ITSを疑う

ITS(高度道路交通システム)やカーマルチメディア、スマホ、中国関連を中心に書き綴っています。

ETC関連WEBサービスのなんだかなぁ

2021年11月28日 | 高速道路

そもそも役所のWEBページはおよそUI(ユーザーインターフェース)がどうしようもないんだけど、ETC関連も旧公団ということでやはりどうしようもない。

先ず最初に言いたいことは、ETC利用履歴照会サービスとETCマイレージサービスが全く連動していないということ。
これはスタート時期が違い、おそらくはシステム設計業者も違うからログイン情報を一元化できなかったんだろうけど、別々のIDパスワードは煩雑だよね。
間違える人が多いからか、ご丁寧に「ETCマイレージのIDではログインできません」って書いてあるけど、そもそもこの二つのサイトはどちらもリンクすら貼っていない。
ETC利用照会からマイレージに飛ぶ、またその逆のリンクがない。よほど仲が悪いのか。

まあそんなことはどうでもいい。

ETC利用照会だけど、会社の旅費精算の関係で久しぶりにログインしようとしたところパスワードが違うといってはねられた。
パスワードデータベースソフト使ってるから間違えるわけがないだけど、違うというからいろいろ試したけどだめ。

しかたなく再登録に進んだら、秘密の質問の答えを要求された。
しかし、これがなんと10個ある秘密の質問の中からかつて自分が選んだ質問を選択して、それに答えろというもの。そんなの覚えてないでしょ普通。

答えだって、漢字片仮名ひらがな、スペース入れる入れない、出身地は都道府県か市か区かなど、何パターンかあるから結局20個くらい試して全滅。
諦めてサポートに電話したところ、なんとこのカードは登録されていないという回答。いや、間違いなく登録してるといったら、ある程度の期間利用がないと自動的に解約されると。

わたしは中国にいた間はETC使っていないので、それで解約されてたらしい。
それはそれでいいんだけど、なんでログインのエラー画面で「このカードは登録されていない」もしくは「このカードは再登録が必要」と出さないのだろう。

ということで再登録なんだけど、案の定ETC車載器の車載器番号入力が必要となるので車まで確認しに行かなきゃならない。
これは確かマイレージも同じだけど、その車載器以外の利用でも利用履歴やマイレージはつくのにわざわざETC車載器の車載器番号を入力させるのかまったく理解できない。

過剰セキュリティで面倒なことを要求し、一方ユーザーにとって便利なことは一切提供しないのが役所のITなんだけど、ここでもその典型を見させてもらいました。


高速道路ETC専用化。「非ETC車はコスト負担を」はおかしな理論

2020年10月05日 | 高速道路

 

OGPイメージ

高速道路のETC専用化「都市部は5年後」国の委員会が提言 非ETC車には「コスト負担を」 | 乗りものニュース

新型コロナウイルスの影響を受け検討されている高速道路のETC専用化ですが、その方針が国の委員会で改めて明確化されました。ETC利用率が高い都...

乗りものニュース

 

乗りものニュース2020年10月10日記事。

ETC利用が拡大してくる中で、高速道路をETC専用化しようという議論が出ることは理解できる。
非ETC利用者が一人でもいる限り有人の料金ブースを全料金所に設置しなければならず、高速道路会社は人件費やブーズ維持費といった固定費を削減することが出来ない。
それについては私はむしろ肯定派だ。

しかし、国交省や道路会社のいう以下の理屈には全く賛同できない。
「わずか1割の非ETC車に6倍の料金収受コストがかかっている。この不公平をなくすために非ETC車の利用負担について検討する必要がある」

ここで公開されている棒グラフは台あたりの料金収受コスト。ETC車は平成18年の40円/台から平成28年の36円/台とゆっくりと下がっている。
コストの大部分はETC設備であり、それは通行料が増えても変動して増えないのでむしろ低減率が少ないのでは、と思う。いずれにしても36円/台は高すぎるように感じる。

