敬老の日に姉を見舞いました。
周りを畑に囲まれた環境の良い所にあります。
フェニックスの木が病院の前に植えられていて、南国を思わせます。
畑の隣にはお花のたくさん飾ってある、洒落た家が建っていました。
病院の中庭です。ゆとりの空間ですね。
廊下には病院らしからぬ椅子が置いてありました。
座る人は居ないようです。
丁度敬老の日だったので、病院長の綺麗な花が飾ってありました。
前日が日曜日だったので、秋祭りが行われたようでした。
入院患者が退屈しないように、心配りが嬉しいですね。
見舞うには少し時間が早かったので、始めて病院の中を歩いてみました。
これまでに撮ったスナップ写真が廊下の壁一面に飾ってありました。
姉は相変わらずでした。
私が行った事も分らないようです。
昼食が済んだ後だったので、一人で車椅子に座っておりました。
「貴女はだぁれ? 何所から来たの?」
悲しくなりました。
丁度ビレッジでは文化祭のシーズンを迎えますので、
彼女が一生懸命だった書道の先生の事を聞いてみました。
「N先生、その人なら2~3回来たことがあるでしょ」
お世話になった先生の事も覚えては居ないようです。
姉の座っていたテーブルの前にはヨーヨーが置いてあったので
「昨日は秋祭りに行ったの?」と聞いてみました。
「行かないわよ」 果たして行ったかどうか分りません。
看護士さんに「食事はどうですか?」と聞いてみたら
ちゃんと食べているようなので少しはホッとしました。
たまには病院の周りを車椅子で看護士さんとお散歩することもあるそうです。
長く話していても堂々巡りが続きます。
疲れると思っておいとまする事にしました。
帰り際に「私も一緒に帰る」と言われて、後ろ髪を引かれる思いでした。
お彼岸のお中日はお寺さんでお彼岸の法要がありますが、
今回は欠席する事にしました。
1年間も待たされた病院の日も近くなりました。
その日に備えようと思っております。
紅