レフティやすおの新しい生活を始めよう!

50歳からが人生の第二段階、中年の始まりです。より良き老後のために良き習慣を身に付けて新しい生活を始めましょう。

<利き手・使い手>読者アンケート2~左利きで生きるには 週刊ヒッキイhikkii305号

2012-03-28 | 左利き
先週の無料左利きメルマガ『左利きで生きるには 週刊ヒッキイhikkii』第305号の告知です。

 ・・・

第305号(No.305) 2012/3/24「創刊300号突破! <利き手・使い手>読者アンケート2」
今回は前回に引き続き、「<左利きプチ・アンケート>「創刊300号突破! <利き手・使い手>読者アンケート2」」です。

読者の皆さまが感じている、自身の「利き手」の傾向と実際の「使い手」の違いについて調べるものです。

特に、前回、連続投票でエラーが起きることから、2問目のアンケートが進んでいませんでした。
そこで、今回は改めて◆2◆ あなたはどちらの手を使うのが得意ですか?を紹介しています。

「利き手」には、「器用さ」「好み」二つの側面があると言われています。

一つは、器用さ・繊細さを発揮できる得意なほうの手。
もう一つは、なぜか無意識に好んで使ってしまうほうの手。

本人が感じている「利き手」と、「実際に使う手」や「得意な手」が異なるという傾向を持つ人も少なくありません。
その辺のところを調べてみたい、というアンケートです。

現在の結果を見る

詳しくは、本誌で。

*参考:
第301号(No.301) 2012/2/25
「創刊300号突破! <利き手・使い手>読者アンケート」
◆1◆ あなたはどちらの手をよく使いますか?
現在の結果を見る

--
※本稿は、ココログ版『レフティやすおのお茶でっせ』より
「<利き手・使い手>読者アンケート2~左利きで生きるには 週刊ヒッキイhikkii305号」を転載したものです。
(この記事へのコメント・トラックバックは、転載元『お茶でっせ』のほうにお願い致します。ただし承認制になっていますので、ただちに反映されません。ご了承ください。)
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坂口安吾「アンゴウ」名作の中の左利き~推理小説編5~左利きで生きるには 週刊ヒッキイhikkii304号

2012-03-24 | 左利き
(画像:『ミステリマガジン』2012年1月号・目次【小特集1/「UN-GO」】)

先週の無料左利きメルマガ『左利きで生きるには 週刊ヒッキイhikkii』創刊304号の告知です。

 ・・・

第304号(No.303) 2012/3/17「名作の中の左利き~推理小説編「アンゴウ」坂口安吾」
「≪左利き学入門≫ ■名作の中の左利き■」推理小説編の5回目です。
今回は、『ミステリマガジン』2012年1月号から、坂口安吾の短編ミステリ「アンゴウ」と、それを原作としたアニメのシナリオ<UN-GO第6話脚本「あまりにも簡単な暗号」會川昇>を紹介しています。

『ミステリマガジン』2012年1月号 No.671(早川書房)
【小特集1/「UN-GO」】から、
●<UN-GO第6話原作「アンゴウ」坂口安吾>
●<UN-GO第6話脚本「あまりにも簡単な暗号」會川昇>

これらの作品に登場する男女の姿から、利き手・利き側と男女における左右の位置の関係について考えています。

詳しくは、本誌で。

*「アンゴウ」を収録した短編集:
『日本探偵小説全集 (10) 坂口安吾集』創元推理文庫 1985.10
―長編推理小説の傑作『不連続殺人事件』、結城新十郎と勝海舟を主人公とした『明治開化安吾捕物帖』「アンゴウ」等推理小説集。
『桜の森の満開の下・白痴 他十二篇』坂口安吾 岩波文庫 2008.10
―安吾の代表的な短編を集めたもの。
『戦時下の青春 (コレクション 戦争×文学)』集英社 2012.3
―野坂昭如『火垂るの墓』他、戦時下の青春を描く文学作品集。

