my favorite things

絵本の話を中心に、好きなもの、想うことなど。

〇〇屋の★★さん

2010-03-31 16:24:50 | 好きな本
なんでもない人になりたい、と思っていたことがありました。
かれこれ25年くらいも前のことですが。

なんとか会社のなんとか課所属とか、なんとか屋さんとか、決められてしまうこと
(決まってしまうこと)が怖かったのだと思います。

「なんでもない人になりたい」の底には、よく言えば、固まらない自分で居たい
という思いや、なんにでもなれる自分を残しておきたい、という気持ちもあったでしょう。


「〇〇屋さん」がたくさん出てくるこの本を読みながら、そんなことを
思い出していました。

雪屋のロッスさん


雑誌『ダ・ヴィンチ』に、2002年11月号~2005年4月号まで連載していたものを
まとめた本で、短いのは、見開き 2ページ、長くても7ページくらいの話が
30話入っています。

出てくる人たちは、ほとんど皆専門職。
タイトルになっているロッスさんは、注文に応じて雪をつくる「雪屋さん」で、
ふだんは、トラクターに似た造雪機に乗っています。
スミッツ氏は、「棺桶のセールスマン」だし、島田夫妻は、「お風呂屋さん」です。
図書館司書をやっているのは、ゆう子さん、調律師の名前は、るみ子さん、
果物屋さんは、たつ子さん。

職業=その人と いうか、そのもの?というのもあって‥
ポリバケツの青木青兵は、青いポリバケツだし、旧街道のトマーさんは、
旧街道、すなわち古い道路なん です。

どの話も味わい深く、とてもおもしろく読みました。
特に、旧街道のトマーさんの心意気には、感動!でした。

道を道たらしめているのは、道自身の視線であり、路上に立ちのぼる
その場の気配です。道が自分から目をそらしたなら、もうそこは道ではない。
ただの細長い空間でしかなくなります。人通りの多寡は、トマーにはあまり
問題ではありませんでした。道路でありつづけることこそが、今も昔も、
道路にとっていちばんの仕事なのです。



  *  *  *  *  *



いしいしんじさんの本を読み始めたのは、たしか一昨年前あたりからです。
きっと、読み始めたら好きになるのだろうなーと思っていて、予想通り、
1冊読んだら次も読みたくなり、2冊、3冊、4冊ぐらいは読んだでしょうか。



あと、アムステルダムの犬も読んでいるので
全部で(今のところ)7冊読んでました‥。

この話は、ここへ出てくる人たちは、いったいどこまでいってしまうんだろ?
何を求めているんだろう?と、どの話を読んだときも思っていたような気がします。
ここで終わってしまってもOKなのでは、というとこをどんどん通り過ぎて、
過剰と思われる領域までずんずん踏み込んでいっている気がします。
そして、そういうところ、嫌いじゃないです。いしいワールド。




最初の話に戻りますが。
なんでもない人になりたいと思っていた私も、会社員になり、会社員をやめ、
また今は会社員になっています。
でも、そのほかにも、家ではお母さんになるし、妻という役割もあるし‥
Tシャツ屋のひよりさん」にもなりました・笑。





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シンポジウム@ヒルサイドプラザ

2010-03-29 16:04:24 | 好きなもの・講座やワークショップ

3月27日(土曜)、1年ぶりに代官山へ行きました。

一昨年の4月から、昨年の3月まで、計10回にわたって行われた
末盛千枝子さんのセミナーシリーズが、一冊の本となって出版されることになり、
その刊行記念シンポジウムがあったのです。
本の題名は『人生に大切なことはすべて絵本から教わった』。

安野光雅さん、松浦弥太郎さんという豪華ゲストを交え、第1部はシンポジウム
(セミナーでお馴染みの前田さんが進行役となって、和やかなお話‥といった感じ)
その後の第2部は、ヒルサイドバンケットへ会場を移して、レセプションが行われました。
(2部へは参加しなかったので、内容はわかりませんが、華やかな雰囲気の会場が
ガラス越しにちらりと見えました)

