大阪鋼巴球迷的博客(だあばんがんばあちうみいだぼーくぉ)

熱烈なるガンバ大阪サポの筆者が、世界で最も多くサッカーファン人口を持つ中国にガンバの名前を広めんと日中二ヶ国語で発信する

東京のインテンシティがこちらのポテンシャルを引き出してくれた

2014-10-28 07:58:48 | ガンバ大阪
インテンシティという言葉はザックが使い出してから注目され出したんだけど、フィジカル的な意味で使うなら、東京には間違いなくこのインテンシティがあった。球際で簡単に倒れないフィジカルコンタクトの強さ(特に武藤)あったり、前線の献身的な守備でボールを奪うと素早いパス回しでゴールに迫る。守備時に回る時の切り替えも早い。システムは違えど、アギーレジャパンがやろうとしているサッカーの方向性に近いのかもしれない。実際国内組で今一番代表に選出を送り込んでいるのは東京であるわけだし。まあ、そうなると個人の頑張りだけで代表が見えてくるものではないかもしれないけどね…

ただ、そうやって早いチェックをしてくれたからこそ、こちらが相手のプレスをかわした時には、20分過ぎの宇佐美(この試合再爆発まであと一歩のところまで来た。後はゲーム終盤での守備時に空気にならないような体力なんだけど)のミドルのようなチャンスが訪れた。この辺最終ラインの方を低めに設定し、バイタルでの食いつきを減らした柏とは大違いであったけども、その内弁慶な柏とは言え味スタで大勝しているのだから、東京はいいチームであると言える。

だが、4-3-1-2の弱点でもあるサイドチェンジの部分で逆サイドで一対一を作りやすい利点を生かして大森のミドルで先制した。東京の4-3-1-2のシステムだと確かに一方のサイドに寄った場合に中央からボールサイド寄りで数的優位が作りやすく、それがこちらのバックパスでの作り直しや、中盤の底からのヤットの楔パスを限定してのインターセプトには役立っていた。

けど、このシステムの弱点は、セリエAでも良く見られるのだけども、サイドチェンジされた時の対応。大森が先制ミドル放った瞬間では、米本が対応し切れなかったんだけども、これが通常のいわゆる4ー4ー2であればサイドハーフが中を絞って対応出来ていた位置だったかもしれないけど、東京のフォメだとそこに人がおらず、かつ米倉のフリーランで太田が付かざるを得なくなっていた。まあ、ボールサイドの方をケアすることを優先するのがイタリア人監督らしいところではあるんだけども。多分こういう形が弱いことはフィッカ監督が一番良く分かっているんだけども、こういう地を這うようなミドルでやられることはそうはない、ということとなんだろう。だからこそ、相手の弱点を突くことが出来た大森が素晴らしかったんだけども。

その後ヤットが技ありFKでダメ押し。まあ、確かにニア空いていたと言っても誰でもあれ狙えるわけではないからね…前半最後のCKで負傷した権田(1日も早い回復を願っています)に代わって入った塩田は試合終了間際に仕上げのリンスのシュートを止めてたから、ガナーズ戦でクルトワ負傷で急遽入ったツェフ、とまでは行かなかったものの、彼なりに役割は果たしていたからこそ、ヤットのFKゴールは価値があるものではなかったか?まあ、イタリア人の戦術家だってまさかこんな形で2点も入れられるなんて思ってなかったでしょw

ただ、それだけで終わらないのがイタリア人のフィッカ監督の引き出しの多さだろう。今度は逆にサイドを広げて4ー3ー3に変更し両サイドからクロスを上げる作戦に転換してきた。失点場面は、こちらの両サイドハーフが疲弊した時間帯に一点返されたものであったが、あれは珍しく切り返して右足クロスで上げた太田のクロスに、秋が付いていけなかった松田に合わせられたもの。しかし、この日藤春をSH投入する形でサイドを押し返し、最後は敵陣右サイドコーナー付近で時間を上手く使い切って逃げ切りに成功。いよいよ首位浦和との差を3差までに縮めたのだった。

互いの修正で引き締まった内容の川崎連戦の最終戦

2014-10-20 00:35:11 | ガンバ大阪
短い期間に3回対戦となると、流石にお互い手の内を分かっていて、相手のストロングポイントを消してくるなというのは痛感させられた。これは、欧州なんかでも、同国同士の強豪が、リーグ戦やCLなんかと合わせて3連戦ともなるとよく見られる現象ではある。

