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制裁に向けて新たな動きを見せるイラン核問題に付いて

2010-02-11 | Weblog
複数のメディアがイラン原子力庁長官の発言として伝えたところによると、イランはIAEAに対し8日にも自国でのウラン濃縮能力を、20%まで引き上げることを通告し、9日にも実際の作業に入るとのことだ。

イランによる自国でのウラン濃縮率引上げは、アハマディネジャド大統領が7日、テヘランで行われた、レーダー技術見本市の開幕式で命じていたものだ。
大統領は先週、イランが低濃縮ウランを国外に搬出し、加工した後、核燃料として受け取ると言うIAEAの案を支持するような立場を示しており、僅か数日で方針転換した形となった。

今回の自国濃縮命令には各国から驚きの声が挙がっている。
アメリカのゲイツ国防長官は、すでに新たな制裁の導入は不可欠との立場を明らかにした。
アメリカはここ数年求め続けてきた制裁も、今回ばかりは国連常任理事国による拒否権の行使を避けられるかも知れない。
ロシアのラブロフ外相は5日、ベルリンで表した声明でイランから建設的な答えが出る見通しが立たないのであれば、国連安保理で協議せざるを得なくなると語った。

中東問題に詳しい専門家はアハマディネジャド氏の発言が、あまり良いタイミンクで出されなかったと感想を述べている。
「アハマディネジャド氏の発言にあったような形で、実際にイランが行動を始めるのであれば、制裁強化を話し合う国連安保理会合が早期に召集されるのではないかと思う。そこではロシア或いは中国が果たして制裁を支持するのかと言う点が問題として持ち上がることだろう。
ただ安保理経由での制裁に及ばなかったとしても、制裁に前向きなNATOの国々で独自に導入される可能性はある。
そうなればイランは厳しい状況に置かれる。自国の経済発展とくに先端分野の発展に大きな(?)が生じるからだ」
専門家はこの様に発言している。

イランの核問題に対するロシアの立場は、イランが核研究の成果を軍事転用するのでないかという、国際社会からの懸念を払拭するべきであるというものだ。
そして欧米諸国の訴えている制裁に関しては、唯一の問題解決策として検討を進めてはならないと主張してきた。
制裁導入の可能性が濃厚になってはいるが、実現されたとして核不拡散という課題を果たすことに限った形での適用が不可欠だと言える。

(?)は聴き取れない

2月8日放送 ロシアの声・ラジオジャーナル