福田の雑記帖

www.mfukuda.com 徒然日記の抜粋です。

四季20156) ついに秋 夜長の日々も楽しみにしている

2015年09月01日 16時13分54秒 | コラム、エッセイ
 私は自分では8月14日から秋にしているが、2015年は8月8日が立秋であった。朝夕が涼しくなり、秋の気配が立つ日である。
 立秋は立春からちょうど半年、この日から立冬の前日までが秋になる。暦の上では秋であるが、日中はまだ残暑が厳しく1年で最も気温が高くなる時期である。それでもよく観察してみると秋の気配が感じられる。夏の風と秋の涼やかな風が混在し、空を見上げると、巻雲、いわし雲やうろこ雲が広がって秋が見えている。

 この日から、書簡の挨拶などは残暑見舞いになる。

 喉もと過ざれぱ熱さ忘れる、という諺があるが、しかし今年の夏は暑かった。 
 今年は梅雨入りが平年より2週間ほど遅い6月27日。その梅雨も、特に秋田は雨が少なく周囲の農家の方も水田の水が足りないとか、野菜が育たないと悩んでいた。とはいえ、猛暑日続きで、明けても暮れても「熱中症に注意」の警告がでて、自己判断で熱中症です、と言ってくる患者が頻繁に外来に訪れた。
 その後「今年1-7月の世界の気温、史上最高」というニュースも報じられた。その中でひところほど聞かなくなったエルニーニョ現象が起きていて、今後も冬にかけて高音が続く見込み、と報じていた。

 しかしながら、今年は立秋以降、朝夕の気温は急速に下がり、時には肌寒さも感じる。この秋に向けての変化が今年ほどはっきりした年もないように思う。さしもの今年の猛暑も、さすがに一段落した様だ。

 私が8月16日に不注意で受傷して、腰臀部の痛みがひどく体動が困難だったために園芸や畑作業ができず、旺盛にのびるいわゆる雑草の成長力に感嘆しながら何とかしなければと焦っている。痛みは改善しつつあるので来週頃からまた作業を開始できるだろう。秋との対話ができる。

 秋の夕暮れはとりわけ情緒深い。日は短く暗くなりかける中、静かに届く風の音、虫の声がある。耳をすませば、コオロギなどの秋の虫が鳴きはじめている。私は右肩あがりに暑くなる日々が好きだから、逆向きの秋の夕暮れは大きな喪失感を伴う。だから、秋は五感が敏感になる。夏の間はそれほど気づかなかった夜の孤独感が一段と心にしみる。

 秋になると私の畑作業は終わりに向かう。秋の花はまだ咲くが、作業も細かいことはなくなる。来年に向けての準備に入ることになる。

 外仕事から解放される分、自室で過ごす時間が増えてくる。今秋は何に取り組もうか、何を集中的に読もうか、と思案している毎日である。
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