ワールドミュージック町十三番地

上海、香港、マカオと流れ、明日はチェニスかモロッコか。港々の歌謡曲をたずねる旅でございます。

私は祭りが嫌いだ

2009-07-15 04:15:33 | いわゆる日記


 私の街の夏祭りが、この15,16日にありまして、これが結構規模がでかい。昼間は各同好会の神輿が走り回り、夜は各町内会が工夫を凝らした山車が街中を巡幸する。祭り太鼓が街中に響き渡り、そして街中が飲っぱらいだらけになる。
 まあ、祭りの規模がでかいのはいいんだけど、斜陽と噂のわが街の若者人口は都会に流出してしまっているので、それを支える人員が決定的に足りない。
 結果、ワシら残留住民の負担は増すばかりとなっております。 老人会からお呼びの来るような年齢になるまで町内会青年部を抜けさせてくれないんだから。人手不足で引退させちゃくれねーんだ、ほい。

 ともかく毎年、祭りの準備、当日の進行、終わったあとの片付けと、やらにゃならんこと山積みでね。もう面倒くさいのなんの。このクソ暑いのになあ。助けてくれ。助けると思って助けてくれ。ひー。
 と言うわけで私、祭りが大嫌いです。 もうじき、夜が明けたら始まるんだなあ。嫌だなあ。きぐしねいです。

 それでですね、ここで何が情けないといって、我ながら弱ったものだ、ワールドミュージック愛好家としてこんなんでいいのかいと疑問に思っているのが、祭りの夜に引き回す山車の上で叩かれる祭り太鼓の打ち出すパターンが、どうも理解できずにいること。こんなになさけない事ってないよ、子供の頃から聴き馴染んできた祭り太鼓、いまさら分からないもないもんだ。
 なんというのかなあ、こちらが昔から聴き馴染んでいるロックやらラテンやらアフリカ音楽やらのパーカッション・アンサンブルの、ドカドカリズムの渦に乗せてゆくあれとはまた違う仕様であって。そもそも踊りの伴奏と言うか踊りと一つになって成立するものなんだろうな、本当は。リズムの乗りだけじゃノリが分らない。なんか描写音楽みたいな感じなんであって。

 どうやらこれらは、江戸起源の”三社祭礼囃子”ってものの流れらしい。”鎌倉”とか”馬鹿囃子”なんて演目名からして、そうだからね。
 とかもっともらしいことを言っているのだが、そもそも私は和太鼓の譜面(と言うのか何と言うのか)が読めない。子供の頃、練習をサボって逃げ回っていたムクイといえばその通りなんだが、とにかく読めない。あんな、白丸黒丸が並んでいるだけの譜面から、あれこれ変化するリズムパターンを読み取れるもんだとか、いまさらながらに初心者丸出しの発言を成している。

 他の連中はさあ、あの譜面に書かれている通りのリズムを無心に打ち出しているから、「この太鼓の曲は、構造が難解である」とか、どうでもいいようなことで悩んだりしないんだよ、つまりはそれだけの話でさあ。
 などとブツクサ言ってみたりしなければならない、だから私は、祭りが大嫌いだ。夏祭りなんかさあ、遠くで聴こえる祭囃子を聴きながら、わけありの場所で一杯やっている、これが一番と思うんだがねえ。そうも行かないのさ。弱ったもんだねえ。くそったれめが。