安野さんは、ご紹介のあとに、すぐに『即興詩人』の話をされて、それが、以前の
セミナーの思い出に繋がっていき、まるで、昔授業を受けたことがある先生の
お話を、再び聴く機会に恵まれたような懐かしさがありました。
(お話になるときに、マイクのスイッチを度々入れ忘れ、お隣の松浦さんが
そのたびに、お教えしているところもなんだかとても微笑ましくて‥
何度も、隣の席のと顔を合わせて笑ってしまって‥そんなこともさらに、学生時代の
思い出を一緒に振り返っているみたいで、楽しかったです)

松浦さんは‥というか、松浦さんが壇上に現れたとき、手に籠バッグを持って
いるかどうかがとても気になっていたのですが、登場のときは手ぶらで、
1部終了のときも、またまたチェックしていたのですが、私が見たときは、コートと
手帳を持っているだけでした。
‥一体何を見てるの?って感じですが、松浦さんがどこへ行くのにも必ず
持って行くと決めている「籠」があると、エッセイで読んでから
その実物にとても関心があるのです・笑。
(その籠は、たしか、お母様が持っていた籠ととてもよく似ていて、松浦さんは、
一目みて購入を決めたそうなんです)

松浦さんとお母様のエピソードは、シンポジウムの中でも、末盛さんが、
「好きなはなし」として取り上げていました。
ニューヨークのホテルまで、お餅とトースターを持ってきてくれた話です‥
(『場所はいつも旅先だった』の中に書かれているようです。)

そして、松浦さんといえば、エジプトのアレキサンドリア図書館の話です。
セミナーの時に初めて聞いて、へえーと思いましたが、今、花椿にその話を
連載しているとのことです。
図書館のことが、知りたくて知りたくて、色々手を尽くしたけれど、資料が
ほとんど見つからなくて‥こんなに知りたくても知ることが叶わないのなら、
自分で(自分の想像で)話を書いてもいいのではないかと、松浦さん、思ったそうなんです。
すごいですよね。この意気込みというか、思い入れ。
いつの日か、1冊の本になった「アレキサンドリア図書館ものがたり」が
読めるかもしれません。

そうそう、楽しみな本といえば、安野光雅さんは、ついに『即興詩人』の口語訳を
手がけられているそうです。
森鴎外の作品が教科書に載らないと、その名前を知らない人が増えてきていて
即興詩人』も、文語体が難しいので、読まれなくなってきている→そんなことではいけない
→口語体なら読んでくれるのではと思い、今やってるんだけどねって感じで
お話になられていました。

どこまで進行中のお話かはわかりませんが、安野さんの『即興詩人』への
思いはほんとに深いのだなあと、感じました。そしていつか必ず読もうと
心に決めました。



  * * * * *



  『人生に大切なことはすべて絵本から教わった


会場で本を受け取ってすぐに手に取ってみました。末盛さんがセミナーで
紹介してくださった本や、絵本や写真集などが、写真入りできちんと載っていて、
初めてこの本を手にした方にも、とてもわかりやすい構成になっていると思いました。
セミナー参加者だった私は、忘れていたことを思い出させてもらえるえ有難い
テキストをいただいたような気持ちにもなりましたし、同じ時間を共に過ごさせて
いただいた記念のアルバムを手にしたような、ちょっと誇らしいような気持ちも
感じました。

冒頭に末盛さんご家族の写真が載っているのですが‥そこがなんともよくて
電車の中で涙がこぼれそうになったので、読むのをやめました。

本文の方も、なんだかもったいなくて、すぐには読み進められそうもありません。
でもパラパラめくってみていたら、私のすごく好きな‥だんなさんがワシントン大行進
参加していたことを知ってから、すこし嫌なことがあっても、この人はあの場に
居た人なんだからと思うと許せるような気持ちになる‥っていう話もちゃんと載ってました・笑。




