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絵本の話を中心に、好きなもの、想うことなど。

2024年2月 読書の記録

2024-03-30 12:00:48 | 好きなもの・音楽や本

2月に読み終わった本は4冊でした。

『首折り男~』は1月の終り頃図書館で見つけて、
なんとなく借りた本で‥読み終わったのは2月の初め頃。
まだ2か月も経ってないのに、だいぶ前のことのように
思えます。


特に繋がっているわけでもない、7つの短編が
おさめられていて‥最初に掲載された雑誌もばらばらで
書き終ろし作品もなし。

「首折り男」がキーワードだが、ほんとにゆるくゆるく
繋がっているだけで、読み終わったあとも、いつもの
ような、あーそういうことだったのか!の、カタルシスは
少な目でした。でも、合コン会場のレストランにも
首折り男は出没していたし、クワガタの飼育箱を操作する
夜中の作家の「手」のような、「神さまのいたずら」?
あるいは「神さまのたわむれ」?のような出来事がちらほら
起こり、たしかに人生ってそんなものかも、と思い
楽しい気持ちにもなりました。おなじみの黒澤が随所に
現れるのもおもしろかった。






ずっと前から図書館に予約していてやっと順番が
まわってきた本。

表紙のイラストと、タイトルの付け方で、だいぶ
部数を伸ばしたのでは?と思いました。
ワインの仕事で、30年近くイタリアへ通っている
作者の実感を、うまくまとめたエッセイのような
読み物で、前半のビジネスの部分が私にはおもしろく
読めました(後半は食卓のマナーとか家族の場面とか
想像が付きやすかったので)。

そして作者の言いたかったことは、すべて「はじめに」
に要約されていたような。時間配分のこととか、分業の
こととか、譲れないなーと思った点もあったけど、今を
楽しむ型の人生を忘れてはならない、という点で見習い
たいと思った箇所を。


不測の事態はおこりうるのだから、解決策を見出すことに
全力を尽くすほうがよほど大切。そしてそうなったときも
あきらめずになんとかする能力がイタリア人にはある。
なぜならこどもの頃からそういう場面に慣れていて
対応力が高い‥

どんな状況でもしぶとく愉しみを見つける。
好き嫌い、美しいか醜いかで物事を判断する(実用性より
美しさ、直観をはたらかせる)。

地図なしで人生を進む勘を持つ。







時々、よしもとばななさんの本が読みたくなって。
薄いし、簡単に読めるだろうと、図書館の棚で見つけて
借りてみました。

見知らぬ人からのメールに、返事を書くことを仕事
(ボランティア)としてやっている、どん子ぐり子
という(ふざけた)名前の姉妹が主人公。

どんぐり姉妹宛に送られてくるメールの内容と、その
返信が、物語を作っていくのだと思っていたが、実際に
紹介されたメールは3通くらいで、しかもそれがストーリー
をひっぱっていくわけではなく。なかなかのシリアスな
展開は、やはり、ばななはただものではない、と
ページが進むほどに思わされました。

喪失感をかかえて生きてきた姉妹が、その喪失感を
自分の一部に抱えつつ、でも生きていくぞーって感じで
しょうか。ラストが近づくにつれ、もう誰も死んだり
しませんように、と祈るような気持ちでしたよ。


だれもが人々の心でできた大きな海のどこかに
確かにぽつんと存在している。その度合いもきっと同じ。
それでも私たちは人それぞれの個別の色を持った
悲しみをおぼえる。

これは妹、ぐり子の気持ち。

そうか、ずっといっしょにいられない人といるのは
中毒みたいなものなんだ。魔法がとけないまま
別れるのはなんて甘美なものだろう。好きじゃない
わけじゃない、ただ一番好きでいられる方法が
これなんだ。

