ITSを疑う

ITS(高度道路交通システム)やカーマルチメディア、スマホ、中国関連を中心に書き綴っています。

パナソニックが宣伝するアルカリイオン整水器はほぼ擬似科学商品じゃないの?

2013年03月22日 | インチキ・疑似科学
このGIZMODEの記事はパナソニックのプロモーション。
知らなきゃ損?胃腸にやさしいアルカリイオン水のすごさを整水器の開発者に思い知らされた日のこと

日本の家電凋落の中、シャープのプラズマイオンに引き続きパナソニックまでこんな疑似科学のようなもので商売をしようとしているのかと思うとなんだか悲しくなってくる。

釘が錆びないとか、トマトの酸味が消えるとか、酸性の焼酎が中和されるとか、この記事に書いてある実験が示すことはただひとつ。
水をアルカリ性にする機械である、ということだけ。
アルカリ性の水が体に良いという証明は全くされていない。

この機械が家庭用医療機器として認定を受けている理由は胃酸過多に対する中和効果だけだろう。

トマトが甘くなったとか、お茶がよく出るとかいう、主婦に効きそうなコケオドシ実験でいかにも健康にいいように見せかけて商品を売るなんて、およそパナソニックのような一流企業がやることじゃないと思うんだけどね。

ちなみに、パナソニックのWEBサイト。
アルカリイオン水って何?

さすがに大企業だけあってコンプライアンスが効いていて、効能は「胃腸にいい」としか書いていないけど、巧みにアンケート等の結果でいかにも体に良い物のようなイメージを演出してますね。

クリアアサヒ「リッチしよう」はダメでしょ

2013年03月17日 | 雑記
松下奈緒のクリアアサヒのCM「リッチしよう」、なにあれ?
言うまでもなく「エッチしよう」をフックにしている訳だけど、これは禁じ手でしょう。
その手のシモネタ系引っ掛けなんて、誰でも思いつく。でも普通メジャーな企業はやらないよな。
確かにこれは話題になるだろうけど、この企画を出した広告代理店もOKを出したアサヒビールもあまりに志が低い、というかよく恥ずかしくないなと思う。

上海高島屋 立地の懸念

2013年03月10日 | 上海生活
昨日の昼食は上海高島屋の7階、無敵家でラーメン。ここは北京に数店出店していて、上海はここが初めてだと思う。まずまず美味しかった。
それよりも心配なのは昨年末オープンした高島屋自体の今後。

昨年の島の問題でプロモーション活動ができなかったということもあり、中国人に対するお店の認知は今ひとつ。実際店内はデパ地下と食堂以外週末でも閑散としている。
しかし、もし島の問題がなかったとしても、このお店はかなり難しい問題をはらんでいる。

上海高島屋は古北新区という、市の計画発展地域に立地している。日本領事館のやや南のあたり。
2009年に地下鉄が開通し、開発新区ということで外国人向けマンションやオフィスビルが立ち始め、高島屋出店計画時点では上海の「目玉エリア」だったことは想像に難くない。
実際、高島屋は地下鉄10号線の伊梨路(本当は梨の下は木ではなく牛)駅と直結しており、交通の便は良い。

ただし、この周辺にはまだ大きな商業施設はほとんど存在しない。お客さんは高島屋以外にここに来る理由がないのだ。
上海市内の商業施設は急速に発展し、すでに飽和している。いくら人口が多いとはいえ、町中にこんなに大型商業施設を作ってどうするのか、と思うような状況になっている。
そうした中で、いくら開発区といってもこの地域が今後更に活性化するとも思えない。これは高島屋にとっては出店計画時点では読みきれなかったのかもしれない。

また、狙っている客層も判然としない。
各階の売り場には輸入高級品が並ぶ。1000元(15000円)以下のものはあまり売られていない、という印象で、富裕層狙いであることは明白だ。
しかし、この古北新区にはあまり中国人裕福層は多くなく、主に日本人を含む外国人が多い。

日本人駐在員としては、確かに食料品を中心にほしいものが売られているので、近くに住んでいるなら利用するだろう。しかし、直線距離では3キロ程度だが、我が家から高島屋に行くかというと、行かない。おおむね同様のものはもっと交通の便の良いお店で手に入る。
さらに言えば、日本人駐在員は家具や食器、衣料品など、輸入品をわざわざ高い値段を出して上海で買わない。2-3時間で日本に帰れるし、正直「日本では中産階級」な人が大半。
しかも3年もしたらいなくなる。ロイヤルな顧客創りという意味では中国人裕福層を狙わなくてはいけない。

ライバルの高級デパートである伊勢丹や久光は銀座通りのような一等地に立地していて、当然その地域での買いまわりができる。
買いまわりができない伊梨路には週末レジャーとして来るバリューも小さい。

テナント料がかなり高いらしいが、契約更改時期に撤退するテナントが出てくるだろう。

そこからが正念場だと思う。

朝日新聞社説のレベルが低すぎる

2013年03月08日 | 雑記
昨日の朝日新聞社説「テロとミサイル攻撃―脱原発こそ最良の防御だ」をみて驚いた。
朝日新聞WEBページのリンクは消えてしまうので魚拓
http://megalodon.jp/2013-0308-1459-25/www.asahi.com/paper/editorial.html

たしかに原発にミサイル攻撃があれば、放射能汚染が生ずることは間違いない。それを全体の文脈としていることも理解する。
しかし、この一節はいただけない。
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「ミサイルで日本の原発を攻撃すれば、広島型原爆の320倍の爆発が起こる」。北朝鮮の朝鮮労働党幹部がこう講演したと、韓国のネットメディアが昨秋、報じた。真偽は定かではない。だが現実に日本海沿岸のものを含めて多くの原発が、北朝鮮の中距離弾道ミサイルの射程内に入る。
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核燃料は爆薬みたいに火をつければ爆発するものではない。信管が必要で、それには極めて高度な技術を要する。
「真偽は定かでない」とか書いてあるが、大新聞の社説なんだから書く前に調べろといいたいね。北の労働幹部の話を安易に引用する神経がわからない。
朝日の社説なんだから、科学知識のない人はこのまま信じてしまうだろう。

ここから「リスクを減らすには、やはり、原発をできるだけ早く減らしていくしかない。同時に、プールにある使用済み核燃料を空冷式の頑丈な容器に移し変えていくことも必要だ。」という結論も、あまりに稚拙だ。

北からミサイルが飛んでくれば、標的が原発だろうが大都市だろうが悲惨なことになる。
減らすべきリスクは原発ではなく、北朝鮮そのものだろう。
表題の「脱原発こそ最良の防御だ」なんて、どういう思考回路から出てくるのか。

(なお、面倒なコメントを避けるためにいっときますが、私は原発推進派ではありません)