本は美しいもの。
悲しみのひとはけ。

ともに、ゴフスタインの回に語られていることです。

ゴフスタインの本がなぜ私たちの心を打つのかーそれは、どこかに
悲しみの影があるというか、悲しみのひとはけが塗られているからだと思うのです。
芸術に不可欠なのは、悲しみの味があるかどうかだと思います。

それぞれの人の生も、みな悲しみのひとはけが塗られていて、それをどんな
色として表していくのかが(あるいは、表さないで通すのか)その人を魅力的に
見せるのかなあと思います。


* * * * *



〇4月から梅ヶ丘のことり文庫さんでは、すえもりブックス全点フェアが開かれるそうです。
 詳しくは、ことり文庫のサイトへ。

〇こちらで、過去のセミナーシリーズがどんな内容だったか知ることができます。 →  
 
〇セミナーへ私が参加した時の過去記事は↓にあります。

  part1  2008年                    part2 2008年~2009年
 1回目 4 月17日                1回目 10 月16日
 2回目 5 月15日        2回目 12 月4日
 3回目 6 月14日        3回目 1 月15日
 4回目 7 月8日         4回目   2月12日
 5回目   9月4日         5回目 3 月19日




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『青豆とうふ』

2010-03-23 16:16:48 | 好きな本
図書館の作者別「あ」の棚で見つけました。

イラストレーターの安西水丸氏と和田誠氏が、交互に文章を書き、
文を書いていない方の人が、それにイラストをつけていく、という方法のエッセイ集です。
シリトリ形式(片方が書いた文章のおしまいの部分を引き継ぎながら、
いつのまにか別の話題になり、そのおしまいの方をもう一人が引き継いでゆく
になっているところもおもしろいです。

青豆とうふ


安西さんと和田さんでは、和田さんの方が年上ですが、和田さんは
まえがきの1行目で、こう書いています。

ぼくは安西水丸さんのファンです。同業者という点ではぼくの方が
少しばかり先輩ですけど、
こういうことは年齢とは関係がありません。
いいものはいい、面白いものは面白い、美しいものは美しい。
水丸さんの絵は、
どれにも該当するんです。

水丸さんは、和田さんのことを、あとがきでこう書いています。

和田誠さんはぼくにとって憧れの人でした。
過去形で書いていますが、それは和田さんが照れるといけないと
おもったからであって、憧れの人であることは今も変りません。

大学生の時、和田さんの絵をはじめて目にし、日本にこんな恰好いい
イラストレーションを
描く人がいるのかと、むしろ落胆に似た感動を
覚えたことを思い出します。



おふたりは、2001年に「NO IDEA」というテーマで二人展を行い、
今度は、文章でもなにか一緒に、ということになり、その連載のタイトルは
作家の村上春樹氏にお願いしたのだそうです。

(この本のタイトルを見て、あれ?と思った方‥そうですよ、この青豆は
1Q84』の青豆さんの青豆と、同じところからきているのです。
この本が出版されたのは2003年で、雑誌での連載は、2001年から始まっているので、
1Q84』よりもだいぶ前ですね。
青豆とうふは渋谷の小料理屋さんのメニューだそうです)


私は、水丸さんの絵も、和田誠さんの絵も、どちらも好きですが、この本を読んで
そこから感じられるお人柄が、とてもいいなあと思いました。
人の内側にある、「正直」とか、「素直」って、自然に文章に出てくるものなのです。
シャイな感じがするところも、いいですねー。
年下の私が言うのもなんですが、シャイ・ガイは、かわいいです、なんか憎めません・笑。


終わりの方に、ペンネームに関する話があって‥水丸さんの名の由来がわかったのが
私的にはとてもよかったです。
「安西」というのは、おかあさんだかおばあさんの姓だと知っていたのですが、
「水丸」は、どこからきたのかなーと思っていたのです。