それは本題ではないのでここで止めておく。

問題なのは非ETC車の収受コスト。これは非ETC車がどんなに減っても最低限の有人ブースは廃止できないので、非ETC車が減れば台あたりコストは高くなる。
問題なのは、総額ではなく台あたりというところ。利用者が減って分母が小さくなったから高くなっているだけで、利用者自身には全く関係ない話だ。
彼らは一円も得をしていないのに不公平も何もないだろう。

そもそもETC化は道路会社が料金収受コストを下げたくて始めた事であり、じっさい90%がETC化された現時点でもかなりの労務費削減は出来ている。

決して「非ETC利用者がまだ残っているから損失を被っている」わけではない。非ETC利用者をなくすことでコスト低減をやり遂げたい、と言っているだけだ。

最初に言ったとおり、それはそのとおりだからやればいい。問題はそのやり方であって、

「非ETC車にはコストが掛かってるから負担してもらいます」ではなく、「当社の経営上申し訳ないけど非ETC車はもう通行できなくします」

だろう。

高速道路ETC義務化で高速道路会社のコスト低減が進むのであれば、高速道路会社は非装着ユーザーに無償でETCを貸与すればいい。いまもう純粋に料金支払いだけの機械なら小売5000円程度。コストは1000円台だろう。
その上で記事にもある通りクレカが作れない、使いたくない人へのデポジット方式の垣根を低くすればいい。


あおり運転 追い越しと追い抜きが難しい。

2019年08月21日 | 高速道路

あおり運転。ああいう輩はいつの時代にもいて私もやられたことあるし、暴力沙汰を見たこともある。ドラレコとSNSのおかげでそれが露見されるようになり、抑止効果がでて結構なことだと思うが、それにしても連日トップニュースというほどの事件ではないと思うんだけどね。

それはそれとして、あおり運転の原因の一つに追い越し車線を制限速度以下で走り続ける車、というのがある。パッシングしてもどかないのでイライラして煽る。それが一番あるパターンだろう。

そんな車はさっさと左から抜いちゃえばいい。でもそう言うと必ず「それは違反だ」という人が現れる。実際そこには複雑な道交法規制があるのだ。

左車線から追い越すことは違反になる。しかし追い抜くことは違反ではない。
左車線を走行していて右車線の車が遅いため右車線の車を追い抜く、という状況は常時発生する。全く違反ではない。
しかし、右車線を走行していて前の車に追いつき、左に車線変更し追い抜いたらこれは「追い越し」であり、違反になる。追い越した車の前に出た時点で「追い越し」なので、追い越した車の前にはいるか入らないかは関係ない。

ということは、違反とならないようにするためには面倒でも以下のようにしなければならない。

右車線を走行中に遅い車に追いついたら、左車線にはいる。そして暫く走行した後、そのくるまを追い抜く。また暫くしてから必要であれば右車線にはいる。こうすれば追い越しではなくなる。
ここで厄介なのは「暫く」に何秒とか、何メートルという定義がないこと。

現実問題としては、右車線をゆっくり走る車に追いついたら危険がないような車間距離を保って左車線から追い越せばいいのだろうが、現在の道交法はそのへんが非常に曖昧になっているように感じる。


ETCのWEBサービスにあきれた

2018年01月07日 | 高速道路
東京留守宅のおんぼろサニーにETCを装着した。
フロント回りのパネルを外して電源、アンテナを本格的に配線。メーカーは違えど前職でさんざん経験があるので難なく作業は終了。
で、東京にいる間に社用でETCをつかうので通行証明が欲しい、またETCマイレージの登録変更が必要かと思い手続きをしたが、これが想像をはるかに上回る仕事となった。

