福田の雑記帖

www.mfukuda.com 徒然日記の抜粋です。

キャッシュレス化(2) 日本は急速にキャッシュレス化に向かう

2018年10月23日 18時53分07秒 | 近況・報告
 我が国は現金志向が強い。
 日本は世界的にみて、銀行数もATM数も多く、現金の引き出しが容易で、治安も良好なので、多くの人が不安無く現金を持ち運んでいる。経済規模に対する現金流通残高の比率は、私は詳しくはわからないが、20%程度と突出して高水準だ、という。

 キャッシュレス化推進の背景として、大きく分けて以下の6つあたりが挙げられる。
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■訪日観光客対応。
 多数を占める中国や韓国からの観光客は、現金支払いのみだと諦めてしまう。VISAの詞査によると、小売店などで現金しか使えないことに不満をもつ訪日客の割合は約40%。政府が掲げる「25年に40%」という目標は2025年開催の万博を意識している。

■現金貯蔵や輸送のコストを削る。
 日本中に設置されているATMには現金輸送車で現金を充填している。現金輸送費やATMの設置など流通コストが年8兆円との試算もある。今後一段と労働力不足が進む中で現金の取り扱いにかかる人手を減らすことが課題。

■金融革新の狙い。商品やサービスを購入した際のお金の流れをビッグデータとして活用できれば、国では経済状況の把握に有用で、金融業では新たなビジネスチャンスが生じうる。現金支払いではデータとして残らない。データが蓄積しない現金社会は企業の育成に障害となる。

■不透明な現金のやりとりも難しくなり、脱税、贈収賄などの不正が減る効果もありそうだ。

■現金払いは小売店の負担も大きい。レジで現金の残高を確認する作業にかかる時問は1店醐あたり1日平均で2.5時間。人手不足の中見逃せない負担となっている。

■紙幣貨幣の製造負担も大きい。512億円もかかる。レジで現金の残高を確認する作業にかかる時問は1店醐あたり1日平均で2.5時間。人手不足の中見逃せない負担となっている。

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 「25年に40%」という目標を強引に達成するには、国の支援が不可欠である。政府はキャッシュレス化政策で以下の方法を打ち出す予定で検討を重ねている。

■QRコードを使った決済を提供する事業者に補助金を出す。
■中小の小売店には決済額に応じて時限的な税制優遇をする。
■また19年10月に予定する消費税率引き上げに合わせ、中小の小売店での商品購入時にキャッシュレス決済をした消費者に、購入額の2%分をポイントで還元することも検討。
■地方ではカードが使えない小売店なども多く、加盟店の拡大か課題。売り上げの一部を手数料としてカード会社に支払うため、導入に消極的な店も少なくない。経産省の調査では、42%の店舗が手数料の高さを問題視している。 

 国はキャッシュレス化を推進する立場だが、以下はどうなるか??
■おさい銭は??愛宕神社は2014年から電子マネー「楽天Edy」の端末でおさい銭を受け付けている。神社仏閣が大量の硬貨を銀行に持ち込むと手散料が取られる。
■冠婚葬祭では??
■デンマークでは、子どもの小遺いも電子マネー化し、お金を生活でほぼ目にしない世代が登場。金銭感覚の醸成をどうするかが問題。
■路上生活者、大道芸人など困らないか?もしかしたら彼らも末端機器を持つようになる??

 今回、アップルペイを使うようになってから経済の向こう側がちょっとだけ見えるようになってきた。
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