたが、まだ終わりではない。2位以内に食い込めるように6月の4連戦が勝負だ。もうこうなったら代表戦にも参戦するしかない。


バーレーン戦に向けて思うことは

2008-03-26 06:27:02 | サッカー全般
今晩のバーレーン戦について求めることは、勝ち点を持って帰ることにつきる。海外組みを呼んでいろいろ試すことができ、なおかつ負けても取り返せるとしたらこのアウェーのバーレーン戦だとは思っていた。

だから、今回海外組を招聘するにあたり、俊輔は日程的に厳しいので仕方がないとしても松井大輔は呼んでも面白いとは思っていたが、岡田監督にその考えはないらしい。しかも、今回バーレーン対策で従来の4バックを捨てて3バックで臨むというのは相手の良さを潰しにかかる戦術を得意とする岡田監督らしい。

ただ、そうなると両サイドの内田と安田をどう使うかなんだけどもね。左右のサイドハーフ?安田はまだ判るけども内田もそのような使い方をするのだろうか?凡人には理解できませんなあ・・・3バックにするとなればセンターバックの人材が乏しい。そもそも岩政が呼ばれていないのが理解できない。水本が今の状態で呼ばれたというのが全く意外だったのだが、3バックのストッパーなら使えるということなのか?

だからこそ、本来の形を捨ててまで勝負に拘るなら、この試合勝ち点を持って帰るのがノルマだとは思う。もし負けたりでもしたら、岡ちゃんの責任問題というのを少し騒いでみてもバチは当たるまい。








中超の日程もようやく把握-北京国安の日程を見ると・・・

2008-03-25 06:58:37 | 中国サッカー
今年の中超の日程を調べようと中国ネットを徘徊していてもなかなか見つからずに苦労したが、コンプリート版というのを見つけたので貼っておきます。ただ、あの国の日程なんて途中でしょっちゅう変わることがあるので、観戦予定を立てられる際にはくれぐれも気をつけて、最新の情報を得るようにして下さい:

http://zhidao.baidu.com/question/47971348.html

この日程を眺めていて気づいたことだが、毎度のことながらACLに出場する北京国安と長春亜泰の日程が変則的になっている:

1.4月9日行われる3節の試合が7月に延期されている

2.4月12・13日から26・27日まで日程が空けられている(2に関しては、ACLに出る2チームのみならず全体的にであるが)

3.日程に載っている、4月5日の北京-山東戦は延期になる可能性がある。

このことによってACLを闘う2チームには一応の配慮がなされているのである。

翻って日本はどうかと言うと・・・これが本当に4月は連戦が続くわけでこれがACLを勝ち抜こうとしているチームに対する配慮か、と疑いたくなるどころか、完全な罰ゲームじゃないかと思ってしまう。ただ、だからと言って中国のような日程の配慮や日程変更というのが簡単に出来るかと言えば、なかなかそうは行かないのが両国の差異というものであり、それは以下のことが考えられる:

1.試合数の違い
中国は30節しか行わないし、カップ戦というのがかの国には存在しない。ところが日本はリーグ戦の他に、やれナビスコだ、天皇杯だと国内の公式戦が目白押し。これだとリーグ戦の日程を詰め込んでしまうことになってしまう。

2.両国の社会の違い
まあ、これはサッカーだけでなく両国の社会や政治体制の問題にまで行き着くかもしれないのだが、中国の場合は上意下達で、上の方で一方的に物事を決定してしまうことが多々あるし、商売においても一方の都合だけである日突然ガラっと約束事を変えてしまうのはザラ。これが合議制でボトムアップで決めたり、変更には必ず相手に了解を得たり、事前に猶予期間を置いて通知したりする日本とは全く違う。

これをサッカーにあてはめてみると、ACLの為にリーグ日程を変更する、と協会の胸三寸で決められる中国と、ACLを控えている当事者のクラブ、スタジアム、運営スタッフ、ひいては対戦相手に対して根回しを必要とする日本とでは根本的に日程を変更するためのハードルの数は違うのである。