まずはETCマイレージ。ログインしようにもIDがわからない。IDはメアドなどではなく、運営側が決める変更できない固定IDで、控えがない。IDがわからない場合はメアド、ETCカード番号、生年月日、電話番号を入れなくてはいけない。ETCカード番号は16桁もあるが、画面ではパスワードのように*表示となり誤インプットしてないか一字一字慎重にいれないといけない。(これは理由が分からない。おかしなことに念のためもう一度インプットするのだがそれは数字が表示される。まったく意味がないと思うのだが)
で、何かが間違っていて先に進めない。何が違っているのかは教えてくれない。
メアドは2つ、電話番号も固定と当時使っていた携帯があり、そのすべての組み合わせを試したがだめ。
結局、本当のところはわからないがおそらくETCカードの更新でカード番号が変更になっているのだろうということで、カードも車も新しいから新規登録にした。
登録にはこれもなぜかわからないがETC車載器の車載器番号をインプットしなくてはならない。
自分の車に車載器がついていないユーザー、例えばレンタカーで高速道路を使う人はマイレージサービスを受けることができないのだ。
これに関して、各道路会社の見解は以下の通り
「ETCマイレージサービスは、ETCをご利用(無線走行)いただくことが前提であり、その中でもETC普及促進の観点から車載器をご購入いただいたお客様向けの割引制度となっております」
ETCの利用促進と自分の車を持つことは別の話だろう。この説明は制度設計のまずさをごまかす苦し紛れの言い訳でしかない。

ということで、車までいって確認しインプットし無事終了。
登録が終わるとメアドにメールが届く。それを開けてみて最後の驚き。IDとパスワードは後日郵送で届くとだけ書いてあった。

次に、利用証明。
マイレージの手続きをしたら、そのサイトから利用証明も取れると思ったら大間違い。別途ETC利用照会サービスに登録しなければならない。
そして、なぜかこの登録にも車載器番号が必要になる。カードの利用明細が欲しいのになぜそんな番号が必要なのかまったく理解できない。
これは一回でもそのカード、車載器で通行しないと登録できないということなのでまだやっていない。

ここでも問題はレンタカー利用のユーザー。これはマイレージと違い自分の車がなくても登録可能なのだが、そのために何をするかというと「いつ、どこで利用し、そのときの車のナンバーとETC車載器番号」をインプットしなければならない。車載器番号はレンタカー会社に問い合わせるのだろう。

マイレージにしても利用照会にしても、キーとなるのは使ってるETCカードだけだ。それなのになぜ車載器番号情報を求める必要があるのか。なぜ二つのサイトを統合できないのか。さらに、セキュリティにしても必要以上に厄介な設計になっている。

役所はもとより、JRや道路会社のような元役所企業のITはセキュリティのために使い勝手を犠牲にする。
おそらくそれが正しい仕事のやり方だと思っているのだろう。

【おもてなし日本】海外旅行者が高速道路SAで無料WiFiを使うためのたった2つの方法

2017年11月04日 | 高速道路
突然ですが、海外旅行先でネットにつかがらなくて困った事はありませんか?
そんな時、無料WiFIがあるととても助かります。
東京オリンピックに向けて海外からのお客様のおもてなしを進めている日本ですが、高速道路のサービスエリアでも無料WiFIを使うことができます。この記事ではその方法についてご説明します。

日本の高速道路は地域により会社が別れていて今まではそれぞれ異なる無料WiFIが提供されていましたが、今年の3月から全国統一となり、同じIDで使えるようになったので長距離を移動する海外旅行者の方も便利になりました。

それではその手順を順番にご説明します。

1.ID申請は日本語の他に4ヶ国語対応
高速道路のサービスエリアでWiFIを検索し、EXCO_FREE_Wi-Fiに接続すると、ID申請画面が現れます。
そこで英語、韓国語、中国語(簡体、繁体)が選べるので、海外旅行者の方はとても便利です。

