my favorite things

絵本の話を中心に、好きなもの、想うことなど。

Body Said

2005-09-30 18:05:07 | 好きな絵本

 同じ年の友人とフィットネスの話を、ブログを通してしてました。
どうしても基礎代謝のおちていく年齢なので、筋力を保つように努力していかないとね。
とか、首筋から肩の贅肉は、なかなかとれないねとか。
 彼女は、今はダイエットプログラム中で、マシントレーニングを中心に行っているようで、
私はいつかも書いたように、エアロビクスがほとんどです。

 からだを動かすのって楽しいね。からだも動かしてもらいたがっているんだよ。
そう書いた時に、あれ?これってどこかで読んだ話と似ているような、いないような‥。
 私が思い出したのは 「からだのみなさん」
        五味太郎作 かがくのとも傑作集

 五味太郎さんの、絵本の魅力をここで語るには、ちょっと私では役不足という感じなのですが。
(他の著作「あそぼうよ」などのことが山猫編集長のところで詳しく読むことができます。
おすすめです)

 この「からだのみなさん」の凄いところは、身体の部分ー目とか足とか指先とか鼻とか背中とかー
とにかくいろんな部分は、そこだけで行動を起こしている、といってるとこです。
 ほんとだったら、(というか、ほんとはこうなんですけど)指先でキーボードを
ぱたぱた叩くのは、頭の中の脳で指令を出して、それが神経を通して指先に伝わって、
行っているんですよね。(ちょっと不安、あってますか?)でも、そうじゃないんじゃ
ないかな、って言っている本なんです。

 身体のそれぞれの部分ー『みなさん』って呼びかけているところーはそれぞれが
なかば勝手に考えて(あるいは考えもせずに)、頭からの指令を待たずに動いてしまってるんです。

 子供の行動パターンってそうだよね、と思いますが、(話を最後まで聞かずに突然
走り出すとか)大人になってもよくあります、そんなこと。

 

 エアロビクスで動いたあとのクールダウンの時間帯。
ぼんやりと音楽を聞いている頭とはちがったことを、
指先も、ふらはぎも、背中も、
勝手に別々のことを思ってるのが実感できます。


★福音館書店の月刊誌の裏表紙、英語のタイトルが記されています。
あのタイトルは編集の方がつけるのでしょうか?

 「からだのみなさん」は『What Every Part of Your Body Said』直接的だけど、
わかりやすくていいなと思いました。(
ちなみに「わたし」は『I Myself』でした。)




 

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時間って‥

2005-09-28 19:30:35 | 好きな絵本

 偶然、図書館で見つけた『絵とき ゾウの時間とネズミの時間』
本川達雄文 あべ弘士絵 たくさんのふしぎ傑作集

 ガリバーが小人国に流れついた。から始まる話は、「体のおおきさがちがったら、
食べる量はどうかわるか」という問題に置き換えられ、いろんな体重の動物の
食事量をしらべてみる、という科学数学領域に入っていきます。
 
 子どもの頃から、そちら方面はあまり得意ではなく、科学系の本よりも断然物語り、
お話系の本が好きなのですが。時には、数字で明確に表せるものがとても心地よいことが、
この本を読んでよくわかりました。
 
 1日の持ち分は誰でも24時間、と決まっている時間でも、感じ方はその時その時に
よって変わっていき…、嬉しい時、楽しい時はすぐに過ぎてしまうのに、つらい時間は
長く感じたり。 
 でも、1分間に心臓が打つ回数や、1回息を出し入れする回数は動物によって
きちんと決まっていることが、読んでいくうちにわかります。そして、大きなゾウも、
ちいさなネズミも、体重に関係なく息を1回すってはくあいだに、心臓が打つ回数は
同じだということがちゃんと割算で導きだされ、グラフにまでなっていると、
その潔さみたいなものに、なんだかほっとしてしまいます。  

 そうか、そういうふうに、生きてる動物はみんな同じ規則性の中に含まれていたんだ、と
感心しながらページを繰り、最後から数えて3場面目。海に沈む夕陽をゾウと少年と
ネズミがみている場面、こんなことが書かれています。   

「小さい動物は、短い一生を全速力でかけぬけていくんだね。
大きい動物は、ゆっくりのんびり生きていく。短くても、長くても、
一生を生きぬいた感想は、あんがいおなじかもしれない。
ネズミは早く死んでかわいそうだなんてことは、
ないんじゃないかな。」  

