ITSを疑う

ITS(高度道路交通システム)やカーマルチメディア、スマホ、中国関連を中心に書き綴っています。

禁煙

2007年07月29日 | 雑記
先週木曜、某カーメーカー系の知人と結構遅くまで飲んでいる最中にタバコが切れたのをきっかけに、禁煙中。
ということは、もうすぐ丸3日になる。

実は禁煙ってのは何回もやっているんだけど、英語プレゼンや期限付き企画書といったストレスの多い仕事の前にことごとく挫折してきた。
最近また咳きや痰がひどくなったのと、夏休みまでそんなにきつい仕事はない、と判断できるのでまたチャレンジしてみる。

まあ、一週間が山場でしょう。
正直、しばらくはあんまり頭を使うことはしたくないので、ブログのエントリーもこのくらいで失礼します。

電子マネー続き

2007年07月20日 | 雑記
もう少し電子マネーについて。
昨日nanacoについて書いたが、一方でエディがまったく振るわない。
発行枚数あたりの月間使用回数はなんと0.5回。頻繁に使う人も多いだろうから、相当数が死蔵されていると見るのが自然だろう。私もエディがついたANAのカードを持っているが、まったく使っていない。
エディを使える店は多いしANAのポイントもつくけど、わざわざ使おうという気にならない。ANAのポイントをためている人ならべつかもしれないけど。

あるアンケート調査では半分以上の調査対象者が電子マネーのいいところは「キャッシュレス決済」である、と答え、「ポイントがつくから」を上回っていたが、これは電車の切符を対象に入れるか否かでまったく違う結果になるんじゃないかと思う。この調査の調査票を見たわけではないのでどんなバイアスがかかっているのか、いないのかは不明だが。

ピーコックや仙台の地場スーパーなど、成功している買い物用の電子マネーには必ずポイント特典が付いているというのはまぎれもない事実だ。

別の調査では、Suicaの一回当たりのチャージ額は3000円と言う人が多いという。
この金額は、電車の切符を意識した金額で、財布は痛まないけど頻繁にチャージしなくても済む、というバランスのとれた金額だろう。キオスクで使っちゃうとこのバランスが崩れるので、電車専用にしている人は多いと思う。

結局電子マネーってのはお店の支払いが便利というベネフィットだけじゃ普及しない、とみるのが正しいように思う。

nanaco

2007年07月19日 | 雑記
セブンイレブンの電子マネーnanacoは、スタートダッシュであっという間に400万枚を発行したが、昨日のエントリへ頂いたコメントで気になって調べたところ、どうやらグループ内はもとよりアルバイトに至るまで強力なノルマがかけられたらしい。
nanaco & ノルマ でググると結構出てくる。

1%のバックがあるとはいえ、そもそもセブンアイ系列でしか使えないというハンディを背負っているこの電子マネーがそんな爆発的に普及するなんておかしいな、と思っていたら案の定だ。
ポイントといっても、発行料の300円を回収するためには3万円使わなければならない。セブンイレブンが職場に隣接しているような人以外は、あまりメリットがなさそうに感じるのだが。

日経新聞は電子マネーの普及は鉄板、みたいなことをずっと書いているが、本当にユーザーは電子マネーを必要としているのだろうか?
コンビニやキヨスクでお釣りを勘定してくれるのはお店の人であって、買う側はそんなに面倒じゃないと思うのは私だけ?

硬貨の減少は電子マネー普及によるものなのか?

2007年07月18日 | 雑記
日経は今日の夕刊トップ記事で「硬貨流通の減少は電子マネーの普及によるものだ」と断定している。

これについては前にも散々疑ったのだが、どうしても理解できないのは「なぜ5円玉が一番減少しているのか」ということに何も疑問をもたない日経記事のお粗末さだ。

日経記事には「硬貨を頻繁に使う鉄道で小銭需要が減った」と書いてあるが、鉄道では5円玉はそもそも使わない。
スイカのメイン市場であるキヨスクでも、私が買う商品の範囲には5円の端数が付く商品はない。
コンビニなどでは5円玉が使われるが、コンビニでの電子マネー決済が統計上に影響を及ぼすほどの量になっているとはとても思えない。
(セブンイレブンのNANACOは利用が急増しているが、まだ始まったばかり)

