
『左利きで生きるには 週刊ヒッキイhikkii』(まぐまぐ!)
【最新号】
第685号(Vol.21 no.8/No.685) 2025/5/3
「左利きのお子さんをお持ちの親御さんへ ―その25―
楽器における左利きの世界(31)
左利きのヴァイオリニストまつのじん(6)」
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
◇◆◇◆◇◆ 左利きで生きるには 週刊ヒッキイhikkii ◆◇◆◇◆◇
【左利きを考える レフティやすおの左組通信】メールマガジン
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第685号(Vol.21 no.8/No.685) 2025/5/3
「左利きのお子さんをお持ちの親御さんへ ―その25―
楽器における左利きの世界(31)
左利きのヴァイオリニストまつのじん(6)」
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左利きのヴァイオリニストまつのじん(松野迅)さんの
左利きに関するサイト、エッセイ集の左利きに関する文章を紹介し、
左利きにおける楽器の演奏について考えよう、という試みの6回目。
■1回目――まつのじんさんのサイトから

「まつのじん」さんについて知る意味で、
<まつのじんWebsite> 平和ねがいて 弦なりやまず
http://mjin.m1001.coreserver.jp/
「ゴーシュからの左右考」2019年7月27日
第674号(Vol.20 no.19/No.674) 2024/11/2
「左利きのお子さんをお持ちの親御さんへ ―その25―
楽器における左利きの世界(26)
左利きのヴァイオリニストまつのじん(1)」
【最新号・告知】『レフティやすおのお茶でっせ』2024.11.02
週刊ヒッキイ第674号-告知-楽器における左利きの世界(26)まつのじん(1)
https://lefty-yasuo.tea-nifty.com/ochadesse/2024/11/post-9afc9f.html
https://blog.goo.ne.jp/lefty-yasuo/e/c61c87eab970c035e076d6c9e5e0876d
■2回目――まつのじん(松野迅)さんのエッセイ集から
『すみれの花かご ヴァイオリンのある喫茶室』松野迅 未來社 1992/1/1

(Amazonで見る)
「II マイ・プライベート・ライフ」<涙のひだりきき>
第676号(Vol.20 no.21/No.676) 2024/12/7
「左利きのお子さんをお持ちの親御さんへ ―その25―
楽器における左利きの世界(27)
左利きのヴァイオリニストまつのじん(2)」
【最新号・告知】『レフティやすおのお茶でっせ』2024.12.07
週刊ヒッキイ第676号-告知-楽器における左利きの世界(27)まつのじん(2)
https://lefty-yasuo.tea-nifty.com/ochadesse/2024/12/post-55f0a7.html
https://blog.goo.ne.jp/lefty-yasuo/e/3b193894c6d7a3499fa16569f8282e7a
■3回目――まつのじんのサイトの左利きページから

「左ききは、アカン!? WHO is LEFTY■(?の倒立像)」
(2019年8月13日)
http://mjin.m1001.coreserver.jp/ [ヒダリスト/]
%e3%83%92%e3%83%80%e3%83%aa%e3%82%b9%e3%83%88/
第679号(Vol.21 no.2/No.679) 2025/2/1
「左利きのお子さんをお持ちの親御さんへ ―その25―
楽器における左利きの世界(28)
左利きのヴァイオリニストまつのじん(3)」
【最新号・告知】『レフティやすおのお茶でっせ』2025.2.1
週刊ヒッキイ第679号-告知-楽器における左利きの世界(28)まつのじん(3)
https://lefty-yasuo.tea-nifty.com/ochadesse/2025/02/post-5db9f0.html
