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絵本の話を中心に、好きなもの、想うことなど。

つながるじかん2

2015-04-21 18:17:40 | 好きなもの・美術館や展覧会

翌日の日曜日は、丸の内丸善で行われた、ささめやゆきさんの
新作絵本原画展示と、トーク&サイン会に、娘と出かけていきました。


こちらがその新作。


ものがたりはなく、椅子や椅子のある風景、椅子とともに居る人が
短い詩のような文とともに、描かれています。

原画は一枚づつ額におさめられ、タイトルがつけられていました。
私が一番好きだったのはこの絵。



この世〈夜〉の始まり

人はみな、自分の座るべき椅子があってこの世に生まれてくると
いうことでしょうか。
コンサートが始まる前のわくわく感とあいまって、とても好きだなと
思いました。

ささめやゆきさんの絵や絵本は好きで、読んだり買ったりしてきましたが、
原画をみるのも、ご本人にお会いするのもその日が初めて。
おれ、ここに居ていいのかなあと申し訳なさそうに、自信なさそうに
お話する様子にとても好感を持ちました。

「絵は、自分が思って描けるものじゃない。自分はただ手を動かし続けるだけ。
そのうちになんか線が紙の上に現れ出して、それに気が付いて
自分はその線をなぞっているだけだから。」

「この絵は何を表していますか?とよく訊かれるけれど、そんなこと自分にも
わからない。
絵は、絵を見た人が、何かを感じるものだから。」


こんなささめやさんの言葉に、昨日の「白い時間」ここまで続いていた!と思い、
ゆったりと満ちてくるものをこの日曜日も感じたのでした。

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つながるじかん1

2015-04-20 18:16:02 | 好きなもの・美術館や展覧会

もう10日(まだ10日?)前になってしまいましたが、ギャラリーらふと
クロヌマさんの「白い時間」を観にいきました。

らふとといえば、秋の楽しみ「工房からの風」が行われるコルトンプラザの
お庭にたつ小屋ギャラリー。
「工房からの風」の出展者さんなどの工芸作品展示や、ワークショップが
行われているところです。
クロヌマさんも、2013年の出展者のお一人で、果物や、動物の木彫作品が
とても印象的でしたが、今回は、まったく新しい作品のみで構成されるということと、
いただいたDMの写真がとても印象深かったので、いつもにも増して期待を胸に
出かけました。

その土曜日は、朝の雨が午後には上った薄曇り。
お庭の桜は、6分は散っていたでしょうか。時折の風に吹かれとても美しい光景
でした。


クロヌマさんの作品やそれに対する心持ち、また企画者の想いなどは
どうぞこちらのリンク先で読んでみてください。

 director's voice 
 クロヌマさんサイト

・・・私は、土曜の午後の、その空間に居られる喜びと、工芸とアートの
ちょうど中間に位置するような「作品」に触れられる喜びの、両方を
ゆっくりとゆっくりと吸って、吐いて、吸って‥そう呼吸していました。

庭に一歩踏み込んだときから、もうその作品世界に入っているような、
小屋ギャラリー全部まるごとが、そもそも作品なのでは?的な、
今思い出してみると、不思議な感覚に陥りそうです。

「ここまで来るのに10年かかった」と言ったディレクターIさんの言葉に
私も私の10年を重ね、さらに思い出深い日となったのでした。



*4月11日土曜お庭の様子など。
  

  




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