2.IDを申請する。
IDの申請には二つの方法があります。
(1)ひとつは国内通信大手が提供するキャリアメールアドレスを使っての申請です。
日本に入国したら、Docomo、SoftbankまたはAUの営業所に行って、携帯電話を買って通信契約をすることで日本の電話番号とキャリアメールアドレスを手に入れることができます。
格安SIMにキャリアメールアドレスはないので、ここはひとつ労働ビザ等を取得し、外国人登録をして大手と契約してください。
3月まではどんなメールアドレスでも申請ができましたが、キャリアメールに限定されました。
悪用防止のためのようですが、さすが日本のセキュリティ管理はしっかりしていますね。
(2)もう一つの方法は、022-207-8181に電話をかけ、音声で暗証番号を入手する方法です。
有料ですので海外携帯番号からだと高額な国際電話料金がかかるんじゃないかって?そこは心配無用。
国内の070、080、090から始まる携帯番号しか使えないので安心です。
日本に入国したら国内の070、080、090から始まる携帯番号がついた旅行者用SIMカードを購入しましょう。
ここで気をつけなければいけないのは、日本で売られている旅行者用SIMはデータ通信+IP通話専用がほとんどです。まちがえなく音声通話付きを購入しましょう。
音声通話付きは5000円〜とちょっと高くどこで売っているのかもよくわからないんですが、サービスエリアで無料WiFiをつかう事を考えれば是非用意したほうが良いでしょう。
暗証番号は音声なので、筆記用具とメモを忘れずに。
海外の空港では、海外携帯でもSMSで暗証番号を送って来る所もありますが、海外番号は悪用される恐れもあるしSMSの画面は他人に覗かれたりする心配があります。
さすがに日本のセキュリティはしっかりしていますね。
   
以上、日本のおもてなしについてご紹介いたしました。いかがでしたでしょうか?
これで海外から日本にやってくる観光客の方も高速道路のサービスエリアで快適に無料WiFIを使ってスマホを使うことができます。
なお、IDの有効期間は3ヶ月なので、ぜひ3ヶ月以内にまた日本に来ていただきたいと思います。

え?トラベルSIM買えばデータ通信ついてくるから無料WiFiなんか使う必要ない?
4ヶ国語で案内があるのになんで海外旅行者は事実上ID取得が不可能なのか?

そこは私もよくわかりません。まあ、世の中には色々な意見があるということかもしれませんね。

ではまた。

北海道の高速道路料金

2015年05月12日 | 高速道路

今朝のNHKニュースで、運送業の勤務時間制限(休憩を含む13時間を上限)の取り締まりを厳しくしたことから運送料金の値上げが相次ぐといってた。実例としてでてきた北海道では、遠隔地は高速道路を使わないと13時間以内に配達(往復)が完了しないため高速道路料金分を値上げするという交渉を荷主としているとか。

ってことは、運送料金の競争が激しいから北海道ではいままでトラックは高速道路を使っていなかった、ということになる。
実際、北海道は一般道も信号がなく走りやすいから、札幌近郊を除けは一般のドライバーもよほど急ぐ場合でないと高速道路は使わないらしい。

使われないインフラをなぜ作ったのか?そういえば、石原伸晃氏が「熊しか走らない」といって批判されてたけど、実際そうなのだ。
しかし、私はだから高速道路はいらないといっているわけではない。むしろ逆で、日本中に高速道路網を設けるべきだと思っている。北海道にしても道東自動車道の開通で難所であった石狩峠や日勝峠を回避できるようになった。一定速度で自動車専用道を走ることは環境、安全の両面から一般道よりはるかに好ましい。

問題は、それでも料金が高いから使われないということ。
せっかく高いコストをかけて作ったインフラが使われないのなら、使われるようになるまで料金を下げるべきではないのか?極論を言えば、もし無料でなければ誰も使わないのなら無料にすればいい。活用されなければインフラとは呼べない。
道路の維持費はどうするのか、という疑問もあるかもしれないが、大型トラックの輸送需要はいずれにしても存在し、それによって傷められた一般道は税金で維持補修している。

