ITSを疑う

ITS(高度道路交通システム)やカーマルチメディア、スマホ、中国関連を中心に書き綴っています。

高速道路各社のフリーWIFI、登録システムに驚いた

2017年01月22日 | ITS
従来東日本、中日本、西日本の3社ごとに別々のログインアカウントが必要だったSA,PAでのフリーWIFIが統一されるという。
さらに接続時間制限もなくなるとのことで、明らかに改善の方向だ。最初から統一しておけばよかったのに、とは思うが。
また、日本にはフリーWIFIが少ないという海外旅行者の不満解消策なのか、言語も韓国語、中国語簡体、繁体に対応するという。結構なことだ。
WiFIサービスが新しくなります。NEXCO西日本
しかし、詳細を見て本当に驚いた。
典型的な役所のITだ。

まずは、パスワードを取得する必要があり、そのためにはキャリアメール!!での申込みが必要。もしくは電話での音声案内。
キャリアメールなんて全く使っていない人のほうが多いだろう。更に、外国人は当然持ってない。電話での音声案内は自動音声らしいが、外国人に対応しているとはとても思えない。というか、絶対に無理だ。
何のために韓国語、中国語対応したのか???

さらに、パスワードを取得したら、次はログイン時に性別、年代、都道府県やらの入力(初回のみ)が求められ、これで晴れてアカウントが取れる。
ただし有効期限は90日間で、それを過ぎたら振り出しに戻らなくてはならない。

休日レジャーで使う人は大抵の場合1〜2回程度使ったら振り出しに戻される、ということ。
普通の人ならこの面倒な手続きをしてまでWIFI使いたいとは思わないだろう。通常の携帯のデータ通信を使う。

本当にWIFIが必要なのは高額な海外ローミングをしてない海外からの旅行者だ。
それが「キャリアメールで登録」って、全く何を考えているのか。

VAPEに関すること

2017年01月03日 | 雑記
中国に赴任して喫煙者に戻ってしまっていた。中国はタバコを人にすすめる風習があり、宴席や商談で必ずタバコを勧められる。断ってもなんら問題無いのだが、最初の頃は失礼になるのかと思い頂戴していた。中国のタバコは強い。あっという間にニコチン中毒が復活してしまった。

ということで昨年秋ごろからVAPEに切り替えた。
VAPEとは、コイルを電池で発熱させ、その周りに巻きつけた綿に染み込ませた香料入りリキッド(グリセリン)を蒸気にして吸い込むもの。煙が出るので喫煙のような雰囲気がある。
日本でも売られているが、日本ではニコチン入りリキッドの販売が禁止されており、煙と香料を楽しむことしかできない。(ニコチン入りリキッドを海外通販で個人輸入すること合法)

中国ではニコチン入りリキッドが売られており、最近は電子咽の専門店や通販で買うことが出来るので私は最初からニコチン入りを吸っている。
ここがポイントとなるが、VAPEはニコチン入りリキッドでなければ禁煙は難しいのだ。
タバコ習慣がやめられない理由は二つあり、ニコチン中毒と精神的なもの(例えば食後や仕事が一段落した時に吸いたい、ということ)だ。
ニコチン入りVAPEはその両方を満足することができる。実際私ももう普通のタバコは全く吸っていない。
紙タバコのようなニコチン摂取の即効性(数秒で脳に届く)はないが、数分でニコチン中毒は収まる。またある程度喉にガツンとくるので「吸った感」がある。

でもニコチンが入っているから体に悪いだろう、と言われる。
ニコチンは毒物なのでそれは全くそのとおりだが、心臓に悪影響があるが発がん性は確認されていない。最も有害なタールがない。
少なくとも遥かに紙タバコより安全だといえる。

さて、ここからが本題。
日本でJTなどが販売している電子タバコはタバコの葉を加熱しニコチンを抽出するもの。これも燃やさないからタールは出ないのでおそらく紙タバコより安全だろう。
しかし、価格は紙タバコと変わらないか、むしろ高い。

VAPEはおそらく初期投資に1万円位かかるが、その後のニコチンリキッドの消費金額は紙タバコの1/10程度ですむ。
これはJTにとっては非常に辛い。リキッドは誰でも作れる。すでに沢山のメーカーが作っている。JTの独占はできない。

日本でニコチン入りリキッドが禁止されている背景にはこの辺もあるのではないか。
ニコチン入りリキッドが自由化されれば多くの人がそれを試し、かなりの高確率で禁煙に成功、JTは大きなダメージを受ける。
(あと、ニコチン入りリキッドを検索すると「危ない」というブログがかなり多くヒットするが、これもなんだか不自然だ)

確かにニコチンは毒物であり、子供の誤飲は危ないという大義名分がある。
でもタバコ自体毒物で子供の誤飲が危険なことには変わりないよね。



新年にあたり

2017年01月03日 | ITS
あけましておめでとうございます。4年8ヶ月の上海勤務を終えて年末に帰国しました。
通常新年にはITS関連のまとめのようなエントリーをしていますが、今年は取り立てて言うこともありません。
ITSは開花するまえに自動運転という一歩進んだテクノロジーに主役の座を引き渡すことになったように感じます。
最後のあがきのようにETC2.0の普及を国交省と各道路会社は進めていますが、未だに市場認知は低い状態です。この数ヶ月はETC2.0端末の販売が10万台/月を上回るようになりましたが、累計でも120万台程度。日本のETC普及台数から考えるとその程度では置き換わるのにまだ10年以上かかると思います。
まあ、プローブ情報を取るのが目的であれば累計120万台でも十分かもしれませんが。

首都高速は引き続きETC2.0の普及キャンペーンをしていますが、なんと対象は現在現金で決済している非ETCユーザー。
いま首都高速はETCがないと最高料金を払わなければならず、それでもETCを付けていない人は本当に年に数回しか使わない人でしょう。果たしてそのようなユーザーにキャンペーンを打って高価な2.0を装着させることが出来るのでしょうか?全く良くわからない話です。
そんなことにCMなどでお金を使う必要があるのでしょうか?これらの費用は通行料が原資ですよね。

ETC2.0なんて要らない。それにかかる費用は通行料の値下げや道路整備に使うべきだ、という当たり前のことがなぜできないのか、本当に不思議です。

上海駐在中は上海事情のエントリーを多くしていましたが、これからはちょっとまた方向がかわるかもしれません。
しかし仕事上中国との縁はしばらく切れないので、引き続きよろしくお願い申し上げます。