 最後から2場面目、最後の見開きは文章がないので、本文としては最後になる
文章は…。   

「ネズミにはネズミの時間。ネコにはネコの時間。イヌにはイヌの時間。
ゾウにはゾウの時間。動物たちには、それぞれにちがった自分の時間がある。
それぞれの動物は、それぞれの時間の中で生きている。」  

 とっても科学的な本なのに、読み終わると、まるで詩を読んだあとのような気持ちが
残ります。不思議で、忘れられない本になりました。
私には私の、私のからだに見合った時間があり、その時間をかけて「一生を生きぬく」
ことを大切にしなければ、と思います。   

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初めての場所

2005-09-25 13:25:17 | 好きなもの・おでかけ
 夏休みにやり残したことのうちのひとつを、秋晴れの9月23日に、遂げることができ、とてもすっきりした気持ちです。日本民藝館で行われている 特別展『琉球の美』が25日の日曜日で終わってしまうことを知り、ぜひ行きたい、行っておかなきゃと思ったのは まつかぜさんの「まつかぜ日記」を読んだからなのです。  


 美術館に行くのは、とても好きです。でも、今回は美術館へ行くというよりも、もっと軽やかな気持ち‥知らない街の公園へでも出かけていくような気持ちでした。  
 
 門構え、入り口にかけられている簾、瓶の中の睡蓮と奥から時折出て来る小さな金魚、赤い曼珠沙華‥。中に入る前から魅了されました。まつかぜさんの記事で読んで知っていたものの、広い三和土に、脱いだ履物が整然と並び、大谷石でできた上がり口の床と、それから続く磨きこまれた懐かしい木の床、階段。「よろしかったら、お二階からどうぞ」と言われたので、階段をのぼっていくと、藍に、大胆な花模様が染め抜かれた大きな布が額に。近付いて説明を読むと、「ふろしき」だということがわかりました。なんて大きくて、なんていい色なんでしょう。
 二回の奥の部屋は常設でしょうか。李朝の白磁がありました。(焼き物好きの夫は、この部屋が一番よかったと、帰る前にもう一度見にいっていました)  
 廊下に飾られている、何枚かの着物。絣だけの部屋。模様を描いた下絵。見て行くうちに、まつかぜさんが書いていた紅型着物への期待が自分の中で高まっていくのがわかりました。 
 
 一番奥の大展示室に入ると、ぐるりの壁に何点くらいの着物があったでしょうか‥。20着よりは多く、30着よりは少なかったかな。どれも見事な色合いで、近寄って見たり、遠く離れて全体を見渡してはまた至近距離でじっくり見たり、を繰り返しました。  
 
 沖縄へ行ったことがないので、風も空気の匂いも知りません。琉球織物の種類も、歴史も、作る過程も、何一つの知識もありません。ただ、見ていてすごくいいなあと思いました。色、柄、手触り。(もちろん触ってみることはできませんが、きっとしゃりっとしていて涼やかな布地だろうというのがわかります)うまく言えないけど、私は「布」というものが好きなんだ、ということを再確認しました。廊下に飾られていた、額におさめられた布の一部。それさえも、すごくいとおしいような気持ちで眺めました。5枚あった布の額の下に、いい具合に色が抜けた、赤い漆器が置かれているのもよ
かったです。


 
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秋の気配

2005-09-24 17:44:50 | 好きな絵本

 今日はあいにくの雨ですが、空の高さ、空気の匂い、陽射しの角度がゆるやかに
「秋」へ移っていくのがわかるこの頃です。

 10月が近づいたら、ぜひここに載せたいなと思っていたのが、ほるぷ出版から
出ている、この本です。(20世紀初めの頃でしょうか。アメリカ東海岸の村で暮らす
家族の話に、B・クーニーが丁寧に描いた絵がついている、とても美しい絵本です)

『にぐるまひいて』 ドナルド・ホール文 
  バーバラ・クーニー絵 もきかずこ訳

 
 10月 とうさんは にぐるまに うしを つないだ.
 それから うちじゅうみんなで
 この いちねんかんに みんなが つくり 
 そだてたものを なにもかも にぐるまにつみこんだ.