アニメ『UN-GO』第3巻 初回限定生産版Blu-ray
―「アンゴウ」を原作とした第6話以降、第8話までを収録。

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※本稿は、ココログ版『レフティやすおのお茶でっせ』より
「坂口安吾「アンゴウ」名作の中の左利き~推理小説編5~左利きで生きるには 週刊ヒッキイhikkii304号」を転載したものです。
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ホンマでっか!?TV 左利きの寿命:おおたわ史絵氏「有意差がない」発言のトリック

2012-03-22 | 左利き
もうかなり前のことになりますが、3月7日のフジテレビ系のバラエティ番組『ホンマでっか!?TV』は「寿命のヒミツ」をテーマに、左利き短命説を取り上げていました。

【ホンマでっか!?TV もしもの時に役立つ&寿命のヒミツSP!左利きの人は事故死に注意!? ほか】


これに対しては言いたいことがいくつかあります。

(1)この番組での発言に関して―日本では直したりするので有意差がない
(2)同じく―左利きは脳が違うという発言について
(3)テレビのバラエティ番組での左利きの話題の扱いについて
(4)「左利き」「右利き」と二分するような「利き手/側」の受け止め方

ここでは、日にちも経ってしまったことですし、(1)について簡単に触れておきます。


概要は、

医療評論家のおおたわ史絵氏が、アメリカの医学雑誌『ニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディシン』からの情報として、幾つかの数値とともに、左利きの人は右利き用に作られた道具や機械等で事故に遭いやすい、またストレスが多いので、右利きの人より9年寿命が短い云々といった内容でした。

右利き偏重社会における右利き優位の環境により、左利きの人の寿命が短いというわけです。
しかし、これはあくまでもアメリカでの調査結果であり、日本では古来右利きにする教育があったため、アメリカ程の有意差はない、とも発言されました。

では右に換える方がいいのかという問いに対して、換える方がいいとは言えない、言語機能と近い部位にあり、その影響を受け言語に弊害が出る可能性もある、ということを話しておられました。
また、脳科学評論家の澤口俊之氏は、言語機能が右側にある人と左側にある人がいる云々と、「左利きの人は脳が違う」という発言をされました。

(正確な発言内容を引用しているわけではありませんが、おおむねそういう意味合いでした。)


詳細情報は以下のサイトをご覧いただくのがよいかと思います。

【文字情報】
ホンマでっか!?TV~左利きは右利きより9年早死に!?「寿命のヒミツ」(主な内容)
【番組動画が見られる】
ホンマでっか!?TV もしもの時に役立つ&寿命のヒミツSP!左利きの人は ...

 ・・・

私が問題としたい点は、
「日本ではわりと右利きを(あっ)、左利きを右利きになおしちゃう、子供のころに、そういう教育を、わりとあるので、日本の場合はここまで有意差がないんですよぉ」
という医療評論家・おおたわ史絵氏の発言です。

この「有意差がない」という発言は、一種のトリックです。
仮のその通りだとしましても、なぜか、という問題があります。

「有意差がない」理由として、
(A)実際に左利きの人の早死にする死者の実数が少ない場合
(B)本来は左利きの人としてカウントされるはずの人が右利きとしてカウントされている場合
の二通りが考えられます。

(A)の場合、
左利きの人が「右利きになおす」(おおたわ氏の発言)おかげで、左手を使わず右手を使うようになり、事故に遭遇することや日常的なストレスが減り、左利きであっても早死にすることがなくなる、と考えられます。

(B)の場合は、
「左利きをなおした」結果、「右利きになった」と考える人なら、当然「左利き」と分類されないことになります。
これらの人が早死にしても、本来なら「左利き」の死者を増やすはずが、逆に「右利き」の死者を増やすことになり、結果として「有意差がない」状態になる、と考えられます。

今回のおおたわ氏の発言では、その辺のところが明確ではありません。


(B)の場合について補足しますと―

確かに昔は(一部では今でも)「矯正」とか「なおす(直す/治す)」と呼んで、右手を使うように指導することが当然のように行われていました。

しかし、その結果どう変化するかと言いますと、実は教えられて練習したこと―箸遣いや字を書くこと、あとはせいぜいハサミや包丁、あるいは裁縫の運針とか、ボーリングのボール投げやゴルフの右打ち(道具の少なさもありますが)といったことぐらいで、自然と出る手は左手、無意識に使うのは左側というケースが多く、根本的な性質が変わるわけではないのです。