通行料が高いからという理由で大型トラックが一般国道を走っているという現実にはどうも納得しがたいものがある。


首都高速、ETC未装着車値上げの愚

2015年05月03日 | 高速道路
産経新聞によれば、国交省はETC未装着車の首都高速通行料を値上げする方向で検討に入ったという。
産経新聞記事

記事の要点は以下のとおり
国土交通省は首都高速道路でETCを搭載せずに通行する自動車について、平成28年度にも通行料金を値上げする方向で検討を進めている。ETC非搭載車はETC搭載車と比べ、料金徴収コストが5倍になっており、受益者負担の観点から見直す。合わせてETCのさらなる定着とともに、詳細な渋滞情報を提供できる新システム「ETC2.0」の普及も促す。

こんな馬鹿げた話はない。全く非論理的だとしか言いようがない。受益者負担の考え方が根本的に間違っている。

ETC装着車は料金収受コストがかからないため、割引を行うというのはわかる。
しかし今までの料金体系は現金収受を前提にして作られていたものであり、ETC非装着車がどんなに少なくなろうとも道路会社のコストは増加していない。「減らすことができない」だけなのだ。ETC非装着車は人間による料金収受というサービスを受けているが、ETC非装着車の台数が少なくなり相対的に一台あたりの収受コストが増加したからといって、「受益者負担なので値上げ」といわれて誰が納得できるか? 未装着車が装着車と比べ5倍のコストがかかっているなんてのは会社側の話であって、利用者には全く関係ない。現金利用者にとって「受益」となることは何もない。

料金収受コストを下げるためにはETC以外通行禁止にするしか無い。1台でも未装着車がいる限りすべての料金所に24時間収受員を配置しなければならない。
義務化にしなければ完全廃止はできないのはわかっていたことだろう。それをいまさら何を言っているのだろうか?

想像するに、未装着車ユーザーに対して値上げという「嫌がらせ」をして装着率をさらに上げ、ある程度まで言ったら走行禁止にするという作戦なのかもしれないが、今ここに至ってもETCをつけてない人はおそらく年に数回しか首都高速を使わない人で、その人達は多分少々値上げされても装着しない。
もうETC(2.0じゃなくて普通のやつ)を無料で配って、ETC未装着車の走行禁止にしたらどうか。そのほうがトータルコストは安くなる。

あと、この記事の最後にETC2.0を「渋滞解消の切り札」として普及を促進する、と書いてあるが、これについては具体的な方策はなくまず無理。路側機の投資250億円は無駄になるが早く諦めたほうがいいのではないか。

高速道路に関するアゴラ記事

2015年02月02日 | 高速道路
高速道路に関するアゴラの投稿記事。執筆者は元民主党衆議院議員、SONY出身の藤田憲彦氏
高速道路はどうあるべきか

起承転結がよくわからない文章。
なんか言っているようでなんにも言っていないようにも感じる。

明確におっしゃっていることは多分最後の一節に要約されているのだと思うが、

-高速道路の建設は客観的に必要性の高いものに絞りこみ(当たり前の話)
-将来にわたって有料化を維持し、その収入を一般道路財源にもあてろ(民主党の人に言われたくないな)

ということらしい。
道路系の記事なので一応紹介しておきます。

植草一秀氏、高速道路は無料化すべし、だそうです。

2014年02月17日 | 高速道路
植草一秀氏といえば、ミラーマンの人だよね。
最新のNetIBニュース記事 「高速道路は無料化すべき

論点は
・東名高速で雪による立ち往生がでた。
・車が一般道に出ることができず、渋滞が長期化したため。
・アメリカのフリーウェイはインターチェンジが短間隔であるからこんな問題は起きない。
・日本の高速道路に出口が少ない理由は有料だから。
・だから、日本も無料化にして出口を沢山作ればおk。

