マッチの世界

お灸やお線香に火をつける際、私は極力マッチを使用するようにしています。
ライターも使ってはいるのですが、マッチの香りが大好きです。

当院で使用しているマッチは兼松日産農林さんの「桃印・燕印・象印（印シリーズ）」、大和産業さんの「ツルマルマッチ」の2種類でございます。



一番上がツルマルマッチ、下2つが印シリーズ。



このふたつのマッチ、それぞれ燃え方に特徴がございます。



まずは日本におけるマッチのトップシェアブランド、印シリーズ。



頭薬部分が尖っているのが特徴。この形状のおかげでマッチストライカーに当てると適度に引っかかり、スムーズにマッチを擦ることが出来ます。
炎は小さく、燃焼も穏やか。静かに長く燃えるタイプのマッチなので、お線香に火を着けるには最適です。
火が消えた後はほのかに軸木の香りが残ります。この何とも言えぬ残り香が大好きです。



お次はツルマルマッチ。



頭薬の形状はポピュラーな丸形。マッチストライカーに当たる面積が大きいので、弱い力でも確実に着火可能です。
炎はやや大きめで、燃焼スピードも若干速め。着火直後に勢いよく燃焼するため、温灸に火を着けるのに適しています。
燃焼後の軸木の香りはやや強めで、ここは好みが分かれるところです。