my favorite things

絵本の話を中心に、好きなもの、想うことなど。

もじもじこぶくん他

2017-05-25 16:51:30 | ひらきよみ(読み聞かせ)

先週の金曜日は、1年生のクラスでのよみきかせ当番。

4月に入学して、やっと1ヵ月とすこしの、1年生のクラスへ行くのは
とても楽しみでした。


まだ小学校に馴染めない子や、新しい環境に戸惑っている子がいるかもしれないと
こちらの絵本を選びましたが、そんな心配は無用だったことが、廊下で待っている時
からわかる、とっても元気のよいクラスで‥わいわいがやがや賑やかでした(笑)



昨年の4月号ですが、きくちちきさんのサイン入りを見つけ、先月購入しました。

表紙絵からもわかる通り、こぶたのこぶくんはとっても恥ずかしがり屋。
アイスクリームを買いに行きましたが、注文するときに大きな声が出せません。
もじもじしているうちに、サイおくさんや、ワニにいさんにどんどん先を越され、
アイスクリームがなくなってしまったらどうしようと心配になりますが、でもでも、
最後のひとしぼりの勇気が出ないのです。

でも、こぶくんは もじもじ もじもじ。
まだ なんにも いえません。
うなだれて うなだれて
こぶくんの はなのさきは、
もう じめんに とどきそう。

地面に届きそうなほどうちひしがれたこぶくんの耳に届いたのは、
ちいさなこえを精一杯張り上げて
「いちごあじの くださーい」 と言っているありのありいちゃんの声でした。

頑張っているありいちゃんの姿に励まされ、

こぶくんは もう もじもじしていませんでした。


最後はふたり仲良くアイスクリームを食べている場面で終わり、1年生も
安心したようでした。

 
2冊目は、『そらまめくんのベッド』を読みました。
新学期は(1年生だったらなおさら)、敢えて知っている絵本を入れていったほうが
いいかなーと思い、たいていは『そらいろのたね』や『ぐりとぐら』などを読むのですが、
この日は、そらまめくんにしてみました。



自分のふかふかベッドが大のお気に入りで、たからものだと思っている
そらまめくんは、えだまめくんや、グリンピースのきょうだいや、さやえんどうさんや
ピーナッツくんが、眠ってみたいと言っても、色々理由を並べては決して貸そうとは
しませんでした。
そんなある日、ベッドが突然なくなってしまいます‥

何日も探したあげく、ベッドの中にはうずらのたまご。そしてどっしりとその上に座り
たまごをあたためているうずらのお母さん。
そらまめくんはベッドを取り戻すことができるのでしょうか‥。

丁寧に描かれた絵も、ちょっとわがままなそらまめくんも、ドキドキするストーリーも
とてもよくできている絵本だなーと、あらためて思いました。

大切なものを、最初は貸してあげられなくても、あとから、友だちと共有できるように
なって、そらまめくんえらいですよね(笑)。


まだすこし時間あったので、いつ読んでも、大人気のこの絵本も読みました。



「知ってるー」と言った子と、「知らなーい」と言った子と、半々くらいだったで
しょうか。



読み聞かせのある金曜日の朝を、これから楽しみにしてくれるといいなあと
思います。



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わたしのたからもの

2017-05-22 16:39:34 | 好きな絵本

週末から始まった、大野八生さんの『庭とアトリエ』展@ギャラリーらふと


※画像は工房からの風サイトよりお借りしました

こちらのページでギャラリー内の様子を見ることができますが、ほんとに
素晴らしい展示でした。
特にね‥ガラスのフレームに入った絵は両面から見ることができて‥
うらおもてうらおもてと返してタイトルを見て‥ぐっとくるしかけ?になってます。



大野さんが手掛けた絵本が何冊も置いてありまして、私は今回その中から
今年1月に出版されたこの絵本を買いました。



某販売サイトには、編集担当からのおすすめ情報として、このような記述が!

植物に関する確かな知識に裏打ちされた内容はもちろん、大野八生氏の好感度の高い
イラストは、
眺めるだけでも(!)、十分に自然と親しんだ気分にもなれます。

たしかにその通りなんですけどね。
でも、それだけじゃないですよもちろん。

絵本の構成といいますか、組み立て方といいますか‥四季を通して楽しめるように
なっている植物絵本は、今までにもいろいろあったし、ステキな絵を眺めているだけで
満足というあまり実用的でないようなものを買ったこともありましたが。
この『庭のたからもの』は、構成が実に素晴らしいと思うのです。そしてとても
わかりやすくポイントをおさえてあるのです。

目次はないのですが、各ページのタイトルを並べてみますと‥。

春いちばんの黄色の花たち
クローバーをさがしにいこう
ハーブをもっと楽しもう
ツツジのみりょくをしる
植物をもっと元気に
薬味を育ててみよう
夏の収穫を楽しむベリーガーデン
真夏の夜にかおる花たち
春をまつ秋植えの球根
秋の実りを観察しよう
街路樹を見にいこう
クリスマスをいろどる植物
冬の庭観察
スミレからの春のたより

ね? タイトル読んだだけで、この絵本を手にとってページを開いてみたくなりますよね。
ささやかな自分の家の庭やプランター目をむけて、慈しみたくなりますよね。
なんでもない道を歩いたり、公園の木の根元を見たり、空を仰いだり、空気の匂いを
かいだり、やってくる次の季節を楽しみに思ったりしたくなりますよね?