記事には硬貨の減少をあらわすグラフが添えられているが、通貨流通は1989年の消費税導入で大幅に上昇している。その後増加を続けるが増加率は減り続け、1998年頃からは急に横ばいへと転じている。
1998年に横ばいとなった理由は、1997年に消費税が3%から5%となり、100円、200円というぽっきり商品の決済額の端数がきれいになったためだろう。

そして、最近5円玉の流通が減っている理由は、2004年の内税表示化により税込みぽっきり価格の商品が増えてきたからだ、と私は思うのだが。

こんな科学的分析が絶望的に欠落している憶測記事を安易にトップに持ってくる神経がわからない。

プッシュ型広告

2007年07月13日 | 雑記
楽天から「楽天シニアニュース」なるメールが来た。
開いてみると、大橋純子の写真と、ローカロリー雑炊だとかの広告。
速攻で購読中止メールを出したのは言うまでもない。
(確かに若い頃大橋純子は聞いていたけどね。)

そもそも、私はこうしたユーザー属性を基にしたプッシュ型広告とか、CRM(という名のもとに行われる一方的な押し付け)が大嫌いだ。
何かを購入した時のデータを元に、「あんたはこんなものが好きなひとでしょ?」なんていわれる筋合いはない。
確かに、闇雲に広告をするよりも効率がいいことは認めよう。しかし、「よりカスタマイズされた情報提供で顧客の共感を得る」などというのは大間違いだ。

しかし、こうした「顧客属性別プッシュ型広告」に対して過剰な期待感が未だに蔓延している。とくにGPSの発達とともに、「ロケーションベースマーケティング」なる言い方で、顧客の位置情報をもとにプッシュ型広告をしよう、という考え方がある。

これはカーナビとの親和性(実現するなら、ということだが)がいいので、テレマティクスや通信ナビなどで盛んにその可能性について言われているが、私は成立しないと思う。

そもそも、運転注意散漫に繋がるようなことは容認されないだろう。
しかし、それ以上にこんなシチュエーションがありそうだ。

ピンポ~ン「いつもご愛用有難うございます。ただいまサービスタイムですのでお待ちしております」
「あんた、こんなとこ誰といっているのよ!!」
「しっ、しらねぇよ、なんかの間違いだろ」「そんなわけないでしょ!!」
なんていってるうちにすっかり動揺して交通事故。

X01HTの通話料請求書がきた

2007年07月11日 | モバイル・ウエアラブル
携帯をキーボード付きスマートフォン「X01HT」に変えて、初めての請求が来た。
つなぎ放題が2ヶ月無料ということなので入手して2週間くらいは帰りの電車の中でWEBサイトを見たりしていたか、そのうち飽きてしまってインターネット接続はしていないが、それでもデータ接続料は6500円。

この電話機の場合、つなぎ放題は10280円(だったかな)が上限だから、まあインターネットにつないだら1万円かかると思ったほうがいい。

で、私の場合は移動中に小さな画面でインターネットを見るために月に一万円出費する気持ちはまったくない。そもそも無料でも飽きてしまった。
職場でも家でもPCでネットにつながっているのに、移動中までつながる必要もない。それ以上に移動中ってやることがいっぱいある。
読書、英会話テープ(じゃないけど、慣用句として)、休息など、時間は有限であり、私の場合はどう考えても小さい画面でネットを見るという行為のプライオリティは低い。

この端末はWiFiも搭載しており、無線LANスポットであればよりリーズナブルに接続できるのだろうが、わざわざそんなことする気にもならない。
その辺が、ホットスポット関連ビジネスがいまいちぱっとしない理由だろう。

移動中のユビキタスとよく言われるが、よっぽどのマニアか外回りで営業をするような人を除いては大きなマーケットを形成するとは思えない。

じゃ、なんでスマートフォンにしたのか?といわれると困るんですけど。昔からこういう小さくて何でもできるような機械が好きなんです。

新車販売30年前の低水準

2007年07月03日 | 雑記
今朝のニュースが新車販売が30年前のレベルにまで落ち込んだ、と言っていた。
30年前っていうとオイルショックの頃だろうか。

この状況、単なる不景気がその原因ではない。だからこそ深刻なのだ、ともいえるだろう。

いま新車が売れないのは、以下のようなことに起因している。

1.車の品質が向上したこと
当たり前のようなことだが、単に壊れないということ以上に内装パネルがテカテカになったり、ドアのしまりが悪くなったりといった官能品質の維持がめざましい。結果、消費者は車が古くなったという実感を持たない。