https://blog.goo.ne.jp/lefty-yasuo/e/9d54a490b52746a60f5212b9afc3b88a
■4回目――まつのじんのサイトの左利きページから
第681号(Vol.21 no.4/No.681) 2025/3/1
「左利きのお子さんをお持ちの親御さんへ ―その25―
楽器における左利きの世界(29)
左利きのヴァイオリニストまつのじん(4)」
【最新号】『レフティやすおのお茶でっせ』2025.3.1
週刊ヒッキイ第681号-告知-楽器における左利きの世界(29)まつのじん(4)
https://lefty-yasuo.tea-nifty.com/ochadesse/2025/02/post-4c221d.html
https://blog.goo.ne.jp/lefty-yasuo/e/ec35e4d1f81a0ac9153e695fbaaef719
■5回目――まつのじんのサイトの左利きページから
第683号(Vol.21 no.6/No.683) 2025/4/5
「左利きのお子さんをお持ちの親御さんへ ―その25―
楽器における左利きの世界(30)
左利きのヴァイオリニストまつのじん(5)」
【最新号】『レフティやすおのお茶でっせ』2025.4.5
週刊ヒッキイ第683号-告知-楽器における左利きの世界(30)まつのじん(5)
https://lefty-yasuo.tea-nifty.com/ochadesse/2025/04/post-99dd44.html
https://blog.goo.ne.jp/lefty-yasuo/e/9c05f485df40b156b80fc269468ffb6e
さて第6回目は、前回同様、まつのさんの左利きサイト
「左ききは、アカン!? WHO is LEFTY■(?の倒立像)」
(2019年8月13日)
から、その後半に当たる部分を分けたその3回目を紹介します。
以前も書いていると思いますが、私は音楽のまったくの素人ですので、
色々とトンチンカンなことを書いている場合もあるかと思いますが、
その辺は、想像力を働かせて、お読みください。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
◆ <めざせ!実現!!左用ピアノ!!!>プロジェクト ◆
{左利きの人は左利き用の楽器で演奏しよう!}
- 「左利きに優しい社会」づくりは左用楽器の普及から! -
左利きと楽器演奏について考える
左利きのヴァイオリニスト・まつのじん(松野迅)さん(6)
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
●「LEFTY-INFO-BOX」
「LEFTY-INFO-BOX」の段落では、アメリカのカレッジにおける
「左利き学生向けの奨学金」について紹介されています。
《学校や医療機関に自己負担を伴わない、
欧米の発想が生きています。》
アメリカの大学では、左利きの人向けのテーブル付折りたたみ椅子が、
人数の10%分置くのが決められている、と聞いたことがあります。
トランプ大統領になって、逆平等になっているといった理由からか、
様々な多様性への対応が取り消されているようですが、
左利きへの配慮はどうなっているのでしょうか。
ちょっと気になるところです。
●「HOW TO PLAY for LEFTY VIOLINIST」冒頭解説

次のメインの段落「HOW TO PLAY for LEFTY VIOLINIST」では、
まつのさん自身の演奏に関する解説で、読み方として【じっくりコース】
【斜め読みコース】【飛ばし読みコース】の三通り提案されています。
「左(手)利き演奏家 アルアル」の専門家向け解説、
というところでしょうか。
《〈左(手)利き 弓弦楽器奏者の アルアル〉コーナーで、
さまざまな「個性」を紹介しました。左(手)利きの方でも、
当てはまる項目とそうでない項目があるでしょう。また
右(手)利きの方で、当てはまる項目に遭遇することもあるでしょう。
〈アルアル〉で取り上げた現象はわかりやすい例のみで、
各々のケースが複合的に結合した時には、思いもよらない現象と
対峙することもあります。
そのような場合は、絡み合った毛糸をほぐすように、
エクササイズを用いて「原因探求」をしてゆきます。
自身に対してもそうです。根気と直感力のいる作業です。》
