my favorite things

絵本の話を中心に、好きなもの、想うことなど。

はじめましての絵本たち@こひつじ文庫

2010-02-22 15:45:55 | 好きなもの・講座やワークショップ

20日の土曜日、今年最初の「はじめましての絵本たち」に参加しました。
場所は、こひつじ文庫さん、ナビゲーターはとことこペンギン隊3号の三蔵さんです。

紹介していただいた絵本は、日本の絵本11冊、海外翻訳絵本が13冊、
それと雑誌が1冊です。
すべての絵本の紹介は、こひつじ文庫さんのブログに載っていますので、
ここでは、私の気になったものだけ、記しておきます。


日本の絵本では、この3冊。

 『チリとチリリ ゆきのひのおはなし
 どいかや 作

〈チリとチリリ〉シリーズの5冊目です。
私が、二人は女の子同士ではなくって、男子と女子なんだよね?と思わず言って
しまったことと、その後の検証?は、こちらに詳しく書いてあります。
(マーガレットさん、ありがとう)



おじいさんのいえ
   植垣歩子 作

こちらの作家さんの絵本は、私にとって、まったくの「はじめまして」でした。
丁寧なつくりこみが、なかなか好きでした。



しょうとのおにたいじ
   稲田和子 再話  川端健夫 絵

川端さんの絵は、好きなんです。お話は、どこかできいたことがあるぞ、という
お馴染みのむかしばなしも混じっていたりして、おもしろいです。



海外絵本では‥この4冊。

ふゆのようせい ジャック・フロスト
   カズノコハラ 作  石津ちひろ 訳

おばけやしきにおひっこし』の作者の第二弾(ですよね?)
おばけ~はオレンジと黒、
今度は、ブルーと白の2色です。版画みたいな絵が結構好き。



イギリスの野の花えほん
  シャーロット・ヴォーク 絵  ケイト・ペティ 文  福本友美子 訳

題名とおり、イギリスの野に咲く草花を、わかりやすく紹介している絵本ですが、
日本で見られるものもたくさんあるし、色別に分けてあるところが、気が利いると
思いました。絵も大好き。毎晩少しづつ見て(読んで)いるだけで、春を
待ってる気分になれます。



ひみつだから!
   ジョン・バーニンガム 作  福本友美子 訳

バーニンガムの新作ですね。すごくいい紙をつかってあって、ずっしり重い本でした。


  『ワンガリの平和の木
  ジャネット・ウィンター 作  福本友美子 訳

この絵本だけは、図書館にあるのを見つけて、珍しく、紹介前に読んでいた絵本です。
ノーベル平和賞を受賞したワンガリ・マータイさんの伝記本は、もう1冊、
その手に1本の苗木を』もあって、
その違いを読み比べるのも、興味深かかったです。
(私は、ジャネット・ウィンター作の方が好きでした。)
図書館本では知る由もないんですが、カバーをはずすと、表紙はまた別の
絵が描かれていました。よかったです。



講座を楽しんだあとは、またしてもこひつじサロンの昼食会に、およばれしました。
白と赤の2本のワインに、ポテトグラタンをはじめとする手作り料理の数々‥
夕方近くまで、すっかりごちそうになりました。

金曜日に大評判だったという「セロリのディップ」も、クラッカーに乗せて
いただきました。
生クリーム?と思ったコクは、クリームチーズにプラスされた、
カニ缶だったのかなと思っています。


コメント (6)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

梨木3作品

2010-02-16 15:53:24 | 好きな本
西の魔女が死んだ』と、『ペンキや』『ワニ』の、短い絵本の作品は
読んだことがあり、うまいなあと思ったのですが、その後が続かなかった、
梨木香歩さんの作品。
去年の今頃も、ことり文庫さんの、ことり便に入ってた『りかさん』を頼もうか
どうしようか迷い、結局やめたのでした。

そのときやめた理由は、人形とおばあさん。
梨木さんの他の作品にも、おばあさんはよく出てくるみたいで‥父方の祖母が
自分にとって特別な存在だったからか、おばあさんものに手を出すときは
なんかびくびくしてしまうのです。


それなのに、今年になってから続けて3冊、梨木さんの本を読みました。
きっかけは、ある日、ブログ散歩をしていて、ほのぼの文庫さんのブログの脇に
家守綺譚の植物アルバムというリンクを見つけたことでした。

001のサルスベリからはじまって、111の槇まで、お馴染みの花もあれば、
初めて名前を知る植物もあって、図鑑としてだけでも十分楽しいものでした。
それらの植物が、話にすべて入っていることにとても興味を持ち、早速
家守綺譚』を借りに図書館へ。そして、そこで目にとまった他2冊も、
一緒に借りてきました。