実際、右サイドへパトの抜け出しにしても、左SB登里だけでなくCBの谷口まで寄せられて対応されていた(とはいえ、決勝ゴールとなる一連の連続CKを呼んだのは、パトだけでなく、大森ぼポジションチェンジによる飛び出しによるものだが)。

ただ、そうした連戦の最終戦においては互いの修正箇所を意識し、パスサッカーということで比較されがちのガンバと川崎との相違を観察出来たという意味においては、非常に濃厚な90分であったと言える。

ナビスコの等々力ラウンドで喫した久しぶりの公式戦での敗戦を受けて、こちらも川崎にやられた形をキッチリ修正はしていた。川崎のパス回しは、ブロックの大外で五角形或いは六角形を形成するんだけども、サイドに二三人で狭いエリアを突破するとか一方のサイドに敵を引き付けるといったものではなく、あくまでも守備側のスライド対応でズレた所へ勝負パスを入れる布石でしかない。

これを逆手に取り、健太監督が採った対策は、

1.レナトに対して、阿部米倉の2枚を当てて縦を切る
(ヒガシが見せたビッグセーブはこの2枚が抜かれた唯一の場面だったが、クロスのコースをキッチリ限定していた)
2.それで川崎のパス経路を中央に戻し、楔パスを入れてきたところをカットする

といったもの。2についてはコンちゃんが居なかった分だけ、鯔一枚が押し上げてパスコースを限定するのはなかなかままならなかったが、終盤時間限定で明神がそのタスクを担った。

この試合見た目1番危なかったのが前述したようにレナトに突破されたところからの速くて低いクロスに小林に合わせられたのをヒガシがセーブした場面だった。ただ、後半に入ってからは、ギアを上げて、守備意識をより高め、先制後は2トップまでもが憲剛大島のWボランチのところをチェックしていたことで、全体的に守備意識が高まっていた時間帯での事だった。

そう考えると、実は寧ろ前半の方こそが、潜在的に危ない場面があったんじゃないかとも言える。オフサイドは取れたものの憲剛が小林に出したスルーパスの場面はキチンとラインコントロール出来ていたものの、憲剛に対して2トップがプレスバックしていなかった。まあ、そんなんだから前半無失点で折り返せたのは大きいけども、川崎の攻撃力を抑えるにはFWの献身的な守備も必要だと思わされた。

多分、2トップが鯔を見るという約束事については、連戦を見る限りでは、時間帯(あまり長くやると体力的にも厳しく、かつフィニッシュまでに体力を使い切ってしまう)や状況を見て運用することを健太監督は考えていたかもしれない。それがあったからこそ後半頭に宇佐美がフィニッシュに絡み出していたし、宇佐美がゴールを決める確率と、憲剛大島から起点の勝負パスにやられる確率とを天秤にかけて、宇佐美を下げて守備で試合をコントロールする方を健太監督は決断したとも言える。

反対に川崎の風間監督って、そういうFWの守備のコントロールというのをあまり意識はしていないのかもしれない。だからこそこの試合でも大久保森島のコンビではこちらが中盤の底にいるヤットにつけるパスのコースをケア出来てない分、ヤットがそこで展開できてしまう。こんだけヤットを気持ち良くプレーさせるとセットプレーでのキックの精度も上がってしまうわけでねw

これは恐らくFWには得点の仕事をしてもらう為に守備をある程度免除しているということなんだろうけども(そういう特権を享受していて自分だって穴を少しずつ空けてるけども、ウチのことを穴だらけと言い切ってしまう嘉人クンってさぞかし偉大な選手なんでしょうね)。

川崎の場合守備での約束事と言えばセットプレーの守備は全員戻ってゾーンで守るということではあるんだけども…そこはヤットがニアの守備を上手く動かして最後ヨネが決勝ゴールを頭で叩き込んだわけで。