は~、この人がかつてはもてはやされていたってのが信じられない。

問題はインターチェンジの間隔が長いことで、それと有料無料は直接の因果関係ではない。
たしかに料金所に対する投資、コストの問題はあるにせよ、スマートICを使えばそれはさほど大きな問題ではない。

植草氏の言っていることは、「まれに起きる災害時の車両退出のために、高速道路は無料化すべし」
財源、渋滞悪化というような、それによるデメリットについてはまったく言及なし。

久々にレベルの低いお話を聞かせていただきました。

新東名 大雪で「全面閉鎖」も狙い通り、とは?

2014年02月11日 | 高速道路

産経新聞 新東名 大雪で「全面閉鎖」

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20140211-00000057-san-l22

この記事、いったいなにを言いたいのか。

事実は以下の通り
・新東名は雪で早々と閉鎖となった
・理由は、キャパ的に新旧双方の除雪ができない中、新の方が橋が多く、且つ降雪量が多かった事から除雪が大変なため、旧の保守に専念したということ。
・結果、旧だけの運用となったが混乱はなかった。

50年に一度の雪程度の災害なら、新東名なんて作らなくても問題は起きなかった、ということ。

ところが中日本高速と産経新聞は、「新東名が閉鎖になっても東名が運用できた。ダブルネットワーク効果が発揮できた」「新東名を作った当初の狙いが達成できた」と言ってる。

逆のケースの可能性を言ってるんだろうけど、なんだかなぁと思う。

高速道路の平日昼間割引廃止 その理由が酷い

2013年11月23日 | 高速道路
国土交通省は11月22日、高速道路の料金割引制度について、2014年度から平日昼間の3割引きを廃止する方針を固めた。


「深夜などを含め、現在、平日は全ての時間帯で料金が3割引き以上となっており、利用者は値下げを実感しにくくなっている。このため、昼間の料金を元に戻すことで、他の時間帯の割引効果を高める。」ことが理由だという。

この説明、利用者を馬鹿にしているのか?
あんたら恩恵を感じてないだろ、だからもうやめるぜ、といっているのだ。
でも、昼間を元に戻して深夜に誘導する、というけどそれで誘導できるユーザーは一部でしかない。その時必要だから昼間走っている人が殆どだろう。

「国交省が平日割引を検証したところ、並行する一般道の渋滞解消にはつながっておらず、明確な効果が見られないことから、廃止が妥当と判断した。」
ともいっているが、今の価格に慣れた平日利用ユーザーにとっては実質値上げだ。
今が特別料金ですよ、ということなのかもしれないが、特別料金でもお客が増えないので価格を元に戻すという考え方は嗜好品ならわかるが、公共料金に近い性格をもつ高速道路料金にはなじまない。
むしろ、既に大金をかけて整備したインフラなんだから、いうように「並行する一般道の渋滞解消につながっていない」なら、もっと割り引いて利用率を上げるのが普通の考え方じゃないのか?

要するに財源確保ができないから、どっかの時間帯の割引をやめなくちゃいけないってことだろう。
だったらそういえばいい。
でも、その前に第二東名に4兆4千億円も使った理由を論理的に説明してほしいと思う。

何箇所か誤字訂正。11月24日

桜塚やっくんの事故で思うこと

2013年10月07日 | 高速道路
桜塚やっくんの事故について、現場は事故多発地点だったとの報道があった。年間4-5回は発生していただろうという。
また、スポーツ放置によれば現場は逆カント(逆バンク)なのではないか、という。これについて真相はわからないが、仮に本当だったとしたらそれは大きな問題だ。

ITSスポット導入の実験が行われた「事故多発地点」首都高速4号線参宮橋カーブにしても、路面の継ぎ目段差が大きく、明らかに車両の挙動が変化すると自動車評論家の両角氏が指摘していた。このカーブはITSスポットの設置と同時に路面の補修が行われており、対策後事故は激減した。
国交省及び関係者はITSはスポットの効果だと宣伝しているが、その後ITSスポットを一時停止していた数ヶ月間も事故は植えず、問題は路面にあったことは間違いない事実だ。

