尾形修一の紫陽花(あじさい)通信

教員免許更新制に反対して2011年3月、都立高教員を退職。教育や政治、映画や本を中心に思うことを発信していきます。

六本木高校の文化祭

2011年11月03日 23時43分56秒 | 自分の話&日記
 今日は最後の勤務先である都立六本木高校の文化祭に行って来ました。

 昨日夜遅かったので、朝起きられるかな??昨日は池袋にある映画館、新文芸坐がやってる落語会立川談春立川談修立川志の吉立川らく次の出演です。立川流では、9月末にやはり新文芸坐で志の輔を聴きました。志の輔はとにかくチケットが取れなくて、こういうところで見れるとうれしい。(映画館の「友の会」会員なので安く取れたので。)僕は落語をきちんと語れるほど見てないけど、東京では志の輔が一番かなあ。で、昨日は立川談春を軸に、談志の弟子でまだ真打ちにしてもらえてない談修、志の輔の一番弟子の志の吉、志らくの弟子のらく次という二つ目トリオ。最後に4人の座談会が滅法おかしくて、「ブログ」や「ツイッター」に絶対書かないで下さいねネタで一杯でした。で、10時まで。ええと、なんで落語の話になってるんだろう。

 どうせすぐ眠れないからブログに更新制の話を書いて、なんとか朝は寝不足で起きだして、11時ちょっと前についた。六本木高校の文化祭は「きらら祭」というんだけど、門の装飾風景。


 午前中だからまだ人は少ない。絶対11時には着きたくて、それは体育館で「3年生有志」の歌やダンスのパフォーマンスを見るため。これが良かったんだけど、詳しくは書きません。なんか、1期生、2期生しかいなかった頃の、みんなで仲良く歌い踊り戯れていた雰囲気があった。出し物の面白さ、素晴らしさも大事だけど、何でもいいからクラスや学年の友達と一生懸命作っている姿が、僕は好きです。(もちろん有志の出し物はとても良かった。)この高校は、こういう文化祭を見て新入生が来るからかもしれないけど、食品団体やお化け屋敷、迷路系などより、ダンス、歌、ロック、演劇などの表現系が毎年のように盛んな気がする。最初の頃はプロ、あるいはその後プロになってるセミプロ級がいて、ダンスなんかびっくりしました。

 で、いつもは何か担当があるからゆっくり見たり食べたりできないけど、今年はゆっくりできるだろうと思ってたら、やっぱりそうでもなかった。在校生がいるのは当たり前だけど、久しぶり卒業生がいっぱいであれこれ話してると時間がないです。今年も食べ損なった。進路指導、人生相談もあったりして。そういえば、入学相談コーナーもあって人が並んでいたんだけど、思わず僕もお手伝いしましょうかと言いたくなったです。

 さて、文化祭のことを書こうか書くまいか迷ったんだけど、いくつかあって。まず、「週刊金曜日」を読みましたという人に初めて会った。いや、もちろん元々読んでて連絡があった人もいるし、僕が連絡して買ってくれた人は一杯知ってる。また「知人経由」で知ったという人もいるけど、僕のルートなしで読んでくれてた人がいたので感謝。一期生でPTAの役員をして下さっていた方で、下のお子さんの学校でも継続して活動に参加されてるということでした。そういう方が「週刊金曜日」を読んで気にかけてくれていたのは、とっても力の出ることですね。

 会えるかなと思っていたけど会えなかった人(在校生ですよ、卒業生が来ないのは仕方ないですが)が何人もいる中、卒業生ですごく珍しい人に会えたのもビックリ。いや、人生何があるかわからない。今年の3年生まではかなり知り合いがいるので、その人たちも来年は卒業生として来ることでしょう。だから、来年までは必ず文化祭に行きますから。ところで、別件ですが、同窓会どうしましょうか??

 単位制で6年までいられると、つい4年、5年となってしまうケースもある。途中危ない場面もあったけど、なんとか今日会えた人は後期とにかく寒い中を出席して卒業まで頑張って。誰のことかといえば、今5人くらい頭に思い浮かべて書いてます。3年、4年、5年、6年の誰かさん。それから毎年文化祭頑張りすぎて、代休を一月くらい勝手に取る人(というか要するに今のはジョークだけど、ばて切って後期を捨てる人)が出てくるけど、そういうことにならないように。今日もあっちこっちで頑張ってた誰かさん、特に。 
 最近の映画でおススメはと聞かれて「ウィンターズ・ボーン」と答えたので、明日はこれについてもう少し書きましょう。
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更新講習は好評なのか-教員免許更新制再考②

2011年11月03日 21時27分39秒 |  〃 (教員免許更新制)
 文部科学省は、10月7日付で「平成22年度免許状更新講習 事後評価結果について(確定値)」という資料を発表しています。


 これを見ると、「更新講習」は「受講者に好評」という数値になっています。更新講習は受講者の役に立ち、従って「更新制度はやってよかった」という文部科学省の方向性に沿った調査結果になっています。これをどう見るか。こういうところに、現代社会における「情報リテラシー(読解能力)」の大切さを感じます

 まず、データの確認。細かくは資料を直接見てもらうとして、「必修領域」では、内容が「よい」「だいたいよい」合わせて、92.4%。「選択領域」では、内容が「よい」「だいたいよい」合わせて94.4%。圧倒的に好評。こんなに評判の良い講習を受けないで辞めてしまって良かったんでしょうか

 では、僕の読み方を
まず、これは「講習の事後評価」であり、「更新制度の是非のアンケート」ではありません。講習が好評でも、それを受けないと失職と言う「おどし」で受けなければいけない「更新制度」が受け入れられているわけではないでしょう。更新制度そのものを問う大規模な公的な調査は行われていません。