ところが、そういう「変換」(「矯正」「なおす(直す/治す)」という表現を、最近の私はこう呼んでいます)に成功した人たちの中には、自分のことを「右利きになった」と考える人もいるのです。
そういう人たちは自分のことを、「元左利き」(今では右利きになった、という表明でしょうか?)とか、「両利き」と自称する場合もあるのです。

こういう人たちは、「左利き」とは意識しないでしょうから、日本での調査結果にも影響を及ぼすのではないでしょうか。

 ・・・

ネットの反響を見ていますと、今回の番組を見て、「日本ではなおすから大丈夫なんだって」といった見方をしている人もいるようです。
あるいは、「日本では子どもの頃に右利きに直す風潮があるため、利き手による死亡年齢の差はそれほどないそうなんですが、左利きの人にとっては、ちょっと考えさせられる情報」といった受け止め方もされているようです。
「左利きの人は、右利きより9年早死にする」ってホント!?

しかし実際は言葉のトリックであって、この発言だけでは何も保証するものではないのです。


この番組を見て、「やっぱり左利きの子供は利き手を換えなければ!」といった短絡的な考えをお持ちになった人がいらっしゃれば、思いなおしていただきたいものです。

*参考*
・左利き短命説を最初に取り上げた本:
『左利きは危険がいっぱい』スタンレー・コレン/著 石山鈴子/訳 文藝春秋 1994.1
―「第12章 左手利きは早死なのか?」
・その後の研究にふれた本:
『変な学術研究1』エドゥアール・ロネ/著 高野優/監訳 柴田淑子/訳 早川書房 ハヤカワ文庫NF 2007.5
―フランスの科学ジャーナリストによる科学雑学54話収録。50項目目に「左利きは短命」。
・左利き/利き手について科学的に知る本:
『左対右 きき手大研究』八田武志/著 化学同人(DOJIN選書 18) 2008.7
―日本の利き手研究の権威による一般向けの本。「第2章 安全でない左きき」で短命説を取り上げている。
『非対称の起源』C. マクマナス/著 大貫昌子/訳 講談社ブルーバックス 2006.10.21
―イギリスの利き手研究の権威による、20年の成果をまとめたもの。
・左利き生活の不便を知る本:
『左利きの人々』渡瀬けん (中経の文庫)2009.1
―左利きの人に使いづらい、右手・右利き用になっている道具等を紹介するエッセイ。
・左利きの子供の子育てのガイド本:
『左利きの子 右手社会で暮らしやすくするために』ローレン ミルソム/著 笹山裕子/訳 東京書籍 2009.4
―著者は、自身左利きで左利きの子を持つ母親で、イギリスの有名な左手・左利き用品の専門店のオーナー。筆者が巻末資料の作成に協力した本でもある。

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※本稿は、ココログ版『レフティやすおのお茶でっせ』より
「ホンマでっか!?TV 左利きの寿命:おおたわ史絵氏「有意差がない」発言のトリック」を転載したものです。
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左利きのマナーと言われても…:メルマガ「左利きで生きるには 週刊ヒッキイhikkii」303号

2012-03-15 | 左利き

先週の無料左利きメルマガ『左利きで生きるには 週刊ヒッキイhikkii』創刊303号の告知です。

 ・・・

第303号(No.303) 2012/3/10「左利きとマナー(2)」
「左利きのお子さんをお持ちの親御さんへ▲―その19― 左利きとマナー」の第2回です。
今回は、あるブログ記事から<左利きとマナー>ならぬ<左利きのマナー>について考えてみます。

