千の天使がバスケットボールする

クラシック音楽、映画、本、たわいないこと、そしてGackt・・・日々感じることの事件?と記録  TB&コメントにも☆

やすらぎのピアノ王子

2008-06-26 23:13:21 | Classic
あれは、3年前のブログに書いたことだった。王子の条件とは⇒「王子とよばれるGackt」今最も”旬な”俳優の小栗旬くんが、TVドラマ『花より男子』で花沢類役を演じたことによって、時代は王子キャラを変えたと思う。

昨年、クラシック音楽界で、ちょっとした異変がおこった。日本一敷居の高いあのサントリーホールの大ホールで、新人のピアニストがいきなりデビューしちゃったのだ。しかも、演奏後のサイン会には、握手を求めて800人以上の行列ができたのだ。ほぼ2000人の収容力のあるホールを考えると、これは、もはや事件である。確かに、東京藝術大学大学中の20歳の時に、日本音楽コンクールで優勝した実績はある。しかし、そういう実力派の若者が、毎年輩出されるのが、日本の音楽事情。そんなひしめくライバルたちから抜け出て、リサイタルのチケットは完売、弱冠24歳でセカンド・アルバムをリリース、これから全国ツアーを控えている身長181センチの「耳も目も癒してくれるピアノ王子」が、外山啓介さんである。

昨日の読売新聞では、ピアノ王子、或いは「イケメンピアニスト」としてワイドショーの密着取材まで受けているらしい外山さんを大きくとりあげていた。記事を読む限りは、同じく王子キャラで大人気のゴーマンな「のだめカンタービレ」の千秋と違って、平均的なサラリーマン家庭に育ち、天才にありがちな変人ぶりは微塵もなく、あくまでも謙虚でおだやか。そこが、また王子的なのかもしれない。意外にも、大好きな音楽は、ブラームスのヴァイオリン協奏曲。
「演奏して、拍手を頂き、お客様に喜んでもらえたとき、すべて報われます」
サントリーホールでのデビューの時は。ワケがわからなくなるくらい緊張したそうだ。手の届かない遠い王子というよりも、むしろ庶民的で親近感のある王子の方が、大衆受けするのも現代だ。唯一、千秋との共通点は、掃除が好きで清潔、電動ミルで豆をひき自分好みの珈琲をいれ、料理もなかなかの腕前らしい。ショパンを華麗に料理する「カレーの王子」でもある。

何故か、外山啓介さんは、数年前から知名度抜群。人の印象に残る華のある方なのだろうか。私は、芥川賞作家の平野啓一郎さんが、文壇にデビューした時に雰囲気が似ていると感じた。ロン・ティボー国際コンクールで優勝した田村響さんよりも、おそらく女性のこころをつかんでいると思われるのが、サイン会に並んだのが、殆どが女性だったことだ。あのエイベックスからCDをだしていることを考えると、これまでのミュージシャンのセールスを応用して、髪型・服装も含めての戦略も考えられているはずだ。もしかしたら、近いうちに株主総会でショパンを弾いてくれるかもしれない。しかし、今の人気に甘んじることもなく、今秋からドイツ・ハノーバー音楽演劇学校に留学して国際コンクールにも挑戦する予定である。

「世界に名を残したい」
ラフマニノフ並の長く美しい指の持主、やすらぎの王子は、本気でピアノに向かっている。
そう言えば、Gacktさんはルーマニアに行っているらしいが。


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