レフティやすおの新しい生活を始めよう!

50歳からが人生の第二段階、中年の始まりです。より良き老後のために良き習慣を身に付けて新しい生活を始めましょう。

[コラボ]私の読書論185-<左利きミステリ>第5回海外編(前)ホームズ以前-週刊ヒッキイ第666号

2024-06-18 | 左利き
『左利きで生きるには 週刊ヒッキイhikkii』第640号 【別冊 編集後記】

第666号(Vol.20 no.11/No.666) 2024/6/15
「週刊ヒッキイhikkii×楽しい読書 コラボ企画:
私の読書論185-<左利きミステリ>第5回 海外編
(前編)<ホームズ以前>紀元前から19世紀末まで」



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◇◆◇◆◇◆ 左利きで生きるには 週刊ヒッキイhikkii ◆◇◆◇◆◇
  【左利きを考える レフティやすおの左組通信】メールマガジン
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第666号(Vol.20 no.11/No.666) 2024/6/15
「週刊ヒッキイhikkii×楽しい読書 コラボ企画:
私の読書論185-<左利きミステリ>第5回 海外編
(前編)<ホームズ以前>紀元前から19世紀末まで」
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◇◆◇◆ 古典から始める レフティやすおの楽しい読書 ◆◇◆◇
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2024(令和6)年6月15日号(vol.17 no.11/No.368)
「週刊ヒッキイhikkii×楽しい読書 コラボ企画:
私の読書論186-<左利きミステリ>第5回 海外編
(後編)<ホームズ以後>19世紀末以降」
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*「後編」も見てね! 「後編」はこちらで↓
 『古典から始める レフティやすおの楽しい読書』(12:00 配信)

登録はこちら↓
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または、『レフティやすおのお茶でっせ』のサイドバーで!
https://lefty-yasuo.tea-nifty.com/ochadesse/
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 今回は、私の発行しているメルマガ
 『左利きで生きるには 週刊ヒッキイhikkii』と
 『古典から始める レフティやすおの楽しい読書』のコラボ企画です。

 以前も何度か試みましたが、その5回目です。


【過去のコラボ】

■1回目――

ツイッターで紹介した【左利きミステリ入門】のまとめでした。
そこでは、海外編として、19世紀以前の作品をツイッターで
 年代・国名・著者名・作品名・左利きの登場人物・
 左利きに関する記述の該当箇所
などの情報を紹介した、まとめ編でした。

『左利きで生きるには 週刊ヒッキイ』
・第577号(No.577) 2020/8/15
左利きの本を読む~ツイッター【左利きミステリ入門】まとめ(1)
×レフティやすおの楽しい読書(No.276)
『古典から始める レフティやすおの楽しい読書』
・2020(令和2)年8月15日号(No.276)
左利きの本を読む~ツイッター【左利きミステリ入門】まとめ(2)
×左利きで生きるには 週刊ヒッキイhikkii(No.577)
【別冊 編集後記】
『レフティやすおのお茶でっせ』2020.8.15
・ツイッター【左利きミステリ入門】まとめ(1)-週刊ヒッキイ第577号
https://lefty-yasuo.tea-nifty.com/ochadesse/2020/08/post-ed8cea.html
https://blog.goo.ne.jp/lefty-yasuo/e/612cd4bd3edfdbeb612069497aef79fa
・ツイッター【左利きミステリ入門】まとめ(2)-「楽しい読書」第276号
https://lefty-yasuo.tea-nifty.com/ochadesse/2020/08/post-ec0ad2.html
https://blog.goo.ne.jp/lefty-yasuo/e/245bddeded4348e10aaa4a027a6fab18

■2回目――

「<左利きミステリ>その後」と題して、
過去の『左利きで生きるには 週刊ヒッキイ』の
「小説の中の左利き・推理小説編」やブログ等で紹介したもの以外に、
それ以降に見つけた<左利きミステリ>(広義のミステリ)のあれこれを
 年代・作品名・著者名(短編の場合は、収録書籍名)
をリスト化して紹介しました。

『左利きで生きるには 週刊ヒッキイ』
・第595号(No.595) 2021/5/15
「楽しい読書コラボ企画:私の読書論144<左利きミステリ>その後」
『古典から始める レフティやすおの楽しい読書』
・2021(令和3)年5月15日号(No.294)
「週刊ヒッキイコラボ企画:私の読書論144<左利きミステリ>その後」
【別冊 編集後記】
『レフティやすおのお茶でっせ』2021.5.15
・私の読書論144-<左利きミステリ>その後
-週刊ヒッキイ595号&楽しい読書294号コラボ企画
https://lefty-yasuo.tea-nifty.com/ochadesse/2021/05/post-e0ec7a.html
https://blog.goo.ne.jp/lefty-yasuo/e/400a7921be1d016f8bfbff350762971a