これは姉どん子の恋愛を、ぐり子が考察してるところ。








2月12日に吉祥寺で出久根育さんの個展を観た後に
なんか、たかどのほうこさんとのコンビの本を
よみたくなって‥。

表紙に居る女の子の、ひとりの名前が「育ちゃん」
なので、読み始めから楽しくなりました。

画廊が入っているような、古いビルへの短期間の引っ越し。
部屋のクローゼットに残されていたパッチワークで作られた
帽子(表紙の女子がかぶってます)。ちょっとかわった
服を着た女の子とのビル内探検‥。
これはファンタジーなの? ありえない話なの??と
思いながら読み進めているうちに、淡くやさしい気持ちが
胸に満ちているのに気が付き‥よい物語だったなあと
思いました。





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おわりとはじまり(あるいはヒバリのこころ)

2024-03-28 17:36:47 | 想うこと

ソメイヨシノの開花が待ち遠し今年の春ですが。

春のはじめの、もうひとつの楽しみはモクレンの花。
木に咲く花の中ではいちばん好きかも、と思っています。
白の方はピークを過ぎてましたが、紫は蕾からすこし
開き始めの、とてもよい感じでした。


毎年見に行ってる、西口公園。2024年3月27日午後。



数年前に、娘の大学卒業式に列席して、ああもうこれで
入学・卒業・入学・卒業‥の繰り返しはもうおしまいで
慌ただしい春は終わりだーと思っていたら。
今週末は、新居への、娘の引っ越しとなりました。

自分たちのときとは違って、今は、新生活や結婚式までの
道のりというか、時間のかけ方は人それぞれのようで‥
娘たちの場合は‥
部屋探しから始まり、互いの両親への挨拶や、両家顔合わせ、
式場探しと決定、そしてようやく引っ越し、来月入籍、
10月に結婚式という運びなのです。

いろんなことを(深く)考えないように、
思い出さないようにしてきましたが(笑)、ここへ来て、
さびしい気持ちが広がってくることもしばしば。

しかし。
新しい、ココロ躍る、「はじまり」を迎えるためには、
「おわり」があってこそ(だとよーくわかってます)。


なので、わたしがわたしに贈る歌はこれですね。

僕らこれから強く生きていこう
涙がこぼれそうさ
ヒバリのこころ
ヒバリのこころ
ヒバリのこころ

スピッツ「ヒバリのこころ」







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2024年2月に観た映画

2024-03-13 17:58:56 | 好きなもの・映画やDVD

2月はたくさん映画を観ました。記録し始めてから
一番たくさん観た月ではないかな。

@WOWOW

公開時に映画館で観たのだけれど、すごく好きな映画
なので、オンデマンドの期限切れにならないうちに、と
また観ました。

ゴージャスな俳優陣も好みだし、オーシャンズ
シリーズの「続き」になってるところも好きだし、
後から種明かしがあるような展開も好き。

これを観たことではずみがついてしまって、
そのあと続けて、オーシャンズのシリーズを@WOWOW
で観てしまいましたよ。




この頃のブラッド・ピットはいいですねー
すごくかっこいい。悪役側にまわったアンディ・ガルシア
も新鮮でした。




舞台はヨーロッパに移って。
むかし観たストーリーはほぼ忘れていたので
新鮮でしたが、少々難解だったかも。




ここまで観たら最後まで観ないとね~。
仲間の敵討ち的な側面と、その為の手段として
11で敵だった、ベネディクト(アンディ・ガルシア)
と手を組むのは面白かったー。




@グランドシネマサンシャイン池袋

ものすごーく楽しみにしていた映画。
1985年日本公開から39年の時を経て、4Kレストア版で
劇場公開されました。せっかくだから、IMAXの
中でも最も大きいところで観てきました。

レーザーディスクで何度も何度も観て、DVDも持って
いるけれど、巨大なスクリーンで観るデヴィッドバーンは
格別によかったです。音の良さは‥まるで自分の後ろに
観客が居て、一緒に騒いでいるようでした。