実際、魔のカーブと呼ばれるような場所には物理的な理由があることが多い。年間4-5回の中央分離帯接触事故があったということであれば、道路の問題は検討されていなければならないはずだが、スポーツ報知によれは県警は道路が逆バンクかどうかに関して「把握していない」とコメントしており、それが事実ならそうした検討はなされていなかったということになる。

今すぐ効果がでる根本対策をしないで、ITSで「危険を通信で車載器に通知する」なんて、実効に疑問があり且つ普及するかも全く不透明なことにお金をかけてどうするのか。
優先順位が間違っている。

高速道路での大型トラックによる追突事故

2013年08月03日 | 高速道路
先日、名古屋の高速道路で走行車線に止まった車に大型トラックが追突し、子供がなくなるという痛ましい事故が発生した。
走行車線に止まるのがいけないのだ、という人もいるかもしれないが、レンタカーで奥さんが運転していたということなので、急にトラブルが発生した時に路肩に寄せることができなくても仕方がないだろう。都市部の若い人を中心に車を持たない派が増えるなかで、こうした事故は増えると思う。

どんな理由であれ、追突はしたほうに責任があるのでトラック運転手の責任は免れない。しかしこうした事故は、何か普通と違う状況が発生したことに起因しており、起きやすい過失であることは間違いない。

大型トラックが高速道路で乗用車に追突すると、死亡重大事故につながる可能性が高い。乗用車同士と比べて死亡事故になる確率は10倍以上と言われている。
事故死者を減らすための課題としてはかなりプライオリティが高いはずだ。
最近、TVで盛んに宣伝されているように、レーダーとカメラ認識技術による追突軽減ブレーキは技術的には確立している。
大型トラック用も既に商品としては存在する。価格は50万程度であり、「運送業者の負担」が問題にされているようだが、業務用装置で50万円の投資、しかも死亡事故に対する保険と考えれば金額的に問題となるものではない。
トラック用は完全に安全に停止するまでの技術が確立されていないようだが、それでも軽減効果はあるだろう。

国交省もようやく装着義務化の方針を出したらしいが、遅すぎる。
現時点ではほとんど死亡事故軽減に寄与しない「路車間、車車間通信によるITS」なんかより、こうした自律型ASV技術へ援助や運送業界への補助金のほうが税金の使い道としてははるかにプライオリティの高い案件だったんじゃないか?

ITSは、「前に止まっている車があるよ」ということを路側センサー(若しくは車載通信機)か察知し、通信で後方車の車載器に警報する。専用車載器があまねく普及するまでは機能しない。それ以上に、なぜそんなまどろっこしいことをしなければならいのか。路側表示で注意を促し、車載レーダーで警報を出すほうが確実で手っ取り早い。
今やっているITSは「車と通信の融合は既定路線である」、という固定概念から抜け出せず、また産学官で進んでいるプロジェクトを止める事もできずに空気で進められているだけだろう。一旦リセットしたかどうなのか。今年の10月に東京で行われるITS世界会議でも、実効性の低い我が国の取り組みなんてたいして注目されないだろう。
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以上は10年近く続けてきているITSを疑うの根源的な指摘の一部です。私が指摘し続けている通り、通信を使ったITSは10年たっても一向に普及していません。

民主党大反省会 高速道路無料化は自民の妨害?