■3回目――

【第一回】のツイッター版【左利きミステリ入門】の続きの
海外編「20世紀以降」版から
<ホームズのライヴァルたち>の作品の紹介でした。

『左利きで生きるには 週刊ヒッキイ』
・第628号(No.628) 2022/10/15
「<週刊ヒッキイ>×<楽しい読書>コラボ企画:私の読書論161
 【左利きミステリ入門】ホームズのライヴァルたち」
『古典から始める レフティやすおの楽しい読書』
・2022(令和3)年10月15日号(No.328)
「<週刊ヒッキイ>×<楽しい読書>コラボ企画:私の読書論161
 【左利きミステリ入門】ホームズのライヴァルたち」
【別冊 編集後記】
『レフティやすおのお茶でっせ』2022.10.15
・<週刊ヒッキイ>×<楽しい読書>コラボ企画:私の読書論161
左利きミステリ~-週刊ヒッキイ第628号
https://lefty-yasuo.tea-nifty.com/ochadesse/2022/10/post-39e67a.html
https://blog.goo.ne.jp/lefty-yasuo/e/ad9796a23bf53cf6eb0e80182a9d7b6a
・<週刊ヒッキイ>×<楽しい読書>コラボ企画:私の読書論161
私の自作左利きミステリ-「楽しい読書」第328号
https://lefty-yasuo.tea-nifty.com/ochadesse/2022/10/post-1a4b2b.html
https://blog.goo.ne.jp/lefty-yasuo/e/03236262a34a6ee2e03b42bff06e3267

■4回目――

<左利きミステリ>の国内編――国内ミステリのリスト紹介でした。

前半=『週刊ヒッキイ』版は、1948年「アンゴウ」坂口安吾 から、
(1997年)『三月は深き紅の淵を』「第二章 出雲夜想曲」恩田陸 まで。
後半=『楽しい読書』版は、2003年「書肆に潜むもの」井上雅彦 から、
(2019年3月)『レフトハンド・ブラザーフッド』知念実希人 までを紹介。

『左利きで生きるには 週刊ヒッキイhikkii』
・第640号(No.640) 2023/4/15
「週刊ヒッキイhikkii×楽しい読書コラボ企画:
私の読書論169-<左利きミステリ>第4回 国内編(前編)」
『古典から始める レフティやすおの楽しい読書』
・2023(令和5)年4月15日号(No.340)
「週刊ヒッキイhikkii×楽しい読書コラボ企画:
私の読書論169-<左利きミステリ>第4回 国内編(後編)」
【別冊 編集後記】
『レフティやすおのお茶でっせ』2023.4.15
・私の読書論169-<左利きミステリ>第4回 国内編(前)
-週刊ヒッキイ640号×楽しい読書340号コラボ企画
https://lefty-yasuo.tea-nifty.com/ochadesse/2023/04/post-d5c13e.html
https://blog.goo.ne.jp/lefty-yasuo/e/131b4f7933014dcedf057c75702ff28e
・私の読書論169-<左利きミステリ>第4回 国内編(後)
-週刊ヒッキイ640号×楽しい読書340号コラボ企画
https://lefty-yasuo.tea-nifty.com/ochadesse/2023/04/post-5b4e1e.html
https://blog.goo.ne.jp/lefty-yasuo/e/d0e3f19af79760633cbcc87cac454f96


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  ★ コラボ企画 ★

 『左利きで生きるには 週刊ヒッキイ』
  <左利きミステリ>第5回 海外編
(前編)<ホームズ以前>紀元前から19世紀末まで

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 『古典から始める レフティやすおの楽しい読書』
  <左利きミステリ>第5回 海外編
(後編)<ホームズ以後>19世紀末以降

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<左利きミステリ>についてです。

『左利きで生きるには 週刊ヒッキイ』で、
「名作の中の左利き/推理小説編」として紹介してきました。

その後、機会ある毎に新たな情報を追加しながら、今日に至っています。

今回は、<海外編>を紹介していきます。

 ・・・

*<左利きミステリ>とは、
 左利きの人が主要登場人物である物語や
 左利きの性質をトリックに活用した推理小説、
 左利きや左手や左右に関連した推理小説、サスペンス小説、
 ホラー作品等のミステリの総称をいう。


