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中国のミサイルによる人工衛星撃墜実験の成功をめぐって

2007-01-28 | ラジオ
中国が実施した弾道ミサイルによる人工衛星の破壊実験は、世界で大きな
波紋を呼んでいる。
これに関してロシアの声の評論委員は、次のようにコメントしている。
専門家達は、これが中国領内から打ち上げられた弾道ミサイルによる、初の
衛星破壊実験である点を指摘している。
これまで同じような実験は、ロシアとアメリカしか成功させてこなかった。ロシ
ア国防相は中国が、この実験を成功させたことにより防衛能力も、そして攻撃
力も併せ持った、宇宙開発大国であることをアピールしたとの見方を示してい
る。

ロシアの軍事専門家は、中国軍では史的に大きな変化があっただろうと考え
ている。
中国における軍の近代化は、どの国にとっても(?)では無い。しかし何が中国を、
このような力の誇示へと突き動かしたのだろうか。
ロシア国防省の情報筋は、アメリカの侵略的な政策が、その大きな要因となっ
ていると指摘し、さらに同じくアメリカの政策によって国際法の秩序が乱され、
また新しい軍拡競争が呼び起こされている。ただしその軍拡競争に、ロシアは
参加するつもりは無いと語った。

ここで指摘しておきたのは、中国では宇宙空間を軍拡競争の舞台に変える意
図は無いということだ。
しかし中国は世界の大国のひとつとして、危険な色を漂わせているアメリカ政府
の宇宙政策を黙って見ている訳にはいかない。
中国ではブッシュ大統領が、アメリカに敵対するあらゆる国の宇宙兵器の権利を
剥奪する指令を出したことに強い反発の声が挙がった。
またこの文章の中では、軍事力のコントロールに関する国際合意は、アメリカの
宇宙開発を阻害する可能性があるとして、それらの調印を拒否すると述べられて
いる。
文書の中ではアメリカにとって宇宙での活動の自由は、空や海での軍事力と同
じように、とても重要であると述べられている。

このようにアメリカは、どの国が宇宙に進出しても良いか、どの国はいけないかを
決める、宇宙の警察の役割を手に入れようとしてる。
中国による実験成功後、ひとつの国が宇宙の覇者になれるなどという考えは、危
険な神話でしかないことがはっきりと判った。
いずれかの国が宇宙の覇者になれる筈は無く、それを望めば他の国も、それを追
いかけようとするのだ。

中国は宇宙空間の平和利用を支持する立場を、今も堅持し続けている。
これは中国外務省の公式報道官が、衛星破壊の成功に関しコメントを求められた際、
表明したものだ。
この報道官は中国には、宇宙での軍拡競争に参加するつもりは全く無いと強調して
いる。
(?)は聴き取れず

誕生 国産スパイ衛星 独自情報網と日米同盟

日本経済新聞社

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1月23日放送 ロシアの声・ラジオジャーナル