小学生になって初めて習った漢字が、月、火、水、木、金、土、日で、
漢字を知った嬉しさから、何度も書いているうちに、なんとなく文字の好き嫌いが出てきて、
ベスト1が「水」だったのだそうです。
そして、それをマークとして、当時習わされていた剣道の防具の胴に書いていたとか。

子供のことなので理由は「ただ何となく」だったが、水という字のちょっとした
儚さみたいなところが気に入ったのだろうとおもっている。

と、水丸さんは本の中に書いています。

こういうふうに感じられる(思い出せる)水丸さんってやっぱり好きだな。



NO IDEA
こちらには、春樹氏のエッセイがついてます。



絵本界での水丸さんといえば、こちらですよね。

 この夏に、こどものとも0,1,2で続編(水辺編?)が
出るみたいです。

この本は、私の「思い出の絵本」のベスト3に入っています。(過去ログ


和田誠さんの絵本で好きなのは‥

と 

装丁もたくさんされてます。

 これは、そんな色々が書かれた本『装丁物語
(私の過去ログ

春樹氏が翻訳したレイモンド・カーヴァー全集。
装丁したのは和田誠さん。1990年頃から順に、中央公論社から出たシリーズですが
この装丁はほんとにステキです。1冊づつ箱入りで‥
その後、村上春樹翻訳ライブラリーというのが出て、この箱入りのシリーズは
書店ではほとんど見かけなくなりました。(都内の大きなところにはまだあるのかも
しれませんが)

1巻~7巻まであって、そのうちの3冊を持っています。
いつか買えなくなってしまう日がくるかもしれないので、全巻揃えておこうかなーと
3か月(半年?)に1回くらい思い出している、懸案事項のひとつです。







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YELL

2010-03-21 19:11:08 | 想うこと
とんでもない悪天候でスタートした一日も、もう暮れてゆきました。

今日は、rが所属する吹奏楽部の定期演奏会の日で、今頃は、音楽室で
3年生とのお別れ会の真っ最中です。


冒頭の写真は、3年生だけで、いきものがかりの「YELL」を演奏しているところです。

とっても上手で、とっても感動しました。


いろんなことに、心が動かされ、涙がこぼれることが多くなってきているのですが、
この時も、本当に自然に、ぽろぽろ涙が出て困りました。
来年も、再来年も、演奏会はあって、再来年こそが、rのメインの年なのですから。


……


私は、中学、高校とバスケット部にいたので、チームでプレイすることとか
運動部の厳しさ、楽しさとか、それに伴う涙とかは、よーくわかっているつもりです。
娘が去年、あまりにもすんなり吹奏楽部を選んだとき‥音楽が好きなので、
そうするだろうことはわかっていたものの‥それでもほんのすこし、ゼイゼイ・ハアハア
しながら共に苦労を分かち合うということを、経験しなくてもいいのだろうか、練習の後の
水のおいしさを知らなくていいのだろうか、という気持ちが、私のどこかにありました。
でも、自分の子供といっても別の人なので、彼女なりの中学生活を、私は、今度は見守る側、です。
そう思いながら、1年近くがたった今、rの毎日は本当に楽しそうです。
疲れた、おなかすいたーと言って帰ってきて、話すことは部活のことばかり、そして、
いつも笑顔です。
私の知らないセカイで、知らない苦労もあるのかもしれませんが、それも先輩や友だちと
一緒だと、なんでもないことなのかもしれないなあと思います。

3年生は、そういう諸々×3年ですものね~そんな想いが、YELLのメロディと合って、
(昨日も、1,2年が帰ったあとも、残って練習していたと聞いたことを思い出し、)
気持ちが涙となって落ちました。
(3年生は、一度、夏のコンクール終了後に仮引退をして、その後受験が終わった人から
部に戻り、定演のために毎日練習するそうなのです)

舞台の上の15歳は、どんなことを想って演奏していたのでしょうね~
私には想像することしかできませんが、吹奏楽部を、娘が選んだおかげで、
別のドアの、学生生活を味わうことができて、しあわせだなあと思っています。



