ITSを疑う

ITS(高度道路交通システム)やカーマルチメディア、スマホ、中国関連を中心に書き綴っています。

迷走する高速道路料金割引

2010年12月17日 | 高速道路
どうやら高速道路2000円上限は、一転してETC限定とするようだ。

報道によれば、「通勤割引などを継続することから料金が複雑になり現金収受では料金所が対応できないから」と書いてあるがこれは本当なのか。

ETCで入場・退場するときには料金計算ができるのに、通行券発券ではその計算が自動で出来ないとはとても思えない。
たしかに現行の通行券の計算システムは改修する必要があるだろうが、それにそんなに費用がかかるのだろうか。

上限2000円をETCに限らず適用するとなると、費用をかけてETCを付けた利用者の納得が得られないだろう。
いまやETC装着車は圧倒的マジョリティである。
また、現在国交省は多額の税金を投入してITSスポットを整備しているが、その受信はETC機器で行う。
ETCがなくても割引可能というETCが後退するような施策はなんともちぐはぐな印象を受ける。

さらにちぐはぐなことに首都高、阪神高速は逆にETCがないと割高になるような料金制度が検討されている。

また、割引の適用が微妙な時間差で出来たり出来なかったりすると料金収受員との現場でのトラブルも予想される。

もうひとつ言えば、ETC限定の中止はETC車載器製造メーカーにとって大きな痛手となる。

この辺を総合的に判断してETC限定を継続する、というのが本当のところじゃないかと思う。