 国内ミステリ : 東野圭吾『どちらかが彼女を殺した』
 海外ミステリ : エラリー・クイーン『シャム双子の秘密』


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 1843:雑誌等初出年代 (1927):書籍刊行年代
 「」:短編、長編の一章 『』:収録短編集、長編
 [未]:<左利きミステリ>にもう一歩、未成熟
 [準]:<左利きミステリ>に準ずる
 [番外編]:番外編 (左利き/左手/左右関連)
 [ホラー]:ホラー [SF]:SF
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<左利きミステリ>の登場人物・分類表

(探)◆:左利きの探偵/探偵役
(被)▲:左利きの被害者
(犯)●:左利きの犯人
(容)▼:左利きの容疑者
(他)■:左利きのその他の事件関係者
(脇)╋:脇役、通りすがり、妄想中の左利きの人物

<左利きミステリ>としての紹介の都合上、
作品のネタバレとなるケースがあります。
基本的に、キーポイントとなる読みどころに関しては
問題が起きないように留意しながら紹介していますが、
ときに一部ネタバレになる場合もありますが、ご容赦ください。


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<左利きミステリ>:<海外編>リスト
 (前編)<ホームズ以前>紀元前から19世紀末まで

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<左利きミステリ>【海外ミステリ】編

1・紀元前『旧約聖書』「士師記」左利きのエホデ (犯)●
――左利きの暗殺者〈モアブの王エグロン殺し〉
『旧約聖書』「士師記」第3章12-30
第3章
《15 ベニヤミン人ゲラの子なる左手利捷のエホデ是なり
 16 両刃の剣を作らせ...
 21 エホデ左の手を出し右の股より剣を取りてその腹を刺せり》
『文語訳旧約聖書II歴史』岩波文庫 より

【情報源】マイケル・バーズリー『左ききの本』TBS出版会 西山浅次郎訳
 十三章「エホデ――ベンヤミンのジェイムズ・ボンド」より



2・7世紀半ば(中国・唐時代)[1963(アメリカ)]『白夫人の幻』
 ロバート・ファン・ヒューリック (容)▼
――東洋通のオランダの外交官(中国や日本の大使を歴任)による、
 中国歴史ミステリ。大唐帝国全盛期の県知事「狄(ディー)判事」こと、
 狄(ディー)仁傑(レンチェ)が活躍するシリーズもの探偵譚。
 ケガの状況から容疑者は左利きと推理する。
(原題)The Emperor's Pearl (1963)
『白夫人の幻』ロバート・ファン・ヒューリック/著 和爾桃子/訳
 ハヤカワ・ミステリ 2006/7/15


3・1207年(中国・南宋時代)『棠陰比事』桂万栄/編纂 駒田信二/訳
 「9 利手の左右」「10 傷跡の深浅」 (犯)●
――中国の裁判事例集、二話ずつ対比。左利きの犯人による犯罪事例。
 江戸時代「本朝棠陰比事物語」として翻訳され、翻案ものが編まれた
『棠陰比事』岩波文庫 1985/1/16
「9 利手の左右」
《囚人たちに食事をさせてその利手(ききて)を調べたところ、
彼だけが左手で匕(さじ)や箸を使ったので、この男が殴り殺したと...》
「10 傷跡の深浅」
《傷が右臂(ひじ)にあるのが不審であった。
 そこで食事をあたえて利手を調べてみたところ、
 誣告であることが明らかになったのである。》
  平凡社『中国古典文学大系39』より

【情報源】有栖川有栖『ミステリ国の人々』日本経済新聞出版社
「ディー判事――ロバート・ファン・ヒューリック」より
《「この中でただ一人、左利きのお前が犯人だ」
 などという推理が出てくるのだから。》


4・18世紀(アメリカ)「フランクリンの請願書(左手からのお願い)」
 ベンジャミン・フランクリン [番外編]
――政治家で、雷が電気だと照明したことでも知られる経済人・
 フランクリン(左利き説もある)が、常に右手の補完的存在で、
 いつも差別を受けている左手を擁護した小文。
【情報源】バーズリー『左ききの本』TBS出版会 西山浅次郎訳
「教育の監督権を有する関係者に対する請願書」
《「私の不幸な運命に対して情深い配慮を...
 すべての子どもに同等に注意と愛情を...左の手拝」》
【情報源】ブリス、モレラ『左利きの本――右利き社会への挑戦状』
 講談社 草壁焔太訳 “教育を監督主導する人々への嘆願書”
《左手についての...深刻な問題をとりあげ軽いタッチで、
 彼は左利きへの合理的な理解と同情を訴えた。》
【情報源】コレン『左利きは危険がいっぱい』文藝春秋 石山鈴子訳
《左手利き(の彼は)... 左手利きの人々にのしかかるプレッシャーに
 抗議して、「教育を監督する方々へのお願い」
 と題した文章を書いている。》