といいます。
左利きの人が、右利き・右手用のハサミを左手で使う場合を
想定してみるとわかりやすいかも知れません。
ふつうのハサミは、「右手用ハサミ」と呼ぶように、
「右手で使うことを想定した作り」になっています。
「右手用ハサミ」は、右手に持ったときの力の入れ方が、
二枚の刃をかみ合わせる方向に働きます。
それを左手で持つと、逆に刃を離す方向に働くことになり、
切ろうとする対象をはさむだけになります。
また、ふつうに構えますと、上の刃が左側にあるので、
切るところを直接見ることが出来ません。
ちょっと横から首を傾げてのぞき見るようにしなければなりません。
あるいは、最初の個所だけ切るところにあてがい、
あとは勘で切っていくことになります。
このように、左手で右手用を使うには、
それなりの工夫が必要になります。
ヴァイオリンの演奏もそれと同じことなのだろうと思います。
独特のやり方をマスターする必要がある、ということです。
*注:
昨今のハサミは二枚の刃のかみ合わせがしっかりしているので、
昔のガタガタのハサミとは違い、
逆の手で持って使ってもある程度は切れるようになっています。
ただし、切る位置を自然な角度で見ることができません。
●突撃する弓
《右(手)利きの方にとっては、どうして雑音が発生したり、
演奏途中に右手の持つ位置が変わったりするのだろう…
と思われるでしょう。
私たちは、
「着地点がわからないままジャンプしてしまったような感覚」
で弦の上に弓が当たります。(略)想定外の「接触音」に、
コントロールできない自身が驚いているのです。》
また、弓は「右(手)利きの(西洋)人」にちょうどよい長さになっている、
といいます。
《左(手)利きにとっては、現実の弓の長さの倍くらいの長さを
操っているような感覚に近いように思います。
演奏中に弓の先を認識しようとして、弓の持つ手が真ん中方向に
移動するのは、この長さの認識が先まで至っていないことが
影響していると思われます。》
日本人向きになっていないだけでなく、左利きを想定していないので、
微妙な違いが出るのかも知れません。
以前、左利きの人の利き手と軸足の関係に基づいて
「ヴァイオリンの演奏と軸足の関係」について書きました。
↓
第669号(Vol.20 no.14/No.669) 2024/8/3
「左利きのお子さんをお持ちの親御さんへ ―その25―
楽器における左利きの世界(23)左利きは左弾きヴァイオリンで(2)」
『レフティやすおのお茶でっせ』2024.8.3
楽器における左利きの世界(23)左利きは左弾きヴァイオリンで(2)-週刊ヒッキイ第669号
https://lefty-yasuo.tea-nifty.com/ochadesse/2024/08/post-531140.html
https://blog.goo.ne.jp/lefty-yasuo/e/46057327d09383dd6cd5a1447ab5da30
--
左利きの人では通常、多くの人が右足が軸足となり、体重を支えます。
このとき、右手に弓を持ち大きく動かそうとしますと、
重心の位置がぶれ、その身体を支えるのは非常に不安定になります。
弓を右に大きく弾こうと腕を大きく引くと、身体も同じように振れます。
逆に弓を左に押していけば、右足の重心も左に傾き、
左手に持つヴァイオリン本体も不安定になります。
身体が不安定ですと、安定した演奏も難しいでしょう。
--
<●ヴァイオリンの演奏と軸足の関係>より引用
左手利きの人は、たいてい左足利きで、
体重を支える支持足(軸足)は右足になる傾向があります。
身体の右側に重心を置いているのです。
そのため、右手・右腕を大きく動かすと重心がぶれ、不安定になります。
逆に左手側は、自由に動かすことが可能になります。
右手利きの人は、左手利きの人とは逆で、
左足が体重を支える支持足(軸足)で、重心は左側になります。
そのため右手・右腕を大きく動かしても、重心はぶれにくいのです。
左手利きの右弾き演奏家の場合、支持足(軸足)の関係で、
右手に持つ弓を大きく動かすのに不向きになっている、と考えられます。
無意識につい右足に重心を置いてしまい、いざ演奏というときに、
右手に持つ弓の動きが不自然になってしまう……。
弓の動きに関しては、
こういうことも影響しているのではないでしょうか。