家守綺譚』  梨木香歩


綺譚とは、珍しいはなし、不思議なはなしという意味。
縁あって、亡き親友、高堂の家に住まわせてもらい、「家を守る」ことになった
もの書きの綿貫征四郎と、彼のまわりで起こる現実と非現実が、分け隔てなく
淡々と悠々と綴られています。

この世にはいないはずの高堂が、最初に綿貫の前に姿を現したのは、
風雨がひどい晩、掛け軸の中に描かれている水辺に、ボートを漕いで、でした。

ーどうした高堂。
私は思わず声をかけた。
ー逝ってしまったのではなかったのか。
ーなに、雨に紛れて漕いできたのだ。
高堂は、こともなげに云う。

ボート部に所属していた高堂は、湖でボートを漕いでいる最中に行方不明になり
それっきり、ということだったので、ボートに乗って現れるのも、当然といえば
当然のようですが、私は、こちらの世界と、あちらの世界は、大きな川で遮られていて、
両者の間には、橋がかかっているという漠然としたイメージを持っていたので、
この「ボートを漕いで」は、とても新鮮に思えました。

湖の底の禁断の葡萄。口にしたものと、しなかったもの。
征四郎を思いとどまらせたのは、自分では感じていなかったでしょうが、
犬のゴローや隣のおばさんの存在があったからかも、と私は思いました。
(隣のおばさんは、話の中でとてもいい味だしてました)



エンジェル・エンジェル・エンジェル


コウコとおばあちゃんの話。
私が、びくびくしていた「おばあさんもの」です。

とてもよくできている話でしたので、一気に読んでしまいました。
今の、コウコとおばあちゃんの場面と、おばあちゃんの回想場面が交互に
語られていきますが、おばあちゃんのシーンは、今はもう誰も使わないような
丁寧な言葉になっていることに、遥かな時間の流れを感じました。
死んでゆく前に、ひっかかりが解けてよかったといったらいいのか、ひっかかりが
解けたから、やっと死んでいくことができたのか‥。
おばあちゃんのことを思うと、胸が疼くけれど、名前のことといい、天使のことといい、
すべてがきれいに納まっておわるのが心地よく、それで気持ちも少し軽くなりました。




りかさん

こちらは、ようことおばあちゃんの話。
ことしの雛人形を出す前に、読んでおこうという気持ちになりました。

それだけでなく、桜蕾染めをする前に読めたことが、なんか偶然では
なかったかも、と後からですが、思いました。

強すぎる思いは、人形にくみとってもらったり、また逆に、人形が抱き続けてきた
想いを、持ち主になった人間が聴いてあげたり。

そういうことって、対人形だけでなく、対植物でも同じだなーとなんとなく思います。


今日、今年の雛人形を飾りました。
足りないお道具はないかしら。男雛はちゃんと冠をかぶっているかなと
いつになく点検してしまいました。それから、ひとりひとり(ひとつひとつ)の
お人形の顔をじっくりと眺めました。



梨木作品、さらに3冊、図書館から借りてきました。
2月後半は、梨木強化月間です。


コメント (8)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

鎮守の杜の色暦-桜蕾2010@らふと

2010-02-15 17:40:40 | 好きなもの・講座やワークショップ

2月13日、楽しみにしていたらふとのワークショップへ参加しました。

鎮守の杜の色暦ー桜蕾、先生は、染織家の森文香さんです。

(色暦となっているからには、それぞれの季節にふさわしい草木染めが
一年を通して、行われるということなのかな、と今から期待しています。)


でもまずは、桜蕾。

紅葉した桜の落ち葉染めはしたことがあるのですが、蕾がついた
枝を使ってというのは初めてでした。
つい最近『りかさん』を読んだばかりだったので、桜の枝に眠っている
エッセンスを、いただくような気持ちでいました。
今回、らふとのスタッフの方が用意してくださったのは、リネンの巾着。
下処理&2日前からの準備で、とてもきれいな濃いピンクに!