 
 いろんな荷物を積み込んだ荷車を、とうさんはどうするのかな、と思って
ページをめくると、まだ行き先も目的も告げられず、4月に刈り取った羊の毛だとか、
家族みんながそれぞれ作った物だとか、かえでの樹液を煮つめて作ったかえでざとう
だとか、りんごだとか、荷車に積み込む品物の紹介が続いていきます。

荷車がいっぱいになると、とうさんはひとりだけで、うしをひいて10日がかりで、

 おかを こえ たにを ぬけ おがわを たどり
 のうじょうや むらを いくつも すぎて
 ポーツマスのいちばへ
 やってきました。 

 
家族4人が1年間かけて作ったものを売って、
 必要なものを買うためです。
 
 この日、とうさんが市場で売ったもの。
ひつじのけ・かあさんがつくったショール・5くみのゆびなしてぶくろ・
ろうそく・
やねいた・しらかばのほうき・じゃがいも・りんご・はちみつ・はちのす・かぶ・
キャベツ・かえでざとう・がちょうのはね・かえでざとうのあきばこ・りんごのあきだる・
じゃがいものあきぶくろ・からのにぐるま・うし・うしのくびき・うしのたづな

 そう、とうさんは持ってきたすべてのものを売り尽くしてしまいました。
そして、買ったものは‥。

 だんろにさげるてつのなべ・
 ししゅうばり(むすめのための)
 バーロウナイフ(むすこのために)
 うすみどりいろのはっかキャンディ2ポンド
 (かぞくみんなのため)

 鍋に買ったものをいれ、とってに棒を通して肩にかつぎ、残ったお金をポケットに入れて、
とうさんはまた同じ道のりを辿り、家族の待つ家に帰ります。
 かあさんは、新しい鍋で夕飯を作り、娘は新しい刺繍針で、刺繍に取り掛かり、
むすこは木を削り、とうさんは納屋にいる若牛のために、新しい手綱を編み始めます。
そうやって、また同じ季節の同じ仕事を黙々とこなし、10月になって、荷車をいっぱいに
するまで、同じ営みが続いていきます。

 家族が役割を分け合って、暮らしていくことの美しさ。
 毎日の時間の積み重ねこそが、暮らしそのものに
なっていく。

 この絵本を読むたびに、私はそんなことを思います。
 
 住んでいる場所も、時代も、この本の中とはまるで違うところにいますが、
人が生きていくこと、家族が他の家族を思いやるという基本は、同じなんだと思います。
19世紀のアメリカに生きたローラの家族の話、『大草原のちいさな家』が大好きだから、
私の中での思いいれが強いのかなと、思ってみました。しかし、そのシリーズをひとつも
知らない私の娘も、時折この絵本を手にします。
 こういう静かなお話の絵本は、子供自らが選ぶ事はほとんどないので、私はこの絵本を
私自身の楽しみのためとして、買い求めました。でも、思いがけず、娘も好きになって
くれたので、よかったなあと思います。

 「にぐるまひいて」の本の中の、むすめとむすこも、いつの日かそれぞれ相手を見つけ、
とうさんかあさんと一緒に過ごした家を出て行く日が来るでしょう。そのときには、
もう自分の家で作ったものを荷車に積んでいく必要はなくなり、宅配便のトラックが
農村にも来る様になっているかもしれません。
 でも、こどもたちの記憶の中には、とうさんが買ってきてくれたはっかキャンディを
食後にひとつづつ家族で楽しんだことは、残っているはず。

 そういう想い出が受け継がれていくことが、何かあった時に、人を強くしてくれるに
ちがいないと、信じています。
 

 

          

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ホワイト・グラヴ

2005-09-20 16:45:16 | 日々のこと

 昼頃に皮膚科へ行ってきました。例の、『いまどきのこども』が待合室に置いてある皮膚科です。
 今回は、娘ではなく自分が受診するためです。いわゆる「主婦湿疹」だと思い、いきあたりばったりに薬をつけていたのがいけなかったのでしょう。ほんとは、娘がとびひで受診した時に、一緒に診てもらうべきでした。保険証を持ってこなかったからとか、以前にかかっていた皮膚科から処方される薬の、指定薬局にいる薬剤師さんが、素敵な女性だからとか、そんな理由でごまかしていたことを認めざるおえません。

「ここまでいっちゃうとね、原因が何かとか関係ないんだよ。保護の為にした手袋でまたかぶれたり、鉛筆や、パソコンに触れるだけで、さらにかぶれていくからね」
 先生のお言葉にいちいち頷くだけでした。これも、ある種の自虐行為だなあと、思いながらも、どうしても受診する時間が取れず、今日になってしまいました。
 左手に2箇所、右手に4箇所ステロイド系の薬を塗ってから、その上に保護剤を塗った綿布をかぶせ、白いテープでとめられました。右手は手首の部分なので(そこが必ずPCに触ってしまう部分)テープが剥がれ易く、それの保護のために手袋をしたほうがよいそうです。以前何かについていた「おやすみ手袋」の指の先を切り、ホワイト・グラヴが完成しました。はめてみると、なかなか良く不思議とひりひり感が鎮まるようです。


