ITSを疑う

ITS(高度道路交通システム)やカーマルチメディア、スマホ、中国関連を中心に書き綴っています。

給油所におけるサービス

2006年02月07日 | ITS
給油所でのサービスについて、もう少し。

DSRCでCRMをし、来場した車のコンディションに応じたサービスを提案できれば、顧客満足にもつながるし収益増にもなる、という主張がある。

しかし、最近の車は言うほどメンテナンスなんて必要ないのだ。
わが国は走行距離が短く、車検制度が完備しているため、大概のメンテナンスは車検時でまかなえる。

車検よりも頻度が高いのはオイル交換ぐらいだろう。
しかし、そもそもオイル交換にしたって、さほど頻繁に行う必要はないものなのだ。
極論すれば、オイルが入っていればエンジンは回る。その証拠に、オイル交換をサボったから車が壊れた、という話は聞いたことがない。
確かに古いオイルはピストンの消耗を早くするが、通常の自家用使用では全く問題ない。また、オイルの新旧でピストンの摩擦係数がちがう、などといっても、ベンチで計れば数馬力という違いで普通のドライバーには殆どわからない。「いや、確実に良くなった」というのは、いわゆるブラシ-ボ効果だ。
価格の高いオイルほど、その効果は高い。

「オイル交換は5000キロごと」と、カーメーカー、石油会社、給油所など業界が一丸となって消費者に呪文をかけてきた。その呪文はもはやカーメーカーにも解くことは出来ないようだ。
最近のBMWなどは組み立て工場で合成油が入っている。これは2万キロ無交換の高級オイルである。しかし、インターネットをみていると「やはり初期は金属カスが発生するから」といって、メーカーのいう2万キロを信じないで1000キロで交換しちゃう人がいる。
しかも、工場で充填された合成油よりも性能の劣る鉱物油に替えていたりするから面白い。
部品の精度がでなかった大昔は別にして、「初期の金属カス」は迷信だ。

話が横道にそれてしまったが、いずれにしてももはや車は頻繁にメンテナンスを必要とするものではないのだ。

給油所における来店客へのメンテナンス提案というビジネスを否定するつもりはないが、DSRCサービスを導入してまで割にあるのか、ということは大いに疑問である。


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