my favorite things

絵本の話を中心に、好きなもの、想うことなど。

2023年12月 読書の記録

2024-01-29 17:51:58 | 好きなもの・音楽や本

同僚が「久しぶりに感動して泣いてしまった」
というので、貸してもらいました。



互いの連絡先も交換せず、いまどきでは考えられない
くらいむかしのやり方=アナログで始まった主人公二人の
「ピュア」な関係。男性方の二人の親友と、女性の背景が
ミステリアスなことが物語を牽引していき、最後はきっと
こんなふうではないかなーと読者が想像できる終わり方を
迎えるのですが‥。
アナログな関係だった二人が、相手を支えるために、
思いっきりデジタルなものを取り入れざるを負えなくなる
という「変化」がいちばん面白かったかなーと、思って
しまいました。

同僚は、映画も観に行き、映画ヴァージョンは美しい
映像と、ドラマチックなラストで、さらによかったと
教えてくれました。(予告動画を観た感じでは、親友役の
二人のキャスティングが〇、と思いました)



また、図書館で借りてしまいました。


PK
超人
密使

3つの短編が繋がっているような、別々のような、
わかりにくい構造だったので、他の作品ほどには
入り込めないなと思っていましたが、2回目を読んでいた
ときに、妙に「ひっかかり」を覚え、今まで読んだ伊坂本との
共通点を探している自分に気が付きました。

時空を越えたり、世代が繋がっていたり‥
いろんな手法を試みながら、このセカイの不条理に
作者は迫ろうとしているのだなと思えてきて‥。
不条理な世の中に対抗し得るのは、何度か言葉をかえて、
物語の中で「大臣」が言うように、己の中から湧き上がって
くる勇気なのだ、きっと。と強く思いました。

「たとえば勇気の量を」

決断の瞬間に試されるのは、判断力や決断力ではなく、
勇気なんだと思う。決断を求められる場面が人には
突然訪れる。勇気の量を試される。


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2023年11月 読書の記録

2024-01-28 17:10:56 | 好きなもの・音楽や本

1月も終わっていこうとしているけれど、
11月に読んだ本を。

11月は読書の方も進まず、読了本は結局1冊だけでした。



10月に続けて読んだ伊坂本の余韻が消えず、
図書館の棚で見つけてつい借りてしまい、一度だけでは
よくわからない箇所もあり、二度目も、といういつもの
パターンでした。

死神

千葉という名前が(一応)あるが、調査対象によって
姿かたちを変えてやってくる。
「仕事」をしに来ると、人間界はいつも雨降りか曇天。
ゆえに晴れがどういうものなのか、青空がどんなものなのか
知らない。
フツーの人間に素手で触ると、失神させてしまう。
(だから触る必要があるときは白い手袋着用)
微妙にずれている会話とユニークな視点。
そして(死神は皆)ミュージックが大好き。

死神は死の前触れとしてやってくる?
死神を見た人はもうすぐ死んでしまう、となんとなく思って
いたので、この物語のようにただ「確認」し、今か先延ばし、
かを「判断」して伝える役目を担っているだけ、というのは
とても新鮮でした。そして何よりミュージックが大好き!
なところが。

物語は6つの短編の集まりのようでいて、あ、こんなところに
繋がっていたのか‥でした。

「死神の精度」
「死神と藤田」
「吹雪に死神」
「恋愛で死神」
「旅路を死神」
「死神対老女」

最終章の、対老女の中での印象的な会話

「人間というのは、眩しい時と笑う時に、似たような表情になるんだな」
老女は一瞬きょとんとしたがすぐに、そうだねと答えた。
「言われてみれば、意味合いも似ているかも」
「意味合い?」
「眩しいのと、嬉しいのと、似てるかも」
「何だそれは」
老人の言うことの意味が分からなかった。
ほんと、眩しいね、老女が弾むような声で言うのが聞こえた。



物語の中に、『重力ピエロ』の春と思われる人が出てきたのが
わかり、そのあとに読んだ『魔王』に千葉が出てきて、なるほどね
と思い‥。私の伊坂ステージが一段階上がったようで、
そんなことも嬉しかったです。





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2023年12月に観た映画

2024-01-10 17:41:23 | 好きなもの・映画やDVD

2023年12月も、終わってみれば、2本しか観られませんでした。


2022年11月に劇場公開だったので、
新しい映画ですよね。WOWOWで観ました。

井上荒野原作。
父である作家の井上光春と瀬戸内寂聴、作者の母との関係を
書いた同名小説の映画化。
本は読んでないので、原作に忠実がどうかはわかりませんが、
『荒地の恋』からのトヨエツ繋がり(しかも職業も文筆業)で
観てみようと思ったのでした。

寂聴さんがまだ瀬戸内晴美さんだったころ、その著作や、経歴を
知り、とても激しい生き方をしている人なんだなーと思った
自分の若いころを、まず懐かしく思い出しました。
そして、その想像の中の「瀬戸内晴美」より、この映画の中の
寺島しのぶさん演じる「長内みはる」の方が、穏やかだし、
せつなさややるせなさみたいなものをあまり感じなかったのは、
ストーリーや役者のせいではなく、私自身の年齢が、そのころの
瀬戸内さん=長内さんを越えてしまったからではないか、と
思っています。