 ●問題はどこにあるのか?
 ●「左利きのマナー」と言われても…
 ●「右利きのマナー」はどうなの?
 ●マナーは流儀、他人に押し付けるものではない

左利きで左手で箸を使う人の多くは、食事の際の座席に関して、ある心掛けを実行しています。

それは、席が空いていてどこでも自由に座れるときは、左端の席に着くということです。
そうすることで、箸を持つ腕の肘が隣りに座る(あるいは、座るかもしれない)右利き・右手箸の人の肘とぶつからないように、心掛けているのです。

しかし、これはあくまでもその左利き・左手箸の人の、右利き・右手箸の人への思いやりであり、かつ自分が気兼ねなく食事できるための保身的な心遣いなのです。

そしてこれは、決して公式のマナーでもなければ、もちろんルールでもありません。
あくまでも自発的な心掛けにすぎません。

その辺のところは、右利き・右手箸の人たちにも正しく理解していただきたいと思います。

(詳細は、本誌で。)

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※本稿は、ココログ版『レフティやすおのお茶でっせ』より
「左利きのマナーと言われても…:メルマガ「左利きで生きるには 週刊ヒッキイhikkii」303号」を転載したものです。
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「左手でも切りやすいハサミ」とは?:メルマガ「左利きで生きるには 週刊ヒッキイhikkii」302号

2012-03-08 | 左利き
先週の無料左利きメルマガ『左利きで生きるには 週刊ヒッキイhikkii』創刊302号の告知です。

 ・・・

第302号(No.302) 2012/3/3
「レフティ・グッズ・プロジェクト<左手・左利き用品を考える>第2回」は、
【「左手でも切りやすいハサミ」とは?】<2> です。
前回に引き続き、学生さんの研究した「左利きハサミ」に関しての考察です。

 ●学生さんの研究から―左手ハサミの使い方
 ●まちがった仮定の上に正しい答えは出ない

左利きの人の<ハサミ>の使い方の認識に誤りがあるのではないか。
その結果、間違った仮定から導かれた製品は、特殊なものとなり、一般に使えるものにはならないのではないか、というお話です。

詳細は本誌で。

他に前号でのアンケートに関するお詫びを掲載しています。

※本誌で参照したサイトの(FISKARS フィスカース 8″大型はさみ 右刃左足)ページ:
『左利きを考える レフティやすおの左組通信』
「〈HPG3〉左手用/左利き(左きき)用 はさみ・ハサミ・鋏(SCISSORS FOR LEFTHADERS) コレクション」
『レフティやすおのお茶でっせ』
2004.5.28 左利き用ハサミって?―『とんちんかん道具館』より

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※本稿は、ココログ版『レフティやすおのお茶でっせ』より
「「左手でも切りやすいハサミ」とは?:メルマガ「左利きで生きるには 週刊ヒッキイhikkii」302号」を転載したものです。
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雑談のネタ本、それ以上でも以下でもなく~『「右」と「左」の面白ネタ事典』北嶋廣敏

2012-03-07 | 左利き
二月の初めに出た本です。

まだ全部読み終えたわけではないのですが、
本は読んでる途中が一番面白い…というわけで、書いておきます。

北嶋廣敏/著『「右」と「左」の面白ネタ事典 必ず誰かに話したくなる!』 (PHP文庫 2012.2.3)

目次
第1章 なぜ時計の針は右回りなのか?『暮らし』の中の「右」と「左」
第2章 男性と女性、どちらに左利きが多いのか?『利き手』をめぐる「右」と「左」
第3章 心臓は思っているほど左寄りではない?『脳と体』にかかわる「右」と「左」
第4章 なぜ洋服は男物が「右前」で、女物が「左前」なのか?『しきたり・マナー』にちなむ「右」と「左」
第5章 飛行機はなぜ左側から乗るのか?『陸海空の交通』についての「右」と「左」
第6章 相撲の「東西」は昔「左右」だった?『スポーツ・芸能』に見られる「右」と「左」
第7章 なぜ「右遷」ではなく「左遷」なのか?『言葉』にまつわる「右」と「左」
第8章 仏像のパンチ・パーマは左右どちら巻きか?『神道・仏教』についての「右」と「左」
第9章 フクロウの耳は左右で位置が異なる?『動植物』にかかわる「右」と「左」
第10章 坂本龍馬はなぜ右手を懐に入れているのか?「右」と「左」の『人物エピソード』


