大阪鋼巴球迷的博客(だあばんがんばあちうみいだぼーくぉ)

熱烈なるガンバ大阪サポの筆者が、世界で最も多くサッカーファン人口を持つ中国にガンバの名前を広めんと日中二ヶ国語で発信する

続・育成も補強もバランスやねん

2014-12-23 23:18:07 | ガンバ大阪
Jユースカップの決勝を長居で観戦したけども、ユースまでもが見事に良くも悪くもガンバのサッカーではあった。真ん中の狭いところを愚直にまでこじ開けようとするのはやはりガンバらしいw まあ、両サイドが高く張る陣形なんでリスクを冒している分その裏を狙われやすかったけども、そうしたリスク冒してでも攻める心意気は良かった。ただ、彼らがこのままトップ上がっていくと最後の崩しやフィニッシュのところでいかにスパイスをつけるか、というのが足りない部分だったけども、そこはトップチームでは補強で賄っていくことになるのだろう。その意味でこれから育成にしても補強にしても適正なコストで廻して行けるかがカギになってくるだろう。

その意味では、ブルズ王朝はピッペンの年俸を長期間に渡って低く抑えていたことだったからこそ可能だった、ということからもっと学ばないといけないのだけどもw(もっとも最後はMJの年俸が高騰しすぎてさすがにチーム維持が困難になったけど)。まあ、ピッペン本人はブルズでのキャリア後半はその年俸水準には不満だったけども、こうして歴史に残るNBA選手として名を残すことが出来たし、何よりも何度も優勝して知名度も日本で上がったことで、デミオの売上にも貢献出来たわけですしねw

話をサッカーに戻すと、そこで気になるのがセカンドチーム運営を見据えた大量昇格をどう見るか。まあ、過去ジェフや徳島の例を見れば運営費がトップチームの経営を逼迫するということを顧みたら、仮に実現したところで気になるのが、

1.何人で廻していくのか
2.J3のカテゴリーで本当に育成ができるのか

というところか。

1に関してだが、ネクスファジ(ウチにいた三木良太も最終的にはここ送りになったけど)なんかを例に取ると19人で廻していて、しかもGKは一人しかいない!試合中にGKが怪我なんかしたらそれこそ、こないだの皇后杯の湯郷ベルみたいにフィールドプレーヤーの選手が代わりに急造GKをやらされるハメになるんだけども・・・まあ、さすがにウチのセカンドチームでそういう状況にはさせないんだろうから、控えのGKには大学生とかを登録させたりするのだろうか?全員プロ契約ってことにするとさすがにチームの維持は厳しいかな、という気はするけども。

まあ、セカンドチーム発足の目的がユース組の試合経験を積ませるためのものであるとしたら、要はそこで如何にチームを成立させるための人数を揃えるかということだろう。とするとGKに限らず足りない部分は大学生で賄って人件費を抑えるという形にするんかねえ・・・

結局、トップチームにしても戦術練習や紅白戦、それにSULなんかをやろうと思えばある程度人数は居るわけであって、チームヒエラルキーであれば、1)トップチームでベンチ入りできる選手 2)トップチームでベンチ外だけども練習や紅白戦で必要な人員をトップで確保しないといけなくなる。岡山でさえもトップには27人選手を保有しているわけやし。

あと、セカンドチームはセカンドチームで別々に練習ってことにはなるわけで(岡山の影山監督はネクスファジの練習まできちんと見ていた)、年2回の入れ替えに際してシビアな決断をしないと行けない分、当然トップ監督の負担は増える。

2についてだけども、J3が出来たばかりなんでまだ何ともいえないが、これまでの歴史を振り返って見ると、J3よりはむしろ若手をJ2でやらせる方が経験値を還元できるとも言える。J1でいきなり主力の座を掴んだ宇佐美は別格として、ウチで今主力でもある、大輝や秋なんかは修行を積んで帰ってきたし、大森や西野君も去年J2で試合経験を積んだ。チンの場合は今横浜FCでボランチでキャプテンやっているけど、彼の場合現在のポジションを考えると巡り合わせが悪かったかな、とは思う。

ただ、セカンドチームという話が出てくるのは、裏返せば今までユース上がりの選手に十分チャンスを与えてあげられなかったからだ、とも言えるわけで、ここは試行錯誤していくしかないのかな、とは思いますけどもね。ただ、セカンドチームで運営費が嵩むようだと、いずれトップの運営費も縮小することになる。まあ、それこそスペインのフットサルのエルポソみたいなケースですね。岡山なんかを見ていると彼らがネクスファジを運営しているのも、人件費が外部の補強選手>内部昇格、という考えがあるからのようだが、それも目に見える効果が挙げられるかですね。エルポソみたいな形でやっていけるんならそれはそれで意味がある話なんだけども。