まあ、革命軍の場合ポゼッションによって守備機会を減らすという基本思想がありそうなんでね。多分、大外での五角形に拘るのも、守備に切り替わった時の安定した形を意地するっていう考えもあるのかもしれないとも思った。というのも、ウチらでやってるような狭いエリアで三角形作ってディフェンスを引きつけておくとか、その狭い片方のエリアをユニット組んで突破するとかいう形跡が革命軍のパス回しには余り見られないからだった。

ところで、FWの守備に関してなんだけども、川崎との連戦を通して改めて痛感させられたのは、FWの守備する程度というのをチームの中に如何に組み込むかという事が大事なわけで、そこを無視して単純に宇佐美とか川崎の2トップが守備しないという事実だけをあげつらうのはどうなのよ、って話。そんなに守備するFWが好きならセレッソの永井杉本のコンビはそれだけでもっと評価されるべきなのにねえ…例えば同日に行われたアウェイの鳥栖戦で前半5分過ぎに永井のオサレヒールのシュートが外れたけども、高い位置でボールを奪った理想的なカウンターだったわけ。その起点は杉本が鳥栖の最終ラインに前プレかけたところによるもの。その他彼ら二人は検診的に守備して、鯔に入るコースをケアのしている。

ただ、皮肉なことに、というかそのせいで決定力を欠くことにはなっているんだけどもね…まあ、各チームそれぞれやり方があるから、セレッソのやり方が一概にダメだと言うつもりはないけども、宇佐美に関して守備力がどうこうなんていう声が日増しに高まるもんなんで、一度考え直してみたら、って思うわけですよ。

川崎・風間監督が見せた修正範囲とその限界~ナビスコ準決勝を振り返って

2014-10-13 22:51:08 | ガンバ大阪
川崎の風間監督は、一般的に相手によってやり方を変えずに自分たちのスタイルを貫く、ということで知られているわけだけども、だからといって、試合を進めて行くディテールまでが毎試合全く同じってわけではない(そのことは川崎サポの人たちが一番よく解って居るとは思うが)。勿論この人にはパスサッカーで勝つという明確な目標はあるけども、その戦略を達成する為の引き出しというのはいくつか持っているということがナビスコカップ準決勝で川崎と2試合やって感じたことだった。

それは端的には2nd legの前半の最初の部分に現れていた。即ち、万博ラウンドでは真ん中から切り崩そうとして、こちらの鯔やSHのチェックによってクサビを入れるパスのコースが限定されたところを最終ラインに再三カットされていたわけだけども、等々力ラウンドにおいては、自軍のボランチの山本と大島には距離を取らせてこちらのWボランチコンビが容易に食いつけないようにし、大外でのボール回しでこちらを揺さぶりに出た。そしてボールをロストしても、前半4分過ぎに大島がかなり高い位置にまでプレスを掛けにきたように、この試合の最初の時間帯に限定してラッシュを掛けてゴールを奪って主導権を握ろうとしていた。

まあ、こちらとしても連戦による疲労で2トップがなかなか大島のところを見れず(途中からパトが下がって大島をチェックし出したが)、その結果田中裕介へのスルーパスを出されてあわや、という場面があったんだけども・・・あれで0-2とされていたら危なかったけどもね。このような状況になると相手への鯔をどう見るか、という問題は出てくる。

そして、冒頭で述べた川崎の大外からの揺さぶりとなった場合に問題になるのは、

1.レナトのドリブルへの対応
2.クロスへの跳ね返し

ってことになる。まあ、その意味では、2についてなんだけども、岩下には簡単に負けて欲しくはなかったんよね・・・最初の失点は大久保がマークを外すのが上手かったし、その前にこちらから見た左サイドで3対3の状況から自分の目の前が野ざらしになったことで、ポジションへの戻りに若干ズレが生じたかもしれないけども、ジェシには競り負けて欲しくなかったんよね・・・

