ITSを疑う

ITS(高度道路交通システム)やカーマルチメディア、スマホ、中国関連を中心に書き綴っています。

アメリカは後方カメラを法制化へ

2010年12月11日 | 雑記
数年前から検討が進められていた後方カメラの法制化が2014年から実施される公算が強くなってきた。NHTSAのアナウンス

アメリカでは、車道から自宅車庫への引き入れ路(ドライブウェイ)で我が子を轢いてしまう死亡事故が年間約300件発生している。

車庫入れ時には前から、車庫出しはバックでというやり方が欧米では一般的だが、それがために出かけるときに子供が轢かれる事故が発生する。
安全面では、日本人が大好きな「バック駐車」が勝っているように思う。

法案では、2012年から段階的に引き上げ、2014年末から全ての新車に100%装着という事になるようだ。

カメラ+モニターというコンポはコストで100ドルはかかるので、アメリカの新車販売を年間1500万台として、1000億円以上の市場になる。
(というか、それでも1000億円。ITSは「兆円」を気軽に言うが、それがいかに大変か)

それ以上に筆者が注目するのは、車載モニターだ。

この法案が実は意味することは、2014年以降アメリカの全ての新車に車載モニターが搭載される、ということなのだ。
これはカーエンタメ市場にとっては、大きな転換となる。

主力はルームミラーに組み込む小型モニターになる、という観測もあるが、しかしモニターを装着しそれをバック時にしか使わないのではあまりにもったいない。
車両情報表示やカーナビへのグレードアップ、スマートフォンとの連携など、様々な可能性がある。特にカーナビへのグレードアップはカーメーカーの美味しいビジネスになるだろう。

また、アメリカの決定が欧州や日本に波及する可能性もある。
遅かれ早かれ、いずれは全ての車がモニターを装備することになるだろう。