3.ACLとリーグとの営業収入の比較
中国のクラブはチーム名にオーナー企業の名前を出すことによって、クラブの赤字を宣伝費の名目で補填してもらっている。そもそもリーグ戦自体が興行的にはペイしていないが、ACLとなると客層がガラリと変わり、中国代表として闘うクラブを応援するファンでスタジアムが埋まる(一部動員は掛けられているが)。これに対して日本では、クラブごとに差はあるものの基本的にはリーグ戦の営業収入というのはクラブ経営には欠かせないが、ACLとなると平日開催故にどうしても観客動員が落ちてしまう。

こうして見ていくと、日程を調整したりするのはかなり難しいと言わざるを得ないが、今年の場合、当事者同士が同意すれば変更可能かもしれないカードが一つある。それが4月19日の鹿島vsガンバ戦である。

正直言って、ACLの大一番を互いに控えている時期に鹿島とあまりやりたくはなかった、という気持ちはある。この時期あたりからお互いに疲労がピークに達して来るとは思うし、過密日程を緩和しようと思えば、対戦相手を考えると変更可能なカードはここしかないとは思う。

ただ、現実的に鹿島は日程変更を受け入れはしないだろう。週末の試合で対戦相手がガンバとなるとそれなりの観客動員が見込めるということで、前述した営業面の問題を考えると、これをどこかの月の平日に振り返るわけにはいかない。更に言えば、ACLは勿論大事なんだけども、リーグ戦もしっかり闘うことも大事でもある。昨年浦和がACLを制覇したけども、その疲労でリーグ連覇を最終節に逃したことによってサポの喪失感は大きかったことを考えると、鹿島にとっても、ガンバにとってもリーグタイトルを取ることはある意味ACLを取ること以上に現実的であるかもしれない(だからといってACL軽視ではないので念のため)。

だから、現場としては決まってしまったものを簡単には変えられない事情というのが存在するわけであるから、最初に日程を組む時にこそJリーグは配慮すべきだったと思うのだけども。

とまあ、ここまでネガティブなことを書いてしまったが、皮肉なことに過去これまで中国のクラブがACLの為に中超の日程を調整してもらっていたにも関わらず、肝心のACLで結果を出せていないことが多いw とすれば、今年も北京や長春がコケる可能性というのは極めて高い、かもしれないが。

J聯盟杯小組賽第2輪 神戸勝利船0-1名古屋鯨八

2008-03-24 06:53:34 | サッカー全般
名古屋のストイコビッチ監督もすっかり監督の頭に切り替わったな、と感じたのは名古屋の先発布陣が4-5-1と、巻の1トップにして臨んだことだった。勿論欧州のサッカーでは主流となっている布陣自体で守備的という判断はできないが、この試合でのそれは、最終ラインをやや引き気味にし、中盤を厚くすることで神戸のプレッシング&ショートカウンターに備えるというプランであったに違いない。現役時代の彼ならこのプランで、しかもこの日のマギヌンみたいな位置でプレーするというのはとてもフラストレーションが溜まっていたかもしれないが、監督となると話は別ということか(これは彼の師匠にあたるオシムと同じパターンだが)。

一方の神戸だが、前半は曲がりなりにも中盤で栗原や古賀らが下がって囲いこんでボールを奪ったり、レアンドロが出足よく名古屋のDF古田のパスカットをしたりしてからのショートカウンターの持ち味は出せていたのだが、最後のフィニッシュの詰めが甘い。これに関して言えば名古屋のDF三木がレアンドロをよく見ていたということと、楢崎の変わりに先発していたGK西村の攻守がよく効いていた。名古屋は川島が抜けても控えのGKはいい。楢崎がいなければ西村だって正GKはやれそうだし、出番を求めて移籍すればチャンスは巡ってくるかもしれないと思わせる活躍ぶりであった。

前半ボッティのミドルがクロスバーを叩く惜しい場面があったし、先制できていれば後半神戸にとっては「注文通りの展開」になっていたかもしれない。その意味でこの試合の結果は紙一重なのであるが、それでも神戸には攻めの形が乏しかったように思える。前の浦和戦のエントリにおいても指摘しておいたのだが、引いて守られる相手に対して有効な手立てを打てないようでは、1年間通してカウンターだけで乗り切れる程Jは甘くはない。