ただ、攻撃に関してヤッヒーの修正力というのはただただ脱帽するしかないんだけども、守備に関して細かい指示というのはあまり出していないのかな、という印象はあった。こちらが例によってパトを裏に出して、川崎の最終ラインに裏を意識させながら下げさせ、かつ最初のラッシュが一段落してしまうと、こちらもボールを回せるようになったわけだけども、それはひとえに大久保と森島の元セレッソの2トップコンビが、こちらが鯔につけるパスコースをまともにケアしていなかったから。そうなればヤットだって中盤の底から自在に展開出来るようになって来るわけで、前半同点に追いついたゴールは万博ラウンドでの先制点を思わせるような片方のサイドでディフェンスを引きつけておいてから、阿部が流し込んだんだけども、これもこちらが右へ大きく中盤の底から展開出来たところが起点になっているわけで、川崎の2トップがさしてそこをケアしていないんよね・・・この二人がもし今でもセレッソに居たら、ユース監督は恐らく彼らを干しているかもしれないなw (と書いてしまう当たり私はやっぱりガンバサポですがねw)。まあ、それはともかく、試合後のコメントで大久保センセイはエラソーにチームメイトに説教するような調子で喋って居るけども、それを言うなら自分は守備が免除される程のスーパーな選手なんですか、って逆に聞きたいですけどもね。

流石に後半に入ると、パトが最初から大島を見るようになり、、かつこちらの両ボランチも積極的に前に出るようにはなった。まあ、後半最初の失点はその形が裏目に出たけども、そうした形に修正したからこそその後の守備は安定したとも言える。疲れが出ていた宇佐美に替わって大森が入ったけども、この交代によって秋が前線に上がり、パトに替わって入った佐藤と一緒にケンゴ・大島のコンビをしっかりと見ていた。サイドのクロスへの対応も落ち着くようになった。

そして、守備だけではく、見逃せないのはこちらがボールを保持している場合には割りと敵陣深い位置にまで運べており、追加点狙うぞ、という素振りを見せていた分だけ相手にも守備を意識させていたことだろう。まあ、これはこちらが後半もパトを裏に走らせて相手にカウンターを意識させたし、相手のファーストディフェンスが機能していない分だけ運べたからだけども。それによって、中盤が間延びしてしまっている分だけ、敵陣のボックス付近でもボール回しが出来て、その結果時間とエリアマネジメント(つまり、自陣のゴールよりも離れたところでプレーするという意味で)がしっかりと出来たわけでもある。

だからまあ、後半の失点も、こちらがやるべきことをやっていた上での失点だったし、ボックス付近での川崎が上手かったとも言えるわけで、失点で一番悔やまれるのは前半最後の失点だったかな、というところかな。等々力ラウンドは良くも悪くも、風間監督、というか川崎との試合だったってと言えるかもしれない。失点したのもこちらが得点出来たのも(阿部のゴールは確かに本人のシュート技術が秀でていたけども)、根本的には彼が志向するフットボールの方向性がもたらしたものだからだ。

こういうサッカーってウチらからすれば親しみは湧いてきますけどねw 確かに勝つためには内容を高めて行くってことは間違いない。けど、後世において、あの時のこのチームはいいサッカーやっていた、ということが語り継がれるには、最終的に結果を出さないといけないのも確かなわけです。そのためには自分たちの基本的な土台からどのような家を築き、最後どのような塗装をして仕上げるか?その仕上げにおいて何が足りなくて、その足りないものをどう埋めるか?川崎が今直面している問題かもしれないし、それをどう埋めて行くかは他サポながら興味深いところではある。

メディアにチクリとやりながらも実はしっかりとウチを研究していた監督さん

2014-10-07 23:20:38 | ガンバ大阪
メディアが昌子のケガ情報をバラしたから狙われた、とわざわざあちらの監督さんが言うのは、昌子のことをかばおうとしていたからなのか、それとも自己弁護だったのは定かではないけども、セレーゾ男爵のレトリックでしょうね・・・だって、普通プロの監督さんなら対戦相手の直近の数試合というのをきちんと分析した上で対策は立てているわけで、それこそ四六時中サッカーにどっぷり浸かっているわけでしょう?ウチがパトリック使って右サイドの裏狙うなんてことを男爵が知らないわけがない。

むしろ、試合を振り返ると、あちらさんの方が寧ろ、しっかりとこちら分析して対策を立てて来たな、と思える様な箇所が随所に見られていたように思えた。こちらから2点奪ったカウンターのうち、ひとつパトによる無人へのスルーが起点になっていたけども、ボックス型の4-4-2だとサイドの裏をカウンターでつきやすくなるわけだから、そこら辺狙いどころとしてあったのかもしれない。まあこれは、あくまでもこちらの想像ではあるけどもね。ただ、ここんとこ堅守を誇っていたウチの守備って、きちんと構えて守っている時には弾き返せていたため、前にも書いたが、こちらが守備組織を整える前に縦に早いカウンターでやられるのがこちらとしてはイヤな形だったとも言えるわけですからね。