「バッグの中に、桜色で染めたものを忍ばせているなんて
なんか楽しくないですか」

タグつきの巾着を縫ってくれた、スタッフ・ウサちゃんのこの言葉に、
「桜蕾染め」の、様々な喜びが凝縮されています。

喜びは、みんなでワークに参加する楽しさであったり、桜浮島のおいしさ
であったり、ぐつぐつ煮だした液から色をもらう驚きであったり、
ワーク後の、ランチやおしゃべりのもろもろまで含めて全部です。


さて、今回のワークのもうひとつのイベントは、「色寄せ帖」作りでした。

森文香さんの作品には、それはもううっとりするようなタイトルが
ついていて、作品の画像と、そのタイトルを見るだけでも、気持ちが
わぁーと広がっていくのを感じるのですが。
そんな文香先生の作品作りのほんの一端を、体験できるなんて、なんと
おもしろいと、思っていたのです。

が、実際に、たくさんの色糸を前にすると、とてもおもしろいなんて
言っていられず、頭の中が急にぐるぐる状態へ‥。
結局、選んだ糸は、私にしては(?)とても優しい色合いばかりと
なっていたのが、自分でも意外のような、そうでもないような。

一番先に目についた「びわの葉」、紫が美しかった「ログウッド」、好きな
「アカネ」、そして、最後はちょっと迷って「キハダ」にしました。
全部麻糸を選んだのは、今回がリネンの巾着染めだったので。
貼った順番は、気になった順です。
タイトルつけは、またしてもぐるぐる状態でしたが、〈うすべに待ち〉と
名付けました。
この4色に、あとひといろ、薄い紅が加わると‥桜色のことですが‥
春が来るなあという気持ちからです。

一緒に参加したみなさんの「色寄せ帖」、みな様々で、その発表は
とても楽しい時間でした。
4つの色を選んで貼る、という単純そうに思える作業の中に、
それぞれの思いが、表れ、またそれを言葉に置き換えて、
自分以外の人たちに語る(話す)というのは、普段着の生活に
近い場であるのに、普段では決してすることのない、有意義で
たいそう素敵な試みだと思いました。

そうそう、持ち帰り、乾かした巾着を見たrに、これは桜の模様に
したの?と訊かれました。
豆絞りが、偶然その形を作りだしてくれたのですが、ひとひら桜が
散っているようにも見えるかも、とまたすこし嬉しくなりました。



前日、当日の、短い私のログは、
ワークの詳しい様子は、小屋の音森文香さんのブログに。
一緒に参加した方のブログも合わせて見てくださると
桜浮島がどれぐらいおいしそうだったか、色糸はどんなふうだったか
よくわかります。

桜蕾染め
桜蕾の会
桜蕾染




※3月27日~4月4日まで@らふとで、森文香さんも参加される
ハルノコトバという3人展が開催されます。
桜蕾のおなべで、一緒にぐつぐつした文香先生の、麻の糸が
作品となって現われかも、だそうです。
その頃、らふとのお庭はピンク色に染まっているでしょうねー


コメント (6)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ゆれるやなぎのように

2010-02-08 15:20:39 | 好きな本
何年か前の『トラベリング・パンツ』で名を知らしめた、アン・ブラッシェアーズの
昨年秋に出た、本です。トラベリング・パンツと同じ町(メリーランド州、ベセズダ)が
舞台になっているので妹編(版)という感じもします。
話の中でも、トラベリング・パンツは、町の伝説になっていて、今回の主役の
3人の女の子も、「~パンツ」の4人の女の子たちにあやかって(?)、
スカーフや、ジーンズのジャケットを「共有」したり、してました。

フレンズ・ツリー
   アン・ブラッシェアーズ


表紙の3人は、左端からアーマ、ジョー、ポリー。
小さい頃からなにをするのも3人一緒だったけれど、中学校を卒業するすこし前から
関係はぎくしゃくしだし、高校入学前のホリデーは、別々に過ごすことになり、
アーマとジョーは、3人仲良しだったことは、もう小さかった頃の思い出として
とらえはじめます。
けれど、すこしだけ他の2人よりも幼いポリーは、たまたま今はキョリがあるだけと
思っていて、2人からすこし疎ましく思われ始めていることにも気づきません。

3分の1くらいまでは、同じ章でも、短いペースで、話の語り手がすぐに移って
しまうことが読みずらく、3人の誰にも、あまり気持ちを添わせることができませんでした。
が、気がつくと、加速度的に、3人3様の、夏の過ごし方がおもしろくなっていましたし、
亀裂が入った友情が、どんなふうに元に戻っていくのか、その行く末が心配で
たまらなくなりました。

トラベリング・パンツ』のときもそうでしたが、カラッとしていて、テンポがよいことが
作品の魅力だと思います。
アメリカのティーンエイジャーは乾いているなあと、最初、思うのです。

でも、それぞれにウエットな部分を抱えていて、それは、自分自身のこと
だけではなく、15歳の力ではどうすることもできない、家族の問題だったりするのですが、
最終的に、それをも含んでなおかつ、「乾いている姿」を見せられると、気持ちが
大きく、彼女たちの方へ動いていくのを感じます。