2013年05月11日 | 高速道路
民主党大反省会で枝野氏は
「高速道路無料化などの公約が不履行に終わった理由を『自民が反対、民主が賛成のものが目玉だから、国会で野党の抵抗に遭う』と釈明した。」
と時事通信は言っている。
ちょっとこの文章の意味もわかりづらいし、大反省会のニコ動も見てないので断定はできないが、高速道路無料化を含めたマニュフェストを実行できなかったのは自民の妨害、というようなニュアンスのことを言ったのだろう。

しかし、少なくとも高速道路無料化に関しては、ふざけるのもいい加減にしろと言いたい。

民主党の「高速道路無料化」は科学的な検証を全く行わず、山崎養世氏の「日本列島快走論」に乗っかって派手にぶちあげただけのものだ。
結果、渋滞や財源の問題からそれは現実的ではなく、国民から募った政策コンテストでも最下位となり、結局震災の復興財源確保を言い訳にやめたというのが経緯じゃないか。

このブログで以前指摘したとおり山崎氏の快走論はETCが普及していない2003年に書かれたもので、「無料化で料金所がなくなれば渋滞がなくなる」なんていう既に解決済みの案件も効果として謳われていた。
民主党はその中身をちゃんと見ないで採用したことは間違いなく、それに乗っかったのは馬淵氏。この人、最近はバリバリのリフレ派になったようで、どうもあまり物事を深く考えない人のように私には思える。

外環道着工

2012年09月05日 | 高速道路
9月5日、外環道練馬世田谷間の着工式が行われた。昭和41年に事業計画が決定し、46年間凍結されていた工事だ。

ニュースステーションでは、これについて以下の2点が指摘された。
まず、渋滞がなくなって便利になることと、それにかかる多額の費用の関係をもっと明らかにするべきだ、という提起がなされ、
もう一つは、外環道整備の理由の一つに国交省が提示した「都心環状線の架け替え工事の間のバックアップに外環が必要だ」という話をくせ球と非難した。

後者については、同意。都心環状線の老朽化は否定出来ない事実だが、なぜ補修ではダメで架け替えなのか、架け替え(多分、地下化)にするとしても、なぜ現在の環状線を供用しながら工事ができないのか、ということに合理的な説明がなければ到底納得出来ない。これは別議論だろう。

しかし、前者についてはあまり納得できない。
放射状線と環状線によって構成される自動車専用道は、都市インフラの基本。それが未整備で、大型トラックをはじめとする物流車両が一般道を通過しなければならないという状態を50年近く放置したことが異常なのだ。
大型トラックが一般道を通過することによる環境負荷は大きい。

これは環状八号の渋滞がなくなって便利になる、というような単純な事ではない。
一般道を通過するトラフィックを自動車専用道に振り替えることで確実に交通事故が減少する。一般道と自動車専用道では交通事故死の発生率に大きな違いがある。さらに沿線の環境も好転する。一定速度で連続して走れば環境負荷は小さくなる。

インタビューでは「車は将来減るのだから不要だ」という反対団体の方の意見が放映されたが、たとえ渋滞が将来緩和されたとしても通過車両は専用道を走らせるべきなのだ。

また、自動車保有台数は今年あたりがピークで、今後緩やかに減少していくと思われるが、この先 10年というスパンで都内の渋滞が解消するほどに少なくなるとは思えない。 私が免許を取得した昭和50年代の半ばでも東京の渋滞は激しかった。今、自動車保有台数は その当時の倍になっている。
環状八号を取り巻く状況が問題なくなる程度まで改善するという保証はどこにもない。
(むしろ東京の渋滞が問題なくなるほどに人口、 車の数が減ってしまった日本の姿を想像するのが恐ろしい。)

また、建設費用は通行料でまかなえず一兆円の税金が投入されることを問題視しているが、社会インフラってのはそんなもんだ。 収支が取れない道路に税金を投入してはいけないとしたら、一般道は一切作れない。

必要なら税金を投入する。不要ならしない。それだけのことだろう。

だからこそ言いたいのだが、なぜマスコミは第二東名を取り上げないのか。
さして渋滞しない東名高速静岡県区間にもう一本多額の費用をかけて高速道路をつくってしまったことをなぜ問題視しないのだろう。