確かに攻撃的なサッカーを公言していたピクシーがあの布陣であの戦術で来られるのは意外だったかもしれない。それを弱腰と言うのは簡単ではあるが、別な言い方をすれば、神戸もついに相手に恐れられるチームになったということである。かつて世界最高レベルにあったファンタジスタからリスペクトされる神戸だからこそ、それに応える為には課題をこなさなければならない。

ということで、神戸が如何にして引いた相手を崩すかを見ていたのだが、須藤に放り込んでセカンドボールを拾おうにも相手に上手く対応されてしまう。ポストとしての須藤は頭では競り合えるけども足元には怖くて出せないのか、それとも神戸の中盤は出そうとしないのか。頭だけで競り合うのなら、松橋の方がスピードがある分まだ相手にはイヤな存在だとは思うけども、この日はベンチ入りすらしていなかったのはケガだったのであろうか?

足元で受けられそうな選手と言えばレアンドロの方だろうか?レアンドロが引いてボールを受けてボッティが追い越して行くというパターンが後半一度あったけども、あれを見ているともう少しボッティを前の位置で使えれば良かったとは思うのだが、DF河本がヒザを痛めて交代してしまった。勝ちに行くのならDFをケガでもないのにわざわざ交代させるわけがない。これが神戸にとってこの試合一番の誤算だったかもしれない。筆者は神戸の交代を、

1.須藤に替えて吉田投入
2.スタミナに不安がある栗原に変えてカンジョ投入
3.古賀を下げて田中英雄を入れてボランチに配し、ボッティを前に上げる

と予想していたけども、河本のケガで3がなくなったのが惜しかったとは思う。

ただ、こうして見ると結構ガンバの攻撃ってイケてるなと、この週末試合がなかった為に神戸にも来ていたガンバサポは思ったんじゃないだろうかw ガンバなら名古屋の守備陣に対してもっとこう、安田がサイドから突っかけていったり、播戸が引いてスペースを作り遠藤とのコンビネーションで裏へ誰かが飛び出して行けたとは思う。まあ、攻撃に関していい形が作れてきているからこそガンバは不用意な失点を避けなければいけないんだけども・・・

名古屋の方について言うとピクシーのゲームプランが的中した形であるが、それでも前半杉本を右サイドに張り付かせているのはないだろう、と思った。後半杉本を左の深井の位置に持ってきて、津田を右に配してから津田のドリブルとクロスが有効であった(攻め上がっていた右SB竹内のクロスが酷かったせいもあるけど)。後半終了間際にPA内に切れ込んで倒されたけどホンマにPKじゃなかったんやろうね、主審のジョージ先生?確かにこの日のジョージは流し気味だったから、その基準で言えばPKではないけども、家本スタンダードならゴールに向かっていっているわけだし、まして「バングラデッシュの笛」なら間違いなくPKであっただろう(だからと言ってそれがいいとは言えないのであるけども・・・)

巻は最後に左からのクロスに頭で合わせ、流石は誰かさんの兄弟ということを証明したw 名古屋はナビスコを控え選手の底上げに利用している感が強いのだけども、この試合に応援に来てくれたコアサポの期待に応える為にも、このチームこそナビスコを本気で獲りに行くべきではないだろうか?だからこそ、今後誰が出てきても勝利を狙って行って欲しいと思う。






























この1週間でACLタイ遠征の予定を考えてみる

2008-03-22 23:07:49 | ACL/A3
さて、韓国に行って来て、ACLのアウェー遠征の面白さを改めて知ったらもう一度行ってみたくなるのが人情というもの。ということで、4月のメルボルンは時間的な都合が合わないので断念するのだが、5月7日に行われるアウェーのチョンブリ戦へ行くことは前にも書いたので、今自分が考えている遠征プランについて書いてみたい。

渡航費用を少しでも安く上げるには、個人遠征・ツアー共に出発は航空運賃が下がり出す5月5日以降出発が大前提で、今のところ候補は以下の3つが考えられる:

1.オフィシャルツアー
2.JALのWEB悟空の運賃で個人参戦
3.同じく個人参戦だが、キャセイ航空で香港経由で行く

1であれば、何もかも旅行者で手配してくれるのだから楽は楽。ちなみに、オフィシャルツアーには2通りあり、一つにはTGで行く弾丸ツアーで、現地には着いてから宿泊せずに、試合前までバンコク市内をブラブラして、試合が終わるとすぐにバスで空港に向かい、深夜0時の便で翌朝すぐに戻る。まあ、これだと諸チャージ含めると8万6千円ぐらいになってしまうため、それなら後述する2の方が得じゃないかと思う。

