ITSを疑う

ITS(高度道路交通システム)やカーマルチメディア、スマホ、中国関連を中心に書き綴っています。

高速道路料金

2010年04月11日 | 高速道路
欧州3泊の出張帰りでまだ時差ボケだけど、この民主党の高速道路料金についてはちょっとコメントしておきたい。

まず論点を整理する。
・高速道路の料金
 ・特定区間を無料化
 ・休日1000円を廃止
 ・全日上限2000円
 ・深夜、通勤割引などは段階的に廃止(と思われる)
 ・料金はETCでなくとも適用

・阪神/首都高速
 ・500円~900円の距離別制導入
 ・ETC割引の廃止
 ・ただし距離別料金はETCのみ適用
 ・首都高XをETC引搭載車対策で導入?

まず、高速道路。
私は特定区間無料、その他全日上限2000円という料金はそれなりにリーズナブルだと思っている。休日1000円自体、民主党の完全無料化に対する自民党の選挙用対抗策だったわけで、余りに極端な値下げだったと見るべきだろう。

それ以上に民主党の「無料化」は非現実的だったわけだが、そもそもこの政策は山崎養世氏の「日本列島快走論」を無批判に受け入れただけのもので、政策としてのきちんとした検討が事前にされたとは到底思えないものだった。
この政策をマニフェストに掲げた責任は重いし、やはり民主は素人集団なのだ、と言わざる得ない。

むしろ私が疑問に思うのは、新料金制度はETCでなくとも適用する、ということだ。ここでまた民主は国民に口当たりのいいことを言っている。
しかし、いずれは有人料金収受を全廃しコストを下げることがポイントなのではないのか?

そして阪神/首都高速。
こちらの料金改定は、なぜか道路会社の意思が強く反映されているとしか思えない。現在の一律700円では値上げが困難であり、仮に値上げをした場合短距離利用がますます下がってしまう。400円~1200円と最初は言い、あまりに反発が大きいので500円~900円になったが、今後の料金改定が視野に入っていそうだ。

で、こちらは出口料金所がないという技術的な理由からETCだけを対象にするという。現金客は上限を入口で支払う。多分、その批判をかわすための「首都高X」が出てくるのだろう。

一方ではETCはなくてもよいと言い、一方ではETCでないと割引はできないといい、かつその批判に対応する屋上屋としか思えない首都高Xを導入する。

これはもう少し整理したほうがいいのではないか。