YELL。

自分たちの新たな旅立ちへのエールを、自分たちで送るなんて、
3年生、カッコよすぎます。

あ、後に続く1,2年生へ、励ましのエールだったのかも、と今気が着きました。



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どこまでしんじられるかー

2010-03-18 16:11:10 | 好きな本
買ってから、ずっとそのままにしてあるのは知っていたのですが、
もう1年もたっていたなんて‥
昨日、確かめたら、末盛さんのセミナーの最終回で紹介されて、
その日に買って帰った本だったのです。


スノーグース
   ポール・ギャリコ 作   矢川澄子 訳


いいわけですが‥すぐに読み終わってしまいそうだったので、なんだかもったいないような
気がしていたのです‥ページも通常の文庫本より白くて上質の紙だったし。
でも、読み終わった今は、なんでもっと早く読まなかったのだろうと思っています。


表題作の「スノーグース」の他に、「小さな奇蹟」と「ルドミーラ」の合計3篇が
おさめられていて、3作は、場所も時代背景も違うのだけれど、共通しているのは
人間ともの言わぬ動物との、深い繋がりです。
そして、その底にあるのは、自分が信じていることを、どこまで本気で
信じていかれるか(いられるか)ではないかなあと思っています。


「スノーグース」は、とても美しくて、哀しいはなしでした。

主人公のラヤダーは、「燈台に住みついている、あのけったいな絵かきのやつ」
周囲の人から呼ばれていたのに、なぜ、同胞を助けるために危険極まりない場所へ、
自ら出かけていったのでしょう。
それは人の役に立つことができる自分自身を、信じていたからではないか、と思いました。
傷ついた白雁(スノーグース)を抱きかかえてやってきた少女、フリサと、白雁とラヤダー。
白雁がもの言えぬことがもどかしいような、だからこそいいような、そんな気持ちです。


「小さな奇蹟」は、信じる気持ちがどれほど大切かを教えてくれます。
ろばのヴィオレッタを助けたい一心のペピーノは、一度や二度、断られたくらいでは
決して諦めません。

ヴィオレッタは、とてもステキなろばなんです。
口の両端あたりにある独特の表情があって、なにかこう愉快なたのしいものを
目にしてこのろばがにっこり微笑んでいるみたいに見えたのです。


「スノーグース」の舞台はイギリス、ペピーノは、聖フランチェスコ寺院がある
アッシジに住んでいました。
「ルドミーラ」の話は、リヒテンシュタイン公国が舞台です。

山下りの行事のクライマックスに向けて、話は進みます。
夏中、アルプスの山の中で過ごした乳牛の、乳やクリームやチーズの出来を争い
それを皆が讃えあうとても大切なお祭りで、ある年おこった「奇蹟」です。
でも、奇蹟はぴかっと光った啓示とともに起こるのではなく、地道に信じ続けた気持が
うまい具合に重なり合って、作用しあって、起こるのかもしれないと思わせてくれます。




もう何十年も前、同じ作者の『ジェニィ』とか、『雪のひとひら』を
読んだような気がしているのですが、まったく思い出せません。
再読のチャンスですね・笑。

最後になりましたが、矢川澄子さんの日本語訳がとてもいいなあと思いました。


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型染め絵ミニワーク@ことり文庫

2010-03-16 15:15:43 | 好きなもの・講座やワークショップ

ホワイトデイの日曜日、梅ヶ丘のことり文庫へ行ってきました。

はねうたゆみこ手紙用品展が、今月末まで開かれていて、はねうたさんが
いらっしゃる日は、型染め絵のミニワークの手ほどきをしてくださるのです。

6日(土曜)に、はがき大サイズのワークショップの様子を見せていただいたので
なんとなくですが、手順なんかはわかっているつもり、でしたが、やはり見ているだけと
実際にカッターを持つのでは違いますね‥