●ウォーミングアップ<左(手)利き編>
《「左(手)利きの人が右手に弓を持つ場合、右(手)利きの人には
必要ない(と思われる)ウォーミングアップが必須✌️でしょう。
しかも、段階的に慣らしてゆくウォーミングアップです。
日常的に意思疎通のできていない「非利き手」に、
意思伝達を促してゆきます。ここに時間と知恵を用いましょう。》
《日常的に意思疎通のできていない「非利き手」》
という表現がありますが、
これは、
「利き手は心につながっている」という私の持論に同じでしょう。
以下の部分は、専門的になりますので、割愛します。
「ウォーミングアップ」の4番目に、<左(手)利き編>があります。
《最終的に弓と弦が接触する瞬間が「勝負どころ」です。
その接触する直前に、左手に構えた楽器を弓の方向へ接近させます。
弓がバウンドする前に、左の動きで弓を「とらえる」のです。》
と、左手側から動け、という左手側は単に「受ける」のではなく、
積極的に動け、ということのようです。
先ほどの、支持足と重心の関係で、左手利きは左手側が動かしやすい、
と書いたのと同じ発想でしょう。
《うまくゆくと、音の出発点から〈左(手)利きコントロール〉の
「見せ場」&「聴かせどころ」となるでしょう。》
と。
●自分の指なのに…
《そうですね。右手の指を動かして弓を操るのは、
なかなか思い通りにはゆきません。右(手)利きの人たちにとっても、
指の動作になるとすべての人ができるとは限りません。》
《あきらめてはなりません。利き手は違っても、
同じ形状の指があるのですから、半歩ずつでも乗り越えましょう。》
この辺は、利き手の違いによる困難さ、というところでしょう。
「指の自主独立…」「中指と薬指の分離」
この辺のところは流し読む感じです。
●右手は今どこにいるのだろう…
目を閉じて、両手の指先をそれぞれ近づけてみると――
《どちらかというと利き手の指先の意識が高く、非利き手の指先を
そこに近づけてゆくスタイルが多いのではないでしょうか。
非利き手が空間をさまようことがよくあります。》
それぞれの指の感覚を研ぎ澄まそうというところでしょう。
眼で見て確認するようでは演奏してられませんから。
パソコンのキーボードのタイピングなどと同じですね。
●いつも曲線を意識してみませんか。
《利き手に限らず、多くの演奏者の弓の角度が直線的です。》
というのですが、音楽の演奏はもっと自由で、
《弓の角度は、(略)常に曲線を描くことが可能です。
その曲線の動きが次に移動する弦へのアプローチとなり、
音色づくりに結びつきます。音楽的な表現は、弓が放物線のように
動く姿と切り結んでゆきます。》
で、このとき有効なのが、〈左(手)利きコントロール〉だといいます。
《楽器の角度に変化を持たせて、弓の角度をサポートすることです。
弓の右手の角度と、左手で持つ楽器の角度の両方を(反対方向に
曲面で)動かしてあげると、最小限の角度で収まります。
その左手側の動作の自由を保障するためには、ヴァイオリンや
ヴィオラの「肩当て」は動きが制限することがあります。》
左(手)利きだからこそできる、左手でリードする演奏、
とでもいうのでしょうか。
先ほども言いましたように、支持足(軸足)の関係で左利きの場合、
右手の動きは制限されかねませんが、
逆に、左手側の自由度は高くなります。
そこに、
左利き右弾き演奏家特有の円満な演奏の鍵があるかも知れません。
《自然界に、直線は存在しません。曲線や曲面から成り立っています。
「曲」を意識することは、自然と融合することです。
そして日本語の「曲」は音楽を示します。》
なるほど、左利き右弾き演奏家の活路がそこにある、
という、自信の発露のような締めの言葉でしょう。
●「【ひだり図書館】です」
末尾に「【ひだり図書館】です」というコーナーがあります。
「脳科学」や「左利き」や「左右」に関連する図書のリストです。
《「おすすめ」や「おきにいり」ではございません。》とあるように、
特にこれを読んで欲しい、というまつのさんのオススメ本のリストでも、
左利き演奏に関連する書目でもありません。
あくまでも、「左利き」を理解する上で役に立ちそうな本のリストで、
1964年から2019年までの65点が紹介されています。
私のお気に入りやオススメの本は、
今までにもいろんな機会に書いていますので、そちらをご参考に!