ちょっとした雑談の時に役立つネタとなりそうな、左利きの話題も含めて、「右」と「左」に関する話題を、既存のあれこれの本から集めて紹介したものです。

私は左利きライフ研究家として、「左右学」や「右と左」に関する本も一応目を通すようにしています。

もちろん本書にも「左利き」に関するネタも色々登場します。
特に「第2章 男性と女性、どちらに左利きが多いのか?『利き手』をめぐる「右」と「左」」という章題になっており、ここを中心に左利きの話題があちこちに散らばっています。

ただ、あくまでも寄せ集めのネタ本です。
巻末の参考文献にある本からの情報の二次使用による、「二次加工本」です。

本書自体は、学術書ではないので、それでどうだということはありません。
気軽に「話のネタ」にしてもらえばいいわけです。
気軽に読んで楽しんでもらえることを願っている。/また知人との雑談や、酒の席などで、「話のネタ」としてでも利用してもらえればたいへん嬉しい。
「はじめに」p.5より

とはいえ、やはり「怪しい」―信憑性に疑問のある―話は避けるに越したことはないと思います。

特に私のように、「左利き」問題の啓蒙や認知に気を遣っているものとしましては、あまりに「怪しい」情報が独り歩きすることは避けたいもの、と考えています。


 ●二次加工本としては…

「二次加工本」の場合に問題となりますのは、どのような元ネタから作られているか、です。

本書の場合、巻末の文献リストを見ますと、比較的新しい本も多くそれなりの努力は見えますが、古い本もかなり散見できます。

例えば、どっか国で事故を起こした原発並みに40年近くの歳月が過ぎているような本もあります。

以下は、ざっと調べた結果です。(全32点中19点)

1972年刊『右きき世界と左きき人間』マイケル・バーズリー 西山浅次郎訳 TBS出版会(発売・産学社)
1976年『反対称―右と左の弁証法』ロジェ・カイヨワ 塚崎幹夫訳 思索社
1980年『右と左―対称と非対称の世界』坪井忠二 サイエンス社 サイエンス叢書
同年刊『右手の優越』R・エルツ 吉田禎吾、内藤莞爾訳 垣内出版(その後、ちくま文庫に―リストは文庫版)
同年刊『左利きの本―右利き社会への挑戦状』ジェームス・ブリス/ジョセフ・モレラ 草壁焔太訳 講談社
1987年刊『右利き・左利きの科学』前原勝矢 講談社/ブルーバックス

(20年以内)
1992年刊『新版・自然界における左と右』M・ガードナー 坪井忠二、児島弘訳 紀伊国屋書店
1994年刊『左利きは危険がいっぱい』スタンレー・コレン/著 石山鈴子訳 文藝春秋
1995年刊『左手のシンボリズム』松永和人 九州大学出版会(リストは「新版」)
同年刊『「左と右」で自然界をきる』根平邦人 三共出版
1997年刊『左右を決める遺伝子―からだの非対称性はなぜ生じるのか』柳澤桂子 講談社ブルーバックス
1998年刊『生物界の左と右』根平邦人 共立出版

(10年以内)
2004年刊『左右の民俗学 (歴史民俗学資料叢書 第2期第5巻)』礫川 全次編 批評社
2005年刊『右と左のはなし - 自然界の基本構造』塚崎幹夫 青土社
2006年刊『左右/みぎひだり あらゆるものは「左右」に通ず!』國文学編集部編 學燈社
同年刊『「左利き」は天才?―利き手をめぐる脳と進化の謎―』デイヴィッド・ウォルマン 梶山あゆみ訳 日本経済新聞社
同年刊『非対称の起源 偶然か、必然か』クリス・マクマナス 大貫昌子訳 講談社ブルーバックス
2008年刊『左対右 きき手大研究』 八田武志 化学同人 DOJIN選書
2009年刊『暮らしのなかの左右学』小沢康甫 東京堂出版