何の絵にしようか、まる2日悩んだ末、結局 BOOTS&STICKS ではお馴染みの
この形にしました。
 カッター作業が終わったところです。
(型染めは、どこかが周りの枠の部分と繋がっていなくてはならないので、
紙の真ん中に絵を持ってきたい時は、↑のように、細い「橋」のようなものを作って
周りと繋げるのだそうです。糊置きが終わったときに、あとから「橋」のところにも
丁寧に糊を塗っていきます)


次は、和紙を選んで、糊置きになります。

 フレームの内側には細かい網が
張られていて、この形を動かさずに糊を置いていくと、型の下にある和紙に
糊がきれいに置かれるしくみになっています。


3枚とも糊置きが終わったところです。
薄いベージュ色のところが、べたべたした糊のところです。


 ドライヤーでの乾燥が終わったところですね。
次はいよいよ色付けです。


私はカッター作業が苦手なので、それが一番難しいかなと思っていたのです。
でも、やってみたら(図柄が簡単だったこともあり)そうでもなくって、
一番たいへんと感じたのは、色付けの作業でした。
染めに使う絵の具に、ごじる(大豆をすりつぶしたもの)を混ぜて、染料にするのですが、
混じっている水分をなるたけ落としてから塗らないと、糊が溶けちゃう場合があり
そうなると何にもならないそうで‥3回くらい重ね塗りをしましたが、なかなか
ホネのオレル作業でした。(私なんか単色だったからまだよかったのですが、
色を塗り分けた場合は、色を作ったり、配色を考えたりがあるので、さらに大変です)


でも、無事に塗り終わりました。
 (乾燥中)

お店でのワークはここまでで、あとは3日~7日後くらいに、水に2~3時間くらいつけて
糊を落としたら、完成だそうです。

どんなふうに出来上がってくるのでしょうかードキドキです♪

はねうた先生、大変お世話になりました。




*一緒にワークに参加した夫の作品は、こちらにあります。



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梨木3作品・2

2010-03-15 11:43:30 | 好きな本
雛人形を飾ったころに『りかさん』を読んでいて、そのあと、この3つの作品を
順に読んでいきました。

 『からくり からくさ


読み応えがありました。

『りかさん』の中で、ようこと記されていた主人公の名前が、蓉子と書くことを
この本で知り、なるほど草冠ね、とまず思いました。

蓉子もふくめ、おばあさんの家で暮らす4人の女の子の心情と、彼女たちの
背後にある家や、血や、歴史や、いろんなものが、からまるツタのように
交錯していき、果てはクルドの人たちにまで及ぶ、壮大な物語でした。