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
本誌では、「左利きのお子さんをお持ちの親御さんへ ―その25― 楽器における左利きの世界(31)左利きのヴァイオリニストまつのじん(6)」と題して、今回は全紹介です。
この「左ききは、アカン!? WHO is LEFTY■(?の倒立像)」のサイトは、左手利き右弾きヴァイオリン演奏家のまつのじんさんの左利きへの思いの強さ・熱さが伝わってくるような内容でした。
音楽のこと、ヴァイオリンのことはまったくわかりませんが、左利きの動作としては、何かしら理解できるような気がしました。
後に続くであろう左利きの演奏家にとって、右弾きであろうと左弾きに挑戦する人であろうと、おおいに役に立つものだろうと思います。
さらなる続編が生まれることを楽しみにしています。
・・・
弊誌の内容に興味をお持ちになられた方は、ぜひ、ご購読のうえ、お楽しみいただけると幸いです。
*本誌のお申し込み等は、下↓から
(まぐまぐ!)『左利きで生きるには 週刊ヒッキイhikkii』
『レフティやすおのお茶でっせ』
〈左利きメルマガ〉カテゴリ
--
『レフティやすおのお茶でっせ』より転載
週刊ヒッキイ第685号-楽器における左利きの世界(31)まつのじん(6)
--
【最新号】
第685号(Vol.21 no.8/No.685) 2025/5/3
「左利きのお子さんをお持ちの親御さんへ ―その25―
楽器における左利きの世界(31)
左利きのヴァイオリニストまつのじん(6)」
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第685号(Vol.21 no.8/No.685) 2025/5/3
「左利きのお子さんをお持ちの親御さんへ ―その25―
楽器における左利きの世界(31)
左利きのヴァイオリニストまつのじん(6)」
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左利きのヴァイオリニストまつのじん(松野迅)さんの
左利きに関するサイト、エッセイ集の左利きに関する文章を紹介し、
左利きにおける楽器の演奏について考えよう、という試みの6回目。
■1回目――まつのじんさんのサイトから

「まつのじん」さんについて知る意味で、
<まつのじんWebsite> 平和ねがいて 弦なりやまず
http://mjin.m1001.coreserver.jp/
「ゴーシュからの左右考」2019年7月27日
第674号(Vol.20 no.19/No.674) 2024/11/2
「左利きのお子さんをお持ちの親御さんへ ―その25―
楽器における左利きの世界(26)
左利きのヴァイオリニストまつのじん(1)」
【最新号・告知】『レフティやすおのお茶でっせ』2024.11.02
週刊ヒッキイ第674号-告知-楽器における左利きの世界(26)まつのじん(1)
https://lefty-yasuo.tea-nifty.com/ochadesse/2024/11/post-9afc9f.html
https://blog.goo.ne.jp/lefty-yasuo/e/c61c87eab970c035e076d6c9e5e0876d
■2回目――まつのじん(松野迅)さんのエッセイ集から
『すみれの花かご ヴァイオリンのある喫茶室』松野迅 未來社 1992/1/1

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「II マイ・プライベート・ライフ」<涙のひだりきき>
第676号(Vol.20 no.21/No.676) 2024/12/7
「左利きのお子さんをお持ちの親御さんへ ―その25―
楽器における左利きの世界(27)
左利きのヴァイオリニストまつのじん(2)」
【最新号・告知】『レフティやすおのお茶でっせ』2024.12.07
週刊ヒッキイ第676号-告知-楽器における左利きの世界(27)まつのじん(2)
https://lefty-yasuo.tea-nifty.com/ochadesse/2024/12/post-55f0a7.html
https://blog.goo.ne.jp/lefty-yasuo/e/3b193894c6d7a3499fa16569f8282e7a
■3回目――まつのじんのサイトの左利きページから

「左ききは、アカン!? WHO is LEFTY■(?の倒立像)」
(2019年8月13日)
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第679号(Vol.21 no.2/No.679) 2025/2/1
「左利きのお子さんをお持ちの親御さんへ ―その25―
楽器における左利きの世界(28)
左利きのヴァイオリニストまつのじん(3)」