19点の結果から推定しますと、
「40年以内20年以上前」6点、「20年以内10年以上前」6点、「10年以内」7点
と、それぞれほぼ同率です。

かなり古い本が占めている、と言えます。
全体的に見ても、半分ぐらいは古い本だろう、と推定できます。

古くても、しっかりした内容のものから適切に拾っていれば、問題はないわけです。


しかし、私が知っている情報から推察したことを言いますと―

例えば、
左利き短命説に関して
「第2章 男性と女性、どちらに左利きが多いのか?『利き手』をめぐる「右」と「左」」
<左利きの人は短命である!?> とあります。

ここでは、コレンの著作・1994年刊『左利きは危険がいっぱい』石山鈴子訳 文藝春秋
から「第12章 左手利きは早死なのか?」辺りの情報を拾っています。

しかし、2007年刊『変な学術研究1』エドゥアール・ロネ 高野優/監訳 柴田淑子/訳、早川書房 ハヤカワ文庫
(科学ジャーナリストによるおもしろ科学研究の雑学本といった内容)でも、左利き短命説を取り上げていますが、ここではコレン以降の研究結果を扱っています。

本書では、この内容には当然触れていません。
参考文献として利用していないからです。
この辺は残念です。

そこで、私の思うに、確かに情報の拾い方そのものに問題はないようだが、全体に情報が古く、なかには気を付けた方がいいものも含まれているのではないか、ということです。


要するにどんな本をネタ本に使うかで、こういう「二次加工本」の内容が規定されるわけです。

そこで、「どのような本をネタ本に使えるか」という能力が、こういう「二次加工本」の著者に求められます。


 ●同種の既刊本と比べると…

同種の既刊本に、
1994年刊『【右】の不思議?【左】のナゾ! おもしろショックの隠れた法則』不思議データ調査室編 青春出版社 青春BEST文庫

目次
序章 不思議あふれるワンダーランド〔右〕と〔左〕の世界へようこそ!
第1章 自然界をも支配する〔右〕と〔左〕のマカ不思議法則
第2章 驚異の小宇宙・脳をめぐる〔右〕と〔左〕の知られざる真実
第3章 ヒトの体を自在にあやつる〔右〕と〔左〕の超神秘パワー
第4章 日常生活に秘められた〔右〕と〔左〕の奇妙な暗号
第5章 まさか、こんなところにも!?〔右〕と〔左〕のおもしろ謎学


1998年刊『[右]と[左]の気になる面白話』びっくりデータ情報部編 KAWADE夢文庫 河出書房新社

目次
第1章 チキンの左脚のほうがうまいってホント?
第2章 なんでエスカレーターでは右側を空けるんだろう?
第3章 そういえば、なぜ腕時計は左腕にするの?
第4章 視線をそらす方向でその人の気質がわかる
第5章 左利きのほうがセックスがうまいといわれるワケ
第6章 電車の運転席が左になった当時の事情とは
第7章 道を右左で教えてくれない街があるらしい
第8章 カタツムリが右巻きになる秘密をご存じか

といった本がありました。

これらに比べますと、「○○調査室」や「××情報部」といった怪しげなもの?でなく、著者が「個人」で、その略歴も明記され、「怪しさ」はかなり減っています。
内容を比べましても、かなり「怪しさ」が減殺されている感じがします。


例えば、「ホルン」の項では、
本書では、「第6章 相撲の「東西」は昔「左右」だった?『スポーツ・芸能』に見られる「右」と「左」」<左手で操作するホルンは左利き用の楽器?>
で、「右手の形を変えることで音程を変えていた」p.178 としています。

ところが、1998年刊『[右]と[左]の気になる面白話』びっくりデータ情報部編 では、
「第3章 そういえば、なぜ腕時計は左腕にするの?」<なぜホルンはわざわざ左手で演奏するのか?>では、その辺に触れていません。


以上、他にも色々と書きたいことがありますが、この辺にしておきましょう。
(第一まだ読みかけですし、断定的なことは言えません。)


 ●左右学の本、他

本書の参考文献とはなっていませんが、左右学の本として以下のような本があります。

1995年刊『左右学への招待―自然・生命・文化』西山賢一 風濤社
2005年刊『左右学への招待 世界は「左と右」であふれている』西山賢一 光文社文庫(上記からの新版・文庫化)