(ちょっとおおげさだけど)生きてることって、いいな、わたしのじんせいもいいなと
思えてくるから不思議です。


表紙の画像をあらためてみると、季節の植物と子供たちで大きなリースになって
ます。裏表紙はどうなってると思いますか?教えたいけどヒミツです。



最後に、昨日のらふとのお庭の写真を載せておきます。
大野さんと庭人さんが丹精されているお庭です。





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三度目のカフカ(海辺の)

2017-05-21 15:25:45 | 好きな本

2年くらい前から、なんとなく『海辺のカフカ』を読み返したく
なっていました。
でも、読みたい本、借りてる本、順番がまわってきた本などなどが
あって‥それに、2回読んだ本を、なぜまた?みたいな気持ちもあって、
本棚から取り出すことをなんとなく躊躇してました。
(自分の本だし、自分が読みたければ誰にも遠慮はいらないのに)

この春『騎士団長殺し』を二度続けて読み(春樹氏の新刊が出ると
たいてい2度続けて読んでます。一度だけだとわからないところが必ず
あるので)、辛口の書評で書かれている通り、それは過去の作品の中に
類似点や、同じテーマを見つけることは容易で‥(それがファンにとっては
面白いと思えるところでもあるのです)それゆえ、カフカ熱が再燃したの
です。

日付を見たら、『海辺のカフカ』を読んだのは、2002年の秋でした。
今からもう15年も前のことだということに驚き、次に、15年という時間の中で
私は何をやってきたのだろうということを思い、どっぷりと沈んでいきそうに
なりました。夜だったので、危うく眠れなくなりそうでした。

眠れなくなるのは、嫌なので、ずるいなあと思いながらも、娘の成長を
思いだしました。2002年当時、保育園に通っていた子が、大学3年に
なっているのだ、その間、大きな病気もせず素直に明るく育っていったじゃ
ないかーと。
たかが読書、なんですが、三度目のカフカのページを開く前に、私なりの
葛藤があったわけです。

そして、今は上巻の264ページ。大島さんが、森の家にカフカを迎えに
きたところです。

 大島さんは小屋の鍵を閉める。ボクは最後に振りかえってその小屋を見る。
それはさっきまでしっかりと実在していたのに、今ではなんとなく架空の
もののように感じられる。ほんの数歩歩いただけで、そにあったものごとは
たちまち現実感を失っていく。そしてさっきまでそこにいたはずの僕自身さえ
架空のもののように思えてくる。


こんなに天気がいい5月の昼下がり。この文章は気持ちの中にぴったり
おさまっていきます。

カフカってああいう話だったよね、というおおまかな印象は覚えていても、
細部はほんとうに忘れていて‥15年分の時間の重みも感じつつ、
楽しんで読み進めていかれそうです。

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あるひぼくはかみさまと

2017-05-16 15:56:57 | ひらきよみ(読み聞かせ)

先週の金曜日(12日)から、今年度の図書ボランティアが始まりました。
私は今年度も「読み聞かせ」での参加です。

ペアさんと二人で、6年生の教室へ行きましたが、見学者が来られると
いうことで、少々緊張してました。


最初に、ペアさんが「もうすぐ母の日なので、お母さんの気持ちにすこしだけ
寄り添ってみませんか」と言ってから、この絵本を読みました。


お母さんだったら、誰もが感じていることを、描いた絵本で‥(私は、発売後すぐ、
本屋さんで立ち読みしていたら、涙がどんどん出てきて、とても困った記憶があります。)


そのあとに、もう1冊こちらも。



2番手の私はこの絵本を読みました。


昨年も、最初のお当番が6年生だったので、買ったばかりのこの絵本を
読んだのですが、今年も。


ペアさんの選んだ絵本が、もうすぐ母の日で、お母さんの気持ち。
この絵本が、来月やってくる父の日にむけての、お父さんの気持ち。
のようにも受け取れて‥。
相談して選んだわけでもないのに、面白い組み合わせだったね、
とペアさんと終わったあとに話しました。

来週は、ひとりで1年生のクラスへ行く予定です。
あれとあれと、あの絵本も読もうかなーといろいろ思案中♪


※見学に来てくださった方は、この春1年生になったばかりの女の子の
お母さんで、もしも抽選で落ちたらどうしようと思っていたそう。
楽しい仲間がまたひとり増えてうれしいです。


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2017年4月~2018年3月

2017-05-15 15:58:01 | 読み聞かせ記録

5月12日  6年   
「あるひぼくはかみさまと」


5月19日  1年   
「もじもじこぶくん」              
「そらまめくんとベッド」
「もこ もこもこ」

6月9日   5年  
「てがみをください」
「SHADOW」

6月16日  2年   
かえるぴょん
ポレポレやまのぼり

6月23日  3年   
「まゆとかっぱ」
「てがみをください」

7月14日  4年   
「ブルーベリーもりでのプッテのぼうけん」

9月15日  3年   
「ポレポレやまのぼり」
「こいぬをつれたかりうど」

9月22日  5年   
「あかてぬぐいのおくさんと7にんのなかま」

10月13日 4年   
「ねこのさら」

10月20日 2年   
「もりのまつり」
「ゆめちゃんのハロウィーン」

11月11日 1年   
「ほんやのおじさん」
「ジルベルトとかぜ」
「まよなかさん」

11月17日 3年   
「ライフタイム」
「ヤマネコ毛布」

12月8日  2年   
「クリスマスのちいさなおくりもの」

12月15日 4年   
「クリスマスのおくりもの」

1月19日  5年   
「ねこのさら」
「あんな雪こんな氷」

2月9日   3年   
「まゆとりゅう」

2月16日  6年    
「ルリユールおじさん」
「よかったねネッドくん」

3月9日   6年
「あるひぼくはかみさまと」
「ラチとらいおん」


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