my favorite things

絵本の話を中心に、好きなもの、想うことなど。

閏年に思う1枚のコイン

2012-02-29 21:00:44 | ふと思ったこと

朝のラジオから、4年前の2月29日は何をしていましたか?の
問い掛けがあったので、ちょっと思いだそうとしてみましたが
まったく思い出せませんでした。

rが小学5年生だったってことははっきりしているので、きっと
のんびり呑気に過ごしていたのだろうなあと思います。




今日、降りしきる雪を部屋の中から見ていて‥
部屋の内側は暖かく、ここにいる限り、雪は限りなく美しい。
でも、30分後に外へ出たら、今は誰も歩いていない道路を、私ひとりが
寒さを堪えながら歩いていて‥雪を、美しいと思うどころではないだろう。

などど、つらつら考えていたら、ふとコインの裏表のイメージが浮かんできました。

ひとつの事柄を、表側から見た時と、裏側から見た時。
どちらも同じもののことを見たり、体験したり、感じたりしていうのに、
見方を変えただけで、まるで別のものになっていく。

美しいと思うか、やっかいと思うか。
楽しいと思うか、つらいと思うか。

同じひとつのものだったら、良い方向からみていきたいと思うし、
もし、その方向が行き詰まったら、さっと上へ放り投げて、裏と表を入れかえる
柔軟性も欲しいなあと思ったり。


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今週末から

2012-02-22 17:05:00 | 好きなもの・美術館や展覧会

25日の土曜日から、板橋区立美術館で「安野光雅の絵本展」が
はじまります。

25日は、末盛千枝子さんとの対談も予定されているみたいです。
(サイト中の関連イベントページに詳しいことが載っています)

会期は3月25日までなので、今週末は無理でも、会期中には
ぜひでかけたいと思っています。



それと、もう始まっていますが、こちらも気になっています。

生誕100年 ジャクソン・ポロック展@国立近代美術館

生誕100年ってことは、今から100年前に生まれたということで‥
もしや、と思って調べてみたら、岡本太郎さんと1歳違いなんですね。
ポロックって、そういう時代の人だったんだー。
(でもポロックは40代で亡くなっていて、太郎さんはながいきでしたけど)

岡本太郎さんのお母さまの、岡本かの子さんのことを書いた小説
『かの子撩乱』 瀬戸内晴美作 を数日前まで読んでいたのです。

ああいう方をお母さんに持ったからこその、太郎さんなのだということが
わかり、とても興味深く読みました。


***


受験が終わったら行きたい場所のひとつに、あ、私ではなくって
娘のrが、なんですが‥美術館が入っています。

それで、竹橋のポロック展に行くのは、ちょっと渋すぎないかなあと
私は思っているのですが、夫はとても乗り気になっています・笑。


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ざわざわ

2012-02-09 11:12:45 | 想うこと

空気はきーんと張りつめていますが、窓から受ける陽射しと
空の色は、春の訪れは近いよ、と教えてくれているかのように眩しいです。

今日は9日。
1ヶ月後の3月9日は公立高校の合格発表日‥

今がいちばんつらい時で、今がいちばんの頑張りどころだと
わかっているけど。頭で理解していても、気持ちがついてゆくのはまた別で‥

ゆうべ、rが言うんです。
気持ちがざわざわして、いつもと同じように英文が読めない、どうしようって。

寝なきゃいけないって思えば思うほど、眠れなくなるときみたいに、
緊張しないようにしようって思うと、どんどん緊張してきて、どうやって
今までやっていたのかわからなくなるって。

その場では、大丈夫、今まででだってできたじゃないとか、
そういう気持ちを乗り越えてこその受験なんだよ、とか
結構きつい調子で励ますのですが、ひとりになれば、
穏やかな陽射しが恨めしくなるほど、私の気持ちもざわざわしています。

この時期のつらさって、勉強のラストスパートっていうよりも、
自分の心との戦いなんですね。


*****


1ヶ月後に、ここを読み返して、ああこんなこと思っていたんだと
懐かしい気持ちで振り返ることができますように。

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11日(土)はコルトンへ行こう

2012-02-08 15:08:06 | 日々のこと

今週末の土曜日、ニッケコルトンプラザにて、楽しい催しが行われます。



昨年秋の「工房からの風」で、ぬくもりを届けようが行われたの、覚えてますよね?

今度のぬくもりのつながり展は、その続きというか、お返しというかー
詳しいことは、画像に貼ったリンク先と、ヒナトノオトさんのログを読んでいただければ
わかるのですが‥

私は、なんか、これって「交換日記」みたいだなあと思って、ひとりでにやにや
してしまいます。

この企画は、編み物じゃなくっても、もしかしたら成り立ったのかもしれないけど、
でもでも、やっぱり編み物だからこそだよねーとも思ったりして‥。


今日のダーリンで、糸井氏も、ついに編み物はじめたと報告してましたねー。

そして、こんなふうにまとめていましたよ。

 「編みもの」って、人それぞれの文章みたいですね。 
 ことば数は少なくても胸をうつこともあるし、
 饒舌だったり、衒学的だったりもありそうだし‥‥。
 手のかかることって、個性が出やすいみたいですねぇ。

そうそう、そこなんです。
「手のかかること」だから、おもしろいんですよね?