まあ、その意味ではメディアを活かした自分たちの意見の発信方法というのをクラブとして持っているのが鹿島の強みかな、とは思います。ただ、今の鹿島って攻撃においては最強の矛であっても守備に脆さがあったため、ウチとしてはオープンな打ち合いに持ち込めて、ウチの攻撃陣の強みを出せた結果、最後の仕上げのリンスが決まったとも言える(もっとも、そういう早い攻守の切り替え故に吉田主審はゲームのスピードについて行けないで、双方に不満ー例えば鹿島にとってはハンド見逃しだし、こちらから見れば86分過ぎのショートコーナーから満男のボールロストからリンスへのラグビータックルでアドバンテージ見てもらったものの、プレーが止まってから満男にイエロー出なかった帳尻合わせっぷりーの残る判定基準ではあった)。

そういうオープンな展開だからこそ、仕上げのリンスが生きる素地が出来たということではないか?ゲーム終盤になって中盤が間延びした展開において彼の持っているブラジル人らしい技術が発揮出来るスペースがあるということだろう。裏返せばスタートからプレッシャーのあるコンパクトな中盤において使えるという信頼をまだ得ていないということにもなる。それが現時点での評価だとすると、来期以降の契約更新は微妙かもしれない。推定年俸6千万(一節には8千万とも言われているが、その差はおそらく出場試合数やゴール数などに応じたFW助っ人特有のインセンティブの部分だろう)とも言われる年俸を貰っている選手としてはまだまだ物足りないということになると厳しいけども、最近仕上げのリンスネタが定着しているからね・・・まあ、お隣の6億円助っ人よりはゴール当たりの単価は安上がりではあるんだけども、メディアの露出効果が乏しい分、契約更新が微妙になっているわけね。

どこかで洗剤のCMに使われるんなら話は別ですけどもw 

話変わって、GKのことについても触れると、ヒガシは前半ビルドアップ時にやらかしがあってフェリペにあわや、という場面を防いで事無きを得たんだけども、今ヒガシがやっていることが、昨季に比べると最も進化した部分だと言えるだろう。年一でヤラカシがあってもヒガシを使うことで相手の前プレをいなしてかつ足を奪う効果があるんならDFの足下の技術を含めて続けて行けばいいし、もっと言えば今ヒガシがやっていることが今後のガンバのGKの基準になるとも言える。河田がベンチ入りしているということは甲府時代に足下の良さが褒められたこともあるせいで、恐らくそうしたビルドアップをする上での次善手段だという評価なのかもしれない。

とはいえ、今やっているビルドアップの技術というのを考えるとケガでもしない限り公式戦はほぼ全ての試合をヒガシで行くということにはなるのだろう。となると、今後数年はヒガシで行くのは間違いないとして、数年後を見据えた場合、田尻君やユースの林君なんかにも如何に足下の技術を習熟してもらうかになるということになるかもしれない。

そうなった場合、今後若いGKには早い段階でレンタル修行をさせるっていうことを視野に入れる必要があるんだけども、そこで問題になるのは、J2なんかでも、鹿島アウェーの前日西が丘で見た試合で言えば、松本みたいにロングボールで素早く敵陣に攻めるスタイルではなく、横浜FCのように足下でしっかりと繋ぐスタイルのチームへレンタルさせないと行けないということだろう。つまりやっているサッカーのスタイルが完全に同じとまでは行かなくとも、ある程度サッカーの互換性ー4バックシステムであり、かつ自陣から丁寧に繋ぐスタイルーを持ったチームへレンタル修行に出すということを考えておく必要があるかもしれないということ。もっとも、ここで問題なのが横浜FCがいつまで素さんで行くのかってことなんだけども・・・監督が変わると、っていうリスクは確かにあるけども、素さんが自分のスタイルを推し進めることで、上のカテゴリーからより技術のある選手を借りたいと考えるんならGKに限らず、修行先として一考の余地はあるだろう。実際素さんはチームの中でボールを散らせられるチンにキャプテンを任せているくらいだし。