一度読んだだけでは、むかしの人間関係がわからなくて、大急ぎで二度目を
読みました。

梨木さんの作品はいいですよね、からくりからくさも大好き、と何人かの方から
そういう声を聞きました。
誰の中にも情念が渦巻いているということでしょうか‥。




裏庭


すこし、この世界に馴染むのに、時間がかかりました。

梨木さんの初期の作品ですよね、この話。
その後に書かれるものの原点が、いろんなところに散りばめられてあるようでした。
さっちゃんが、哀しかったな。




村田エフェンディ滞土録


この3冊の中で、もしかしたら一番好きな作品かもしれません。

1899年、トルコのイスタンブールに留学中の村田さんの日常が描かれています。
鸚鵡が、とてもいい働きをしていていました。

人に気持ちとか、友情って、年代や性別は関係ないのだと思い、帰国後の
村田さんの気持ちになって、最後は一緒に泣きました。



梨木作品、ひとまずお休みして‥。
次は何を読みましょう。





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フェルトと型染め絵

2010-03-09 16:44:17 | 好きなもの・講座やワークショップ

6日(土曜日)は、一日たっぷり~の日でした。

10時半から14時半までは、キッチンフェルト&ランチの会。私にとっては2回目の
参加で、今回は、水フェルトで、珈琲豆のポット敷きをつくりました。

↑の写真が、参加者全員の作品です。
ひとつでもかわいいけど、揃うと、なんともいえないかわいさがありますねー。

ポット敷きを、珈琲豆の形にしようと思いつき、それをほぼ全員初心者の
私たちでも、ちゃんと作品になるよう考えてくれたのは、クルミトリ先生です。

フェルトの色ー表と裏ー2色を自分で選ぶことからワークは始まり、
羊毛を小さくやさしくちぎっては型紙に乗せる、ののち、洗剤入りのお湯を
かけてやさしくなじませ、そして、なじんできた頃合いを見て、熱いお湯をかけつつ
力を入れてごしごしと‥。そしてしだいに丈夫なフェルトとなってきたら、ドキドキの
ハサミ入れ作業。真ん中の切れ目を入れます。
最後は、洗剤を洗い流して脱水し、お食事中乾燥させておいて、
革ひもを、選んでつけました。

私の組み合わせは、外側が濃い茶色で、内側は生豆と同じ(見たことないから
よく知らないのですが‥)ヨモギ色です。革ひもは、赤っぽい茶。
うちの冷蔵庫に付けてあるマグネットにひっかけておき、毎日のコーヒータイムに、
早速使っています♪

その日のランチのテーマカラーは、ピンクとグリーン。
とても春らしいお食事でした‥が、写真1枚も撮らずに、ぱくぱくと食べて
しまいました。(一緒に参加した琴子さんのブログに写真があります)
デザートは、かりかりざくざくの、コーヒー&チョコチップ入りのクッキー。
それだけ、写真を撮りました。
 ふう。充実のおひるごはんでした。
おいしいを、みんなで何回言ったでしょうね。カウントしていたら、
きっと凄い数になったと思います・笑。


そして。
しょぼしょぼ雨の降る中を、小田急線に乗って、梅ヶ丘へ向かいました。
はねうたゆみこ手紙用品展ことり文庫 のためです。

私(たち)が着いたときは、型染め絵ワークの真っ最中。
型を、カッターで切りだしている奥の部屋のテーブルの緊張が
こちらへも伝わってくるようでした‥
何度ものぞかせてもらって、糊置きや、色づけの作業の奥深さに、ちょこっと
触れることができました。

作業の工程がいくつにも分かれていて、きちんと手順を踏んでいかなければ
思った通りの絵が出来上がっていかないことが、型染め絵の魅力なのかなあと
思いました。
途中が、むずむずした分、最後の喜びは大きいですよね、きっと。
決めごとって、どんなものにも、必要なことなんだろうなあとか、漠然と
そんなこと思いながら、はねうたさんの展示作品を眺めました。
味わい深かかったです、はねうたワールド。

ワークで忙しいのに、はねうたさん、おしゃべりにもつきあってくれて‥
私、会って話すのは、2度目だと思うのですが、ブログや、メールで
話しているはねうたさんが、PCから出てきたような「そのままな感じ」が
とても不思議で、とても楽しかったです。

手紙用品展は今月いっぱい続き、13、14日の週末と、28、29日の月末には
はねうたさんもお店に来て、ミニワークもやってくださるそうです。
カッター作業に、まるで自信がないのですが、でも、型染めができるチャンスなんて
めったにないので、私もミニワークをやらせてもらいに、またことりさん
行こうと思っています。






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びっくり

2010-03-04 16:55:34 | 日々のこと
ついこの間も、小学校で『おおさむ こさむ』を読んだばかりで‥
きっこや、いたちのちいとにいが出てくるお話は、これからも続いていくのでは、と
なんとなく思っていましたが、作者のこいでやすこさん、先月の18日にお亡くなりに
なっていたのですね。ちっとも知りませんでした。

71歳、胃がんだったそうです。ご冥福をお祈りします。


あ、なっちゃんの本も、何冊かありましたねー好きだったな。



   


   