(参考) 1971(昭和56)年 「兄弟」阿刀田高 [番外編]
――「フランクリンの嘆願書」に類似した内容のショートショート。
 『新装版・最期のメッセージ』阿刀田高 講談社文庫 2009/1/15 より
《...双生児の兄弟、姿形だって真実鏡に映したように
 二人はよく似ていた。》

*参照:『レフティやすおのお茶でっせ』2012.7.11
<右手と左手>の立場を語る「兄弟」~
『イソップを知っていますか』阿刀田高
https://lefty-yasuo.tea-nifty.com/ochadesse/2012/07/post-6a7a.html
http://blog.goo.ne.jp/lefty-yasuo/e/f551a7846a67e4408a978fdfdab08d95
2011.12.29
阿刀田高「兄弟」とLYGP2012:メルマガ
「左利きで生きるには 週刊ヒッキイhikkii」291、292号告知
http://lefty-yasuo.tea-nifty.com/ochadesse/2011/12/lygp2012-hikkii.html
http://blog.goo.ne.jp/lefty-yasuo/e/8067fe3bf2ee0e82e960e5259cc9b509


5・1841年9月(アメリカ)「悪魔に首を賭けるな 教訓のある話」
 エドガー・アラン・ポー (犯)●?
――習慣によって身の破滅を招く男。原因は、母親固有の具体的欠点で
 あった左利きによる打擲と貧乏だった!
『ポオ短編全集III』野崎孝訳 創元推理文庫 1974/6/28
《彼の母親の肉体的欠陥から生まれたものだ。
 悲しいかな、この女は運悪く左ききだった...
 子供を左から右へひっぱたいたって甲斐ないこと。》


6・1843年6月(アメリカ)「黄金虫」エドガー・アラン・ポー (他)■
――暗号解読宝探し小説。左利きの従僕の左右取り違えで、
 一度は宝探しに失敗するが……。
(初出)『ダラー・ニューズペーパー』1843年6月21日号、28日号 分載
(原題) The Gold-Bug
『ポオ短編全集IV』丸谷才一訳 創元推理文庫 1974/9/27
《「おまえ、自分の右手と左手の区別がつくか?」/
 「...薪を割るのがおらの左手ですだ」/「なるほど、左利きだもんね。
 じゃあ、お前の左の眼は左手と同じ側にあるんだ。」》

*参照:『左利きで生きるには 週刊ヒッキイhikkii』
第180号(No.180) 2009/5/16
「名作の中の左利き(2)」―その2―『黄金虫』エドガー・アラン・ポー


(7)・1870年7月(フランス)「バティニョールの老人」エミール・
ガボリオ (被)▲
――自分の血で書いた犯人の名と思われるダイイング・メッセージ。
 左手の指に血が付いていたので、予審判事も警察署長も、犯人が誤って
 左手に血を付けて偽装したと判断し、犯人逮捕に辿り着くが……。
「ル・プチ・ジュルナル」(フランス四大日刊紙)1870年7月8日~19日連載
『世界推理短編傑作集6』戸川安宣編 創元推理文庫 2022/2/19
《右手は汚れていない……べっとりと血にまみれていたのは、
 左手の人差指だった。/では、老人は左手で血の文字をかいたのか……
 そんなばかな……》p.36(太田浩一/訳)
《「...おまえが血に浸したのは、死体の左手だったんだよ……」》
《「ビゴローの親父はもともと左利きだったんだよ!」》p.99

(参考) 1892(明治25)年「血の文字」黒岩涙香 (被)▲
――エミール・ガボリオ「バティニョールの老人」の翻案小説。
1892(明治25)年8月刊、小説集『綾にしき』収録
『日本探偵小説全集1 黒岩涙香・小酒井不木・甲賀三郎集』
創元推理文庫 1984/12/22
《「...あの老人が左得手(えて)で、筆を持つのは左手だと云う事を
 御存じないと見えますな」》p.107