2.キラーコンテンツの欠如
2000年頃の新車ならもうナビはついている。
ナビ以降、車の世界では消費者に買い替えを促すようなキラーとなるコンポはでてきていない。
ナビも進化しているが、買い替えを促すほどのブレイクスルーはない。

3.薄型テレビとの競合
いま家計が一番ほしがっているものが薄型テレビ。
もちろん価格的には車の10分の1だが、家計の心理としてはどちらも大型消費であり、なかなか同時に購入とは行かない。

4.若者の車離れ
若い人自身が買わないこともるが、家の車の買い替えにも興味を示さないので、買い替えの追い風にならない。むしろ子供たちは「まだ走るんだからこのままでいいじゃん」という感じらしい。

そして、これは全体にいえることだがやはり車という商品のコモディティ化ということがいえるだろう。
日用品であれば、壊れるまで使うのが当たり前で、よっぽどのブレイクスルーがない限り雪崩のような消費行動はおきない。

次のブレイクスルーは環境性能か安全性能だということは間違いない。
少なくとも車と通信の融合ではない。

デジタルデバイド

2007年07月02日 | 雑記
デジタルデバイド、つまり教育や所得の格差によってデジタル社会に適合できない階層は、情報へのアクセスが制限されるため社会的により弱い立場に追い込まれる、と言う話がある。

しかし、問題は情報へのアクセスではなく、その情報に対する理解力と考え方であることは言うまでもない。
たとえば、ググれば0.12643秒で答えが見つかることを掲示板で質問する、なんてのはネットに接続していてもしていないのと変わらないような気がする。

なぜこんなことを考えているのかと言えば、いつまでたってもなくならないマルチ商法や怪しい代替医療。
今はネットをちょっとみればそれがいかに胡散くさいものであるかすぐわかるはずだが、ひっかかる人間が後を絶たない。

たとえば、もと小室系の「ミック・ジャガーのパロディのような」名前のタレントが副社長と言う肩書のビジネス。原価はとても安いと思われる健康食品(ほとんどブドウジュースなのに一万円)、インカだかアンデスだか、いかにも神秘的な原料、タレントの広告塔と怪しさいっぱいだが、説明会は盛況らしい。

この広告塔にされているタレントは、世間知らずと言うか無邪気と言うか、まったく自分の立場に気がついていないような感じがして哀れだ。

「全然違うよ」と言う言葉で検索してみて下さい。

PNDの行く末

2007年07月01日 | ITS
PDAは廃れたのに、PNDは大ブレイクしている。
この状況に対して、ちょっと私見を。

先週ロスにいった時、仕事相手の米人マネージャーの机に埃をかぶったパームが置いてあった。
かくいう私も、Visor, Clieと使ってきたが、今はもう放り出してしまっている。

私にとってのその最大の理由は携帯(スマートフォン)がPDAの大概の機能を持ってしまったからだが、まあおそらくはその辺が答えだと思う。

一方、ではなぜPNDはこんなにブレイクしているのか。
私はPNDはカーナビの劣等財だと思っている。

実際、欧米豪の仕事仲間でPNDを使っている人間は多いが、100%車でしか使っていない。盗難防止のために取り外す、複数所有の車で使うということ以外に携帯できるメリットは存在しないのが実態だ。

ナビゲーションは最終的に専用品に落ち着くと思っている。
北米は数年で、欧州もそれに遅れること2-3年で劇的に変ると思う。

一方で、PNDは廃れ、携帯もしくはスマートフォンがその座を奪うという議論も根強くある。
欧米では様々な事業者がこの市場に参入しているし、日本でもナビタイムなど、それなりに市場を獲得している。

しかし、これがカーナビを駆逐するとは思っていない。

その理由は
1.車載機器としてのインターフェースの不完全さ、操作性の悪さ、危険性
2.携帯は個人の所有物だが、車は必ずしもそうではない。共有財産の機能を個人所有物でカバーすることには無理がある。
ということだ。

デジタルの世界で将来を予見することはきわめて難しい。
PNDを劣等財だ、と言い切ることには多少不安もあるが(特にTOMTOMという意欲的な会社はそう簡単に死にはしないだろう)最終的にカーナビが車載専用機に落ち着くことは間違いないと思っている。