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2009年4月~2010年3月

2010-03-01 16:33:17 | 読み聞かせ記録

 5月 8日  1年   『そらいろのたね』
               『みんなびっくり』
               『たね(詩)』

 
 5月22日  2年   『すえっこおおかみ』
               『みんなびっくり』
               『朝がくると(詩)』

 
 6月 5日  4年   『ポッダとポッディ』

 
 6月26日  1年   『くもりのちはれ せんたくかあちゃん』
               『もこもこもこ』

 
 7月10日  2年   『たろうめいじんのたからもの』


11月13日  2年   『3びきのくま』


11月20日  3年   『コートニー』


12月18日  6年   『マドレーヌのクリスマス』
               『のうさぎのおはなしえほん あな』

 
 1月15日  5年   『まゆとおに』
               『のうさぎのおはなしえほん あな』

 
 1月22日  1年   『おおさむこさむ』
               『ことりのピチコ』

 
 2月26日  4年   『てぶくろがいっぱい』
               『みずたまリング』

 
 3月 5日  3年   『ぼくのパン わたしのパン』

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てぶくろがいっぱい他

2010-03-01 15:41:34 | ひらきよみ(読み聞かせ)
今日から3月ですね。
この春は、私のところは中学2年に進級するだけだし、妹のうちの子どもたちも
それぞれ進級だけなので、ゆるい感じの日常なのですが、それでも
春は、なにかと心がざわざわ動きます。
年齢のせいか? それとも体調のせいか?
この2,3日、お引っ越しや、会社の同僚のお子さんの受験のことなんかで
やたらと涙が出て困ります。

さて。
小学校での図書ボランティア、読み聞かせの、今年度の私の当番は終了しました。
その覚書です。



2月16日(金)4年生のクラス
てぶくろがいっぱい
フローレンス・スロボドキン 作 ルイス・スロボドキン 絵  三原泉 訳


みずたまレンズ
   今森光彦 作



1冊目に、てぶくろがいっぱいを読んで、この絵本は長いので(8分ぐらいあります)
2冊目は、短い、写真絵本にしました。私はかがくのとも系の絵本はあまり
選ばない傾向にあり‥この絵本も、手持ちなのですが、小学校で読んだのは
初めてでした。

今年度最後ということもあり、担任の先生が気を使って(?)、それとも授業の一環(?)
みたいな気持ちからか‥読後の感想を、クラスの子たちにもとめました。
「最初の絵本をきいていて、どんな感想を持ちましたか?」
あーなるほど、そんなふうに4年男子は思うのね、と私的には興味深くも
あったのですが、でも絵本は、ただ読んでもらうだけで、ただきいているだけで、
いいですよ、先生。




2月26日(金)3年生のクラス
ぼくのぱん わたしのぱん
  神沢利子 文  林明子 絵


ペアで入ることになっていて、その方が『どんなかんじかなあ』に決めていたので、
私は、なにか軽い感じのものがいいなあと思い、『ひみつのひきだしあけた?』か
はるかぜのホネホネさん』か、この絵本かで迷い、結局↑のぱんの絵本にしました。

オーブンのことを「てんぴ」。クロワッサンのことを「みかづきぱん」とよんでいる
ところがいいなあと思っています。

全然関係ないけど、子どもの頃、天火って結構あこがれの言葉でした・笑。
オーブン付電子レンジが家に来たのは、たぶん私が高校生の頃だと思うのですが、
それよりもずっとずっと前から、てんぴが家にあって、おかあさんがそれで
ケーキを作ってくれる人とかいたんでしょうね‥
そういうおうちに憧れていましたよ。
今は、どこの家にもオーブンがあって、普通に、誰でも(私でも!)ケーキ作ったり
クッキー作ったりしてますものね。
(なんか、懐かしついでに、「ママレンジ」のことまで、思い出してしまいました・笑。
憧れのおもちゃだったな。買ってもらったときは嬉しくて嬉しくて。
小さなフライパンを妹や、友だちや、いとこと囲んだものです。)


まったく絵本とは関係のないことで終わりましたが、小学校での読み聞かせ
ボランティアは、来年度も続けさせてもらえそうなので、このカテゴリーも存続します。



コメント (2)
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