リタイア暮らしは風の吹くまま

古希を迎えて働く奥さんからリタイア。人生の新ステージで
目指すは悠々自適で遊びたくさんの極楽とんぼ的シニア暮らし

天高き秋の夜長は何を読む

2013年09月18日 | 日々の風の吹くまま
青空。秋だなあ。秋と言えば「食欲」の季節だけど、それは胃袋の話で、脳みその食欲
は読書。ロンドンのフォリオ・ソサエティから新年度のカタログが届いた。会員の要件は
年間最低4冊の本を買うこと。さっそく『ティファニーで朝食を』、フラナリー・オコナーの
短編集、ガリレオの『天文対話』、他に2冊。ピンカーの『心の仕組み』はまだ100ペー
ジも進んでいないのに。カレシ曰く、「どこに置くの、そんなに買って?」 ん~。

日本で『黙って働き、笑って納税 戦時国策スローガン傑作百選』という言う本が出てい
るらしい。戦争中の標語に関心が高まってるような感じだけど、どうして今ごろ?日本
にどっぷりだと気づかないだろうけど、忍び寄る「右傾化」の影が見えるような感じがす
る。でも、ちょっとググってみると、笑っちゃうもの、背筋が凍るもの、今でも通用するも
のがぞろぞろ。日本語らしいリズム感だけど、かの国より渡来の「漢字熟語」の影響が
残っているようで、漢字4つに変換できそうなところがおもしろい。

まさに標語政治というところだけど、「聖戦だ 己殺して国生かせ」(あれは日本人のジ
ハードだったのか・・・)、「日月火水木金金」(「日本暦」だ)で「今日も決戦明日も決戦」
(「24時間戦えますか」の広告を思い出すなあ)、「米英を消して明るい世界地図」(今
らPhotoshopで楽々!)、そのためには「無職はお国の寄生虫」(ニート対策の原型
か)、「酒飲みは瑞穂の国の寄生虫」(飲み会、ダメなの?)で、挙句の果てには「黙って
働き、笑って税金を払いませう」(今なら「黙って残業、笑って無給」か)って、ちょっと、
ちょっと。

著者はそれを「望めば叶えられるという「念力主義」が今も昔も日本主流」だと指摘して
いるそうだけど、それって状況が険しくなってくると誰かが決まって持ち出す「精神論」
のことかな。日本人は気力だけで敵を撃退できるんだから、「理屈言う間に一仕事」せ
い!ということか。でも、それは「武士は食わねど高楊枝」の「念力」兵法で、反面教師
的にパロディ化されたものもかなりあったらしいから、「腹が減っては戦はできぬ」の方
が本音だと思うけどな。さて、天高く馬肥ゆる秋の夜長は何を読む・・・。

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