で、オフィシャルツアーのもう一つのオプションは、JALで飛んで、試合前日と試合後それぞれ宿泊するものである。渡航費用は諸経費込みで8万円ぐらいか。ただ、GWの連休明けということもあるんで、あまり仕事を休んではいられないなあ・・・とも思う。これだと金曜の朝には関空に着くけども、そこから仕事場に向かったとしても出勤できるのが昼前ぐらいか。飛行機というのは必ずしも予定通り着くとは限らないし、着いてからも入国手続きだの、預かり荷物の受け取りなどがあるし、何よりも関空からラピートや空港バスの時刻等を考えると、到着日の午前中出勤は難しい気がする。

次に、個人で参戦するプランを考えて見たい。

2の方法であるが、実は既にJALのHPで予約を入れている。といってもこのWEB悟空という運賃で乗るには、5月5日の夕方6時過ぎ出発でバンコクは深夜着。2日目に試合終了後に空港に向かい、深夜便で帰国することになる。ちなみに、予約はしているものの、このプランを遂行するには3月29日の支払い期限までに決断をしなければならない。さもなければ、予約そのものがキャンセルになってしまうからだ。

まあ、言ってみればプチ弾丸ツアーであるのだけども。オフィシャルと費用が変わらず、しかもオフィシャルの方がいいホテルに泊まれるとなればこのプランのメリットは何だろうか?強いて挙げれば、WEB悟空で行くとマイルの積算率(正規の70%)がツアーで行くそれと違ってくるということだろう。今後の遠征を考えると、費用が変わらないならマイルが少しでも多くたまるプランで行く方がいいかもしれない。

3であるが、5月5日出発して7日に試合を見てから、翌朝8日に丸1日掛けて帰国するというもの。試合が終わってからすぐ帰国便に着くよりは余裕はある。運賃を調べて見ると、運賃だけで4万円だが、諸経費を合わせると6万円程度か。ホテルは高級ホテルでなくても中級ぐらいのホテルで十分だろう。それよりもこの3のメリットは香港に寄れるということで、今考えているのが5日に香港着いたら乗り継ぎ便に乗らずに香港で1泊し、翌日にバンコクへ移動するという日程。この辺の便の組み合わせは可能であるか、週明けに旅行会社に問い合わせてみたいと思う。まあ、これだと7日だけでなく、8日も仕事を休んでいないとムリなのだが、さてどうしようかなと現在思案中である。


J聯盟杯小組賽首戰 浦和紅寶石 0-1 神戸勝利船 ~浦和はそのうち上がってくるだろう

2008-03-22 09:55:15 | サッカー全般
Jのチームを見渡すと、鋭いカウンターを武器にするチームというのは多くある。だが、そうしたチームはカウンターでは力を発揮するのだが、逆に自分たちが得意とする形を相手にやられる、即ち相手に引いて守られた場合に有効な攻撃の手立てを見出せずに相手の術中にはまってしまう。

であるから、相手に引かれた状態(特にリードされた局面)でどのようなサッカーをするかという課題をクリアできるかなのだが、浦和が一番苦しんでいるのはまさにそこである。それだけ各チームが浦和を強いと見なしているからであるけども、この状況は浦和が新たなスタイルに脱却する上での試練であるかもしれない。

韓国でのACLの試合の翌日に帰国し、関空から心斎橋のアズーリに立ち寄り、この日から開幕するナビスコの予選浦和vs神戸戦を観戦した。浦和も神戸もカウンターがハマっている時には滅法強い(特に神戸がその強さを発揮したのはこの間の川崎戦であった)。その意味でどちらかが先制して引いて守ってこられると、その相手にどれだけ攻めきれるかをテーマにアズーリで観戦した。

