みに・ミーの【みにスケール模型日記】

ミニスケールAFVを中心とした模型日記です。

フジミのティーガーもう一台 その3(コーティングの剥がれ)

2010年03月10日 08時30分02秒 | AFV(独)
 ツィメリットコーティングの剥がれた部分、ちょっと拡大するとこんな感じです。ヒートペンで車体に直接溝を刻むってことは、車体表面よりも溝が凹んだ表現になります。熱で溶けた部分が手前に盛り上がるということはありますが、やはり全体は盛った感じではなく彫った感じになってしまうのは仕方がありません。つまりドラゴン風になってしまうわけです。
 まあそれはそれとして、前回試したように、所々コーティングが剥がれた部分を表現する場合、ちょっと工夫が要ります。単に剥がれた部分を避けて溝を刻むと、その部分がコーティングの溝より高く見えてしまうんですね。私がその部分にラッカーシンナーを塗りつつ筆で処理したのは、あくまでも剥がれ部分の縁をはっきりさせるためでした。そうしておかないと、単にヒートペンで刻んだ溝が途中で途切れているだけになってしまい、コーティングがここから剥がれ落ちましたよ、とは見えないわけです。そのために縁に当たる部分に少量のタミヤパテを筆で塗っておいたんです。
 ところが、剥がれの縁を筆先で表現し、剥がれた平らな部分はラッカーシンナーを塗りながら筆で平らに均(なら)して、という作業をしていると、当然のことながら車体表面のプラがだんだん溶けてきます。筆をボロ切れで拭きながら車体表面が平らに見えるまで繰り返します。するとプラが溶けた分だけ、車体表面がコーティング部分よりも低く見えるようになってきたんです。筆先でつんつんしてほぼ縁が縁のように見える頃には、車体表面が一段低くなりました。みなさん、この写真の車体前面装甲板の剥がれ、コーティング面より一段低く見えますよね? ね?見えますね? 見えると信じればきっと見えますよ!(笑)

フジミのティーガーもう一台 その2

2010年03月07日 20時59分26秒 | AFV(独)
 もう一台のフジミのティーガーI、右側はこんな感じになってます。さて、ツィメリットコーティングの剥がれ以外にこちらでもう一つ試したのが、一部外れたサイドスカートです。
 先日のティーガーはサイドスカートがみんな付いた状態でしたが、一応裏側から薄く削って、境目に切れ目を入れて、各スカートがややずれた(波打った)感じにはしていました。今回は同様に薄く削った上で、一枚分を切り離します。断面が自然に見えるように整形して、車体に接着します。この時、接着位置が直線上に揃うように気をつけました。それならいっそ、最初からプラ板で作り直した方がきれいに出来そうですが、今回はできるだけキットのパーツを使うという方針で。1/72なら別売りのエッチングパーツもありますが、1/76には見あたりませんので、いずれにせよキットのパーツを使うか自作するかしか道はないんですけど。
 さらに、スカートの外れた場所に、取り付け基部の突起を付けるのですが、本当はスカート一枚につき四ヶ所必要なんですよね。しかし模型としてしつこいような気がしたので、とりあえず目立つ二つだけ付けてみました。
 このスカート取り付け基部、一部がコーティングの剥がれ部分に重なってしまったのですが、かまいませんよね? 被弾や衝突の衝撃でコーティングが剥がれることはあっても、取り付け基部は装甲板表面に丈夫に溶接されているはずです。まさかコーティングの上に取り付けられているとも思えないので、コーティングの剥がれた装甲板に直接とり付けています。こうした状況の実車写真がすぐに見つからなかったので、間違っていたらすみません。
 このスカート基部は、プラストラクトの0.5ミリ角棒を使いました。大根の輪切りみたいに薄く切って、車体に接着してあります。接着剤が乾いたら、ボルト用の穴をちょんと開けてやるといいかもしれません。エバーグリーンやプラストラクトの素材は本当に便利です。先日から私のティーガーでも、プラストラクトとヒートペンの組み合わせが大活躍しています。プラストラクトには六角棒もありますから、これを薄切りにするとボルトの頭も再現できるかもしれません。以前レオパルトIIの砲塔手すり基部にはH字鋼を、3号突撃砲のアンテナケースにはU字鋼を使ったことがあります。特にミニスケールAFVには他にもまだまだ使い道がありそうですね。

フジミのティーガーもう一台作っています

2010年03月06日 01時02分49秒 | AFV(独)
 さて、フジミのティーガーI、もう一台作り始めました。何年か前に作ったやつと合わせれば、これで三台目。履帯の巻き方も結構慣れてきました。プラパーツの厚みからどうしても角が出てしまう右側誘導輪の上も、あらかじめ調整しておいたのでOK。その代わり、左側誘導輪前方をあらかじめ曲げておくのを忘れていたため、ちょっと角張ってしまいました。
 それはそれとして、この一台は、前回課題だったツィメリットコーティングが所々剥がれた感じをどう表現するかに挑戦。それから使い古された感じを加えるため、サイドスカートの外れたところを再現してみました。さらに車体左側面の履帯交換用ワイヤーの練習も兼ねてます。