編むって行為、きっと私たち人間のDNAの中に組み込まれていると思うのです。
だから、すごく手間や時間がかかっても、おんなじことの永遠の繰り返しのように思えても、
時々ムショウに編み物がしたくなるんじゃないかな。

編んでる時間は、自分自身のもので、自分だけが味わった喜びなのに、
副産物的に、編んだものが同時についてくるわけだから、編み物の行為って
(もちろん編み物だけじゃなくって、手を使う他のものも含めて)2倍の楽しみを
贈ってくれているってことですよね。


編み物(交換日記)。見に行きたいです。

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ヒルサイドセミナー「あなたのひとり旅」出版をめぐって

2012-02-06 16:25:11 | 好きなもの・講座やワークショップ

立春の土曜日、久しぶりに代官山へ出かけました。

ヒルサイドセミナー、人生に大切なものはすべて絵本から教わったpert3
第5回目、ゴフスタインの新刊『あなたのひとり旅』出版記念の対談を
聴きに行くためです。

対談されたのは、『あなたのひとり旅』を訳した谷川俊太郎さんと、編集者としての
末盛千枝子さん。

末盛さんが長いあいだ温めていたゴフスタインの新刊が、現代企画室から
「末盛千枝子ブックス」シリーズの第一弾として出ることになり、その発表も兼ねた
ものでした。(今まですえもりブックスから出ていた絵本も、ここから追々復刊
されていくようです。詳しくは原題企画室のサイトへ→

その日の対談の様子は、こうめさん琴子さんまつかぜさんのブログで
すでに紹介されています。ぜひ、お読みになってください。



私の感想といえば‥

まず、谷川俊太郎さんに会える!ということが何よりの楽しみでした。
舞台に表われて、その第一声を聞いたときは、久しぶりにドキドキしました。
この頃あんまり誰かに会ってときめくことってなかったのですが・笑。

声の大きさ、その話し方(もちろん話の内容)、姿勢のよさなど、私が想像していた
「谷川さん」を大きく越えていて‥人間の年齢ってなんなんだろうと、ふと、
考えてしまいました。誰しも体の変化はある程度受け入れざる負えないけど、
ある時から、実年齢を手放して、自由になれる人っているんだなーと思い、
しなやかに生きる、のびのびと生きる、好きなように生きるも、そんなところと
繋がっているのかもしれないと思いました。

ヒルサイドセミナーで、末盛さんのお話を伺うたびに、お話そのものももちろん
よいのだけれど、私は、末盛千枝子さんの、その話し方というか、
心のどこかに持っている、ユーモアみたいなものが、とても好きなのだと、
思い、この日は、お相手の谷川さんの「ユーモア」も重なり、何度も何度も
心から笑わせていただきました。

非・日常というほど、遠すぎもせず、けれど、私の日常とはやっぱり違う場所で‥
好きな絵本、好きな本、好きなともだちなどなどの‥「好き」のかけらを感じながら
過ごせた時間はとてもしあわせでした。


さて、新刊の絵本『あなたのひとり旅』



線画ではなく、パステルで描かれていて、テキストはゴフスタイン自身のもの
ではなく、ローザ・リー&ドク・ワトソンの歌の詞なのです。
(会場で実際にその歌を流してくれましたが、カントリーっぽい曲だったのが
ちょっと意外な感じでした。)

ゴフスタインは、真実の愛とは何かを絵本で表現したいと考えていて
この“Your Lone Journey"を聞いたときに、自分の考えてきた
愛とか結婚とは、これだと思ったのだそうです。

長年連れ添った夫婦のうち、夫の方だけが先に旅立ってしまい、
残された妻が、嘆き悲しむ様子を描いた絵本なんですが‥私は、緑を基調と
したふたりの部屋に置かれた、なんでもない木の椅子が、ふたりの関係と
残されたものの悲しみをとてもうまく表しているなあと感じました。

椅子につっぷして泣いていた妻も、最後の場面では、立ちあがっています。
その姿を、ようやく無理して立ちあがったとみるか、立ってはいるが足元は
ふらふらと見るか、しっかりと前を向いて床を踏みしめていると見るかは、
読者である私たちの心持ちしだいなのでしょう。(顔のパーツは何も描かれて
いないので、彼女がどんな表情なのかもわかりません)



この日、セミナーが終わって、友達と代官山をぶらぶら散歩して、お茶を飲んで
帰ったら、家へ着く前にとっぷりと陽は暮れ、十日目くらいの月があまりにも
きれいでした。

風も穏やかなことに気が着いたと同時くらいに、そうだ今日は立春だったと思い、
そうしたら、春の訪れがすこし楽しみになってきている自分を、自分の足取りの
軽さでわかったのでした。


2012年2月4日の月、のようなひかりが、いつか私もゆくであろうひとり旅を
見守ってくれるといいなと思います。







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Weedflower

2012-02-03 16:19:00 | 好きな本

もうしばらく前から、この本棚の「積読」のところに入っていて‥
いったいいつから読みたいと思っていたのか、何をきっかけに(誰かのレビューを
きっかけに?)知ったのか、そもそも本当に読みたいと思っていたのかさえ
思い出せなくなっていました。

