my favorite things

絵本の話を中心に、好きなもの、想うことなど。

ちいさないえとよりそうことば

2012-08-28 15:52:17 | 好きなもの・ちいさないえ

小さな家。
ぼちぼちと増えてきていましたが、更新をさぼっていました。

本日見つけた言葉とともに、誕生日記念として一緒に載せさせて
もらうことにしました。



ちいさな家と言えば、長南さんの作品抜きには語れません。
たしかこれは、ヒナタノオトさんが小舟町に移ったときに作られた
作品だったような。

  誰でも口からプラスのこともマイナスのことも吐く。
  だから【吐く】という字は、口と+と-で出来ている。
  マイナスなことを言わなくなると、-が消えて、
  【叶う】という字になる。
  
        (フェイスブック上で知りました)







早乙女寛さんの作品です。4月の二人展のときの
(たぶん)最終日いちばん最後の購入者は私だったと思います。
壁の感じがとてもいいのです。この写真ではよくわかりませんが
屋根がきらきらしているのです。

  日本中の小学生や中学生が、
 「あはれ」というものを知る季節であります。
 「あれれ? なんだこの感情は?」
 ちょっと息がうまくできないような感じがあって、
 胸がつまって、悲しいような空っぽのような、
 なにか悪いことをしたようにも思えるし、
 晴れているのにこころは明るくなれない‥‥。
 「どうしてどうして?」
 と、いうような感覚は、この季節に味わうのです。
 
 おとなになっても、そのころ感じた「あはれ」を
 思い出して、きゅんとなったりします。

         (ほぼ日 今日のダーリンより)








A-miuさんのだんなさんの作品です。
Aさんが送ってくださいました。小さな家を見て、私のことを思い出して
くださったとのことです。すごく嬉しかったです。ありがとうございます。

  "Don't worry about a thing,
  Cause every little thing gonna be all
right."

         (THREE LITTLE BIRDS by Bob Marley)

  
このボブ・マーリーの歌、なぜか今朝みたフェイスブックに
  載っていました。
  これからの10年、くよくよしそうになったら、この歌を思い出したいと
  思います。



コメント (2)
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刻まれた言葉

2012-08-28 15:07:17 | 日々のこと

先週の水曜日、8月22日は、娘の16歳の誕生日でした。

この日のために用意したのは、文字が刻まれた真鍮のプレート。
7月最後の日曜日に、ANEMONEの長南さんのオープンアトリエへ
おじゃますることができ、そこでミニワークの刻印ができるとしり、
計画したプレゼントです。



FELIZ ANIVERSARIO  ポルトガル語で「お誕生日おめでとう」 です。
2つ目の単語が長かったので、1行に入りきらなかったのですが、そのおかげで(?)
偶然にも!! 娘の名前も同時に刻まれることになりました。
ワークしたのは、夫なので、初めてにもかかわらず、きれいに文字が
打たれています。(作業中の写真はこちらにあります)




裏側には、私が「16」と入れました。

このプレゼント、予想以上に喜んでくれました。
ここへ至るまでのいきさつなどを話したら、「そんなに前から考えていて
くれたんだね」と言い、ポルトガル語の偶然も、16と入っているのも
とても嬉しい、と言ってくれました。

私は、そんなふうに気持ちを受けとめることができるようになったことが
とても嬉しかったです。


恒例の絵本の贈り物はー






*****


ミニワークで私が作った私自身のペンダントはこんなふうです。

 LUAR DE AGOSTO
ポルトガル語で「8月の月明かり」という意味です。
ちょっと力が弱かったようで、心もとない刻印です。

裏側にはイニシャルを上と下にわけていれました。






二つ並んだところもかわいいです。(あーやっぱり私の文字は「よわい:」ですね~)

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名古屋市立美術館での出会い

2012-08-20 18:00:48 | 好きなもの・おでかけ

夏休み恒例、三重県への帰省旅行。

出発日の14日は、朝8時3分発の新幹線に乗って、名古屋11時過ぎ着、
そのまま地下鉄で、伏見へ行き、名古屋市美術館へ行くという予定を
立てました。(大雨の影響で1時間半くらい到着は遅れましたが)

旅行のはじめに名古屋市立美術館を入れたのは、娘の美術の宿題のため
だったのですが(美術館へ出かけて、好きな作品を見つけて、調べて、絵を
模写する‥)、思いのほか楽しむことができました。