この講習は受けただけではダメです。「修了認定試験」に合格しないといけません。不合格だと「失職」です。無記名アンケートなんでしょうが、そういう「権力関係」のもとで取ったアンケートにどれだけ信憑性があるのでしょうか?悪い評価をしたら不合格になる、ということはないと判っていても、やはりつい良い方向で評価をしてしまうのではないでしょうか。

そして、これは講習を担当した大学の教員への評価だということです。大学教員の中にも制度には反対の人がたくさんいるでしょう。しかし、担当した以上は研究者の良心にかけて一生懸命きちんと講習をやろうとしているはずです。また、好評であれば今後同じ学校の教員が受けることもあるでしょう。高校教員もたくさんいるので、期せずして「大学説明会」的な性格も持ちます。そういう「商売」的な要素も私立大学ならあるはずです。そうやって一生懸命取り組んだ大学教員への評価が「好評」だということで、更新制度そのものとは関係ありません。

ところで、今は各学校、各教員も「被評価者」だという時代です。東京では授業評価アンケートを生徒にとって数字を公表しています。そこで感じるのは、「授業に熱心に取り組む生徒」ほど「授業への評価が高い」のです。「授業中に私語等が多い生徒」は「授業への評価が低い」(授業がわかりにくい、などの項目に○をつける)のです。「私語が多い」のだから「授業がわからない」のも当然で、自分のことは棚に上げて「この授業は判りにくい」というのはおかしいのですが、大体人間と言うものはそういうものです。講習を受ける教員は、大人なんだからまあ生徒よりは熱心に講習を聴いてるに決まってます。「熱心に聞いていれば評価が高くなるのも当然」で、これはアンケートを取るまでもない予想された結果なのです。

もう一つ、こういうアンケートってよくありますが、よほどトンデモない場合を除き、まあ「だいたいよい」に○をするものなんじゃないですか。どうでしょうか。②③④の状況があっても、「よい」が4割に行かない「必修領域」は、だからはっきり言えば「評価が低い」のです。僕は「だいたいよい」は「受けなくても、まあよかった」だと思っています。

 それにしても、「選択領域」では「よい」が多いですね。こういう結果を見て、更新制度は成功だったと言えるでしょうか。僕は何も「大学での講習」に反対しているわけではありません。「10年間の期限付き免許」「更新しないと失効」「そのまま失職」「でも受けなくても免除の人もたくさんいる」という、そこのところに反対しているわけです。大学での講習が意義があるものなのだとしたら、「10年研修」に大学での選択講習を取り入れるということは考えていいと思います。
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僕の免許は失効してるのかな?-教員免許更新制再考①

2011年11月03日 00時45分16秒 |  〃 (教員免許更新制)
 教員免許更新制について、今の時点で再考したいと思います。数回続きます。まず、「自分の教員免許は失効してるのか?」です。

 僕は教員免許更新講習そのものを受けず、更新手続きをしていません。従って4月1日で免許は失効し「失職」してしまうということなので、やむを得ず3月31日付で「退職」したわけです。だから、僕の教員免許は「失効したのかな」と思うと、文科省からは失効していないと取れる見解が示されていました。1月18日に出された「修了確認期限と同日に退職する場合の免許状の効力について」という文科省の見解があります。ちょっと面倒ですが、それにはこうあります。
 「平成23年3月31日に退職発令が出された場合、当該発令が本人に到達した時点又は本人が了知できる状態に置かれた時点から退職するものであり、修了確認期限を経過する平成23年3月31日午後12時には、既に現職の教員としての身分を有していないため修了確認期限の経過により免許状が失効することとはならない。」ええ、判りますか?

 「退職」というのも、勝手に「やーめた」と言えば終わるというものではなく、「職員は、退職願いを提出することによって、当然かつ直ちに離職するのではなく、退職願いは本人の同意を確かめるための手続きであり、その同意を要件とする退職発令(辞職承認)が行われてはじめて離職することとなるものである(高松高裁昭和35年3月31日判決)。」なんだそうです。で、「辞職承認の効力の発生時期については、退職発令の辞令が交付されたときであると解釈されている(総務省見解)。」つまり、何もしないで3月31日午後12時を迎えると、免許失効=失職。しかし、その数時間前に退職してしまっているので、「免許状が失効することとはならない」はずですよね。この見解によれば。

 ところで、文部科学省は8月5日付で、「教員免許更新制における免許状更新講習の修了確認状況等に関する調査について」という調査結果を発表しています。この資料の別紙2の都道府県別内訳を見ると、「1月31日までに未申請」(更新申請期限が1.31)というところに東京では「26人」という数があがっています。しかし、国立2人、公立7人、私立17人がすべて「失効した」にカウントされています。一方、神奈川県を見ると、57人全員が「失効しなかった」になっています。

 つまり、文科省の統計表上では、僕の教員免許は「失効した」となっているらしいのです。しかし、これは東京都教育委員会の報告ミスではないでしょうか。先の見解に従えば、明らかに3.31で退職辞令を受け取った僕の免許は「失効することとはならない」はずです。文科省への報告は、文科省見解に則って行われるべきところ、都教委はミスした(?)、と僕は思うのですが。
 で、この最終結果表を見ると、各都道府県の報告がバラバラの感じがします。当初の文科省発表に基づき、このブログでも数を書いてきましたが、この表では違った数字が出ています。しかも、僕がどこに当てはまるべきかさえ、自分で見ていてよく判らない。教育委員会がよく判ってない。伏魔殿のような数字が羅列されています。しかし、この数字の奥で恐るべき事態が起こったわけです
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