【最新号・告知】『レフティやすおのお茶でっせ』2025.2.1
週刊ヒッキイ第679号-告知-楽器における左利きの世界(28)まつのじん(3)
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https://blog.goo.ne.jp/lefty-yasuo/e/9d54a490b52746a60f5212b9afc3b88a
■4回目――まつのじんのサイトの左利きページから
第681号(Vol.21 no.4/No.681) 2025/3/1
「左利きのお子さんをお持ちの親御さんへ ―その25―
楽器における左利きの世界(29)
左利きのヴァイオリニストまつのじん(4)」
【最新号】『レフティやすおのお茶でっせ』2025.3.1
週刊ヒッキイ第681号-告知-楽器における左利きの世界(29)まつのじん(4)
https://lefty-yasuo.tea-nifty.com/ochadesse/2025/02/post-4c221d.html
https://blog.goo.ne.jp/lefty-yasuo/e/ec35e4d1f81a0ac9153e695fbaaef719
■5回目――まつのじんのサイトの左利きページから
第683号(Vol.21 no.6/No.683) 2025/4/5
「左利きのお子さんをお持ちの親御さんへ ―その25―
楽器における左利きの世界(30)
左利きのヴァイオリニストまつのじん(5)」
【最新号】『レフティやすおのお茶でっせ』2025.4.5
週刊ヒッキイ第683号-告知-楽器における左利きの世界(30)まつのじん(5)
https://lefty-yasuo.tea-nifty.com/ochadesse/2025/04/post-99dd44.html
https://blog.goo.ne.jp/lefty-yasuo/e/9c05f485df40b156b80fc269468ffb6e
さて第6回目は、前回同様、まつのさんの左利きサイト
「左ききは、アカン!? WHO is LEFTY■(?の倒立像)」
(2019年8月13日)
から、その後半に当たる部分を分けたその3回目を紹介します。
以前も書いていると思いますが、私は音楽のまったくの素人ですので、
色々とトンチンカンなことを書いている場合もあるかと思いますが、
その辺は、想像力を働かせて、お読みください。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
◆ <めざせ!実現!!左用ピアノ!!!>プロジェクト ◆
{左利きの人は左利き用の楽器で演奏しよう!}
- 「左利きに優しい社会」づくりは左用楽器の普及から! -
左利きと楽器演奏について考える
左利きのヴァイオリニスト・まつのじん(松野迅)さん(6)
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
●「LEFTY-INFO-BOX」
「LEFTY-INFO-BOX」の段落では、アメリカのカレッジにおける
「左利き学生向けの奨学金」について紹介されています。
《学校や医療機関に自己負担を伴わない、
欧米の発想が生きています。》
アメリカの大学では、左利きの人向けのテーブル付折りたたみ椅子が、
人数の10%分置くのが決められている、と聞いたことがあります。
トランプ大統領になって、逆平等になっているといった理由からか、
様々な多様性への対応が取り消されているようですが、
左利きへの配慮はどうなっているのでしょうか。
ちょっと気になるところです。
●「HOW TO PLAY for LEFTY VIOLINIST」冒頭解説

次のメインの段落「HOW TO PLAY for LEFTY VIOLINIST」では、
まつのさん自身の演奏に関する解説で、読み方として【じっくりコース】
【斜め読みコース】【飛ばし読みコース】の三通り提案されています。
「左(手)利き演奏家 アルアル」の専門家向け解説、
というところでしょうか。
《〈左(手)利き 弓弦楽器奏者の アルアル〉コーナーで、
さまざまな「個性」を紹介しました。左(手)利きの方でも、
当てはまる項目とそうでない項目があるでしょう。また
右(手)利きの方で、当てはまる項目に遭遇することもあるでしょう。
〈アルアル〉で取り上げた現象はわかりやすい例のみで、
各々のケースが複合的に結合した時には、思いもよらない現象と
対峙することもあります。
そのような場合は、絡み合った毛糸をほぐすように、
エクササイズを用いて「原因探求」をしてゆきます。
自身に対してもそうです。根気と直感力のいる作業です。》
といいます。
左利きの人が、右利き・右手用のハサミを左手で使う場合を
想定してみるとわかりやすいかも知れません。
ふつうのハサミは、「右手用ハサミ」と呼ぶように、
「右手で使うことを想定した作り」になっています。