今、開催中の『大エルミタージュ展』も、それなりによかったのですが、
(西欧絵画の400年を、ティツィアーノ、レンブラント、ドラクロワ、モネ、ルノワール、
ピカソなど巨匠の作品でたどることができる展覧会ですが、ショージキなところ
マチスの赤い部屋の絵以外には、それほどの魅力は感じませんでした。
おおまかな流れをみるよりは、ひとりの画家の生涯の作品をじっくりとみていくほうが
私は好きなのかもしれません‥)、なにげなく行ってみた常設展が、あとになって
じわじわっと思いだされてくるのです。

なかでも、メキシコ・ルネサンス:メキシコで活躍した女性作家 のところで
国内唯一のフリーダ・カーロの作品は、小さいながらもインパクトがある
ものでした。

「死の仮面を被った少女」

美術館が発行している館内誌によれば、流産してしまった我が子が
生きていればこのくらいの年齢になっているだろうか、と思いをはせて
作った作品だとか‥

今日もふとこの絵のことを思い出し、もっとフリーダ・カーロについて知りたくなり
DVDや本を借りてみようと思い立ったところでした。

すこし前に読んだポール・オースターの小説がとてもおもしろかったので、
これからはオースターの未読小説を順に読んでいこうと思っていた矢先に
今度はメキシコの女流画家に興味が移るなんて‥
思ってもみなかった展開ですが、これも名古屋市立美術館へ行ってみなければ
ありえなかった選択かもしれない、と思うと、毎日のちょっとした偶然や出会いで
興味の対象はいろんな方向へ行くのだなーとおもしろく感じています。











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ひかりかがやく9月の朝、ブルックリン

2012-08-10 16:42:36 | 好きな本

とても久しぶりにポール・オースターの本を読みました。

なぜ、この本を選んだのか、もう理由は忘れてしまいましたが、
きっと題名に惹かれたのでしょう。

『ブルックリン・フォリーズ』



ブルックリンは、アメリカニューヨークのブルックリンで、フォリーズは
Folly 「愚行」「愚かさ」という意味のことばです。

主人公のネイサン・グラスは、60歳を前にして保険外交の仕事を
早期引退して、「静かに死ねる場所」を求めて、3歳まで暮らした
ブルックリンに戻ってきます。

久しぶりのオースターの小説、しかもそんなはじまりで、返却期限内に
読み切れるかなと今週の初めは心配でしたが、それは杞憂であったことが
すぐにわかり、加速度的にページをめくる手は早くなり、そのおもしろさに、
数日で読み終わってしまいました。

あとがきで訳者の柴田元幸さんも書いているように、この小説は、オースターの
作品の中では、かなりユルく、もしかしたら、もっとも読みやすい小説では
ないかと思います。

オースター自身がシナリオを書いた、映画『スモーク』の、
書店版のような感じさえします。(「ブルックリン~」の方が楽天的というか
喜劇的要素多しですけど)

ポール・オースターって、むかし読み始めたけど挫折した、という方や、なんか難しそうと
今まで敬遠してきた方も、ぜひこの本を読んでみてもらいたいなあと思います。

そうして、最後のページにきたならば、私がこのログのタイトルにつけた
「ひかりかがやく9月の朝、ブルックリン」に、ああそういうことだったんだ、と
頷いてくだされば、すごくうれしいです。



余談ですが。

この本の日本語版の表紙と挿絵は、大野八生さんのイラストなんですよ。
ブルックリンの空気感や、そこで生活している人の営みが伝わってくるような
ステキな絵です。
よーく、じっくり見ていくと、「工房からの風Tシャツ」の、後ろに描かれている
お馴染みのネコが、どこかに隠れています♪

コメント (2)
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メイクピースの希望とは

2012-08-06 16:58:47 | 好きな本

うだるような暑さの中で、『極北』というタイトルの小説を、2度続けて
読みました。



春樹氏が訳した近未来小説、ということだけで後は何も知らずに
読み始めましたが、近未来というよりも、長い長い導火線の先では
もう火がついていて、私たちの元には、そのじりじりとした音が
聞こえていないだけなんじゃないかな、と思うくらい、ある意味「身近な」
あってもおかしくない、もしかしたら数年先?のセカイがそこには描かれていました。

主人公の名は、メイクピース。
両親はアメリカ国籍を捨てて、極北の地に自ら志願して「入植」して
きた人たちです。

話は、メイクピースが、自分や自分の周りのセカイに起こったことを
ノートに書きつけるように(あるいは後世の誰かに伝えているように)、
進んでいきます。

そこには心を傷める荒涼とした景色が広がり、日常生活を失った後の
人の営みの脆さに胸がふさがります。たとえばこんな描写‥

人間たちはネズミのように狡猾で、暖かい食事を手に入れるためなら、喜んで
人を二度殺すことだろう――その一方で、腹一杯食事をし、納屋に豊かな収穫を蓄え、
暖炉に火を燃やすことができれば、人はこの上なくチャーミングで、寛大になれる。
満ち足りた人間くらい節度のあるものはいない。



