福田の雑記帖

www.mfukuda.com 徒然日記の抜粋です。

私は、院外で患者さんとお会いしても無視します(1)

2007年09月21日 06時39分22秒 | コラム、エッセイ
 先日ある患者さんから書簡があった。
 「10日ほど前に駅で先生をお見かけし、声をお掛けしましたがそのまま改札の方に向かわれました。きつい表情をされており、無視されたのかとも思い、とても・・・」と言う内容であった。勿論、直ぐに不快な思いをさせたことを詫びる内容のハガキを差し上げた。

 これは9月2日の夕方、東北医連総会で青森出張からの帰路の秋田駅でのことである。その時、この患者さんが駅構内でおられたことに気づいていたが、視線が合わなかったので私はあえて無視して通り過ぎた。声をかけられたことは分からなかった。この患者さんは初老の女性で、高血圧の治療に月に一度木曜日の外来を受診されている方で、礼儀正しく、健康管理に関する意欲も十分で、清楚な方である。外来では血圧測定など最小限の診察と生活指導、時に世間話など交わすが数分で診療を終える、私にとって手のかからない患者のお一人である。

 多分、診察室の中での私のイメージから見て対応に違和感を覚えて、その気持ちを表したのであろう。

 原則的に私は職務上での付き合いの方、特に患者には、相手の気持ちを考え、私の言葉や表情で傷つけないよう配慮し、出来るだけソフト対応するよう努めている。しかし、最近は外来が超混雑し、疲弊し、あるいは午後のスケジュールなどに追われ、時に、拙かったかな??と思う瞬間がないわけではないが、院内での私の態度、接遇等を直接非難されたことはまだ無い。

 自分で言うのも何であるが、誰も評価してくれないから自分から敢えて言うのであるが、私は患者さん方への対応、接遇などの面では悪くない方の医師だと自認している。裏では何と言われているかは、分からないが、だからこそこう言える。
 ただし、これは私自身の資質に由来するのではなく、学習して身につけた職業上の技術の一つである。このところが誤解されている。
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