同じような本がまだ数冊あるのですが、それらを減らしていこうと、今更ながらに
思いつき、やっと図書館に予約して借りてきたのがこの本です。





こんなふうな書きだしで、物語ははじまります。

 ひとりぼっちだと感じるのは、こんなとき。

 一、みんなに見られているとき。ときどき感じる。
 二、だれにも見られていないとき。しょっちゅう感じる。
 三、なにもかもどうでもよくなるとき。週に一回くらい感じる。
 四、ちょっとしたことで泣きそうになるとき。一日に一回くらい感じる。


主人公の、ニッケイ3世のスミコは、ハクジンのクラスメートから初めて
お誕生日会に招待され、舞い上がり、いつも感じる「ひとりぼっち」を今日はちっとも
感じない、と喜びいさんで帰ってくるのが冒頭のシーンなのですが、それがまた
その後のスミコの落胆ぶりを示唆しているようで、なんとなく気が重いまま
読み始めました。

物語の舞台は、アメリカのカリフォルニア州で、時は、まさに太平洋戦争が始まろうとして頃。
主人公のスミコと幼い弟のタクタクの両親は事故で亡くなっていて、花農家を営んでいる
母方の祖父の家族に引きとられて、一緒に暮らしています。

私の予想通り、ニッケイのスミコは、ハクジンの家には入れてもらえず、屈辱を感じながら
それでも楽しかったと健気な嘘をつきながら帰宅します。かわいそうなスミコ、と思うまもなく
恐ろしい時代の波が、スミコやアメリカに住むすべてのニッケイジンに襲ってきます。
太平洋戦争の始まりとともに、財産を没収され、仮収容所へ入れられることになったのです。

仮収容所から、今度は、アリゾナ州のポストンへ。
スミコの目を通して描かれるそこでの生活は、収容所という言葉から連想される
悲惨で過酷なものとは違うのですが、それでも、人間が自由を奪われて生きるということ、
人間としての尊厳など、色々なことを思いながら、読みました。

3世である、スミコの「感じ方」も私にはとても興味深かったです。
たとえばこんなくだり‥

 見つめられて、スミコは“ハジ”を感じた。なにかいけないことでもした
 みたいな気がする。同時に、ちょっと怒りも感じる。だってわたし、
 なにも悪いことなんかしてない。スミコは知っていた。前にジイチャンから
 聞いたことがあるから。わたしが感じる“ハジ”はわたしの日本人としての
 一面で、怒りはアメリカ人の部分だ。

また、こんなのもありました。

 べつの男の人がいった。「まあ、“シカタガナイ”さ」
 スミコは最近、しょっちゅうその言葉を耳にする。(中略)
 家が焼けてしまったとき、愛する人が死んだとき、失恋したとき、悲劇に
 おそわれたとき、それにただ足の爪が割れただけでも、日本人はいう。
 “シカタガナイ”


それと、こんなことも、終盤、思いました。
好きな人と一緒にいたい、好きな人には近くにいてもらいたい、というのは「恋心」。
好きな人には、その人の好きなことをやってもらいたい、たとえ会えなくなっても
どこかで自由に生きていてもらいたいと願うのは「愛」なんだなって。

そして、友情も、愛の一部なんですね。


スミコたちは、まだ10代なのに、最後の別れの場面では、いろんなこと
教えてもらった気がしています。
よい物語でした。



この本の中で、スミコたち一家が「クサバナ」と呼んでいるのは、
カーネーションのように温室で育てる花ではなく、畑で育てている花のことで、
特にストックが、スミコのお気に入りです。





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2月になりました

2012-02-01 18:12:25 | 日々のこと

2月が、やってきてしまいました。

今年は、1日多いとはいえ、正直言って、とてもこわいです。
2月が過ぎてしまえば、自然に3月がやってくる、というその事実が
こわいのです。

でも、ただこわがっていても、誰も何もしてくれはしないということを
経験上よーく知っているので、どんどん「攻めて」いかなければなりません(よね?)

攻めるってどんなふうに‥?  ですが、
まあ後回しにしないで、やるべきことを、ただサクサクと進めていくって
ことでしょうか。


こんな日々のささやかな楽しみは‥

まず、このCDが本日届いたこと。


(ちょっと絵本の表紙みたいですよねー)


そして、寝る前に、この本の中のエッセイを読むこと。


他の本も並行して読んでいるので、毎晩2つだけと決めました。




******




こんな私の気持ちを知ってか知らずにか、知りませんが、
うちの店長は、実に精力的に、新柄Tシャツ製作に取り組んでいます。

昨年は、夏前に新柄を発表することができなかったので、
今年はそうならないようにと、今からこつこつってところでしょうか。

Facebookファンページも作成し、今年はそちらでも、新柄デザインに
関してなど発信していこうと考えています。

どうぞリンク先を見て読んでいただいて、「いいね!」にご協力いただければ
とても嬉しいです。→

どうぞよろしくお願いします。





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