 ヒートペンによるコーティングで所々剥がれた感じを出すにはどうするか、いろいろ考えてまず剥がれた場所にマスキングテープを貼っておきました。その上からヒートペンでツィメリットを施してみようと言うわけです。ところが、モデラーズのを使っても、タミヤのを使っても、ヒートペンの熱が通ってしまうので、マスキングの下にも溝が出来てしまいます。そうなると、コーティング部分と剥がれた部分との境界線がくっきりしないんですね。溝がだんだん消える場所と、ビットのスタンプの跡がそのまま残って境目がカクカクする場所とができてしまいます。
 そこで、マスキングテープを剥がした後、コーティングが剥がれた部分の境界線に溶きパテを筆の先でうっすら盛ります。そして後はラッカーシンナーと筆で境目がやや盛り上がる感じになるよう筆先でつついて均(なら)してみました。これで内側に入り込んだ溝を埋め、カクカクした境目をむりやり滑らかにつなぎます。それで、コーティング部分と剥がれ部分との間に小さな段差を作るんですね。
 ここで、はたと気づきました。マスキングテープを貼っておいたところで境目は不自然になる。剥がした後は結局ラッカーシンナーで調整することになる。ならばわざわざマスキングする必要はないんじゃないか。そこでこの後はマスキング無しで、剥がしたい場所を残すようにヒートペンを当てました。もちろん境目はカクカク。それをパテとラッカーシンナーで整形します。結果的にはマスキングテープを使った場合と同じような仕上がりになりました。パテの色と、ラッカーシンナーを使った部分の光沢で、塗装をした後がどんな感じになるかつかみにくいのですが、まあパーツを組み終わってからサーフェイサーを塗ればある程度分かることでしょう。それからレタッチしても大丈夫だろうし。さあこれで、コーティングが剥がれた感じになるかな?

ティーガーI主砲比較

2010年03月04日 01時10分40秒 | AFV(独)
 先日の日記で、トラペのキットをツィメリットコーティング練習用に使う際、もったいないから主砲をレベルに流用し、レベルの主砲をトラペに取り付けたという話をしました。で、実際どれくらい主砲の形が違うのか、並べて比較してみました。
 一番下の金属砲身がABERのもの。真ん中がトラペのキットのもの。一番上がレベルのキットのものです。確かに、随分とマズルブレーキの形が違いますね。ABERのは品番72L-01で、「all models」と書いてあります。これって、どのメーカーのキットにも使えるよという意味でしょうか。で、マズルブレーキの形としては突起部がやや小さい後期型かな?
 一番上のレベルのパーツは、確かに形状に問題あり。マズルブレーキの突起部が円錐形になっています。ではトラペのものがまともかと言うと、残念ながらこれも問題あり。しかしどうでしょう。砲口直後のガス抜き穴が前後方向に長すぎるので、ここを短くしてやれば、まあまあ使えるのではないかという気がします。一度砲口のリング状の部分をカットして、ガス抜き穴の側壁を切り詰めて、再度リング状の砲口を接着してやれば、何とかいけそうですよ。これをレベルのキットに回すというのは意外と正解かも。
 ABERの金属砲塔は、さすがによくできています。マズルブレーキと砲身は別部品なのですが、はめ込むとぴたりとはまります。まあ、砲身一本がほとんどレベルのキットと同じ値段しちゃうんだから、これで出来が悪かったら怒りますぞ。

ツィメリット、上達の跡

2010年03月01日 18時23分16秒 | 工具・材料
 さて、トランペッターで練習して、フジミでリハーサルを行ったヒートペンによるツィメリットコーティングですが、ちょっとマクロレンズで撮影して比較してみました。右が練習用のトラペ、左がリハーサルのフジミです。拡大するともうアラが見え見えですが、まあ実際は肉眼で離れて見ね、ってことで。
 右のトラペ、四本ずつ線の入ったスタンプが並んでいるのが分かってしまいます。何しろそのスタンプが縦に連続しておらず隙間が空いてしまっていますから。左のフジミは、これくらいなら何とか縦に連続した刻みに見えると思います。もちろんよく見るとがたがたですが、まあもっと練習すればもっときれいになると思います。後は塗装や汚しでごまかすだけ。
 フジミの方は、フェンダーぎりぎりのところで溝が途切れているところが見えます。フェンダーの縁が来る場所にあらかじめ鉛筆で線を引いておき、その辺りまでコーティングをして、後からフェンダーを接着。その際、鉛筆の線をやや越えるくらいまでコーティングしたつもりが、やや手前で終わったところがあるんですね。
 しかし実写写真を見るとフェンダーの下までコーティングはあるので、本当は車体側面全体に施すべきなんでしょう。最初はコーティングのでこぼこがあるとフェンダーが接着しにくい、あるいは凹凸ができるかもと思ったのですが、この溝は細いものなので、たぶん接着剤で簡単に平らになじんでくれると思われます。次はコーティングは全面に施してみよう。
 前回の繰り返しになりますが、結論から言うと、このトラペとフジミの結果の違いはひとえにビット先端の温度管理にあります。プラの材質の違いということもありますが、やはり大きいのはピットの温度。温度が上がりすぎたなと思ったら、水で濡らしたティッシュペーパーにジュッと当てて温度を下げます。その直後は温度が下がっていてプラに当てても溝が出来ないことがあるのですが、同じ所にもう一度当てるときれいに溝ができる、というくらいのタイミングです。面倒がらずにこれをこまめに繰り返すことだと思います。すると時間的余裕もできますから、前に刻んだ溝とずれないように連続するように落ち着いて作業ができますし。
 今までラッカーシンナーやリモネン系接着剤を車体表面に直塗りして試した経験から、このヒートペンも車体に直接で大丈夫だろうと考えました。一方ビットの取扱説明書には、薄いプラ板(プラペーパー)をあてがって行う方法も書いてあります。次はそれも試してみよう。練習用もリハーサル用も、まだ買い置きがありますから(笑)。