あちらにいる鬼 のあちらは、どちらを指しているのかー。
そのどちら側にももう立たないであろう自分を知っているので
遠くの方からただ眺めているだけだから、気持ちは落ち着いて
いるのでしょう。

それにしても、トヨエツ演じる作家の白木。
女の人がほんとに好きな、困り者ですね~(笑)。
ああいう人の妻は、わたしは嫌だな。





 浦和パルコのユナイテッドシネマに
公開の翌日に観に行きました。

ヴィム・ヴェンダース監督が、役所広司さん主演の映画を
撮るそうな。というのを知ってから、いつ公開されるのか、と
楽しみに待ってました。

わたしの、好き!が満載の映画でしたが、最も惹かれたのは
音楽と、主人公の平山が毎朝必ず空を見上げるところ。
クルマで聴くカセットテープの曲はどれも懐かしく、中でも
ルー・リードのPERFCT DAY ! そうだよね、この曲から
この映画のタイトルは来ているに違いない、とひとりで、
画面観ながら盛り上がってました。(姪っ子の名前だって
ニコなんですよー)


淡々とした毎日、繰り返されるルーティン。。。
でも小さなドラマは日々の中にあって、それを見逃して
しまうか、記憶しておけるかは、自分次第なんだなーと
思います。

石川さゆりさんの歌。三浦友和さんとのくだり‥とても
よかったし、麻生祐未さんへの、ハグも。
1月10日現在公開中なので、ぜひお薦め致します。



***    ***    ***




12月は、石津ちひろさん講演会@石神井図書館
夏に横須賀で見はぐってしまった、荒井良二展を観に
ひとりで千葉市美術館へ。

12月の恒例になりつつある東京国際フォーラムでの
コンサート。今年は上原ひろみさんのバンドヴァージョンの
ジャズを楽しみました。



 

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2023年11月に観た映画

2024-01-09 17:02:25 | 好きなもの・映画やDVD

2023年11月は、映画館に行くこともなく、家でも
ほとんど観ていませんでした。


@WOWOWで放送した『チケットトゥパラダイス』を
録画したものを観たのと、同じくWOWOWドラマの
『荒地の恋』
全5回を11月の終わりから12月にかけて、だけ。


 往年のスターといいますか、
慣れている人を観たかったというか‥そんな気持ちで
録画したわりには、(素直に)面白かったです。
忘れてましたが、オーシャンズのシリーズで、夫婦役だった
のですね、このお二方~そうでした、そうでした。

この度は優秀な愛娘が卒業旅行先のバリ島で出会った現地の
男性とスピード婚することになり、それを阻止するために
タッグを組むことにした「元夫婦」という設定。

愛し合って結婚したのも遥かむかしのことで、二人は何かに
つけて対立し、いがみ合ってばかり。(その様子が面白い)
バリ島の自然は素晴らしいし、愛娘の結婚となれば、立場的に
感動ポイントは随所に現われ、という感じでした。





『荒地の恋』は、前に友人に会ったときに、ちょうどドラマのTV
放送が終わった頃で、トヨエツがとてもよかった、という話を
聞き、せめて原作だけでも、と思って読んでました

けれど、大枠だけ覚えていて、観始めてもその先の展開は
さっぱり思い出せず。原作とドラマはだいぶ違うのでは?と
あらすじを読んだり、自分の感想を読み返したりしてみましたが、
北沢と明子と三田村の、三角関係や、北沢が家を出ていくところ
ばかりが鮮明に思い出され‥そのあとにもこんな色々な展開が
あったなんて、と今回のドラマを新鮮な気持ちで眺めました。

主人公が詩人だということが、大きな、とても大きなポイント
ですよね。平穏で、あたたかく、満ち足りていては、よい詩は
書くことができないのかーと、いうところに、だいぶ自分自身が
ひっかかったことを思い出しました。

荒地ですものね。。。



***    ***    ***



映画も観に行かず、読書もあまり進まず‥の11月に
何をしていたかと言えば‥11月はスピッツのアリーナツアーに
二度行ったのでしたー。


Kアリーナ横浜
マリンメッセ福岡

どちらも初めての場所で、しかも九州初上陸でしたーー




 

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2024年

2024-01-05 17:39:08 | 日々のこと

新年あけましておめでとうございます。

元日ののんびり散歩はスマホのアラームで破られ
気持ちの動揺はおさまらないままですが、日々は
続いていき、本日は、仕事はじめでした。






昨年の春から、ずっと前から行ってみたかった
書のお教室に通い始めました。
2023年最後のお稽古は「干支パネル」
文字の形を選んで、それを貼るパネルを選んで‥
(パネルはあらかじめ先生が作っておいてくれたもの)
帰ってきてみたら、植田真さんのポスター絵と、
パネルの色があまりにも合っていてびっくり。

昨年のお正月は、まだ自分が筆を持つことになるなんて
思ってもみなかったので‥変わり映えのない毎日でも
1年経ってみると、変化はやはりあるものだと実感した
2023年でした。

さて、2024年はどんな年に?どんな毎日の積み重ねに?
ほんのすこしづつでも、書くことはやめないように。

どうぞ今年も、お付き合いよろしくお願いします。

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