福田の雑記帖

www.mfukuda.com 徒然日記の抜粋です。

紅麹サプリメントの健康被害(5)身体に良い食品はない

2024年05月08日 13時46分11秒 | 医療、医学
 これは一般論だが、「健康になれるなら」とすぐにサプリやその他の食品に手を出す前に「本当に必要なのか」、「自分に合っているのか」、「効能は本当か」と立ち止まる態度を、私たち消費者も身につけなければならない。 
 日本人はなんでも薬に頼り、薬漬けになる傾向がある。その文化を作った責任の一端は医師にもある。

 それに輪をかけたのが2001年の食品の錠剤化、カプセル形状化を解禁したこと。この形状は医薬品類似の印象を与え効能を信じさせることとなった。

 次に2015年、高齢者の蓄財を市場に呼び込み、経済を活性化させるために機能性表示食品制度が創設された。機能性表示食品とは事業者の責任において、科学的根拠に基づいた機能性を表示した食品。販売前に安全性及び機能性の根拠などが消費者庁長官へ届け出たもの。消費者庁長官の許可を受けたものではない。現在、6000品目が発売されているという。

 高齢化社会ということもあってか、「健康にいい」、「からだにいい」という触れ込みの食品、サプリメント、健康術やグッズなどを生活に取り入れる人は増える、健康ビジネスも拡大している。

  サプリメントだけでも、その市場は5000億円強と言われ、「今後、更に成長して2兆円に達する市場」という見方さえある。

 サプリメントは一見科学的に検討された製品に見える。私の目から見て決して科学的とはいえないが見かけは科学的。このような「ニセ科学」は一見実際以上に「科学的」に見えるため簡単に信じられてしまう。背景には「藁にもすがりたい」「信じたい」という気持ちが背景にあるからだろうが。

 「健康」に関心を持つのは悪いことではないが、「あの博士が、大学教授がすすめるのだから確実」「官庁が認めたのだから安全で効果は抜群」と信用しすぎて「よいお客さん」にならないよう、常に注意は必要だ。

 一般的にはサプリは食品扱いだから危険はないと考えられている。身体に悪い食品はあるが100%安全な食品はない。

 また、単一の食品あるいは成分で明らかに健康に寄与するのはない

 いのちが有限であるということからは目をそらして、楽して、効能不明のサプリメントとかに頼って健康と長寿ばかりを願う現代社会。こんな状況は、いのちを粗末にしていることにつながっているように思える。


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