福田の雑記帖

www.mfukuda.com 徒然日記の抜粋です。

我が家でノロ? 11人中二人で済んでよかった 


2014年01月08日 15時54分52秒 | 近況・報告
 12月に入ってから県内でノロによると思われる感染性胃腸炎患者が増加してしている。
 ノロ性胃腸炎はかつては冬期間の食中毒の代表で、カキなどの二枚貝を加熱調理せずに食べるなどで発生したが、最近の散発的発症例は食品由来は少なく、多くは感染経路が不明である。最近はよほど大きな食中毒事件でなければ報道されなくなって来ている。私も救急診療にタッチしていないから、実態はよく分からない。

 私は「突然吐いたらハイター処理を」、と語呂合わせをして言い続けているが、新年早々わが家でノロによると思われる胃腸炎が発症し、ハイターが役に立った。
 年末から年始にかけて子供達も帰省してきた。賄いのAさんと犬一匹、わが家の黒猫一匹合わせ大人8人、幼児2名、乳児1名の11人と2匹が一堂に会した。
 新年3日夜間から、成人の一人が、4日昼頃からもう一人が発熱、嘔気・嘔吐、下痢を発症した。感染ルートなどは考えつかなかったが、突然の発症と状況から判断してノロ性胃腸炎と判断した。

 幸い、わが家の2階には居室3室とトイレがある。二人を別々に隔離して、トイレは二人の専用をし、端切れに次亜塩素酸ソーダを浸してデスポの布巾とした。幸い正月で、昨日の食事は「おせち」中心で、自前の料理は殆ど火を通したものだったから感染は拡大しなかった。特に孫達に感染しなかったのは良かった。私は自家製フルーツポンチを独占して食べていたので次は自分かと思って半ば覚悟して待機していたが、幸い48時間経っても発症しなかった。

 ノロ性胃腸炎は一度誰かが発生すれば便や吐物などを介して容易に二次感染する。家庭内では家族の手指を介して次々と感染するから極めて厄介である。予防は食品の加熱と手洗いである。そうは分かっていても、特に幼児や認知症の高齢者がいる家庭では対応が大変である。たまたまこの日は、旬を過ぎた老医が二人、現役外科医一人、他の医療スタッフもいて、「アーでもない、コーでもない」と相談しながら対策したのが良かった。
 私も家庭内での感染対応は初めてで良い経験になった。

 要するに、ノロ性急性胃腸炎は激しい症状を呈するケースから殆ど無症状のまで幅広い。だから、この季節、特に流行期は明らかに他の原因が想定される様な場合を除いて鑑別なんて出来ない。私はこの時期の急性胃腸炎はノロウイルスによる、として扱っている。今回もその原則に則って対応をした。
 二人も比較的軽く済んでよかった。


コメント
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