3冠に寄せてーやっぱ編成も戦術もバランスやねん

2014-12-18 23:05:35 | ガンバ大阪
こないだ心斎橋の串カツ屋さんの忘年会に参加した際に、私のブログ更新を楽しみにしておられる方に出会うと、まだまだやらないといけないな、とつくづく思ったりもする。個人的には普段はツイッターでつぶやいて、まとまった文章書きたい時にブログでいいかと思うんだけども、ツイッターというのもまだまだネットの世界では小さなコミュニティでしかないな、ということを、こういう声を聞くとつくづく感じさせられる。自分のブログにツイッターも貼り付けているんで気軽にフォローして頂いてもいいんだけども、世間的にはやっている人よりもやっていない人たちの方がまだまだ多数派だったりもするということですね。だからまあ、こないだの選挙結果なんか見ても、TLでは現政権の政策に批判的な意見が結構出ていたりするんだけども、与党の支持基盤の大半はツイッターどころかネットにすら縁のない人たちで、世間的にはサイレント・マジョリティだったりするんよなあ・・・

ということで、ブログも書くことにしますw

天皇杯決勝では、山形の不器用さ(実は個人的には結構好きだったりもする)の象徴とも言うべき前プレをうまくいなしたカウンターとヒガシからのロングキックを早々とゴールに結びつけていたけども、これはある意味今季のガンバが新たに見せた縦への早さを象徴するゴールだったかもしれない。ただ、決してそれだけではなく早く行くところと行かないところとのメリハリはしっかりと分けていた。だからこそ某高名なライターさんが大きなサイドチェンジだとか縦への早さとかがあまり見られなかったなんて一面しか見ない見方(というか彼は自身のモノサシでしか見ていないだろうが)で記事を書いたりするのかもしれない。自分から見ると、カウンターサッカーにスタイルチェンジした、という見方にしてもその逆に縦への早さが足りないとかいう見方も(だから15秒理論を標榜する人間力さんのチームってアテネ五輪の時がそうだったけど、あまりにもドタバタしすぎていた)どちらも一面的な見方じゃないかと思ったりもするんだけども。

すなわち、縦への早い攻撃を健太監督は中断明け以降求めていたし、実際右サイド裏にパトを走らせてもいた。その一方で、早く行けない時、行く必要のない時、或いは相手の守備を引き出したい時などにおいてはヤットが手綱をしっかりとしめて、コントロールする。この両者がバランスを取り合っていたことこそが重要ではなかったかと思うわけですね。今までは後者に多少偏りがあった。だからと言って前者にばかり傾倒しすぎると落ち着きがなくなることも考えられる。今までパスサッカーのスタイルだったチームが、ゴールまでへのスピードを求める余りにバランスを崩していった事例が少なくないだけに、この両者のバランスこそが今のガンバのキモなのだ。

だからまあ、ガンバ3冠へと導いたのは健太監督が新たに守備組織と縦への早さを持ち込んだんだが、それと従来あったガンバのパスサッカーの技術やスタイルがうまい具合に融合したのが今季後半からのガンバだったと言える。これはひとえに指導する側の能力だけでなく、指導を受ける側の資質の賜物とも言えるかもしれない。

あと、見逃せないのが編成のバランスの良さだろう。今のガンバの編成ポリシーは、その年に必要な補強ポイントには投資する(今年で言えばヒガシ、パト、米倉)資金を残すために、他のポジションは下部組織からの一貫育成を含めてコストを抑えるというものだ。そのためには、樹の幹(補強)に対する投資は妥当な額である必要はあるし、樹の枝(その周りのポジション)についても、適正価格を超えて高すぎては行けないということも言えるだろう。