     
@WOWOW

ちょうど1年前くらいに原作を読んだので、映画も観て
みようかな‥と。
2016年劇場公開なので、8年くらい前。豪華な俳優陣が
皆8歳若くて、なんだか初々しいなと感じる方も居ました。
原作では、とにかく警察内部の力関係や主従や内部の
ごちゃごちゃに辟易しましたが、映画で印象に残ったのは
新聞記者の秋川(瑛太)と、広報室の諏訪(綾野剛)、
被害者の父親の雨宮(永瀬正敏)かなー。
原作とは異なるラストでしたが、映画としてはその方が
よかったのかなーと思いました。





@MOVIX川口

娘が観てきて、とってもよかったーというので
それならば、と観てきました。

結果、出かけて、劇場で観ておいてよかった映画
でした。原作も、ぜひ読もうと決めてます。

帰宅後、パンフレットで知ったのですが‥
「プラネタリウム」に展開していく場面は原作には
ないということ。そして、登場人物ひとりひとりの
生い立ちとか経歴がとても細かく設定されているの
です。何人兄弟の何番目に生まれたとか、かつて
高校球児だったとか‥。それを読んでから映画の
場面を思い返すと、あああそこであの人がキャッチ
ボールをしていたのは、そういうことだったのか、
とか‥監督の作品に対する並みならぬ情熱を感じました。



@WOWOW

何年か前に原作を読んだので、映画化されたときに
ちょっと気になってました。(西島さんも出てるので)

岡田くんと西島さんの二人の主役から愛された篠役を
演じていたのは麻生久美子さん。篠のココロはどちらに
あったのだろうなーと思いました。
ラストに繋がるシーンはとにかく血しぶきが凄くて‥。

岡田くんがクールに見えるように撮られた映画なのだと
感じました。よかったのは篠の妹役の黒木華さんと
弟役の池松君でした。




@恵比寿ガーデンシネマ

友だちのイチオシだったので、小雨降る中
久しぶりに恵比寿へ、娘と出かけました。

自分の気持ちに素直に、生き生きと過ごす人の
毎日と、知人友人と積み重ねてきた時間‥。
気持ちが自然に入り込んでしまって、何でもない
場面でも涙がどんどん流れてきました。

劇中で角野さんが、たったひとつの魔法をつかみ
とって、しがみついて自分のものにした、という
ようなことを言うのですが‥わたしも私らしく居る
ことにしがみついていこうと、と思ったのでした。


:::    :::    :::


2月12日日曜日。
久しぶりに吉祥寺へ【出久根育展】を観に出かけました。
初期の、ちょっとエドワード・ゴーリーっぽい絵も
好きだけど、今回は『もりのおとぶくろ』から始まる
こうさぎのシリーズにぐっときました。
とにかくディテールがいちいち可愛すぎ!





















 

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ロバのシルベスターとまほうのこいし

2024-03-08 11:58:40 | ひらきよみ(読み聞かせ)

今日は、今年度最後の読み聞かせ当番でした。

3月は今日一回だけなのですが、そんな日に限って
雪予報は的中し、起きたら積もってました。
(まあ出かける時には止んでたのでよかったのですが‥。)

5年生の教室で読む絵本は『ロバのシルベスターとまほうのこいし』
14分はかかる長い絵本なので、高学年用ですね。昨年も2月に
5年生のクラスで読んでました




図書館で借りたので、今回もこちらの旧本を読みました。

担任の男性の先生も、児童と同じように教室の床に座って
聴いていてくれて‥その光景はやっぱりいいなあと思いました。
(先生によっては児童の後ろに立ったままだったり、
自分の机でテストの採点?しながらの方もいます‥)
なんか、一体感が生まれるというか、同じ場所と時間を
共有している感じが強まりますねー。

「共有」とか、難しくしなくても、一緒に楽しんでおくと、
その後も楽しみは続きますものね‥あらすじとか感想言い合ったり。
(大きくなっても‥、映画やドラマでもいいし、音楽だって。)


ちょっと読み聞かせの感想からはずれましたが、そんなことを
思った最終日でした。

来年度も、開始時間に間に合わせるために早起きしなければ!
のプレッシャーすらも楽しみつつ(笑)、続けていこうと思っています。




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