ITSを疑う

ITS(高度道路交通システム)やカーマルチメディア、スマホ、中国関連を中心に書き綴っています。

CRMを疑う

2006年02月05日 | ITS
IBA(ITS事業企画)小池社長はそのインタビューで、DSRC車載器のCRM活用の可能性について言及している。

特に給油所の顧客囲い込みに有効、ということであるが、本当だろうか?

顧客が給油所を選択するポイントは立地と価格だ。
そのバランスから、通常使う給油所を選定する。

果たして、その給油所に顧客管理をしてもらう必要はあるのだろうか?
「最近ご来店が少ないですが、いかがしました?」といわれても、燃料計がEに近づかなければ給油所へいく必要はない。

洗車や整備という、業界用語でいう「油外収入」の獲得には顧客管理が重要だ、というが、どうも最近の給油所は油外収入を獲得するよりも、セルフ化でいかに効率よく油のお客さんを処理するかに主眼が移っているように感じる。

大体、CRM(顧客管理)というのはITと同義語ではないのだ。
台帳と手紙でもCRMは出来る。ITでやれば、楽にモレなく出来る、というだけだ。
もともと顧客を管理する意思のない事業者は、ITを導入したってCRMなんかしないものだ。
CRMを導入して失敗するケースはすべてこれである。

もうひとつ。給油所に入ると車載器が「オイル交換の時期です」とか、「車検は当店で」とか表示されるとしたら、それは「広告」であり、だれも「便利なサービス」とは思わない。この機能がついているからといって、割高な車載器を買ってくれたり、会費を払ってくれる消費者はそれほどいないだろう。
費用は事業者側負担となるが、果たしてそれに見合う収益があるのか、ということだ。


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