去る24日、つくばにある国交省の国土技術政策総合研究所でスマートウェイの公開実験が行われた。
内容は主にDSRCの応用による路車間通信で、おなじみの「カーブ先情報提供」「道の駅駐車場情報提供」「公共駐車場ノンストップ通過」などだったようだ。
昨年7月に(社)土木学会・実践的ITS研究特別委員会がまとめた
「道を使いこなすITSへ(中間レポート)」
が配布されたようだ。
これについては、当時このブログでも言及している。
このレポートは改めて読み返しても総論としては的を射ているとおもう。
ハイテクで何が出来るか、というシーズ発想をもとに消費者ニーズの確認を怠ってきたツケが、「ITSの停滞」などという表現に代表される現状を招いている。
消費者ニーズに対する掘り下げが足りない、という叱責もあるが、私はそうは思わない。
もともとビジネスとして成立するような消費者ニーズはないのだ。
わが国以外のすべての国において、ITSはビジネスではなく公益事業だ。
そして、どう考えてもそっちのほうが自然なのだ。
走行中の車に宣伝を配信する等という、欧米の関係者が聞いたら殆ど冗談としか思えないビジネスモデルが真剣にまな板の上に乗せられていたのだ。ITSが交通安全を阻害してしまったら、それこそ本末転倒だろう。
レポートに戻るが、そういった意味で公益にフォーカスしよう、という提案は極めて正しい。しかし、その各論としての内容は、緊急災害対策とか、地方の過疎対策とか、モーダルシフトといった、読みつづけるのが退屈になってしまうものばかりとなってしまっている。
こうした対策が不要だというつもりはない。しかし、時代の寵児のごとく華々しく語られてきたITSの具体的なアプリケーションとしてはどうにも地味だし、局地的だ。
結局、そういった地道な改良の積み重ねが社会にとって必要であり、ITと通信がすべてを魔法のように解決する、というような夢をみてしまったことが間違いなのだろう。
内容は主にDSRCの応用による路車間通信で、おなじみの「カーブ先情報提供」「道の駅駐車場情報提供」「公共駐車場ノンストップ通過」などだったようだ。
昨年7月に(社)土木学会・実践的ITS研究特別委員会がまとめた
「道を使いこなすITSへ(中間レポート)」
が配布されたようだ。
これについては、当時このブログでも言及している。
このレポートは改めて読み返しても総論としては的を射ているとおもう。
ハイテクで何が出来るか、というシーズ発想をもとに消費者ニーズの確認を怠ってきたツケが、「ITSの停滞」などという表現に代表される現状を招いている。
消費者ニーズに対する掘り下げが足りない、という叱責もあるが、私はそうは思わない。
もともとビジネスとして成立するような消費者ニーズはないのだ。
わが国以外のすべての国において、ITSはビジネスではなく公益事業だ。
そして、どう考えてもそっちのほうが自然なのだ。
走行中の車に宣伝を配信する等という、欧米の関係者が聞いたら殆ど冗談としか思えないビジネスモデルが真剣にまな板の上に乗せられていたのだ。ITSが交通安全を阻害してしまったら、それこそ本末転倒だろう。
レポートに戻るが、そういった意味で公益にフォーカスしよう、という提案は極めて正しい。しかし、その各論としての内容は、緊急災害対策とか、地方の過疎対策とか、モーダルシフトといった、読みつづけるのが退屈になってしまうものばかりとなってしまっている。
こうした対策が不要だというつもりはない。しかし、時代の寵児のごとく華々しく語られてきたITSの具体的なアプリケーションとしてはどうにも地味だし、局地的だ。
結局、そういった地道な改良の積み重ねが社会にとって必要であり、ITと通信がすべてを魔法のように解決する、というような夢をみてしまったことが間違いなのだろう。