余談になるんだけども、サラリーキャップの枠組みがあるNBAなんかではこの枠組みの中で中心選手にどれだけ年俸を払い、残りの枠でどのような選手を留めておけるかで大方勝負が決まるとも言えるわけですね。例えば、トッテナム、じゃなくてサンアントニオの方のスパーズなんかはダンカンが我慢出来たからこそ、やれトニパカだの河合さんだの、ジノビリだのを引き止めておけるわけ。レブロンのケースで言えば、ウェイドやボッシュを減俸させられなかったからこそ、レブロンの条件を満たすための引き止めがヒートは出来なかったのがキャブス復帰の真相じゃないかと思ったりもする。実際ヒートのビッグ3なんかは全員ほぼ20M台だったのに対し、キャブスの新ビッグ3ではカイリー・アービングの年俸がヒートのそれよりは低めで、おまけにケビン・ラブまでもが来ている。一番やり方がダメなのはレイカーズでコービーの年俸が優勝した時期よりもずっと上がり続けているし、大金はたいて獲得したナッシュまでもがシーズンほぼ全休状態になっているわけだから、もう何をいわんやという状態ですね。

話はそれてもうたけどw NBAから学べることは、幹と枝葉に水をやる量をどれだけ調整できるかってことですね。往年のブルズなんかは皮肉にも自ら望んだとはいえ、ピッペンを長期的に安く雇えたことが大きかったわけです。

で、サッカーの話にようやく戻りますw ここまで書くと、次に私がどのチームのことについて書こうとしているか、勘の良い人ならお分かりですね・・・

今オフの主役とも言うべき浦和の補強リストを見ていると、06年のポンテ・ワシントンのコンビと比べると突出した個を補強している感じでもない。どちらかと言えば幹よりも枝はに水をやりすぎてるような感じ。日刊の選手名鑑での推定年俸を比較してみると、ワシントン、ポンテ、そして欧州帰りの小野伸二以外のほとんどの日本人選手らは割りと低く抑えられていた(闘莉王ですら5千万を超えていなかった)のに対し、現在では5千万プレーヤーが何人かいる状態になっている。まあ、一昔前の浦和の方がJリーグでは反則レベルな外国人を連れてくるだけの人脈と補強資金があったとも言えるかもしれない。現在では契約が切れた日本人選手で代表もしくは準代表クラスを連れてきているんだけども、枝と幹にやる水の量のバランスが崩れていない気がしないでもない。

まあ、でもそうせざるを得ない理由があるとしたならば・・・やはり育成のために我慢しつづけることが難しいのかもしれない。フィンケの時に大型補強を封印して山田直輝ら若手を鍛え上げたりもしたけど、勝つということに対するプレッシャーというのが相当厳しいのだろう。そのこと自体はミシャが一番感じているからなのだろう。NBAのいくつかのチームや浦和の事例から学べることというのは、予算の多寡はあれど、手持ちの資金からいかに幹と枝の選手に適正年俸水準に振り分けていくか、ということかもしれない。

まあ、今のところウチは枝葉への水の量はなんとか抑えられている。けど、勝っていくにつれて人件費はやはり上がっていくわけなんで、やはり若手への新陳代謝というのはどこかでやらなければならなくはなる。まあ、A契約の保有人数に関する規約改正でますます育成へ傾倒し、ゆくゆくはセカンドチームへの構想にもつながって行くのでしょう。多分それはセカンドチームの運営費を一人頭で割っても十分安上がりだし、大学へ放流させて他のチームと競合になるリスクも避けられるという読みがあるのかもしれないが。




改めてリーグ優勝を振り返ってみて

2014-12-10 00:20:39 | ガンバ大阪
権田っぽい言い方をすれば、「名古屋に期待していなかった僕が馬鹿でした」って言えるかもしれないw 基本的には自分たちで決めなければ優勝はないやろな、とは思っていた。今季の名古屋の対ミシャ型の対戦成績を見れば、対広島にはリーグ戦で2試合とも4点以上取られているし、浦和相手に至っては、原口のラストゲームを含めてもやはり惨敗している。ただ、最近の名古屋が負けなしであることと、最近の浦和自体が失速気味であることを考えたら多少何かはあるものの、西野氏って基本ミシャ型とは相性悪いし、先月の埼スタ2連勝などは、あの人が今でもガンバの監督だったら恐らくはありえなかったんじゃないか、って思ってたりもしていたからだった。でも、徳島遠征から戻って浦和と名古屋の試合を見なおしたけども、後半は時には5バック気味になることはあってもしっかりと中を固めていたんだから、さすがに対策はしていたのは分かった。まあ、こういう割り切った守り方をさせたらむしろガンバよりは名古屋の方にこそ低い位置での跳ね返しに長けた人材は揃っているわけだけども。