こちらは、オリジナルの研究や所見によるもので、「一次本」と言えるでしょう。


他に、最近私が読んだ本に
『謎山トキオの謎解き分析―右と左の50の謎』丸山健夫 日科技連出版社 2010.12
という本があります。

副題に「右と左の50の謎」とありますように、大学教授が女子大生を相手に左右の謎を解明するというお話仕立てになっています。
基本的には「問題解決のトレーニング本」なのですが、その素材に「右と左」の謎を活用し、「調べる道具」を紹介しながら謎解きを進めてゆきます。

左利きライフ研究家としましては、多少甘いんじゃないかと思う部分もあるのですが、なかなか勉強になりました。
(またいずれ紹介したいものです。)

謎山トキオの謎解き分析―右と左の50の謎 丸山 健夫

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※本稿は、ココログ版『レフティやすおのお茶でっせ』より
「雑談のネタ本、それ以上でも以下でもなく~『「右」と「左」の面白ネタ事典』北嶋廣敏」を転載したものです。
(この記事へのコメント・トラックバックは、転載元『お茶でっせ』のほうにお願い致します。ただし承認制になっていますので、ただちに反映されません。ご了承ください。)
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<利き手・使い手>読者アンケートとお詫び:メルマガ「左利きで生きるには 週刊ヒッキイhikkii」301号

2012-03-01 | 左利き
先週の無料左利きメルマガ『左利きで生きるには 週刊ヒッキイhikkii』創刊301号の告知とお詫びです。

 ・・・

第301号(No.301) 2012/2/25
「創刊300号突破! <利き手・使い手>読者アンケート」は、


300号突破記念の<左利きプチ・アンケート>として、
読者の感じている自身の「利き手」の傾向と
実際の「使い手」の違いについて調べてみます。

<利き手・使い手>読者アンケート
◆1◆ あなたはどちらの手をよく使いますか?
◆2◆ あなたはどちらの手を使うのが得意ですか?


左利きであれ右利きであれ、あるいはその中間的などちらともいえない、さほど偏りのない人もいらっしゃるでしょう。

左利きでも様々な理由で日常右手を使う人あります。
その逆もあるかもしれません。

というわけで、それぞれどちらの手を良く使うか、というのが一つ。
二つ目は、どちらの手が得意だと思っているのか、という点です。

「もちろん、得意な手が利き手だ、わざわざ訪ねる必要ないのでは?」
と疑問をお持ちになる方もあるかもしれません。

しかし、こればっかりは、なんとも言えないのではないか、と私は思っています。
「よく使う方が利き手だ」という考え方もあるのではないでしょうか?

例えば、昔は「矯正」と言って、左利きの子供を小さいうちに右手で字を書くように、お箸を右手で使うように「変換」させることが行われました。
そういう左利きの方の中には、「元左利きです」という人もいらっしゃいます。

「元左利き」ということは、「今は左利きではない」という認識でしょう。
そういう人でも、「何かの折に左利きの癖が出る」という人も少なくありません。

その場合、案外自分では「得意なのは左」と思っているかもしれません。

その辺を調べてみたいと思っているのですが…。

現在の結果も含めて詳細は、本誌をご覧ください。


*お詫び*

2問目の投票を行うと、
「連続投票は許可していません。」
と出ます。
当方のミスでご迷惑をおかけしています。

相当な時間を開けて、2問目にのみ投票していただくと有効です。

謹んでお詫び申し上げます。

2問目は、次回に再掲載しますので、ご了承ください。


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※本稿は、ココログ版『レフティやすおのお茶でっせ』より
「<利き手・使い手>読者アンケートとお詫び:メルマガ「左利きで生きるには 週刊ヒッキイhikkii」301号」を転載したものです。
(この記事へのコメント・トラックバックは、転載元『お茶でっせ』のほうにお願い致します。ただし承認制になっていますので、ただちに反映されません。ご了承ください。)
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コメント
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