「右手用ハサミ」は、右手に持ったときの力の入れ方が、
二枚の刃をかみ合わせる方向に働きます。
それを左手で持つと、逆に刃を離す方向に働くことになり、
切ろうとする対象をはさむだけになります。
また、ふつうに構えますと、上の刃が左側にあるので、
切るところを直接見ることが出来ません。
ちょっと横から首を傾げてのぞき見るようにしなければなりません。
あるいは、最初の個所だけ切るところにあてがい、
あとは勘で切っていくことになります。
このように、左手で右手用を使うには、
それなりの工夫が必要になります。
ヴァイオリンの演奏もそれと同じことなのだろうと思います。
独特のやり方をマスターする必要がある、ということです。
*注:
昨今のハサミは二枚の刃のかみ合わせがしっかりしているので、
昔のガタガタのハサミとは違い、
逆の手で持って使ってもある程度は切れるようになっています。
ただし、切る位置を自然な角度で見ることができません。
●突撃する弓
《右(手)利きの方にとっては、どうして雑音が発生したり、
演奏途中に右手の持つ位置が変わったりするのだろう…
と思われるでしょう。
私たちは、
「着地点がわからないままジャンプしてしまったような感覚」
で弦の上に弓が当たります。(略)想定外の「接触音」に、
コントロールできない自身が驚いているのです。》
また、弓は「右(手)利きの(西洋)人」にちょうどよい長さになっている、
といいます。
《左(手)利きにとっては、現実の弓の長さの倍くらいの長さを
操っているような感覚に近いように思います。
演奏中に弓の先を認識しようとして、弓の持つ手が真ん中方向に
移動するのは、この長さの認識が先まで至っていないことが
影響していると思われます。》
日本人向きになっていないだけでなく、左利きを想定していないので、
微妙な違いが出るのかも知れません。
以前、左利きの人の利き手と軸足の関係に基づいて
「ヴァイオリンの演奏と軸足の関係」について書きました。
↓
第669号(Vol.20 no.14/No.669) 2024/8/3
「左利きのお子さんをお持ちの親御さんへ ―その25―
楽器における左利きの世界(23)左利きは左弾きヴァイオリンで(2)」
『レフティやすおのお茶でっせ』2024.8.3
楽器における左利きの世界(23)左利きは左弾きヴァイオリンで(2)-週刊ヒッキイ第669号
https://lefty-yasuo.tea-nifty.com/ochadesse/2024/08/post-531140.html
https://blog.goo.ne.jp/lefty-yasuo/e/46057327d09383dd6cd5a1447ab5da30
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左利きの人では通常、多くの人が右足が軸足となり、体重を支えます。
このとき、右手に弓を持ち大きく動かそうとしますと、
重心の位置がぶれ、その身体を支えるのは非常に不安定になります。
弓を右に大きく弾こうと腕を大きく引くと、身体も同じように振れます。
逆に弓を左に押していけば、右足の重心も左に傾き、
左手に持つヴァイオリン本体も不安定になります。
身体が不安定ですと、安定した演奏も難しいでしょう。
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<●ヴァイオリンの演奏と軸足の関係>より引用
左手利きの人は、たいてい左足利きで、
体重を支える支持足(軸足)は右足になる傾向があります。
身体の右側に重心を置いているのです。
そのため、右手・右腕を大きく動かすと重心がぶれ、不安定になります。
逆に左手側は、自由に動かすことが可能になります。
右手利きの人は、左手利きの人とは逆で、
左足が体重を支える支持足(軸足)で、重心は左側になります。
そのため右手・右腕を大きく動かしても、重心はぶれにくいのです。
左手利きの右弾き演奏家の場合、支持足(軸足)の関係で、
右手に持つ弓を大きく動かすのに不向きになっている、と考えられます。
無意識につい右足に重心を置いてしまい、いざ演奏というときに、
右手に持つ弓の動きが不自然になってしまう……。
弓の動きに関しては、
こういうことも影響しているのではないでしょうか。
●ウォーミングアップ<左(手)利き編>
《「左(手)利きの人が右手に弓を持つ場合、右(手)利きの人には
必要ない(と思われる)ウォーミングアップが必須✌️でしょう。
しかも、段階的に慣らしてゆくウォーミングアップです。
日常的に意思疎通のできていない「非利き手」に、
意思伝達を促してゆきます。ここに時間と知恵を用いましょう。》
《日常的に意思疎通のできていない「非利き手」》
という表現がありますが、
これは、
「利き手は心につながっている」という私の持論に同じでしょう。
以下の部分は、専門的になりますので、割愛します。
