図書館の作者別「あ」の棚で見つけました。
イラストレーターの安西水丸氏と和田誠氏が、交互に文章を書き、
文を書いていない方の人が、それにイラストをつけていく、という方法のエッセイ集です。
シリトリ形式(片方が書いた文章のおしまいの部分を引き継ぎながら、
いつのまにか別の話題になり、そのおしまいの方をもう一人が引き継いでゆく)
になっているところもおもしろいです。
『青豆とうふ』
安西さんと和田さんでは、和田さんの方が年上ですが、和田さんは
まえがきの1行目で、こう書いています。
ぼくは安西水丸さんのファンです。同業者という点ではぼくの方が
少しばかり先輩ですけど、こういうことは年齢とは関係がありません。
いいものはいい、面白いものは面白い、美しいものは美しい。
水丸さんの絵は、どれにも該当するんです。
水丸さんは、和田さんのことを、あとがきでこう書いています。
和田誠さんはぼくにとって憧れの人でした。
過去形で書いていますが、それは和田さんが照れるといけないと
おもったからであって、憧れの人であることは今も変りません。
大学生の時、和田さんの絵をはじめて目にし、日本にこんな恰好いい
イラストレーションを描く人がいるのかと、むしろ落胆に似た感動を
覚えたことを思い出します。
おふたりは、2001年に「NO IDEA」というテーマで二人展を行い、
今度は、文章でもなにか一緒に、ということになり、その連載のタイトルは
作家の村上春樹氏にお願いしたのだそうです。
(この本のタイトルを見て、あれ?と思った方‥そうですよ、この青豆は
『1Q84』の青豆さんの青豆と、同じところからきているのです。
この本が出版されたのは2003年で、雑誌での連載は、2001年から始まっているので、
『1Q84』よりもだいぶ前ですね。
青豆とうふは渋谷の小料理屋さんのメニューだそうです)
私は、水丸さんの絵も、和田誠さんの絵も、どちらも好きですが、この本を読んで
そこから感じられるお人柄が、とてもいいなあと思いました。
人の内側にある、「正直」とか、「素直」って、自然に文章に出てくるものなのです。
シャイな感じがするところも、いいですねー。
年下の私が言うのもなんですが、シャイ・ガイは、かわいいです、なんか憎めません・笑。
終わりの方に、ペンネームに関する話があって‥水丸さんの名の由来がわかったのが
私的にはとてもよかったです。
「安西」というのは、おかあさんだかおばあさんの姓だと知っていたのですが、
「水丸」は、どこからきたのかなーと思っていたのです。
小学生になって初めて習った漢字が、月、火、水、木、金、土、日で、
漢字を知った嬉しさから、何度も書いているうちに、なんとなく文字の好き嫌いが出てきて、
ベスト1が「水」だったのだそうです。
そして、それをマークとして、当時習わされていた剣道の防具の胴に書いていたとか。
子供のことなので理由は「ただ何となく」だったが、水という字のちょっとした
儚さみたいなところが気に入ったのだろうとおもっている。
と、水丸さんは本の中に書いています。
こういうふうに感じられる(思い出せる)水丸さんってやっぱり好きだな。
『NO IDEA』
こちらには、春樹氏のエッセイがついてます。
絵本界での水丸さんといえば、こちらですよね。
この夏に、こどものとも0,1,2で続編(水辺編?)が
出るみたいです。
この本は、私の「思い出の絵本」のベスト3に入っています。(過去ログ★)
和田誠さんの絵本で好きなのは‥
と
装丁もたくさんされてます。
これは、そんな色々が書かれた本『装丁物語』
(私の過去ログ★)
春樹氏が翻訳したレイモンド・カーヴァー全集。
装丁したのは和田誠さん。1990年頃から順に、中央公論社から出たシリーズですが
この装丁はほんとにステキです。1冊づつ箱入りで‥
その後、村上春樹翻訳ライブラリーというのが出て、この箱入りのシリーズは
書店ではほとんど見かけなくなりました。(都内の大きなところにはまだあるのかも
しれませんが)
1巻~7巻まであって、そのうちの3冊を持っています。
いつか買えなくなってしまう日がくるかもしれないので、全巻揃えておこうかなーと
3か月(半年?)に1回くらい思い出している、懸案事項のひとつです。