神戸が、レアンドロのミドルで先制してから見始めたのだが、あの失点は致し方ないかもしれない。浦和の内容は決して悪くは無いし、好調の神戸相手に後半は一方的に押し込んでしまったのだから自力は十分にある。監督が交代して直後の試合でああったにも関わらず、短期間でエンゲルス新監督は選手の意識付けを少しずつ変えて行ったし、若手にもチャンスを与えた。惜しい場面があったのだが、今の浦和にとってナビスコの位置づけは、オジェック時代に失われた連動性を取り戻して、戦術上の指針を示すことと、秋からのACLとリーグの連戦に備えて控え選手をテストすることにあるのだとすれば、この試合での敗戦はリーグとは違って決して悲観すべきものではないだろう。

神戸に関して言えば、前線からFWのプレッシャーが早く、レアンドロが高い位置で奪って仕掛ける速攻は鋭いものがある。ただ、神戸は今はリアクションサッカーで同じリアクションサッカーのチームを葬り去ることが出来ているのであるが、逆にこれから勝ち続けるにつれて今度は相手にも研究されてくるだろう。その際に、相手に力を認められて引いて守られるとどうなるか、である。FWの選手を見ている限り、レアンドロと大久保が遅攻においてどの程度力を発揮できるだろうか?去年までいた選手の中で言えば近藤祐なら前でボールを納められていたので、松橋を獲るくらいなら、近藤を買い取っていれば良かったとは思う。

まあ、実際どういう事情があって東京に戻ったのか詳しい事情は判らないが、保有権を持つ東京から復帰要請され、近藤本人もまた首都圏に戻ることを選んだのであるなら仕方ないかもしれない。となると、今いる中でポストができるのは須藤だと思うが(決勝ゴールだって須藤が頭で競り勝てたのが大きい)、須藤とレアンドロで2トップを組んで大久保が2列目から飛び出す方が強いんじゃないだろうか?

ところで、話は全く変わるけども、浦和のオジェック前監督の解任について自分なりの意見と推測を交えて述べておきたい。昨シーズンからオジェックの采配については随分と固定した選手起用や選手交代の遅さに対する批判があった(といってもウチのカントクだってメンバー固定する傾向にあるんですが)が、ACLで優勝し、CWCで3位という成績を収めた昨年では、彼を替える理由などは見当たらなかった。従って、オジェックとワシントンが衝突した際にフロントは監督続投を決めたのは、監督の権限が絶対的な影響力を及ぼすサッカーという競技の性質上、その時点では強ち間違った判断とは言えなかった。しかも、フロントはオジェック前監督の意向に沿って高原とエジミウソンを補強し、代表への選手流出のタイミングを最小限に抑えてグアムで1ヶ月間調整する期間を与えた。しかし、開幕から全く戦術的な指針を示すことが出来なかったということで、解任の決断をフロントは下した。

ただ、ここでフロントはオジェックの監督としての能力の限界を交代の理由にはしていない。確かに前々から見切りをつけたかったようにも思えるのだが、記者会見上で交代理由を「選手との気持ちが離れてしまって、戦術以前の問題」と藤口社長が説明したのは、今後のオジェックの指導者としてのキャリアに傷をつけないようにという社長なりの配慮だったとは思う。

すなわち、指導力が原因で解任されたわけではなく、選手との関係が上手くいかない状態でフロントは選手の側についたため解任された、ということであれば、ACL優勝のキャリアを引っ提げてオジェックは再就職先を世界中のどこかで探せるかもしれない。勿論、これは自分の憶測に過ぎないわけであって、それが本当のことかどうかはハッキリとは言えない。ただ、藤口社長は自分の過ちを認めつつも、そこから軌道修正を図って行こうとしているし、言葉足らずな面があって誤解されやすいかもしれないけども、この人なりに誠意を持って対処しようとしている。だから、浦和のフロントはミスがあったものの決して迷走しているわけではないとは思うのだが(というかこれ以上に迷走しているチームのフロントというのはゴマンとあるけどもね)。

今後の浦和は、戦術ベースを築き上げた上で、中断期間中の補強(このチームが一番動ける)が成功したら本当に憎たらしいくらいに強い浦和というのが戻って来るかもしれない。まあ、それについて行けるようにガンバも早いところ立て直さないといけないだろう。5.17の決戦時にはお互いもう少し今よりいい状態でやりたいと思うし、その戦いを私自身見届けようと埼スタに駆けつける予定でいる。