「ウォーミングアップ」の4番目に、<左(手)利き編>があります。
《最終的に弓と弦が接触する瞬間が「勝負どころ」です。
その接触する直前に、左手に構えた楽器を弓の方向へ接近させます。
弓がバウンドする前に、左の動きで弓を「とらえる」のです。》
と、左手側から動け、という左手側は単に「受ける」のではなく、
積極的に動け、ということのようです。
先ほどの、支持足と重心の関係で、左手利きは左手側が動かしやすい、
と書いたのと同じ発想でしょう。
《うまくゆくと、音の出発点から〈左(手)利きコントロール〉の
「見せ場」&「聴かせどころ」となるでしょう。》
と。
●自分の指なのに…
《そうですね。右手の指を動かして弓を操るのは、
なかなか思い通りにはゆきません。右(手)利きの人たちにとっても、
指の動作になるとすべての人ができるとは限りません。》
《あきらめてはなりません。利き手は違っても、
同じ形状の指があるのですから、半歩ずつでも乗り越えましょう。》
この辺は、利き手の違いによる困難さ、というところでしょう。
「指の自主独立…」「中指と薬指の分離」
この辺のところは流し読む感じです。
●右手は今どこにいるのだろう…
目を閉じて、両手の指先をそれぞれ近づけてみると――
《どちらかというと利き手の指先の意識が高く、非利き手の指先を
そこに近づけてゆくスタイルが多いのではないでしょうか。
非利き手が空間をさまようことがよくあります。》
それぞれの指の感覚を研ぎ澄まそうというところでしょう。
眼で見て確認するようでは演奏してられませんから。
パソコンのキーボードのタイピングなどと同じですね。
●いつも曲線を意識してみませんか。
《利き手に限らず、多くの演奏者の弓の角度が直線的です。》
というのですが、音楽の演奏はもっと自由で、
《弓の角度は、(略)常に曲線を描くことが可能です。
その曲線の動きが次に移動する弦へのアプローチとなり、
音色づくりに結びつきます。音楽的な表現は、弓が放物線のように
動く姿と切り結んでゆきます。》
で、このとき有効なのが、〈左(手)利きコントロール〉だといいます。
《楽器の角度に変化を持たせて、弓の角度をサポートすることです。
弓の右手の角度と、左手で持つ楽器の角度の両方を(反対方向に
曲面で)動かしてあげると、最小限の角度で収まります。
その左手側の動作の自由を保障するためには、ヴァイオリンや
ヴィオラの「肩当て」は動きが制限することがあります。》
左(手)利きだからこそできる、左手でリードする演奏、
とでもいうのでしょうか。
先ほども言いましたように、支持足(軸足)の関係で左利きの場合、
右手の動きは制限されかねませんが、
逆に、左手側の自由度は高くなります。
そこに、
左利き右弾き演奏家特有の円満な演奏の鍵があるかも知れません。
《自然界に、直線は存在しません。曲線や曲面から成り立っています。
「曲」を意識することは、自然と融合することです。
そして日本語の「曲」は音楽を示します。》
なるほど、左利き右弾き演奏家の活路がそこにある、
という、自信の発露のような締めの言葉でしょう。
●「【ひだり図書館】です」
末尾に「【ひだり図書館】です」というコーナーがあります。
「脳科学」や「左利き」や「左右」に関連する図書のリストです。
《「おすすめ」や「おきにいり」ではございません。》とあるように、
特にこれを読んで欲しい、というまつのさんのオススメ本のリストでも、
左利き演奏に関連する書目でもありません。
あくまでも、「左利き」を理解する上で役に立ちそうな本のリストで、
1964年から2019年までの65点が紹介されています。
私のお気に入りやオススメの本は、
今までにもいろんな機会に書いていますので、そちらをご参考に!
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本誌では、「左利きのお子さんをお持ちの親御さんへ ―その25― 楽器における左利きの世界(31)左利きのヴァイオリニストまつのじん(6)」と題して、今回は全紹介です。
この「左ききは、アカン!? WHO is LEFTY■(?の倒立像)」のサイトは、左手利き右弾きヴァイオリン演奏家のまつのじんさんの左利きへの思いの強さ・熱さが伝わってくるような内容でした。
音楽のこと、ヴァイオリンのことはまったくわかりませんが、左利きの動作としては、何かしら理解できるような気がしました。
後に続くであろう左利きの演奏家にとって、右弾きであろうと左弾きに挑戦する人であろうと、おおいに役に立つものだろうと思います。
さらなる続編が生まれることを楽しみにしています。
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『レフティやすおのお茶でっせ』より転載
週刊ヒッキイ第685号-楽器における左利きの世界(31)まつのじん(6)
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