フレンズ・ツリー 原題は、3WILLOWS
柳の木は どれだけ根もとから切っても、死にたえることがないそうです。

続編がもし出たら、きっと読んでしまうだろうな。



トラベリング・パンツの過去記事→ 








コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

300号

2010-02-07 17:37:16 | 好きな絵本
福音館書店の月刊誌のひとつ 「たくさんのふしぎ」が、300号を
迎えたそうです。

その記念号は、ずばり『おかし』というタイトル。



記念号にふさわしく、なかがわりえこさんの文に、やまわきゆりこさんの絵です。

ゴールデンコンビが、おなじみの、とても心地よい雰囲気で、おかしってなんだろう?
に、丁寧にやさしく迫ります。

おかしはきびしい!  とか
おかしはたのしい! とか
おかしはやさしい! とか
おかしはこころのメッセンジャー! とか‥


「おはなしの絵本」として読んでもいいなあと、思いました。

生まれたての赤んぼうが、おかあさんのおっぱいだけから、しだいに
他のものも口にするようになり、初めてのおかしを食べるくだりでは、
懐かしさで、胸がいっぱいになりましたよ。

rが、初めて食べた「おかし」ってなんだったのだろう?と考えたけど、
はっきり思い出せません。でも、歯固めビスケットというのを、あげたときに
それがのどにつまって、ほんとに目が白黒なって‥すごく慌てて吐き出させた
ことがあったのは、よーく覚えています。

あと、お出かけするときに、いっつも、レーズンの入った小さいバターロールを
常備していたこととか‥。

それと、お菓子で忘れられないのは、姪っ子のAちゃんに、初めて、
太郎焼き(大判焼きみたいなもの)の皮を食べさせたときに、とてもうっとりした
顔をしたこと。彼女にとって、初めての至福の時だったかな・笑。




「たくさんのふしぎ」は、小学3年生くらいからを対象にした月刊誌ですが、
今回の『おかし』は、小さな子に読んであげても、一緒に楽しめる内容だと思います。


福音館のサイトでは、「たくさんのふしぎ」のバックナンバー全部
見ることができるようです。


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

クラウン・カルーセルTシャツ

2010-02-04 18:10:15 | 好きなもの・Tシャツ
昨年の11月頃からブログで紹介しはじめ、12月にはもう出来上がって
いて、もう何人かの方にはお選びいただいたのですが、ここでの紹介は
まだだったので、「立春」の今日を、待っていました。
(春待ち気分のひとつとして、みてみてくださーい)


クラウン・カルーセルTシャツです。






上ふたつがメンズで、下のふたつがレディースサイズです。
(他にも色やサイズ展開がありますが、詳しくはBOOTS&STICKS
サイトでごらんください)


クラウン・カルーセルは移動遊園地のメリーゴーランドなのです。
訪れた場所が、バックにプリントされています。

世界中をまわっているんですよー
45の街や町や場所の名前が載っています。

なぜ、そこへ行ったのだろう? の理由は、店長のブログでは、
「制作現場から」カテゴリーに、CROWN CAROUSEL WORLD CIRCUIT
という題名で。
私の別ブログでは、「クラウン・カルーセル」カテゴリーに、45の場所・45の物語
という題名で、書かれています。




コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

向き合う

2010-02-01 19:39:49 | 想うこと
ちょっと思うところがあって、このブログの記事を、最初から
読み返してみました。

最初の投稿は、2005年6月27日。

最初の1冊という題名で、「あかいひかり みどりのひかり」のことを
手さぐりで書きました。

投稿、というボタンを押したときのドキドキを、今でもはっきりと
覚えています。


次の本、その次の本、というふうに、「好きな絵本」のカテゴリーを
はじめから20冊目まで見てみました。
(そこまでが、2005年の12月ぐらいまでの投稿でした。)
4年半も前のことだから、忘れているだろうと思っていたけど、読み返してみると
どの絵本のことも、それを選んだときの気持ちから、覚えていることに
すこし驚きました。

今ではこういうふうには書けないかも、と思うところもあれば、
かなり苦心して言葉を並べてるなあ、と思うところや、明らかに「読み手」を
意識し過ぎているものもありました。


明日また時間があったら、また20冊分くらいを読み返してみたいと思います。

「すこし前」の自分が、何を思って、どんな絵本を選んで、どんなふうに
それを文章に残したのか、ちょっと向き合ってみたいのです。




コメント (4)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする