ITSを疑う

ITS(高度道路交通システム)やカーマルチメディア、スマホ、中国関連を中心に書き綴っています。

カスタムカーはシニア市場になるのか

2012年01月22日 | 雑記
最近、ジーンズの主要な顧客は30代~40代で、10代~20代にはあまり売れないらしい。
とは言っても、これは最近はやりの「若者のXXX離れ」ってことではなく、レギンスやカーゴパンツ等の選択肢があるからでありジーンズ自体の人気が無くなっているとまでは言えないだろう。
ジーンズは60年代から一貫して若者に支持され、昔若者だった人たちも何歳になっても穿き続けている。ある意味稀有な商品かもしれない。

それに比べて、国内の自動車改造市場は完全に若者離れが定着した。
アジア最大のカスタムカーショーである東京オートサロンには今年も行ってきたが、やはり年寄りが多い。
年寄りといっても、「その歳でなんで茶髪で生活できんの?」というような人が目立ち、逆に若者は、台湾、韓国、シンガポールなどからの観光やビジネス来場が多い。

これは日本特有の現象かと思っていたら、どうも先進国ではどこでも多かれ少なかれ若者の車、特に改造/モータースポーツ離れが見られるらしい。日本がそのトレンドを先取りしていたとも言えるようだ。

今、ディスカバリーチャンネルで「カスタムカー」という一連のシリーズをやっている。先週見たのはデトロイトで行われる全米最高のカスタムカーショー「Autorama」で最高賞を獲得しようとする参加者のドキュメンタリーなんだけど、参加者・審査員ともみな老人といっていい年齢の人たちばかり。まあ、このショーは「プレミアムカスタム」だから費用的に若者の手に負えるもんじゃないのだが、それにしても日本ではヤン車としか呼べないクルマを老人達が取り囲んでああだこうだいうのは見ていてかなり違和感があった。

要するに、映画「アメリカングラフィティ」の時代、フォードのピックアップを黄色く塗ってホットロッドに改造した世代が、リタイヤしたあと何百万円もかけて当時の夢を追いかけている、というような世界なのだろう。

一方、たまたま来日していたオーストラリア人に若者のモータースポーツ事情を聞いたら、これは結構まだ盛んらしい。
公営のサーキットやオフィシャルなモータスポーツクラブが地方都市にもあって、割りとリーズナブルな費用で合法的にモータースポーツを楽しめるらしい。

トヨタはハチロクを発表し、「Fun to Drive, Again」ということで今回の東京オートサロンでも相当気合が入っていたが、結局こうしたインフラや環境が整備されない限りは若者をモータスポーツに呼び戻すのは無理だろう。

暴力団の予備軍である暴走族と、ひとけのない埠頭でドリフトをするクルマ好きの若者を区別なく「暴走族」として取り締まり、また眉をひそめるような報道をしたマスコミも、クルマという趣味にネガティブイメージを与えた責任があるだろう。

ETCマイレージサービスのWEBページ

2012年01月15日 | ITS
PCを買い換えたので各種設定をしているが、ETCマイレージサービスで困った。
まず、このサービスはIDを変更できない。指定されたIDは数字12ケタで、どこかに保存しなければ確実にわからなくなる。
さらにパスワード。
前のPCは自動フィル・インにしてたから覚えておらず、思いつくものを入れてもみんなダメ。
結局のところ「6桁以上の数字だけ」というあまりないパターンで、しかもインプット画面に「パスワードは数字だけ」とは書かれていないので、正しい番号を思いつくことが出来なかった。

また、マイレージの利用履歴もすでに1月中旬を過ぎているのに、11月までしか出ない。
航空会社のマイレージは一週間以内に加算されるのに、いったいどうなっているんだろうか。クレジット引き落としを確認しなと加算しないというのがタイムラグの原因かもしれないが、利用履歴ぐらいはリアルタイムで出せばいいと思うのだが。

家電エコポイントでも感じたけど、こうした半官の組織のWEBサイトは妙にセキュリティが厳しい反面、ユーザーインターフェースは最悪というパターンが多いね。



スマートTVは本当にくるのか?

2012年01月07日 | モバイル・ウエアラブル
明日から試験が始まるのに何の教科を履修していたすらわからず、教科書を買ったかどうかすら覚えていないという状況に陥ってしまう夢を見て目が覚めた。もう卒業してから30年以上経っているのに。
多分、そんなプレッシャーを仕事で感じているんでしょう。

年末に新しいPCを買った。
寝室のTVが古い14インチのアナログTVだったので、20インチ程度の液晶TVに買い換えようと探して見たところ、lenovoの21.5インチTVチューナー付き一体型デスクトップが1万円キャッシュバック付きで実質5万円を切っていたので、これにした。

まあ、言ってみればPC付きTVなので、スマートTVといえなくもない。

ラスベガスのCESでも、スマートフォンに続いて次の鉄板商品はスマートTVだ、ということになっているようだけど、私はどうもこれについては懐疑的なのだ。

新年に入ってからこのTVパソコンを使っているけど、結局のところ私にとってはPCでもありTVでもある21.5インチ液晶機器でしかない。

例えばダイヤモンド・オンラインのこの記事
10年来、TVがスマートホームの中心になると言われてきたがヒット商品は出なかったが、ここに来て突然盛り上がっている、というのだ。
しかし、その理由としてあげられてる「高速インターネットが一般的になった、デジタルコンテンツが大幅に増えた、ストリーミングなどネットで動画を見る習慣が広まった」というのはどうにも納得できない。そんなの最近のことではない。

私には単に作り手が「電話もスマートになったんだから、次はテレビだ」と言ってるようにしか思えない。

ダイヤモンド・オンライン記事には
「スマートテレビというのは、通常のテレビ放送に加えて、インターネットへの接続を備え、ネット情報、ネットコンテンツを配信し、またこれまでのテレビには考えられなかったようなソフトウェアを備えたもの。単純に言い切ってしまえば、テレビとある種のコンピュータを合体させたような機器だ。」
という記載があるが、ここで気を付けなくてはいけないのは、「これまでのテレビには考えられなかったようなソフトウェアを備えたもの」というくだり。
それはなんなのか?

一般には、テレビとSNSが融合するということをいう人が多い。
しかし、SNSって極めて個人的なもので、決してTVの大画面に映すようなもんじゃない。

だから、スマートTVはお茶の間の大画面ではなく、個室のせいぜい20インチから32インチ液晶だとおもうのだが、TVに付加価値を付けたいメーカーは40-50インチの大画面でスマートTVをつくろうとしている。
これは絶対にうまくいかないだろう。

百歩譲って個人用のスマートTVなら需要があるとしても、それって結局PCでいいんじゃない?ということになる。実際私はこの新しいPCで、テレビを小さい画面でみながらこうしてブログを書いている。
ただし、はっきり言ってTVは内容を追いかけられない。録画して後でゆっくり見たほうがいい。

すでに茶の間のTVを見ながら気になることをノートブックで検索するということは普通に行われているだろう。実際、Googleの検索ワードはTV番組に連動している。
検索結果はTV画面にでるより、手元のデバイスでみたほうが使い勝手はいい。

TVコンテンツとネットの関係ってのは結局その程度のことなんじゃないかと思う。