(8)・1871(イギリス)『鏡の国のアリス』ルイス・キャロル [番外編]
――ご存知『不思議の国のアリス』の作者による
 鏡のなかの左右反転世界での冒険
『鏡の国のアリス』矢川澄子/訳 金子國義/イラスト 新潮文庫 1994/9/28
《「あの鏡のお家に住んでみる気はない、キティ? 
  あっちでもあんた、ミルクもらえるかしら。
  鏡のなかのミルクなんて、おいしくなさそう――」》

(参考) クリス・マクマナス/著『非対称の起源―偶然か、必然か』帯絵
(大貫 昌子/訳 講談社ブルーバックス 2006/10/21)



(9)・1881年(ロシア)「左利き トゥーラのやぶにらみの左利きと鋼鉄の蚤の
 話」レスコフ [番外編]
――ミニチュア細工の左利きの職人が、イギリスから持ち帰った軍事上の
 秘密とは……。
『ルーショ』紙1881年第45号、50号、51号掲載
1882年『オリョール報知』紙転載 1884年単行本
『レスコフ作品集1 左利き』岩浅武久/訳 群像社 ロシア名作
ライブラリー 2020/2/28
《「じゃあなぜ左手で従事を着るのですか?」/「彼は左利きで、
 何でも左手でやるのです」》


(10)・19世紀?(アメリカ)(小話)〈玉突屋のおやじ〉マーク・トウェイン
 [番外編]
マーク・トウェイン『ちょっと面白い話』大久保博/編訳 旺文社文庫
1980/1/1 収録
《ひと勝負やるか とおやじ/おれの腕前を見て
 「よし結構。それならおれは左手で突こう」》
《「左手でもそれだけ突けるんだから、右手で突いたら、
 いったいどれだけ突けるんだい?」/「いやあ、だめさ」
 とおやじは言った。/「おれはもともと左ギッチョなんだ」》


(11)・19世紀?(アメリカ)〈多数派〉マーク・トウェイン [番外編]
マーク・トウェイン『ちょっと面白い話』大久保博/編訳 旺文社文庫
1980/1/1 収録
《多数派は常に間違っている/自分が多数派にまわったと知ったら/
 それは必ず行いを改める(か、一息いれて反省する)時だ》

(参考) マーク・トウェインは左利き―
『神々の左手―世界を変えた左利きたちの歴史』エド・ライト/著
スタジオタッククリエイティブ 2009.6


 ――以上、<ホームズ以前>紀元前から19世紀末まで。

 (「後編」では、<ホームズ以後>19世紀末以降
         の諸作品を紹介します。)

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
本誌では、「週刊ヒッキイhikkii×楽しい読書 コラボ企画:私の読書論185-<左利きミステリ>第5回 海外編(前編)<ホームズ以前>紀元前から19世紀末まで」と題して、今回も全紹介です。

以前、X(旧Twitter)のまとめ編を基に、総リスト化してみました。
「前・後編」で現代まで、という気持ちでいましたが、残念ながら今回はそこまで届きませんでした。
1920年代まででした。
またいずれ機会を見て、残りの1930年代(探偵小説黄金時代)以降、現代までをお届けしたいと思います。

今回新たに追加した作品は、

(2)・7世紀半ば(中国・唐時代)[1963(アメリカ)]『白夫人の幻』ロバート・ファン・ヒューリック
(7)・1870年7月(フランス)「バティニョールの老人」エミール・ガボリオ
 (参考) 1892(明治25)年「血の文字」黒岩涙香
(9)・1881年(ロシア)「左利き トゥーラのやぶにらみの左利きと鋼鉄の
蚤の話」レスコフ

ぐらいでした。

15歳から70歳の今日まで56年間に読んだ本は、2800冊程度。
内、広義の「ミステリ」はせいぜい1500程度でしょうか。
しかも、<左利きミステリ>を意識して読むようになったのは、ここ20年ほどで、それ以前に読んだ本はまったく記憶にないものも数多くあります。
あれが抜けてるとか、これを知らないの? といった見落とし作品がいくつもあるかと思います。

特に、近年は読書量も減っており、一方で海外ものの翻訳作品は売れ行きとは反比例で、相変わらずかなりの量が翻訳されています。

追々調べながら追加しておこうと思っています。
ご存知の作品などありましたら、ご教授いただけると幸いです。
よろしくお願いいたします。

 ・・・

弊誌の内容に興味をお持ちになられた方は、ぜひ、ご購読のうえ、お楽しみいただけると幸いです。

*本誌のお申し込み等は、下↓から
(まぐまぐ!)『左利きで生きるには 週刊ヒッキイhikkii』


『レフティやすおのお茶でっせ』
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『レフティやすおのお茶でっせ』より転載

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