日曜日、建仁寺(けんにんじ)へ行ってきました。塔頭のひとつ両足院で「寅市」が行われていたからです。寅市の様子は前ブログにて。
祇園の花見小路通の突き当りにある、北門(写真:前ブログ1枚目)より入りました。(花見小路:写真:左・・・石畳のきれいな道ですが、車両通行止めじゃないです。歩くときは気をつけましょう。)
建仁寺は、臨済宗建仁寺はの大本山で、鎌倉時代の建仁2年(1202)の開創です。寺号は当時の年号から名づけられています。開山は栄西(「えいさい」または「ようさい」)禅師です。創建当時は、天台・密教・禅の三宗兼学でしたが、文永2年(1265)宋の禅僧、蘭渓道隆(らんけいどうりゅう)が入寺してからは、純粋に禅の道場となります。やがて室町時代には「京都五山」の第三位として受け栄えるものの戦乱と幕府の衰退により再び荒廃します。
その後、天正年間に安国寺恵瓊(あんこくじえけい)が方丈や仏殿を移築し、復興が始まります。本坊の受付より内部へ入り拝観することができます。(大人500円・中高生300円)
方丈は、慶長4年に安芸の安国寺から移築したもので、前庭は「大雄苑(だいおうえん)」と称されています。おおらかで広々とした白砂の庭を見ていると、すぐそこが繁華街であることを忘れてしまいます。京都って本当に奥深いと感じます。
方丈から、専用履きに替えて外へ出ると、豊臣秀吉が催した北野大茶会で使用されたお茶室「東陽坊」が移転されています。
そのお茶室(写真:右上)は立ち入り禁止ですが、隣接したお茶室でお抹茶を頂くことができます。(呈茶席:500円)お菓子は、庭の苔を表現したもので、甘さ控えめの粒あんの上に、青のりがのっていました。
この日は着物で出かけました。最高気温は27℃といわれていましたが、朝晩は涼しく丁度よかったです。日曜日なのにタイミングよかったからか、お茶席を独り占め・・・緑を眺めながらの一服、とても心地ちよかったです。(ちなみに、まじくんはパパと2人でお出かけでした。)
ところで、開山の栄西禅師は、備中(岡山県)の吉備津宮の社家の子として生まれたそうです。つまり、神職さんちに生まれたのに、お坊さんになったってことですかね?
14歳で剃髪し、2度も宗(中国)に渡り、日本に禅を伝えました。その際に茶種を持ち帰り、日本での栽培を奨励し、「茶祖」として知られています。以前、紅葉の名所、栂尾の高山寺(こうざんじ)をご紹介したとき、栄西禅師が明恵上人に茶種を贈り、それが宇治や栂尾のお茶の祖となった話を書いています。【前ブログ】
建仁寺 http://www.kenninji.jp/index.php
この後、本坊と法堂の様子をお伝えします。次のブログにて。