1010 Radio

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対話と協力発展の道を歩み始めた日本と中国

2007-01-06 | ラジオ
中国と日本は近いうちに、中国の首脳が日本を訪問することに付いて基
本的な合意を取り交わした。これは中国の元外相である唐家セン国務委
員が明らかにした。
今後予想される日中関係の展開に付いて、ロシアの声の評論委員は次
のようにコメントしている。
中国の外交官の中でも(?)の一人と言っていい唐家セン氏のこの発言は、
過去数年に亘って冷え込んでいた、日本と中国の関係が好転する兆しと
なるものだ。唐家セン氏によると今後予定されている、首脳レベルでの日
中交渉のなかでは様々な分野での友好、協力関係の発展や両国の関係
を長期的に改善していくための法則に付いて意見が交わされる見通しとな
っている。

日本と中国の緊張緩和の動きは、日本で政権が交代した後、直ぐに顕著
なものとなった。両国政府は今年(昨年になってしまった)10月、日本の安
倍首相が就任後直ぐに実施した北京訪問を高く評価している。また小泉
前首相が実施した靖国神社参拝に生じていた、日中間の関係の冷却化
も両国の外交努力により克服された。
まさにこうしたデリケートな問題、つまり歴史認識の問題に付いては唐家
セン氏も、これを遵守していく姿勢を見せている。

中国政府は日本の指導者の靖国神社参拝を、過去の軍国主義的な価値
観を捨てていないことの表れだとみなしており、日本が戦争中アジア諸国
に与えた苦痛に対して謝罪するよう求め続けている。
昨年(2005年)4月、日本と中国の関係は非常に悪化し、中国各地では反日
デモが繰り広げられたが、これもまた歴史認識の問題をきっかけにして起き
た出来ごとだ。
中国人の不満を呼んだのは、日本で発行された新しい歴史教科書で、中国
政府はこの教科書が、日本の侵略に関する歴史的事実を無視し、或るは歪
曲していると主張している。
現在、日中両国はこの問題をめぐって意見を調整しようという努力を始めてお
り、第二次世界大戦に関する歴史教科書を検定するための、共同作業グルー
プを立ち上げた。
これは先月、日本と中国の両外相がAPEC・ハノイサミットの枠内で話し合った
結果として可能となった。
共同研究の結果は2008年末に発表される見通し。

このような努力は日中関係史上の、様々な出来事に付いての解釈を協奏し、両
国の対立の原因となっていた、様々な問題の解決に道を開くものだ。
中国と日本はアジア太平洋地域の中でも、影響力の強い大国であり、両国の関
係のあり方は地域の安定と平和に直接関わる問題だ。
そして首脳レベルをを含む両国の対話の促進が、アジア太平洋地域全体の情勢
にとって肯定的に作用することは間違いないだろう。

日中関係の管見と見証―国交正常化30年の歩み

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2006年12月21日放送 ロシアの声・ラジオジャーナル