イラストレーターの安西水丸氏と和田誠氏が、交互に文章を書き、
文を書いていない方の人が、それにイラストをつけていく、という方法のエッセイ集です。
シリトリ形式(片方が書いた文章のおしまいの部分を引き継ぎながら、
いつのまにか別の話題になり、そのおしまいの方をもう一人が引き継いでゆく)
になっているところもおもしろいです。
『青豆とうふ』
安西さんと和田さんでは、和田さんの方が年上ですが、和田さんは
まえがきの1行目で、こう書いています。
ぼくは安西水丸さんのファンです。同業者という点ではぼくの方が
少しばかり先輩ですけど、こういうことは年齢とは関係がありません。
いいものはいい、面白いものは面白い、美しいものは美しい。
水丸さんの絵は、どれにも該当するんです。
水丸さんは、和田さんのことを、あとがきでこう書いています。
和田誠さんはぼくにとって憧れの人でした。
過去形で書いていますが、それは和田さんが照れるといけないと
おもったからであって、憧れの人であることは今も変りません。
大学生の時、和田さんの絵をはじめて目にし、日本にこんな恰好いい
イラストレーションを描く人がいるのかと、むしろ落胆に似た感動を
覚えたことを思い出します。
おふたりは、2001年に「NO IDEA」というテーマで二人展を行い、
今度は、文章でもなにか一緒に、ということになり、その連載のタイトルは
作家の村上春樹氏にお願いしたのだそうです。
(この本のタイトルを見て、あれ?と思った方‥そうですよ、この青豆は
『1Q84』の青豆さんの青豆と、同じところからきているのです。
この本が出版されたのは2003年で、雑誌での連載は、2001年から始まっているので、
『1Q84』よりもだいぶ前ですね。
青豆とうふは渋谷の小料理屋さんのメニューだそうです)
私は、水丸さんの絵も、和田誠さんの絵も、どちらも好きですが、この本を読んで
そこから感じられるお人柄が、とてもいいなあと思いました。
人の内側にある、「正直」とか、「素直」って、自然に文章に出てくるものなのです。
シャイな感じがするところも、いいですねー。
年下の私が言うのもなんですが、シャイ・ガイは、かわいいです、なんか憎めません・笑。
終わりの方に、ペンネームに関する話があって‥水丸さんの名の由来がわかったのが
私的にはとてもよかったです。
「安西」というのは、おかあさんだかおばあさんの姓だと知っていたのですが、
「水丸」は、どこからきたのかなーと思っていたのです。
小学生になって初めて習った漢字が、月、火、水、木、金、土、日で、
漢字を知った嬉しさから、何度も書いているうちに、なんとなく文字の好き嫌いが出てきて、
ベスト1が「水」だったのだそうです。
そして、それをマークとして、当時習わされていた剣道の防具の胴に書いていたとか。
子供のことなので理由は「ただ何となく」だったが、水という字のちょっとした
儚さみたいなところが気に入ったのだろうとおもっている。
と、水丸さんは本の中に書いています。
こういうふうに感じられる(思い出せる)水丸さんってやっぱり好きだな。
『NO IDEA』
こちらには、春樹氏のエッセイがついてます。
絵本界での水丸さんといえば、こちらですよね。
この夏に、こどものとも0,1,2で続編(水辺編?)が
出るみたいです。
この本は、私の「思い出の絵本」のベスト3に入っています。(過去ログ★)
和田誠さんの絵本で好きなのは‥
と
装丁もたくさんされてます。
これは、そんな色々が書かれた本『装丁物語』
(私の過去ログ★)
春樹氏が翻訳したレイモンド・カーヴァー全集。
装丁したのは和田誠さん。1990年頃から順に、中央公論社から出たシリーズですが
この装丁はほんとにステキです。1冊づつ箱入りで‥
その後、村上春樹翻訳ライブラリーというのが出て、この箱入りのシリーズは
書店ではほとんど見かけなくなりました。(都内の大きなところにはまだあるのかも
しれませんが)
1巻~7巻まであって、そのうちの3冊を持っています。
いつか買えなくなってしまう日がくるかもしれないので、全巻揃えておこうかなーと
3か月(半年?)に1回くらい思い出している、懸案事項のひとつです。