 さて、待合室でのひととき。

 前述の、『いまどきのこども』の続きを読もうかなあとも思いましたが、読みかけの本が鞄に入っていたことを思い出し、そっちを取り出しました。
 タイトルは『トラベリング・パンツ』 本棚の魔女さん が8月2日に紹介している本です。
 
 母親同士がマタニティ教室で知り合いだったので、必然的に、生まれた時から友だちだった、4人の女の子の、16歳の夏のお話。記事を読んで、すぐに読んでみたかったのですが、夏中かけて「新大草原の小さな家シリーズ」を読んでいたので、季節はずれの今頃になって、やっと読み始めることができました。
 4人それぞれが、別の場所で(それぞれの事情で)、16歳の夏を過ごすことになり、4人の間をひっきりなしに手紙が行き交います。挨拶も前置きも、一切なしで自分の言いたい事や、聞いてもらいたいことをすぐにそのままぶつける手紙。それで、終わりにちょこっとだけ、「こんな私だけど、みんなに会えるのを楽しみにしています」的な手紙。そんなやり取りができた10代の頃がうらやましくなりました。(「トラベリング・パンツ」にも続きがあと2つあるので、もう少しの間は10代の4人の女の子の気持ちを、楽しむことができます。)

 4人の女の子といえば、東西を代表する、4人姉妹の話がどちらも好きです。西洋代表の『若草物語』。東洋代表の『細雪』
 自分が、妹との2人姉妹なので、それ×2ということで、興味があったのかもしれません。どちらの話でも、お気に入りは次女。長女ほど分別くさくなく、自由でいられることに憧れがあるのかもしれません。

 

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めぐってくるもの

2005-09-16 13:15:50 | 想うこと

 写真の月は、ちょうど1ヶ月くらい前の、もうすぐ満月になろうとしている時のものです。  
 月は、どんな形の時でも、とても好き。
針ほどの三日月も、大根の薄切りに失敗したような半月も。もちろん、煌々と輝くまんまるの時も‥。
 けれど、完全な丸になりきっていない、13夜、14夜の月が、もしかしたら一番好きかもしれません。(昔、荒井由実の唄っていた「14番目の月」の影響かも)

 時間が流れ、毎日が行き過ぎ、気がつくとまた同じ形の月を、空の中で見つけることができる。確実にひとつきが過ぎていったことと、また同じだけ時間が過ぎていけば、また同じ月がめぐってきて、その光に感じ入ることができる。手に取ることはできないけれど、それでもなんか確かなもの。月からはそんな安心をもらっているような気がします。


 このブログを始めるときに、載せていきたい本の写真をいくつか撮りました。谷川俊太郎さんの詩とクレーの描いた絵。『クレーの絵本』は、ほんとの絵本ではないので、どうしようかなと思いながらも、とても好きな本なので写真に残しておきました。

 谷川さんがクレーの絵が好きだと知ったとき、自分自身の「好きなもの同士」が合体したので、とても驚きました。本の中で、というより谷川さんの作品の中で、たぶんどれよりも好きな詩を、載せておきたいと思います。

    《死と炎》 1940

    かわりにしんでくれるひとがいないので
    わたしはじぶんでしなねばならない
    だれのほねでもない
    わたしはわたしのほねになる
    かなしみ
    かわのながれ
    ひとびとのおしゃべり
    あさつゆにぬれたくものす
    そのどれもがひとつとして
    わたしはたずさえてゆくことができない
    せめてすきなうただけは
    きこえていてはくれぬだろうか
    わたしのほねのみみに

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最終日

2005-09-12 11:34:33 | special

 今日が写真展最終の日。
東京は、輝くような晴天に恵まれました。
エルタワーの壁面にも陽射しが反射し、きらきら輝いて
いることでしょう。

 静かな音楽が1日中流れている、28階のサロン。
55枚の写真を1枚ずつ整然と囲んでいるシルバーのフレームも、
天井からのライトで淡く輝いています。

 ぴたりと留まったきりのフレームの中の人々、空、雲、
光、影‥。今にも鼓動や、風の流れを耳元で感じられるほど、
どれも輝いています。私の大好きだった、きっと今でも大好きな
街の匂いが、すぐそこにありました。


 