とは言え、最後の方になれば不本意ながら他会場の結果を気にする羽目になってしまったけども・・・それぐらい、首位で最終節迎えるのが初めてだったとはいえ、難しい戦いを強いられた。もちろん選手たちはいつも通りで特に変わりはないと平常心を口にしていたけども、それは裏返せばそう口にせざるを得ないような見えないプレッシャーというのはあったかもしれない。そしてそれは、9年前に同じ経験をしたであろう、対戦相手の監督には見透かされていただろう(まあ、その時に彼に煮え湯を飲ませた相手が今度はガンバのボランチに居るというのが何とも運命的なものを感じる。そしてその時セレッソのGKが今やウチのユースのコーチをやっているのだから)。

ということで、過去セレッソの監督時代から幾度となくガンバにやられっぱなしだった徳島の小林監督にしてみれば、目の前でガンバの優勝なんかは絶対に見たくはなかったに違いない。前節の仙台戦まででやっていた3-4-3から4-1-4-1に変えたのは、ガンバのスカウティングもさることながら、こちらに4-1-4-1の想定をしていなかったところの裏をかいた狙いがあったのだろう。加えてどこかこちらも優勝を意識してか硬い立ち上がりだったところで徳島のカウンターを浴びてしまっていた。高崎をベンチスタートというのは後半から逆算してのことだったのだろう。逆にアドリアーノって堅守速攻でやる場合にはあまり役に立たない。11年シーズンにウチにも居たんでよく分かるんだけど、彼は数打てば当たるタイプなんで、基本チャンスを多く作れるチームじゃないと生きない選手ではある。

ただ、最終節の浦和と明暗を分けたのが、一つはリスク管理。カウンターでもしっかりと2,3人戻ることができていたガンバと、最後永井に決められた時には自陣に鈴木啓太しか残していなかった浦和との差が出たとも言える。つまり、こちらは徳島相手に決めきれなかったけども、逆に相手にも決めさせることもなかったのが両者の明確な差であった。もう一つは他会場の途中経過をどこで伝えるかというマネジメントの部分。浦和はそれまで取り決めていたことを破って、なぜか槙野を通じてミシャがガンバと徳島がスコアレスであることを伝えていたようだが、こちらは後半アディショナルタイムにおいてようやく健太監督が大輝に指示を伝え、そしてゆっくりと後ろでボールを回し出したことでうまく引き分けで終えることができた。なんでミシャがそれまでの禁を破ったのかは不明だが、同点に追いつかれた後に選手にハッパかけるつもりだったのか?もっとも、情報ってどこでどう漏れるかわからないもので、ガンバTVで岩下が語っていたんだけど、徳島の選手が、浦和がリードしているけど点取りに行かないと駄目じゃないか、って挑発的に言っていたらしいが。

改めて今季のリーグ戦を振り返ると、前半宇佐美の怪我で大きく出遅れながらも後半巻き返しを見せて逆転優勝、っていう展開はしびれるけども、裏返せば勝ち点63で優勝出来てしまうような混戦模様だったのが幸いしたし、この状況をものに出来たというのが大きかった。もうこんな劇的なまくり方はもう出来ないかもしれないけど、だからこそ、自分たちに流れが来ている時にしっかりと結果を残すのが大事なのかなとは思うんですね。

来季はより対戦相手からの厳しいマークが予想されることにはなるが、それゆえにもう少し戦力の上積みー特に今季序盤の失敗を繰り返さない為にも、前線の選手の質と量の確保っていうのが必要になるとは思われる。あと、外国人枠の問題。ACLにおいてはジョンヤも「外国人」枠には入ることになる。もし残すんであれば、11年の時のように登録枠に入れるのか、或いは12年の時のように外すのかによって外国人の構成もまた変わる。今季のジョンヤはバックアップとしてはよくやってくれたし、彼が出ていた試合は負けてない分、貴重な戦力としてはおいておきたい気もするんだけど、枠の運用という観点からすると、バックアップとして日本人のCBがもう一人いた方がいいんじゃないかって思うことがある。エルゴラで小見幸隆さんが言っているのは多分そういう意味合いでCBの補強というのを言っているんじゃないか、と解釈している。

え、あの人そこまで言っていないんじゃないかって?まあ、ジョンヤへの気遣いを考えて小見さんもその辺の真意は敢えて伏せているんじゃないかって思えるんですね。なんせ柏時代サポミで南の移籍の「真相」を語ってみせた方ですから、その意味では本当に「食えないやつ」っていう表現がぴったり来る人だし、それぐらいの人でないと強化担当者なんかの仕事は務まらないんじゃないですかね。多分小見さんも強化担当っていう観点から見て言っておられると思うから。