メイクピースは自分のことをとても「実務的な人間」だと言っています。
家の中で本を読むよりも、外に出て体を動かすことが好きなタイプ。
でも、熱心なクエーカー教徒の父は、正反対の人‥
周りの状況がよくない方向へ進み始めていると感じたときも、どうして
セカイがそうなったかをあらゆる角度から分析し、説明をすることはできても、
暖をとるための薪の準備が、自分ではできない人なのです。

とてもうまい小説だし、興味深い筋立てなので、私はかなり「入り込んで」いましたが、
それでも時折、「メイクピースのお父さんのような人」のことを考えました。

昨年の大震災の後に、私は余震におびえ、いつも通りの毎日を続けていくことに
後ろめたさも感じていて‥でも、何日か(何週間か?)たったあと、好きな音楽を聴くことや、
本を読むことはわるいことではない、自分にとって必要なことなのだと知り、やっと一息
つけたような気がしていました。

そんな私は、たぶんきっと「メイクピースのお父さんのような人」で、でもあの時に
感じた安堵は嘘ではないし、音楽や本やきれいな花や風の匂いは、やはり
「必要」なんじゃないかと思うのですが。
しかし、それさえも、絶望的な空腹の前では、何の役にも立たなくなるような、そんなセカイが
少し先にはほんとうにあるのかもしれないと思い、そんな時自分は「実務的な人」に
なれるだろうかと、問いました。


・・・・・・・・


メイクピースが居るセカイはどんなふうになっていて、メイクピースはそこで
何を思い、何に希望を見いだしたかー
ぜひぜひ、読んで、知ってもらいたいと思います。

 

 
※作者マーセル・セローは、ポール・セローの息子です。
 ポール・セローは、ハリソン・フォード主演で映画にもなった
 『モスキート・コースト』や『ワールズ・エンド』などを書いた人です。

   

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赤ちゃん絵本

2012-08-03 17:22:21 | 好きな絵本

先日、久しぶりに、赤ちゃんに絵本をお土産で持っていく、という
有難い機会に恵まれました。
書店で、絵本の棚を前にして、気持ちが昂りましたよ~(笑)。

第1候補は、私と夫も、赤ちゃんだったrも大好きだった
『ごぶごぶ ごぼごぼ』だったのですが、



なんか、すでの「持っている」ような気がしてならず、別の絵本を選びました。


こどものとも0.1.2 には、かなりお世話になったので、
そのバックナンバーの中から、佐々木マキさん作のこの絵本。

 バックナンバーといっても、2011年2月号だから
新しいですね。はじめてみました。

表紙からわかるとおり、ゴミ箱のうしろにいるのは「だれかしら?」と
きいて、隣のページで、その動物が姿を現すという、いたって単純な
正統派赤ちゃん絵本です。
だれかなー? でも、なにがいるのかな? でもなく、
「だれかしら」 という日本語がとてもいいなあと思いました。

こういう言葉って、毎日の中で、そうそう使うものではないので、
意識して、「残して」いきたい言葉です。

楽しいですよね~
「だれかしら、わかる?」ときくと、そのうち、かわいい声で
「ぶたさん」とか、答えてくれるんですよ。
そんなやりとり思い浮かべては、ひとりにやにやしてしまいます。

嬉しかったのは、赤ちゃんのおかーさんも、佐々木マキさんの絵が
大好きだったということ。
全然、頼まれていませんが(笑)、もう1冊、私のお薦め絵本を
ここにあげておきますね。

 0,1,2のあとのシリーズが「年少版」ですが
この絵本はとくに文字が少ないので、今からでも十分楽しめます。




佐々木マキさんの絵本を紹介したら、やはり、安西水丸さんも紹介したいです・笑
(水丸さんの絵はお好きですか~?)

   この2冊がうちではテッパンでした。
 (過去ログです)       





それと、小さい子の絵本といえば、私にとってはこのコンビも‥。

   山脇百合子さんの絵、大好き♪
            




おみやげ絵本の、もう1冊は、
なぜか、うちにはないのですが、赤ちゃんと一緒にお月さまを眺めるって
すごくいいなあと思って、選びました。

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