 ★土曜日、日曜日で会う事ができた懐かしい方たちへ。
  『本当にどうもありがとうございました。
   見にきてくれたこと、会いにきて
   くれたこと、ほんとうに嬉しかったです』

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202

2005-09-11 09:30:20 | special
  作品タイトル『202』    New York  Hudson River Side  この作品は、今回の写真展には、出品されていないのですが、今日が9月11日なので、この写真を載せることに決めました。失われたtwin towersがくっきり写っています。 タワーが崩れ落ちる映像は、世界中のありとあらゆる人々に忘れがたい記憶を刻み付けました。もちろん私自身にも‥。  
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SUBWAY

2005-09-10 09:17:01 | special

 
作品№37  作品タイトル
『SUBWAY』 
1996年  New York   Christopher Street&Sheridan Square Park


 私が初めてNYで地下鉄に乗ったのは、1987年の10月。
落書きでいっぱいの車両に乗り合わせた時には、緊張しました。
剥き出しのコンクリートの階段、暗い照明、時折たれてくるしずく?
東京の地下鉄とのあまりのギャップにただ驚くばかりでした。 



最後にNYで地下鉄に乗ったのは、1998年の6月。
1歳10ヶ月だった娘を連れての旅行‥。
落書きの車両はとうになく、明るい雰囲気の駅も増えていました。
けれど、車内のプラスチック製の椅子は変わらぬまま。
つるっとすべってそこから娘が落ちてしまった時は、
私たちよりも向かい側に座っていた初老の御夫人の方が、
先に立ち上がって心配してくれました。


 

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BARBER SHOP

2005-09-09 13:30:15 | special

 作品№41  作品タイトル『BARBER SHOP』
 1996年New York  Columbus Circle Underpass  にて

 コロンバスサークルは、セントラルパークの南東にある、
Broadway と Central Park West ( 8th Ave. ) と
Central Parl South ( 59th St. )が交わる円形の広場の
名称です。地下鉄の入口があり、階段を下りていった
ところに写真のバーバーショップがあります。

薄暗い地下道に、なんでいきなり床屋が‥?
地下SCになっているわけでもなく、
華やかな雰囲気もどこにもなく。



 
 明るさに対する意識の持ちようが、私たち日本人とは
違うのだなとNYにいると、そう思います。部屋の照明も、
すべてを照らし出すより、
壁やフロアライトの間接照明を
好むし、日当たりの良し悪しも、
あまり気にしないように
思います。むしろ、日光によって家具や本なんかが色あせて
しまうことを気にする人もいるようです。

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La Campagna・DUPLEX

2005-09-08 11:16:24 | special



 作品№39 作品タイトル『La Campagna』(上の写真)
 1996年 New York  Grand Street にて

 マンハッタンには、いろんなエリアがあります。
その昔故郷から、何かを求めてアメリカへやってきた人々の
共同体から成り立っている場所で、有名なのはチャイナタウン
やリトルイタリーです。撮影場所のグランドストリートは
そのチャイナタウン、リトルイタリーへの「入口」
のような通り。
 
 お店に明りが灯り、シャッターを切ったところ、
それを見ていたウエイターの男性が、「乾杯」を
してくれたので、もう1枚撮ったそうです。
イタリア系の方なのでしょうか。洒落っ気があります。







 作品№38  作品タイトル『DUPLEX』(下の写真)
 1996年 New York  Christopher Street にて

 クリストファーストリートは、前出のパレードの時にだけ、
ゲイの方々が多いわけではなく、ごく普通に「カップル」で
生活しています。週末の夕方には、通りですれ違う人、
ピザ屋に集う人など。それも若い人たちに限られた
ことではなく、歴史を感じさせるような方たちも、
中にはいて‥。男
女、男男、女女、どの組み合わせも、
とても自然に見えました。



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STAPLES・OUTSIDE TALKER

2005-09-07 09:27:58 | special



  作品№49  作品タイトル『STAPLES』(右の写真)
 1996年  New York  Broadway にて

 マンハッタンは、徒歩が似合う街だと思います。
元祖広告付きのバスや、地下鉄、名物のタクシーで
どこに行くのも便利ですが、まずは歩いてみて下さい。
一つのアベニュー、一つのストリート。
通りが1本違っただけで、別の顔が現われます。

 ただひたすらに歩いている写真の中の男性。
風になびく旗。建物に落ちる影。
今度その場所に居るのは、私かもしれないし、あなたかも‥。





 作品№46 作品タイトル『OUTSIDE TALKER』
 
(左の写真)
 1993年  New York  Coney Island にて

  マンハッタンから、たった1枚のトークンで地下鉄に乗って
海を見ることができます。ブルックリンの一番端、
コニーアイランドで。
そこには、ビーチがあり、木製の長い
サイドウォークあり、遊園地があります。(あの有名な、
独立記念日のホットドッグ大食い大会も、ここで行われます)

 写真の男の子は、夕方から始まるショーの店番を
しているのでしょう。もう少し、眺めていたら、
こっちを振り向いてくれたかも。



 

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G.O.D.・FANCY FRUITS DAIRY

2005-09-06 12:00:00 | special



 作品№43 作品タイトル『G.O.D.』(上の写真)
 1996年 New York  Houston Street にて

 ニューヨークシティの地下鉄は、慣れてしまえば
東京の地下鉄よりも大変わかりやすいものです。
90年代は「トークン」と呼ばれていたコインのような
ものをあらかじめ「トークンブース」で買い求め、
それを改札のBOXに入れた後、ホームに入る仕組みに
なっていました。1996年当時、トークンはまだ1ドル25セント
だったと思います。改札を出ない限り、どこまで乗って
行っても、その値段です。



 

 作品№23 作品タイトル『FANCY FRUITS DAIRY』
   
(下の写真)
 1994年 New York  Christopher Street にて

 ダウンタウンの西側、グリニッジビレッジと呼ばれるエリアに
クリストファー・ストリートはあります。
前出のゲイパレードの時、メインストリートになる通りです。
 お店に前にこんなに人が居るのは、パレードの日なのかなと
思いますが、いつまでも日が暮れない6月頃からは、
なんでもない普通の週末でも、通りにはこれくらい人が
あふれていました。




 ★本日より写真展が始まりました。あいにくの雨ですが、
  どれくらいの方が来てくれるのでしょう‥。
  私がここに掲載している写真はポストカードサイズですが、
  オリジナルプリントはきちんと額装丁され、とても
  美しく仕上がっているそうです。午後から出かけて
  行きますがとても楽しみです。



 

 

 

 

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FedEx・DKNY

2005-09-05 15:14:46 | special

 作品№47 作品タイトル『FedEx』
 1997年 New York Greenwich Avenue にて

1990年代、毎年6月の最後の週末に、ニューヨークシティでは、
ゲイ&レズビアンPRIDE DAY(通称ゲイパレード)が
行われていました。この写真はその中のワンシーン。
竹馬に乗った仮装のカップルがFedEx社のトラックの後ろで
休憩しているところです。
※今回の写真展の案内はがきにも使った写真です。

 



作品№48 作品タイトル『DKNY』
 1998年 New York Broadway にて

 携帯電話が全世界的に普及した今となっては、こんなふうに
街中の電話ボックスを使っている人は見られなくなった光景
でしょうか‥。タイトルのDKNYは言わずと知れた、あの
ファッションブランド。
90年代のNYシティでは、無敵の感が漂っていました。

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Walk Don't Run

2005-09-04 19:06:55 | 日々のこと

 2学期最初のうちの行事は、9月6日から始まる夫の個展‥‥。 
以前、1ヶ月前というタイトルでUPしたのと、同じ写真展です。家族の話題なのに、まるで他人事として『好きなもの』に入れたことや、それをまた、今ここで再度登場させることに対して、どんなもんかなあと結構考えました。 
  自分自身が写真家だったり、イラストレーターだったりしたら、それはいろんな形で宣伝したほうがよいことなので、なんの躊躇もないですが。 考えに考えて、色々思いをめぐらせているうちに、『やらなかったことを後悔するよりも、やってしまって後悔したほうがまし』と、いつも自分に言い聞かせていることを思い出し、 UPすることにしました。    

 写真展のタイトル Walk Don't Run     

 これは、ベンチャーズの曲タイトル『急がばまわれ-Walk Don't Run-』よりとったそうです。(私は、それを聞いた時、村上龍氏&春樹氏がまだ「若手」と呼ばれていた頃に二人の対談集があり、たしかその本の題名も「Walk Don't Run」だったなあと思い出しました。)

 水谷芳也写真展「Walk Don't Run」 9月6日から12日まで、新宿エルタワー28階(地下道A17出口)ニコンプラザ新宿内 新宿ニコンサロンにて。

 どうせ宣伝するのなら「きちんと」宣伝しようと思い、前日の5日より、11日まで毎日、写真展の中の写真を載せていこうと思います。  

新宿ニコンサロンはこちらから    

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